尾崎世界観のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
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舞台は、ライブチケットの転売が市民権を得ている社会。
バンドのフロントマン以内右手は、不安に追い詰められ、
自分達のチケットにプレミアを付けるべく、
カリスマ“転売ヤー”に縋りついてしまう。
「俺を転売してくれませんか」
高額取引の痕跡をSNSで確認しては過剰に振り回される、
尾崎世界観にしか書けない虚実皮膜のバンド小説にして、
エゴサ文学の到達点。
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芥川賞候補作、尾崎世界観小説三冊目。
なかなかに -
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Posted by ブクログ
生々しい…。わりとすぐそんな言葉をもらしてしまった。しかも、かなりグロめな生々しさ。でもなぜかやめられずに一気読み。
彼の歌詞も生々しいなと思っていたけれど、無音の言葉の生々しさはよりダイレクトだった。
どこまでまでがリアルでどこからがフィクションなのか分からないけど、顔や姿まで浮かんでしまってより具体的に映像がチラつくのも更に生々しくて、ちょっと困った。
それでもなぜか気になって文字を追ってしまうのは、私はきっとこの人の言葉に惹かれていて、知りたいんだと思う。
スピンオフも、「そこ!?」って思ったけれど、読み終わってよく考えてみたら、確かに!そこ知りたかったかも。 -
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Posted by ブクログ
ネタバレ小学生の視点で、分かることと分からないことが明確に書き分けられているのがすごいなぁと思った。
お母さんがマッサージ店で働いている間、隣のベッドで待つ主人公。「言っていい?」とか「こわれたところを直す」とか、主人公が性的な施術を分かりきれてないところも、行為の生々しさを際立たせていた。
「変タイマッサージ店」とか杏仁豆腐にハムスターのウンコ乗せられたりとか、あからさまにいじめを受けているのに、傷ついているように見えなかった。ハムスターが死んだときも。お客さんからお母さんに向けられる、蔑む視線以上に禍々しいものはないのかも。
描写を小学生までにとどめることで、突き放しも引き寄せもしてもらえな