尾崎世界観のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ何度か親のそういった場面に遭遇したことがありますが、子どもの頃の親の性的な行為って強烈に残る。
子どもが大人になって「あれはこういうことだったのか」が繋がった時のなんとも言えない気持ち悪さ。
性的に大人になって数年経つので忘れてましたが、数年ぶりに思い出させられた作品。
しかも主人公の場合、親の相手は親が愛した人でも何でもなく、自分の担任や政治家、知らない汚い大人たち。これが数年後に理解できるようになってしまったとき、主人公は親のことをどう思うのだろうか。
気持ち悪いと思うならまだ真っ直ぐ生きれてると思うけど、
「うちの親おくれてるから仕方ない」と納得してしまうことが、一番最悪の結果。
けど -
Posted by ブクログ
ネタバレ声が出ず自分が作った曲さえ満足に歌えなくなってしまっているロックバンドのボーカルが主人公。
自分のバンドのライブチケットの売れ行き・手に入らなさ(プレミアがつく/つかない)をネットでえんえんチェックしたり、自分達に関する書き込みをネット上でえんえん追い続けたり、で、それに振り回されたり。
観客も入れずアーティストが演奏もしない「無観客ライブ」のチケットを買って、ライブに行かないことをプレミアとする発想が、持てるものの高慢さというか、高みに登って見物というか、斜に構えているというか、そういう今っぽいいやらしさ。
自分が小遣いを握りしめて一所懸命チケットを取ってライブに通っていた頃の心情も思 -
Posted by ブクログ
知っても苦しい。知らなくてもさみしい。
えも言われぬ母との距離感、自身でも気づいていない孤独。
歪んだ大人の世界。
傍観者として終始変な表情で読んでいたと思います。
切符に対する行動等 子供らしさを際立たせて
少女の立場をより際立たせる一方、
水や母に対する表現が文学的すぎて
「あ、少女の皮をかぶって大人が書いているな」と現実に戻る箇所もちらほら。
このあたりのすみわけは難しそうだから、素人がどうこう言える立場ではないけれど・・
汚い世界を汚れのない目できれいに表現した作品。
そして何よりも又吉先生の解説が芸術的すぎて、
余韻をすべてかっさらっていた。笑
又吉先生の作品も読んでみた