我孫子武丸のレビュー一覧

  • 裁く眼

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    ネタバレ

    あの女ならそうでしょうねみたいな、被告人のことをよく知ってるふうにもとれるようなことを言っていたし、僕はぜったいにFXの林原が怪しいと思っていて、なんならたいやき屋のおばちゃんもグルかと思ってたし、たいやき屋のおばちゃんは美人局とも繋がっていると思っていた(蛇の道は蛇なので)。僕は裁判員をやらないほうが良いと思う。
    腐った斧から転じて蘭花となった主人公の武闘派な姪は特に腐ってはいなく、気の毒すぎる同人作家の聖護院桜さんこそ腐っていたわけですが、聖護院さんホント気の毒すぎて力石徹みたいに葬式をやってあげたい。

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    2020年09月09日
  • 弥勒の掌

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    僕が読んだ文庫版の帯には「○章の○ページを読んだ時のあなたの衝撃が目に浮かぶようです」のような解説者による文章が書かれており、更にご丁寧にも「この本は読者を罠にはめようと企まれているので注意して読むべし」的なことまで書かれている。個人的にはあんまり好きなやり方ではない。
    オチはミステリーを読み慣れている人であれば気付く人もいるだろうと思うが、僕は考えが及ばず、解説者が言った通りのところで普通に仰天した。こういうのも叙述トリックと言うのだろうか。かなりおすすめできます。

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    2020年09月09日
  • 弥勒の掌

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    2020年、23冊目は、『殺戮にいたる病』以来、約7年振りの我孫子武丸。

    冷えきった夫婦関係の末、妻が失踪した高校教師、辻。妻が殺害された上、汚職の嫌疑がかかった刑事、蛯原。二つの事件の背後に新興宗教団体の影が見えてくる。偶然出会った二人は共同捜査を開始する。

    ミステリー仕掛けの捜査物、サスペンス。

    《以下、ややネタバレ要素あり》

    中盤以降のストーリーのドライブ感は抜群。クライマックスのちょっと出来過ぎ感~意外な程ベタなミステリー手法使った真相。まさかのオチ。

    正直、★★★★☆評価はオマケ的。ストーリーのドライブ感。予想外のオチという点では、妥当も、クライマックス&オチの好みとしては

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    2020年07月22日
  • 新装版 殺戮にいたる病

    購入済み

    読み返しました

    少し違和感を持ちつつ読み進め、最後で驚愕!もう一度読み返して納得。お母さんの記述が少ないのが残念でしたが十分に面白い作品だと思います。

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    2020年07月04日
  • 狼と兎のゲーム

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    ネタバレ

    久々の我孫子作品だったが、やっぱり楽しめた。

    主人公は小学5年生の智樹とそのクラスメイトである心澄望。

    巻頭から2人が恐怖に怯えながら逃げるシーンが描かれているが、これが本作の重要なシーンでもある恐怖のリアル鬼ごっこ。

    心澄望は警察官である父親から日常的に暴力を受けていて生傷が絶えない。

    周りの大人達は心澄望に対する父親の虐待を疑いながらも、本人も父親も否定し、その事実を知るのは智樹だけ。

    夏休みのある日、心澄望は弟の甲斐亜とあろう事か父親のパソコンを壊してしまう。

    怯える心澄望はその事を智樹にはなし、父親殺害を企てて智樹と共に家に戻ると、そこで父親が弟である甲斐亜の死体を庭に埋め

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    2020年05月16日
  • 弥勒の掌

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    ネタバレ

    本作も著者である我孫子武丸の良さ(凄さ)をしっかりと感じることが出来た。

    主人公となる登場人物は教師である辻恭一と刑事の蛯原篤史。

    1小説毎に教師と刑事が入れ替わりながら描かれ、2人は出会う。

    互いに妻を殺された者同士、犯人探しの中でたどり着いたのは宗教団体《救いの御手》。

    最終章のタイトルである弥勒(《救いの御手》の会長=一般的な呼称は教祖)が殺人の鍵を握ると思わせ続けながら、ようやくその姿を現し、弥勒が告げた言葉には驚愕の真実が。

    警察内部を描いた小説でも、新興宗教を描いた小説でもあるが、読み終えた感想は立派なサスペンス小説。

    読めば読むほど私は我孫子作品が大好きだ。


    説明

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    2020年10月25日
  • 新装版 8の殺人

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    ネタバレ

    8の字屋敷で起こった、蜂須賀菊一郎殺しと河村美津子殺し。
    最後に真相説明するのは、警視庁の速水恭三警部補の弟の慎二。
    2つの事件とも、巧妙な殺人方法が取られている。河村美津子殺しの密室に関しては、ちょっと上手く行きすぎとは思うが。
    菊一郎の死体が引きずられていた理由、常夜灯が交換されていた理由、左利きの話、空中に浮かんだボウガンの謎、ボウガンの意外な隠し場所等、すべてが合理的に説明されている。
    8の字屋敷の特性も、犯行に上手く活かされている。

    (この作品だけではなく、他の有名ミステリーもネタバレ)
    この作品は、作中に挙げられているような有名ミステリーのパロディーが随所に見られる。
    凶器として

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    2019年08月27日
  • 弥勒の掌

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    どんでん返しがあると知り、購入。たしかに最後のどんでん返しにはうなる。しかし欲を言えば若干無理があるような気もした。続きが気になってよみすすめられたので満足です。

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    2019年08月01日
  • 狼と兎のゲーム

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    暴力をふるう父親を持つ少年と、その友達が父親から逃げるお話。
    この父親は最低な男だ。逃げることができのか?見つかってしまうのか?のハラハラが楽しめる本。

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    2019年08月01日
  • メビウスの殺人

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    ネタバレ

    速水三兄妹シリーズ第3弾。

    結局シリーズ3作を3日で読破しちゃいました(笑)

    前作までの愛すべきキャラ木下刑事の出番が少なかったのは個人的には淋しさを感じるも、犯人は犯行の中で2つのゲームを楽しんでいた。

    2つのゲームの謎解きを進める中で、ゲーム相手であるべきCAT O'NINE TAILSの驚愕の正体がラストに判明する。

    個人的には速水三兄妹シリーズの中では0の殺人が1番面白く感じた為☆4つ。

    しかしながら、このメビウスが大好きな殺戮にいたる病のプロットであり、間違いなく忘れられない一冊となりました。


    説明
    大東京を恐怖のどん底につき落とす連続殺人が発生。犯行は金槌に

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    2021年09月05日
  • 狼と兎のゲーム

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    あれ?こんなポップな文章書く方でしたっけ!?山田悠介かよ!?
    って思いましたが、元がYA小説向けのプロットとのこと(あとがきより)で納得。
    一部グロい部分はあるので、ヤングにはお勧めはしない。

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    2018年06月11日
  • メビウスの殺人

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    速水三兄弟最期の作品。
    でも本当に悔しい。
    すごくすごく面白いのに
    この設定の他の作品を
    読んでしまっていたから
    結末予測できてしまった。
    順番に〜謎のメモ〜で
    あの本と全く一緒だーと。
    面白く素晴らしいものだからこそ
    パクるというのは言い方がわるいけど
    インスパイアされてしまうのかな、、

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    2018年02月17日
  • ディプロトドンティア・マクロプス

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    少し不思議なSFちっくな物語。
    探偵らしい探偵の主人公。
    近所の人との関係。
    憧れのステキな探偵さん。
    小さな女の子の依頼と
    仕事が繋がって繋がって
    まさかの最後!
    我孫子さんってステキな人だな〜
    夢のある小説でした。

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    2018年02月17日
  • 眠り姫とバンパイア

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    母親とふたり暮らしの優希の元に家庭教師に行った歩実は、彼女からパパが3年振りに会いに来てくれたと告げられる。しかし優希の父親は交通事故により亡くなっているはずだった。しかも優希は父親がバンパイアだと思っているのだった。
    元々「かつて子どもだったあなたと少年少女のための」という惹句で刊行されたミステリーランドの1冊として出ています。そのためページ数は少なめで判り易く書かれてはいますが、我孫子武丸の持ち味が遺憾なく発揮されています。
    優希と歩実ふたりの視点が章ごとに入れ替わることや、はじめに性別の取り違えがあったので、これは叙述トリックが仕掛けられているのか? と身構えて読みましたが、そのため別に

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    2016年12月16日
  • メビウスの殺人

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    ネタバレ

    これは動機が素晴らしいと言う感じだったのだけど、
    この後でABCとか読んだんだよね。
    まあ、ABCよりもこっちの方がインパクト凄かったのだけど。
    我孫子武丸ってこういう路線で進むのかなあと思ったけど、そうでもなかった気もする。
    このシリーズも人形シリーズみたいに一応完結とか迎えてればよかったのになあ。

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    2016年11月15日
  • 0の殺人

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    ネタバレ

    速水三兄弟シリーズ。
    これも当初オチに驚いた。
    当初と言うか今でもかなり凄いオチだと思う。
    これを超えたのは殊能将之だったのでどれほど異端なのかは分かってもらえるかと。
    まあ、良いか悪いかの判断はお任せしますが、僕は殊能将之も大好きなのでこれも大好きです。

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    2016年11月06日
  • 狼と兎のゲーム

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    小学生が主役なので彼の行動や心理にやきもきさせられることもあるが、終始ハラハラさせられる。
    父親の外道っぷりには本気で虫酸が走るレベル。
    後味は悪い。

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    2016年07月11日
  • 狼と兎のゲーム

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     面白かった。我孫子武丸らしいギミックで纏められてる良作。
     サイコパスから逃げ続けるパニックホラー作品なんだけど、本当に最後がどうなるかわからないって点がとても良い。我孫子武丸なら最低なバッドエンドにしてしまうかもしれないし、ある程度救いのある物語として完結するかもしれない。だけれど目の前は本当に真っ暗でこの道の向こうに何があるかは皆目見当がつかない。
     あと暴力の描写が、本当に生々しい。気の狂ってる人間が背後からやってくる恐怖が、犯人の視点を通してうまく描かれている。
     あとがきを読むと、またこういう作品を描きたいとのこと。是非お願いします。

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    2016年01月20日
  • 狩人は都を駆ける

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    ライトであたたかい。
    描き方は淡々としているのに、読んでると優しさが感じられる作家さん。
    ダークサイドを隠してるんだろうな、と深読みしてしまうところがある。
    この物語は、それを深読みせずにさらりと読んで、楽しむのがいいかも。

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    2016年01月13日
  • 狼と兎のゲーム

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    ネタバレ

    この人は基本気持ち悪い人間が出てくるのかね
    最後の展開は意外なんだけど設定のせいであまり怖くはなかった
    でもビックリした

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    2016年01月10日