我孫子武丸のレビュー一覧
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弓道に打ち込む女子高生の青春物語にミステリ風味を加えたお話
第一話 甲矢と乙矢
第二話 弓の道、矢の道
第三話 弓と弓巻き
第四話 打ち起こし
第五話 射詰
第六話 射即人生
第七話 弦音
師匠の家で殺人事件に遭遇したり
ようやく弓を持てるようになった新入部員が退部したいと言い出したり
OGの竹弓が消失したり
新しい顧問の先生の指導に疑問を覚えたり
試合で弦が意図的っぽく切れたり
一方的なライバルが現れたり
自分にとって弓道とはを考えたり
弓道を題材に、人死にのミステリ、日常の謎要素を入れつつ
凜の精神的な葛藤と成長の変遷を、瑞々しさと爽やかさいっぱいで描いているのが魅力
ただ、弓道に関しての用語がこれでもかと出てくるけど
ある程度の説明しかされないので、まったく知識ゼロの人からしたらどう感じるんですかね?
かく言う私の弓道の知識は、アニメ「ツルネ」、川原泉「バーナム効果であるあるがある」収録の「これから私は武士になる」、米澤穂信「さよなら妖精」とかを見たり読んだりしたくらい
その程度なわりに射法八節をそらで言えたり、正射必中とかの理念を知っていたり、的の高さを水を入れたホースで確認したりするといった妙な知識は知っていたりする謎
創作のきっかけは奥様が弓道をやっていた事で、実際に我孫子武丸も段持ちのよう
艦これのアニメでは「弓道警察」が相当騒いでいたけど、これは細部に渡って描写に齟齬はないのだろうか?
まぁ、本職の方に確認してもらっているようなので、問題ないのでしょうねぇ
ところで、殺人事件のエピソードはない方がよくない?
それがなければ日常の謎ものと捉えられるんだけど
我孫子武丸はどうしても人を殺さなきゃいけないの?
あと、竹弓の消失に関しては、何ともモヤる感情が……
そんな事のためにそこまでする?という単純な疑問
実体験を元にしたネタを入れたかっただけなように思ってしまった
それ意外の部分はかなりよかった
弓道はスポーツや競技なのか?武道なのか?
「中て」る技術を追い求めるのは悪いことなのか?
射品、射格は個人の好みの領域ではないのか?
何が正しいわけではないものの
人生を通して弓道に取り組む生徒と、青春の一ページとして部活に励む生徒に対するフォローはよかった
人生の中で一ページだとしても、だからこそ中るから楽しい、楽しいから続ける、楽しかったから戻れるという指導方針は好感が持てる
ところで、斜面ってどのくらい異端なのかわからねぇ……
正射必中とは言うものの、どこまで本当なんですかね?
見かけ上だけでも正しければ中るのであれば、波多野の考えも間違いではないと思うが、そうではないのでしょうねぇ
凜が追い求める射とは?という問い
最後の、棚橋先生の涙でこちらもうるっときた
うちの高校にも弓道部があったけど、今思えばやってたらそれなりに面白かったのかもしれないですね
他の人と比べるものでもなく、己と向き合う道
精神的なものに偏るわけでもなく、正に心技体すべてが丁度よいバランスで成り立っている武道に思える
読み終わって、純粋にただ単に弓を引いてみたいと思って調べてみたところ、職場のめっちゃ近くに弓道場があった
ただ、体験会的なものは年に1回しかやってないようで、次の申込み機会は来年の春
果たしてこの気持が続いているかどうか……w -
購入済み
残虐性を覆す物語の仕組みが秀逸
猟奇的な連続殺人事件を、関係者のそれぞれの視点からオムニバス形式で描かれていきます。
よく「大どんでん返し」が起こる小説として紹介されることが多い本作ですが、正にその通り。疾走感を高めてラストへと駆ける構成によって、それまでの残虐性が高い描写を全て忘れさせてくれるほどの読後感がありました。
文量はさほど多くはないので、最後まで一気に読んで頂きたい秀逸な作品です。 -
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ネタバレ新本格30周年の記念アンソロジー。
新本格に夢中になってたのが20年前くらいなので、思えば自分も年をとったものだなあと。あと、出産~育児で読書から離れていたのもあり、これで久しぶりに読んだ作者も結構いたりして懐かしくなった。
全体を通して、ストレートな本格の割合が低くて、結構意外だった。全員の個性が良く出ているというか。意外とみんなゴリゴリの本格というわけではないんだねえ、なんて思った。でもそれがつまらないわけでは無くて、それもとても楽しめた!!
○「水曜日と金曜日が嫌いー大鏡家殺人事件―」
麻耶雄嵩らしい。「7人の名探偵」と言われてメルカトル出してくるのがすごいと思ってしまった。でもやっぱりデビュー作の探偵だものね。個性がすごい。
day to dayの企画の作品で、「諸事情で家を焼け出され」みたいな記述があり、何かしらの事件に巻き込まれたりしたのかな、不運っぽいしな、と思っていたら、この、最後にとってつけたような一文で大笑いしてしまった。ひどい……。
○「独饅頭怖い 推理の一問題」
山口雅也ものすごく久しぶりに読んだ。面白かったけど、うーん。なんとなく「7人の名探偵」に私が求める物とは違うというか。
○プロジェクト:シャーロック
我孫子武丸も久しぶり。これ面白かった。我孫子武丸らしい、という感じがするけど、久しぶりに読んだので、そこらへんは最近はどうなのかな。違うのかも。私が読んでいた頃の我孫子武丸っぽさ。こういうガジェット的な物を取り込んでいくのがやっぱりうまいんだと思う。
短くスッキリまとまってて、新本格30周年の探偵の世界とは?って思ったりした。
○船長が死んだ夜
ストレートな本格。「カナダ金貨」で先に読んでいたけど、読み返してもやっぱり端正な文章で好きだなあと思う。
○あべこべの遺書
こちらもストレートなミステリ。法月綸太郎も久しぶり……。分かりやすい文章で好きだな。
法月綸太郎はやっぱり短篇が好き~。
完全に最後まで事件を見届けられないところが法月綸太郎のキャラクターとしての限度なのかな。警視とその一般人の息子というコンビだと……。
○天才少年の見た夢は
面白かったけど、ネタかぶりが……。読んでるうちに、「あ、これは……」ってわかってしまうものね。でもすごく面白かった。全く別の短編集とかだったらすごくよかったのに……。
実は歌野晶午は初めてだったので、このあといくつか読んでみたいなって思った。読もう!
○仮題・ぬえの密室
これはミステリ……なのか?笑
ちょうどウロボロスシリーズ、しかも基礎論を読んだばかりなのもあり、またしても実名小説!みたいな気持ちになりながら楽しめた。しかも、ウロボロスだとかなりメイン人物扱いの綾辻先生視点の……。ってまた現実と小説がごっちゃになってしまう。
有栖川ファンはドキドキしちゃったねえ……。 -
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ネタバレ殺戮にいたる病で我孫子作品に魅力され、デビュー作(8の殺人)に続けて一気読み。
巻頭から作者からの注意として、これから読む読者に対して謎解きのヒントが。
結論、私はきっちり100人に1人の読者でした。
これ以上はネタバレになりそうなので...速水三兄妹の第3弾、メビウスの殺人はまだ購入してませんが、近いうちに必ず読む。
何故なら、私は完全に我孫子作品に取り憑かれた読者の1人だから。
説明
内容紹介
容疑者リストつき異色の新本格推理。
冒頭で明かされた容疑者たちのなかからあなたは真犯人を突きとめられますか?
物語の冒頭に置かれた<作者からの注意>に、驚くべきことに、奇妙極まりない殺人劇の容疑者たち4人のリストが公開されている!この大胆かつ破天荒な作者の挑戦に、果してあなたは犯人を突きとめられるか?ご存知、速水警部補と推理マニアの弟と妹が活躍する、異色の傑作長編推理。
内容(「BOOK」データベースより)
物語の冒頭に置かれた〈作者からの注意〉に、驚くべきことに、奇妙極まりない殺人劇の容疑者たち四人のリストが公開されている。この大胆かつ破天荒な作者の挑戦に、果してあなたは犯人を突きとめられるか?ご存知、速水警部補と推理マニアの弟と妹が活躍する、異色の傑作長編推理。 -
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シリーズ2作目はいきなり作者からの注意事項が述べられている。それは「容疑者は4人で、さらにその容疑者は減っていく、したがって多くの方はこの事件の真相を見破れるだろうけど、百人に一人は見破れないかもしれない」といった趣旨の文章だ。
もちろん、一ミステリ読者としては見破れらいでか!とばかりに勢い込んで読むながら推理するがいやあ、ものの見事に百人の一人になってしまった。
コメディタッチの軽い文体はクイクイ読み進めてしまうので、推理が組立てられないまま、終わりに向かってしまう。でも本書においては真相を見抜けなかったことが全然悔しくなく、むしろ爽快感が得られる。これほど綺麗に騙されると非常にすがすがしい。読後、誰かに勧めたくなる作品だ。本当はもう一つ付け加えたい賛辞があるが、それをいうと頭のいい人は察してしまうので止めておこう。
しかし思えばこの頃から異色の存在ではあったんだろう、その後の彼のミステリ作家としての道のりはいわゆる新本格作家たちとは違う方向に進む。前述したゲーム『かまいたちの夜』の原作者という他ジャンルへの係わり合い、もう無くなったが電子書籍サイトE-Novelの立上げなど、様々なことにチャレンジしている。他のミステリ作家が本格ミステリの本道を極めんと内側に意識が向かっているのに対し、彼はミステリで何か他に面白いことが出来ないかと本という媒体を越えて興味が外側に向かっているのが特徴的だ。
さて『殺戮に至る病』が未読の私は本作が我孫子氏のベスト。したがって私は躊躇なく5ツ星を献上する。ちょっと最近5ツ星が連発しているが、これはまだミステリ初心者であった私が読んだ作品群であり、その初読の印象に基づいて採点していることによる。つまり島田氏から端を発する綾辻氏、法月氏、我孫子氏、歌野氏の一連の新本格作家達の諸作品が私にとってミステリの黄金体験なのだ。
5ツ星の割には少ない感想だが、これは未読の方はぜひ読んで欲しい。軽~く読んで、スパッと騙されて下さい。 -
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ネタバレ<あらすじ>
母親と2人暮らしをしてる女子小学生・優希の家庭教師をすることになった男子大学生・歩実。
授業中でも気がついたら眠っちゃうことから父から眠り姫と呼ばれていた優希。
歩実は、優希から母には内緒にすることを約束に、パパが3年ぶりに会いに来てくれたことを聞く。
後日、優希の母にそれとなく家庭の事情を聞くと、優希の父は3年前交通事故で死亡したことを聞く。
3年前に死んだ父に優希が会っている?
もしかして近所で目撃されている変質者がパパとウソをついて優希に会っているのでは?
それともよく寝る優希の夢なのか?
歩実は優希にパパのことを詳しく聞くと、
サングラスにマフラーで顔を隠し黒いコートを着ていたが、パパに間違いないと。
しかもその容姿から優希は父はバンパイアなのだという。
優希のことが心配な歩実は、パパの存在を確かめることに・・・
機会を伺い歩実はパパと接触。サングラスとマフラーを取った顔は傷だらけだった・・・
<オチ>
パパは優希の本当の父親で、交通事故で死んだというのがウソだった。
父は事故で大きな傷跡が残る大手術で無事生還した。
しかしその事故で、その日父が浮気してたことが発覚。
母はそれに怒って父の存在を消し、優希にもそう教え込んでいた。
優希の睡眠障害はナルコレプシーという病気だった。
歩実は優希と優希の母にパパを会わせ親子関係を修復させた。 -
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―――そして、哀しいかな。そういう日本で育ったわたしはやはり、夢を追う人の支えになってあげたいとも思うのだ。女は一生、男の人の後ろを歩いて背中を見ていろ―きっと、そういうふうに育てられてきたのだ。せめて女に出来るのは、見ていて飽きない、見がいのある背中を選ぶことくらいだ―――(p21
幼稚園に勤める妹尾睦月(通称おむつ)と腹話術師の朝永嘉夫。彼の操る人形であり、
頭脳明晰な名探偵、鞠小路鞠夫が日常?に起こる様々な事件をユーモアに解決していく…
すっごくラブコメです!!こっぱずかしさを思いっきり楽しめる人にオススメなミステリ。
特にこの『人形は眠れない』のp209以降はテレずには読めないと思います(笑)
3巻で完結かと思いきや『人形はライブハウスで推理する』が発売していてビックリ!!
(いつの間に!?)漫画化もしています(作者は河内美加さんですね、こちらもオススメ!)