あらすじ
新本格の雄、初期の傑作!
新作の撮影中に謎の失踪を遂げた鬼才映画監督、大柳登志蔵。すでにラッシュは完成、予告篇も流れているが、実はこの時点で作品の結末を知るのは監督のみ。残されたスタッフは、撮影済みのシーンからスクリーン上の「犯人」を推理しようとするが……。『探偵映画』というタイトルの映画をめぐる本格推理小説。
感情タグBEST3
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ミステリ映画の撮影の最中に監督が失踪。
だが、監督が「みんな騙してやる」と豪語する、謎の結末は誰も知らない。
残ったスタッフたちは自分たちで結末を推理し、映画を作り上げていく。
設定が面白く、展開も早いため、飽きずに読める。エンタメとしては十分に面白いと思うが、肝心のミステリ部分は、少しハードルを上げすぎたかな、という感じ。
やっぱり監督が考えた仕掛けっていうのが本書の肝。だが、正直そのトリックが少し弱かった。
監督が失踪した理由っていうのは数年前に流行った「カメラを止めるな!」を思い出させる。
(本書の方がだいぶ前だけど)
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殺戮に至る病ほどの圧倒的などんでん返しはなかったけどおもしろかったです。
殺戮に~と比べると非常に文章が読みやすく、作中でも登場人物同士が喋ったりしてるけどギャグみたいな推理もでてきたりでけっこう笑いました。
僕は監督みたいな人は好きじゃないかな。
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探偵映画撮影中の監督が失踪。公開日までに何とか続きを撮影したいが、全スタッフ(役者含)誰が犯人役か知らないのだった。監督の意図は!…という映画中のみ殺人が起こる犯人当てメタミステリ。
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テンポ良く進んで行くのでスラスラ読めた。
展開も面白かった。
映画はそんなに見ないから、作中に出てきた作品や俳優が分かったらもっと楽しめたかも。
映画の技法もよく分からなくて、トリックを説明されても
そうなんだーとしか思えなかったのも残念。
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いやー、どんなスゴイ真相かとおもったけどなあ。単なるカットバックだっていうのはどうなんだ?この映画の演出がうまいということは言えるかもしれないけど、驚いたというほどのことはなかった。この作者の作品は真相が明らかになると、成る程ねって納得するというところまでなのかな。綾辻みたいにその真相でさらに驚くというようなことは、これまでのところないもんな。
ただし、相変わらず読みやすくてサクサク進む。こういう設定の小説にありがちな知識ひけらかし状態になってないのも○。いや実際にはいろいろ知識を書いてるんだけど、こっちの興味を引くような話題がほとんどだったらから許そう。ヒッチコックが新聞の記事になってまで自作に出演していたとは知らなかった。ただし、「北北西」は答えを教えてくれー。
日記なんかを読む限りでは作者は気難しそうな印象があるんだけど、その人がこういう作風の作品を書くということが一番不思議。
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映画の撮影中に、突如失踪した監督の行方を探すと共に、残されたスタッフとキャストが、映画の結末を推理する過程を描いた物語です。
作中で取り上げられる数々の映画作品について、登場人物たちが語り合うのがとても楽しそうで、映画に詳しくなくても興味を惹かれるものがありました。
我孫子さんらしいユーモアと、ミステリとしての試みの面白さを両立させた、そんな一冊だと思います。
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結末部分の撮影を残して失踪した映画監督・大柳。
残されたスタッフは誰も結末部分のシナリオを持っていなかった。
スタッフ、キャスト共に何とか映画を完成させようと会議を開き、それぞれの言い分を聞き、結末部分の撮影を終える。
小説ではよくある叙述トリック。
「やられた!」と悔しがりながらも楽しめる作品もあれば、推理するまでもなくバレバレな作品もある。
14年前に書かれた作品なので、多少そのころ特有の描写はある。
たとえばトランシーバーは、さしずめ今ならばスマートフォンになるのだろう。
しかし、良い作品はどんなに時代が変わっても面白い。
映画好きにはたまらない描写も多い。
推理小説好きには、登場人物といっしょに「映画の結末として何が正しいのか?」を考えてみるのも楽しい。
それにしても、大柳監督というのは何て人が悪いんだろう。
メイキングビデオとは・・・。
とは言っても、スタッフやキャストには申し訳ないが本当にそんなものがあるなら是非見てみたい。
ストレートにぶつかり合うキャストやスタッフの損得勘定は、きっと面白い。
見せ場は絶対に渡したくない!というのは役者としてはあたり前のことなのだろうが、芝居の実力さえ度外視しての取り合いは滑稽でさえあった。
あまり期待せずに買ったけれど、良い意味で裏切られた物語だった。
何となく得をしたようで気分がいい。
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「殺戮にいたる病」を基準に読んでしまうのが悪いのか、いまいちインパクトが欠けてたなぁと思ってしまった。ただ、期待値が大きすぎただけで面白い内容だったと思う。出演者にシナリオを書かせたらああなります(笑)
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映画完成を目前にして監督が失踪。残されたスタッフたちは? ちょっとした推理合戦の趣はなかなか面白かったけれど、壮大なカットバックというのは正直あまりそそられなかったです。
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新作の撮影中に失踪した映画監督。
結末を知るのは監督のみという状況での失踪に、残されたスタッフと出演者はパニックになってしまう!
監督探しをしたりみんなであれこれ会議をするのだが、結局撮影済みのシーンから映画の犯人を推理する事に。
何故監督は失踪しなければいけなかったのか?その理由と映画の意外な結末とは!?
僕はそこそこ好きです!
何だかんだその結末に騙され、20年も前の小説なのに今読んでも違和感がないことに驚きましたしね。
だけど映画のうんちくが随所にあり、もう少しどうにかならなかったのかな?と。
それでも、普通に面白い作品だと思います!
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完成間近で失踪してしまった映画監督。
犯人が告げられぬまま進められた撮影現場は騒然。
どうにかして台本から手がかりを探し、スタッフ達は映画を完成させようとするが……
推理小説ではありますが殺人はおこりませんので安心して読める作品です。
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映画撮影中に監督が行方不明。
その映画のラストは監督だけが知っているという状況の中、右往左往するスタッフや役者たち。
映画のストーリーと並行してお話しが進んでいくので、若干混乱するところもありますが、すいすい読めました。
監督の考えていたラストはすっきりしてなかなか良かったですが、この監督のキャラクター自体があまり好きになれず、もうひとつでした。
我孫子さんのお話なので、もっとすごいドンデンがあるかと期待しすぎたのも悪かったかも。
語り手になっているサードの人柄の良さに救われて、★3つかな。
Posted by ブクログ
軽めの文体で、たいへん読みやすい(^ ^ 内容は...作者のものすごい映画愛で溢れていて...ときどき溢れ過ぎな感じもしなくはない(^ ^; 多少なりともギョーカイの現場を知ってる者からすれば「んなアホな」とツッコみたいところは山盛りだが、「気楽なフィクション」として読めるので○(^ ^ 詳しい内容は書けないが、実験的な内容としてはナイスファイトな快作(^ ^
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新作の撮影中に謎の失踪を遂げた鬼才の映画監督・大柳登志蔵。すでにラッシュは完成、予告編も流れているが、実はこの時点で作品の結末を知るのは監督のみ。残されたスタッフは、撮影済みのシーンからスクリーン上の「犯人」を推理しようとするが...。『探偵映画』というタイトルの映画をめぐる本格推理小説。
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映画と推理を混ぜた作品。
ミステリ映画を作る作品で、その映画のミステリとそれを作っている登場人物に起こる事件のミステリが、両方楽しめます。
ネタ分かった場面もありましたが、さすがに映画ネタはわからなんだ。
Posted by ブクログ
殺戮にいたる病を読んで衝撃を得たことから、この作品を手に取った。内容として驚愕の事実!…とまではいかないものの、やはり読者の裏を突いてくるあたりはさすがだという感想。殺戮にいたる病に比べればやや物足りない感は否めない。
Posted by ブクログ
約19年前の作品! 実は個人的にほとんど映画を
見ないんです。恐らく世間一般的に人気のある
作品すら見てない事が多い。でも、今作で
紹介される作品については...何故か知識くらいは
あったりするから不思議です。割と違和感なく
彼等、映画人の熱や想いは伝わってきました。
「ゾンゲリア」...観たいですw。
「マッドマックス2」も。
ただ、映画の手法や実際の作品の詳細は
殆ど分からないため、今作の肝になる
作中映画のメイントリックは正直...ピンと
来なかったのが残念。ミステリとして
成立してるのか自分には良く分かりませんが
理解出来ないながらも充分面白かった。
きっと映画好きな方、詳しい方はもっともっと
楽しく読めるんでしょうね。
Posted by ブクログ
うぅ―むぅ。まぁまぁかな。。
以前の同じ著者の「弥勒の手」を読んで,ハッピーエンドではなくて,少し砂をかむような感じだったのですが,気を取り直して,もう一度チャレンジしてみました。
着眼はなかなかユニークなのだと思います。
映画監督が久々に取り組んだ推理映画。気まぐれな監督の意向で結末や犯人は最後に飽かされることとなっていた。しかし撮影が進む中,突然監督が失踪する。混乱した出演者たちは台本に沿って撮影を続けるが,結末はどうする?
最後にはなるほどと思わせる解決がちゃんと用意されていますし,「弥勒の手」のような読んだ後の残尿感はないので,こちらの方がずっと作品としては面白いです。
ただ,役者の名前と演じる役名と二つ覚えないといけないことや,映画の場面と実際の場面とが交互に出てくるので,読んでいて頭がなかなかついていかないというのが正直なところでした。(単に頭が悪いだけかもしれません。)
Posted by ブクログ
気になっている、作家さんだったので
文春文庫で新刊を見つけた時に、買ってみました。
映画に、まったくと言っていいほど興味がないので、
映画の題名や俳優の名前が出てきても良く分からず。
それと、美奈子の性格が途中で変わってしまったというか、
一貫性がない感じの描かれ方で、拍子抜けしてしまいました。
もう少し魅力があっても…。