我孫子武丸のレビュー一覧
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結末部分の撮影を残して失踪した映画監督・大柳。
残されたスタッフは誰も結末部分のシナリオを持っていなかった。
スタッフ、キャスト共に何とか映画を完成させようと会議を開き、それぞれの言い分を聞き、結末部分の撮影を終える。
小説ではよくある叙述トリック。
「やられた!」と悔しがりながらも楽しめる作品もあれば、推理するまでもなくバレバレな作品もある。
14年前に書かれた作品なので、多少そのころ特有の描写はある。
たとえばトランシーバーは、さしずめ今ならばスマートフォンになるのだろう。
しかし、良い作品はどんなに時代が変わっても面白い。
映画好きにはたまらない描写も多い。
推理小説好きには、登場人物と -
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ネタバレ推理側の構成が面白い。
ただ監禁に至るまでの流れが単なる衝動でしかなかったり、主人公が探偵にうまく操られすぎだったり、1巻で完結させるために色々省略しすぎているように感じた。
殺人ばかり重大に取り上げられているが、監禁だって酷い犯罪だ。むしろ精神的な挙動は殺人以上に複雑で、一般的な感覚から逸脱しているように思う。
そこをスッパリ「バレたらヤバい趣味」「犯罪のはしくれ」程度に切り落としてしまっているのが納得いかない。
構図自体は面白い。
しかし、監禁側の特殊さをゲーム展開だけでなく、心の部分でもっと活かしてほしかった。
事件終了後、主人公があっさり健全な求職者に生まれ変わっているのも心理上の -
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小学校の頃、大好きで繰り返し遊んだSFCソフト「かまいたちの夜」。そのシナリオ担当であった我孫子武丸氏。本屋でその名前を久しぶりに見つけ、どんな作品を書いているのか読んでみました。
設定は8の字の形をした館で起こる殺人事件の謎を解いていくという話。物語自体は主人公の刑事(恭三)とその部下(木下)の2人で館の住民に聞き込みをしながら進み、謎解きについては恭三と、その家族である弟と妹を交えながら進みます。この弟と妹が推理オタクであり、密室やトリックの解説ではやや長ったらしくなるところもあったんですが、全体的にはテンポよく読みやすかったです。
推理小説としてはトリックは王道な感じで驚きは少 -
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人形探偵四作目。二作目、三作目は長編でしたけど、今回は短編集です。書き下ろしを含めて6編が収録されています。
青春ユーモア・ミステリーと紹介されているとおり、一作目から恋愛要素が強めでミステリとしてはライトな雰囲気ではあったのですが、本作は文章自体も軽くなっているような印象を受けます。もちろん、度の過ぎたものではないのだけど、個人的にはもう少し抑えても良かったかなと感じました。
物語はプロポーズに始まり、最後は多分親御さんに挨拶へ向う途中の車中でのお話なんだろうと思います。サスペンスは今まで通り弱く、ミステリというか、ミステリを絡めた恋愛小説、という感じなので、殺伐とした雰囲気が苦手という方 -
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人形探偵シリーズ三作目。女性視点のほのぼのとした語り口で日常が綴られてゆくせいか、サスペンスはなく、どちらかというと恋愛小説のような趣の本シリーズですが、三作目はこの色合いが強いような気がします。
「放火魔」、「予告状」、「密室」等々といったタイトルを持つ章で構成されているもののあくまで本筋は恋愛もの、といった感がありますね。
あとがきにありますが、作者さんもそういった視点で書いているとのことなので、恋愛小説にミステリ、というつもりで読むと納得でしょうか。
そんなわけなので、サスペンス一杯のミステリを読みたいという人にはお勧めしないです。一応、最後の最後にちょっとだけ怖いオチがあるのですが… -
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ネタバレ通称『8の字屋敷』と呼ばれる屋敷で、不可思議な事件が起こる。
その謎に、速水警部補と推理マニアの弟、妹の3人が挑む話。
序盤は『8の字屋敷』の説明があったり、部屋の位置関係を図付きで説明していたりと正直ちょっと面倒。
中盤からラストにかけてスピード感があってなかなか良かったけど、ある程度ミステリを読んでる人には謎解きは楽かも!?
それなりにドンデン返しはあるけど……って感じです。ちょっと物足りない。
先に『殺戮にいたる病』を読んでしまったのがいけなかったのかもしれませんね(汗)
続編があるようなので、そちらも読んでみようと思います。