あらすじ
『弥勒の掌』の著者が贈るユーモア・ハードボイルド。
京都で探偵事務所を営む「私」のもとに久々にやってきた仕事の依頼は、なんと誘拐事件。もっとも、誘拐されたのは家で飼われていたドーベルマンで、つまりは犬の捜索なのだった……。なぜか苦手な動物がらみの依頼ばかり次々に舞い込む探偵の困惑と奮闘を描いた傑作ユーモア・ハードボイルド5篇を収録。探偵は事件解決のため、今日もケモノに立ち向かう!
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ライトであたたかい。
描き方は淡々としているのに、読んでると優しさが感じられる作家さん。
ダークサイドを隠してるんだろうな、と深読みしてしまうところがある。
この物語は、それを深読みせずにさらりと読んで、楽しむのがいいかも。
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表題作の真犯人の異常さと痛いシーンが印象的。ただ収録されている短編の全てに言えることだが、やさしいテイストのエンディングが読後感をさわやかにしてくれる。ペットにまつわるハードボイルド探偵と言うと思い出す作品があるが、こちらはあくまでも巻き込まれという形を取る為、災難集といった感じ。それがエンディングとあいまって温かい感じのする短編集になっている。作者の短編集初めて読んだことに気が付いた。
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動物嫌いの探偵の元に舞い込むペットがらみの事件を描いたユーモアハードボイルド集。久し振りの我孫子武丸ですな。僕がミステリにハマる切っ掛けとなる作家の一人なのですが、最近はご無沙汰してました。
ハードボイルドというよりハードボイルドのパロディといった感じかも。最初の中編は読み応えあるものの、後味が悪過ぎます。短編も軽く読めるんだけど、毒が潜んでいるんですね。それがこの作家らしさなのかも知れませんが。
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ディプロトドンティア・マクロプスの関連作品なんですね~。
ゆるハードボイルド、若干ミステリ。
あとがきを読んでなるほどなぁと。
お向かいの獣医さん、結構好きです(笑。
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「狩人は都を駆ける」
京都で探偵事務所を営む私のもとに久々にやってきた仕事の依頼は、なんと誘拐事件の解決。もっとも誘拐されたのは家で飼われていたドーベルマンで、つまりは犬の捜索が仕事なのだった。私は犬も猫も苦手だ!
著者は我孫子武丸。京都大学在籍時、推理小説研究会に所属していた彼は、「8の殺人」でデビュー以降、新本格派に加わる人物です。ということで、本作も新本格派に属するもんだと思っていたら、どうやらハードボイルドらしい。しかも、犬猫嫌いな探偵が犬猫捜索に精を出す、こりゃ、ユーモア小説でもありそうだぞ。むむっ、これは、新本格派の意識は飛ばして読まないといけないようだ。
と思ったけれど、やっぱり、どこかでミステリーを期待していたんでしょうか。ハードボイルドを感じ取れないw。いや、ハードボイルドと言えばハードボイルドなんですよ?殺されそうになっても犬を庇うのはかっこいいし、苦手な犬猫捜査にも顧客の為に対応(金に窮してやも得ずもあるが)し、ヒステリックな顧客にも大人な接客をする。でも、ハードボイルドというより、ハードかボイルドのどちらか一方ともう一方の代わりに優しさが入っている感じ。とにかく、ハードボイルドよりも、お人好しだなって思っちゃうんですw
こんなもんだから、題材とも私はぎくしゃく。表題は、一番手にしては、やけに怖い少年犯罪。次の「野良猫嫌い」も後味が悪い。この2つを連続させるのは、なかなかキツイぞ、ユーモアじゃないじゃないか!と。そんな思いが通じたのか、残りのうち2作にはようやくユーモアらしさが香ってきました。でも、ちょっと遅かったかなw
面白いのは面白い。でも、ハードボイルドに惑わされたw
デビュー作から入れば良かった。
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短編集
主人公の探偵のもとに ペット絡みの依頼(事件)ばかりやってくる話
コミカルな感じで ハードボイルド調なのでサクっと読めますね
ペット好きな方にはいいかも^^
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動物嫌いなのにケモノ絡みの依頼ばかり次々と舞い込む探偵の物語。
先日、荻原浩氏のペット探偵ものを読んだばかりだが、私の好みはこちらのほう。
昨今のペット事情や問題点もさり気なく指摘して、ラストも何となく物悲しい。
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我孫子武丸らしい短編ハードボイルドミステリでとても面白かった。この人の特徴として、軽いタッチでユーモラスにどんどん話を進めていくんだけど、実は結構鬱落ちってのが多い。タイトル作なんて、ええええーー…の連続だった。我孫子テイストにはいつも騙される。それがまたいいんだけど。
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動物嫌いの探偵が、犬猫病院の獣医の紹介で動物に関連した仕事を受けるハードボイルド小説。短編でとても読みやすいけれど、ハードボイルドな文章とは裏腹でコメディタッチな探偵の言動、そしてブラックな結末。コメディなのかハードボイルドなのかどっちつかずな印象。あとがきに、「ディプロトドンティア・マクロプス」と同じ設定の探偵が主人公と書かれていて、やはりと妙に納得しました。
Posted by ブクログ
「ディプロトドンティア・マクロプス」の前日譚
動物がらみの依頼ばかりくる探偵のお話。短編集
≪あらすじ≫
「狩人は都を駆ける」
犬を誘拐し身代金を要求した犯人は小学生だった
「野良猫嫌い」
連続野良猫殺しを調査すると被害にあった猫は全て雄だった
「狙われたヴィスコンティ」
ドッグショーを辞退しろと脅迫を受けた犬のボディガードをすることに
「失踪」
「猫さらい」された猫を捜したら依頼主の旦那が犯人だった
「黒い毛皮の女」
車で轢きそうになった猫の飼い主を捜していたら殺人事件に行き着く
≪感想≫
ジャンルが「ユーモア・ハードボイルド」らしく、ドンデン返しのない普通のお話だった。
現代のペット事情が主軸の作品。