あらすじ
これが現代ミステリの到達点だ!
愛する妻を殺され、汚職の疑いをかけられたベテラン刑事、蛯原。妻が失踪して途方に暮れる高校教師、辻。やがてふたりはある宗教団体の関与を疑い、ともに捜査を開始するが――。
あらかじめ申し上げておきます。本作は、社会派の本格捜査小説であると同時に、読者を罠にはめようとする壮大なたくらみが隠された作品でもあります。どうか注意深く、慎重に、身構えて読み進めてください。それでもなお……! 必ずや前代未聞の驚きを味わっていただけることでしょう。迫真のリアリティ、サスペンス、そして謎解きの美しさ。まさに、現代ミステリの到達点といえる逸品です。
感情タグBEST3
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これはすごい。
視点の切り替えが、ただの「二人の主人公の話」以上の意味を持ち、巧みに行われている。
また、登場人物の薄ら気持ち悪い内心の描写は克明。
犯罪ではないのに、自分勝手で、「有害な男らしさ」をはらんでいる。
それが行動に直結はしないだけにリアルに感じてしまう。(自分が普段しない思考であるので、リアルであると断ずるのは避ける。)
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最後が駆け足だったのと、蛯原はともかく辻が殺人を隠せていたのが現実味なくてう〜んという感じ
トリックは殺戮にいたる病と同様、叙述トリックのどんでん返しですごくおもしろかった!!
インタビューは全部読まなかったけど、他の作品を読んだらちゃんと読みたい
自分で推理しながら読めるようになったらもっと楽しいんだろうな〜
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ラスト…え?えぇ?やっちゃいますか?
こういう所が我孫子武丸さんの本の好きな所。まるで想定外だった。
情報化社会、より広く深く情報を持っているものが、勝ち組になるんだろうなぁと納得のお話でした。
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10年以上の積読本。お互いをあまり信用していない、教師と刑事のバディものなのかなと思って読みすすめて最後にガツンとやられる。ぜんぜん違うけれど、我孫子さんだけに『殺戮に至る病』に読後感が似ているように思った。まんまとやられた。
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好き!
身勝手な人物と救いのない結末に嫌悪感が相殺されて、嫌な話だけど読後感は嫌じゃない。引き込まれて一気読みした。サクッと読めて分かりやすく、頭の悪い自分にありがちな読み終えた後の疑問やモヤっと感がなかった。神様なんていない。居るのは人間だけなんやな〜。面白かった!
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終盤まで⭐︎3だったのですが、ラスト30ページの展開で⭐︎4です!
最終章、突然宗教側が手の内を明かし始めてそんな都合のいい話ないわーと思ってたら、実は宗教関係なくて、ろくでもないおじさん二人がお互いの奥さん殺してました、そして宗教の幹部になっちゃいますっていうトンデモ結末。
想像のななめ上いく展開でおもしろかったです!
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ずっと読みたかった作品なだけに
ちょっとハードルが上がってしまった感
なんか、やんちゃ。
どんでん返し特有の『えええ?!(驚愕)』
とかじゃない、
『笑 なにこれ 笑 やっば 笑』
みたいな
でも読みやすくってあっという間
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我孫子武丸先生の3作品目を読みました。
最終章の数行を読んだ時の衝撃が凄かったです。
謎の新興宗教を刑事と教師が追うこの結末は、もうかなりビックリですね。
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マジでやられたミステリ リスト作品
著者の代表作のいくつかは遠い昔に読んだはず
記憶にないので、たぶん再読
人物姓名誤認、信用できない語り手(地の文?)の二つがメイントリックということになるのかな
宗教団体の正体、情報収集していた手口
今読むとだいぶ色褪せた時代感はあるけど、交互パートの構成は読みやすく軽い文量も良かった
やられたのは間違いないけど、あっさりした読後感
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妻を殺された警察官蛯原、妻が突然行方不明になった高校教師辻。
2人の妻は同じ宗教団体に傾倒しており2人の男は宗教団体が妻に何かを犯したのではないかと疑う。
そんなお話。
情景が想像しやすい。
辻の心情の変化がリアル。
?ってなってたところが最後しっかり回収されていたのでよかった。
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僕が読んだ文庫版の帯には「○章の○ページを読んだ時のあなたの衝撃が目に浮かぶようです」のような解説者による文章が書かれており、更にご丁寧にも「この本は読者を罠にはめようと企まれているので注意して読むべし」的なことまで書かれている。個人的にはあんまり好きなやり方ではない。
オチはミステリーを読み慣れている人であれば気付く人もいるだろうと思うが、僕は考えが及ばず、解説者が言った通りのところで普通に仰天した。こういうのも叙述トリックと言うのだろうか。かなりおすすめできます。
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2020年、23冊目は、『殺戮にいたる病』以来、約7年振りの我孫子武丸。
冷えきった夫婦関係の末、妻が失踪した高校教師、辻。妻が殺害された上、汚職の嫌疑がかかった刑事、蛯原。二つの事件の背後に新興宗教団体の影が見えてくる。偶然出会った二人は共同捜査を開始する。
ミステリー仕掛けの捜査物、サスペンス。
《以下、ややネタバレ要素あり》
中盤以降のストーリーのドライブ感は抜群。クライマックスのちょっと出来過ぎ感~意外な程ベタなミステリー手法使った真相。まさかのオチ。
正直、★★★★☆評価はオマケ的。ストーリーのドライブ感。予想外のオチという点では、妥当も、クライマックス&オチの好みとしては★★★☆☆止まりのはず。では、なぜ★★★★☆評価なのかと言うと、ズバリ、「タイトル」!
追いかけようが、逃げようが、所詮は、釈迦ではなく、『弥勒の掌』の上の、孫悟空達。
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本作も著者である我孫子武丸の良さ(凄さ)をしっかりと感じることが出来た。
主人公となる登場人物は教師である辻恭一と刑事の蛯原篤史。
1小説毎に教師と刑事が入れ替わりながら描かれ、2人は出会う。
互いに妻を殺された者同士、犯人探しの中でたどり着いたのは宗教団体《救いの御手》。
最終章のタイトルである弥勒(《救いの御手》の会長=一般的な呼称は教祖)が殺人の鍵を握ると思わせ続けながら、ようやくその姿を現し、弥勒が告げた言葉には驚愕の真実が。
警察内部を描いた小説でも、新興宗教を描いた小説でもあるが、読み終えた感想は立派なサスペンス小説。
読めば読むほど私は我孫子作品が大好きだ。
説明
内容紹介
妻を殺され汚職の疑いまでかけられた刑事。失踪した妻を捜して宗教団体に接触する高校教師。錯綜する事件、やがて驚愕の真相が!
内容(「BOOK」データベースより)
愛する妻を殺され、汚職の疑いをかけられたベテラン刑事・蛯原。妻が失踪して途方に暮れる高校教師・辻。事件の渦中に巻き込まれた二人は、やがてある宗教団体の関与を疑い、ともに捜査を開始するのだが…。新本格の雄が、綿密な警察取材を踏まえて挑む本格捜査小説。驚天動地の結末があなたを待ち受けます。
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どんでん返しがあると知り、購入。たしかに最後のどんでん返しにはうなる。しかし欲を言えば若干無理があるような気もした。続きが気になってよみすすめられたので満足です。
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後半は一気に読みました。
ウーム……予想外の結末ではありました。
が、正直言って“今一つ感”が否めない。
なんかスッキリしません。
期待が大きすぎたか?
ネタバレになるので書けないのですが、この手のフェイントとゆーか欺き方は、真相が解った時の衝撃が、もはや無い。
逆に「ナンダソレ?」と冷めてしまう。
星2に近い。
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えー! 同じ事をしている。
すごいオチですね。想像を超えたどんでん返しかも(笑)
宗教やマルチ関係の本はやっぱり選んでしまうわ。どんどん出してほしい。
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犯人は誰なんだろうと考えながら読み進めていましたが、まさかそういう結末になるとは…!!
序盤からの思い込みで最後まで騙されました〜
おもしろかったです!!
Posted by ブクログ
予想よりも面白かった。
我孫子武丸は「殺戮にいたる病」が有名だけど読んだことなくて、古本屋でこの本が目に入ってどんな作風なのか読んでみることに。
もっと読みにくい感じかなと想像してたけどすごく読みやすかった。
約300ページの中、割と残りページ少ないところになっても結末が見えてこなくて、これはどう終わるんだ?と思ってたけど、見事に予想外の結末だった。
大どんでん返し!ってわけではないんだけど、ええぇそう言うこと?!という驚きは十分。
くどくなくて、割とさっぱりミステリー(サスペンス?推理小説?)。
重くないけど楽しめるミステリーで良かった。
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初我孫子作品。宗教がテーマということのみの予備知識で読み始める。教師と刑事とのやりとりがかなり長く続き、読み終わりが近くなってからの展開がすごかった。まさかそんなことだったとは…。
Posted by ブクログ
期待していたほどの衝撃はなかったが、まんまと組織に取り込まれてしまったラストがなんとも言えない気持ちになった。もう少し動機がしっかりとしてたらよかった。
Posted by ブクログ
教師、宗教団体、殺人、警察、
男性的な目線の表現がくどかった。バラバラに見える殺人事件がひとまとまりになっていく過程が、そんなことないでしょうよと思いながらもまあまあおもしろかった。
Posted by ブクログ
初めは推理小説かと思いきや、宗教団体を潰しにいくかと見せかけて…
クライムサスペンス的な流れで話が進んでいきますが、最後の最後で色々と明かされる作品です。
うーん、それほど驚きはしなかったかな。
残りページの厚さで色々と察してしまったのがいけなかったようだ。
一気に読んでいたら違ったかもしれない。
説明
愛する妻を殺され、汚職の疑いをかけられたベテラン刑事・蛯原。妻が失踪して途方に暮れる高校教師・辻。事件の渦中に巻き込まれた二人は、やがてある宗教団体の関与を疑い、ともに捜査を開始するのだが…。新本格の雄が、綿密な警察取材を踏まえて挑む本格捜査小説。驚天動地の結末があなたを待ち受けます。
Posted by ブクログ
この前読んでた本と比べてめっちゃスラスラ読める〜!でも、それだけ起伏がないって事かもしれん…
どんでん返しってのは知ってたけど、「アレッ!アレッ!」っていう感じでスムーズに。
追う側(刑事さんと教師)も、追われる側(怪しい新興宗教)も過去に何かある。これではね〜そうなるわな〜後で考えると…
他所の宗教なら、徳を積んだ人が大師という尊称を与えてられるんやろうけど、ここでは、徳というより、悪を重ねた人に与えられる!(◎_◎;)
Posted by ブクログ
2022.3.1
書き直しに来たのだが、面白かった記憶あるんだけどなぁ...なんかめっちゃ酷評で笑いました。
いつか読み直して書き直さないと!!
Posted by ブクログ
謎の新興宗教『救いの御手』
妻が失踪した?高校教師の辻
汚職の疑惑のある刑事、蛯原は妻が何者かに殺された!?
最初のヒントはこれだけ!
帯から読み取れるのはドンデン返し!
という事は『全てを疑い、可能性の全てを考えなければならない!?』
辻の行動、蛯原の疑惑の正体、そして弥勒の本性・・・
何れにしてもページが次から次へとめくれ200ページを超えると最終章へまっしぐらです!!!
ちなみに、この作者は『かまいたちの夜』の制作に関わっているようです!
それと解説を読んで作者の別の作品にも興味が湧き、取り敢えず『ディプロトドンティア・マクロプス』を読んでみたいと思いました。