尾崎世界観のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
めちゃめちゃ面白かった…というか、興味深い!
それぞれの視点を別の人が描く-そりゃ面白いよ。だって実際別の人間のぶつかり合いなんだもん。
しかも。偶然にも自分が風邪ひいて寝込んでいる時に読んでしまったもんだから、第三回で感情が一気に乗ってしまった。
もちろん福側の言い分には首もげそうな程同意してしまうし、大輔の思考パターンには何か新しいものを感じてしまう…。
このタイミングで手に取ったのは運命だったのかも。
犬も食わないんだよね。分かってる。
期待するからこの気持ちになるって事も分かってる。だいぶ手放せてきたつもりだけど、今回寝込んでまた同じ気持ちになったのでまだまだだ。でも、それすらなくな -
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Posted by ブクログ
ネタバレここ最近尾崎さんの小説を読んでいるが、全部ずっと良い。わたしが言葉にできない何かを代弁してくれているような、わたしが感じていたことはこういう風に言葉にできるのか、とか納得以上のものを与えてくれる、そんな居心地のよい空間。
exあやっち、誰なのかとても気になってネットで調べてみたがあるライブでこのことを話してたという情報しか得られなかった(わたしもそのライブに立ち会いたかった)し、途中で野暮ったいような気がして調べるのを辞めた。音楽には演奏している本人にも聴くわたしたちにもそれぞれの物語があって、それを文字に通して知られたのはなんだか嬉しかった。
アパートでの暮らし、住民で共有の洗濯機。そ -
Posted by ブクログ
尾崎世界観さんの2作目にして、芥川賞候補作に選ばれた作品。
前作『祐介』とは作風も文体も全く違う。そうなるのは主人公が小学生なので必然だが、それを書き切る表現力が凄まじい。
———あらすじ———
小学校で独りぼっちの「私」の居場所は、母が勤めるマッサージ店だった。
「ここ、あるんでしょ?」「ありますよ」
電気を消し、隣のベッドで客の探し物を手伝う母。
カーテン越しに揺れる影は、いつも苦し気だ。
母は、ご飯を作る手で、帰り道につなぐ手で、私の体を洗う手で、何か変なことをしている――。
少女の純然たる目で母の秘密と世界の歪(いびつ)を鋭く見つめる、鮮烈な中編。
第164回芥川賞候補作。
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