我孫子武丸のレビュー一覧

  • 7人の名探偵

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    新本格ミステリの端緒を開いた『十角館の殺人』刊行から三十周年を記念したアンソロジー。新本格第一世代のレジェンド作家七名の夢の競演。


    「名探偵」をテーマに書かれたレジェンド作家のアンソロジー。
    「名探偵」をテーマに、とはいえ、実はストレートに探偵ものミステリを書いてる方は少ない印象。ちょっとメタフィクションっぽかったり、今までの新本格の歴史への郷愁を感じさせるものだったり。
    ただ、短篇でも粒ぞろいで、この作家陣の並びだけでも非常に贅沢なものを読んでいる満足感があります。

    個人的には我孫子武丸さん『プロジェクト:シャーロック』と歌野晶午さんの『天才少年の見た夢は』が好きでした。どちらもちょっ

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    2023年03月30日
  • 弥勒の掌

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    教師、宗教団体、殺人、警察、

    男性的な目線の表現がくどかった。バラバラに見える殺人事件がひとまとまりになっていく過程が、そんなことないでしょうよと思いながらもまあまあおもしろかった。

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    2023年03月04日
  • 残心 凜の弦音

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    ネタバレ

    青春だなぁ。
    シリーズ2冊目の今作は多少はあるものの、ミステリ色薄めの青春小説。
    弓に取り憑かれた女子高生のお話。文字通りホント取り憑かれてるw
    どんなに練習してもプロにはなれない、という特殊なスポーツだと思う。だからこそ題材としては面白かった。
    学生時代は私ものめり込んで引いてたけど、環境が変わるとやはりならなくなってしまう。体力とか筋力の衰えと、道場に行くのが面倒くてw

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    2023年02月09日
  • 0の殺人

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    ネタバレ

    「三人の人間が、一人の人間を殺そうと色々と計画を練った挙げ句に全部失敗して、その当人は自然死しちゃったわけよ?つまりこの一連の事件の中には、殺人なんて一つもなかったってことになるのよ」。今作は王道的だった前作とは違い、構成も結末も変化球。なんとか読者を驚かせようという気概を感じた。各々の事件がひとつの真相のもとに繋がっていく様は気持ちがいい。速水兄妹&木下のコミカルな雰囲気も健在だけど、一番好きな場面は、串田辰夫のアパートの管理人トヨばあさんとのやりとり。これより面白く老婆を形容する作家はいるのだろうか。

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    2023年01月15日
  • 新装版 8の殺人

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    『殺戮にいたる病』の我孫子武丸さんとはおよそ思われない軽妙な筆致で、ギャグっぽくかかれているのがまず驚いた。すらすらと読みやすいけど、謎解きの前置きがくどくてブレーキがかかる。鏡のトリックは特段珍しい発想でもなく、すぐに気づいたが、ミスリードっぽいとも思った。これを解かれることを見越して自分の疑いを晴らすという真の目論見には思い至らず、なるほどなあと感心した。速水兄妹も面白くて好感がもてる。解説ではやれ本格ミステリだとかギャグ小説だとか言っているが、読み手は先入観をもたずに好きなように読めばいいのではないかな。

    佐伯を犯人と指摘した慎二は、彼の本棚を確認しておくべきだった。謎解きをする探偵な

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    2023年01月14日
  • 裁く眼

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    読みやすかった。そこまで衝撃的な展開とは思えなかったけど、法廷や法廷画家に関する知識を学べたからそこは読んでておもしろかった。

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    2022年11月30日
  • 監禁探偵

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    むずい。3章になっていきなりむずい。2章までは単純に面白かったが、3章からは終盤も含めた終わり方はすごい。アカネはいったい、、、Another Nightもむずい、、、

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    2022年11月17日
  • 監禁探偵

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    どうしても『殺戮にいたる病』と比べてしまいますが、本書も面白かったです。新しいタイプの安楽椅子探偵小説。アカネちゃん、恐ろしい子......。

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    2022年11月01日
  • 残心 凜の弦音

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    ネタバレ

    【収録作品】残身と残心/遠近/仁/矢羽/蜻蛉/弽(ユガケ)/息合い

    『凜の弦音』の続編。もっとも、作者があとがきで述べているように、ミステリ色はかなり薄く、進路に悩む高校生の青春小説となっている。
    弓道という舞台設定は特殊だが、悩みは万人共通のもの。

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    2022年09月29日
  • 狼と兎のゲーム

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    読みやすくて一気に最後まで。そんなに謎解きやミステリという感じではなく、とにかく逃げる話。大きなどんでん返しもなく、なんとなく展開が読めた。面白かったけれど、最後あっさり終わってしまったので、読んだ達成感は特にない。

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    2022年09月26日
  • 凜(りん)の弦音(つるね)

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     主人公は、高1の弓道少女。一途な取組で腕もよく、先輩からも一目置かれています。
     物語は、恩師宅での事件早期解決へ、弓道の知識と経験が生かされるスーパー探偵ぶりから始まります。
     その後も、身の回りで小さな事件が起こり…という、連作短編プチミステリー? と思いきや、後半は様相が変わります。
     主人公がどう事件と関わり解決していくかから、内面の成長に視点を当てて、その葛藤を含め爽やかさと瑞々しさが魅力になっています。また、弓道の礼儀作法、道具などの専門用語も出てきて、素人にとっても勉強になります。
     個人的には、後半の新しい先生やライバルと出会い、主人公が自分を見つめながら成長していく過程の方

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    2022年07月24日
  • 新装版 8の殺人

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    【大胆なトリックで本格ミステリーファンを唸らせた傑作長編】

    “8の字形の屋敷”ゆえに案出された、不可解極まる連続殺人。速水警部補と推理マニアの彼の弟&妹の3人組が挑戦するが、真相は二転三転また逆転――。鬼才島田荘司氏に“本格ミステリー宣言”を書かしめた、2人目の大型新人の本格的にして異色、かつ絶妙のユーモアで味付けした傑作長編推理デビュー作!
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    我孫子武丸の本はこの作品がはじめでだったのだが、読みやすい文章でスラスラと読み終えてしまった。

    古い作品ではあるが、ユーモラスもあり時代を感じさせない本格ミステリーだった。
       
    トリックに使われたアイテムは

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    2022年06月29日
  • 残心 凜の弦音

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    「凛の弦音」の続編。第一作の方は未読なのですが、普通に楽しめました。ただし、前作の事件や刑事との出会いの模様が、サラッと流されていますので、そのあたりをよく知りたい方には前作から読むことをお勧めします。

    弓道部を舞台にした、ちょっとミステリーの青春小説でした。我孫子さんの物語というと、おどろしいミステリーを想像するのですが、今回の作品は全然そういった雰囲気はなく、青春小説を存分に描いている印象でした。

    その分、ミステリーの要素は不要かなと思いました。それがなくても、全然良いのに、何故入れたのか?ちょっと惜しいと思いました。

    進学するのか?それとも好きな道を突き進んでいくのか?
    スポーツに

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    2022年06月18日
  • 残心 凜の弦音

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    二作目とは、知らずに読みました。一作目で弓道の専門用語の解説があったのかな。二作目から読むと意味がわからないところが多々ありました。次回作もあるのかかな。

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    2022年06月17日
  • 弥勒の掌

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    初めは推理小説かと思いきや、宗教団体を潰しにいくかと見せかけて…
    クライムサスペンス的な流れで話が進んでいきますが、最後の最後で色々と明かされる作品です。
    うーん、それほど驚きはしなかったかな。
    残りページの厚さで色々と察してしまったのがいけなかったようだ。
    一気に読んでいたら違ったかもしれない。

    説明
    愛する妻を殺され、汚職の疑いをかけられたベテラン刑事・蛯原。妻が失踪して途方に暮れる高校教師・辻。事件の渦中に巻き込まれた二人は、やがてある宗教団体の関与を疑い、ともに捜査を開始するのだが…。新本格の雄が、綿密な警察取材を踏まえて挑む本格捜査小説。驚天動地の結末があなたを待ち受けます。

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    2022年02月28日
  • 怪盗不思議紳士

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    面白かったんだけど、絶妙にモヤモヤが残る読後感。
    この調子だと、シリーズ化なのか?と思わせる内容なのだけどあとがきを読むとそういうこともなさそうで・・・。
    戦後の日本という設定だったけれどいまいち時代感が伝わってこなかった。

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    2022年02月15日
  • さよならのためだけに〈新装版〉

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    多くの日本人が結婚仲介業のマッチングで相性の良い相手と結婚する時代。
    マッチング特A判定だった主人公の夫婦は
    ハネムーン後に離婚を決意。
    前代未聞の特A夫婦の離婚はそんな簡単じゃない。
    離婚に向けて共闘する夫婦の物語。

    設定も面白く、メインキャラ(離婚したい夫婦とその先輩と友人)のキャラもいい味だしてます。

    気軽に読める一冊。

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    2021年12月18日
  • 狼と兎のゲーム

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    ★4よりの★3
    現実離れした胸糞な父親から逃げる小学生二人のお話。緊張感もありテンポもよくガシガシと一気読みした。
    ただ、それ以上でもそれ以下でもなく、「うん、面白かった」という感じかな。

    子供のころ、ワクワクドキドキしながら読んだ宗田理さんの「ぼくらのシリーズ」と似た感じがした。
    もしかしたら若い層のほうが好まれる作品なのかな。

    年と共に、心の躍動感が失われているんだろうな…

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    2021年10月07日
  • 怪盗不思議紳士

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    劇団ヘロヘロQカムパニーの第31回公演「怪盗不思議紳士twice」の小説版!
    ヘロQさんの公演の中でもお気に入りでしたが、小説版が出ているとは知らず、先日やっと購入しました。
    舞台ではなかった部分や心情描写などは小説ならではでしたが、やっぱり舞台ありきの作品だなあと思う部分も…。
    先日舞台のDVDを購入したので読み終わった今、見返したいと思います。

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    2021年07月29日
  • 0の殺人

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    冒頭で作者から「百人に一人くらいは、最終章までに真相を見破れない人がいるかもしれない」と煽られる
    軽めのユーモアミステリでありながら、謎解き部分は堅実な仕上がり

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    2021年06月01日