我孫子武丸のレビュー一覧
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「十角館の殺人」刊行から三十周年を記念して出版されたアンソロジー。7人の作家さんが「名探偵」をテーマに本格ミステリを書き下ろした短編集の文庫本。
・水曜日と金曜日が嫌い ー大鏡家殺人事件ー 麻耶雄嵩
→ミステリ作家の主人公が、探偵メルカトルに頼まれた用事の帰りに迷い、大鏡家の邸宅に助けを乞う。休ませてもろてると殺人事件が起きて…。建物の感じとか登場人物の名前とか、どことなく洋風ちっく。鳥を観察するヒュッテ?とか、サラマンダーが〜とか。でも探偵が出てきたらすぐ解決した、すごい…
・毒饅頭怖い 推理の一問題 山口雅也
→落語のまんじゅうこわい、の話が最初に語られ、その後後日談的なスト -
Posted by ブクログ
読む者の想像力を試し、価値観を揺さぶり、読後に言葉を失わせる――そんな“異質で鮮烈な体験”をもたらすサイコ・サスペンスです。
とにかく読後の衝撃が圧倒的で、「騙された」と気づいた瞬間、今まで読んできたすべての描写が別の意味を帯びて浮かび上がってくる。文章そのものはフェアで淡々としているのに、読者の“読み方”が巧妙にコントロールされていて、結末で地面が抜け落ちるような感覚に陥ります。
ただグロテスクなだけの作品ではなく、「人間の異常とは何か」「心の闇はどこから来るのか」といった問いを深く内包しているのがこの作品の本質。恐怖と不快感と共に、ある種の美学すら感じさせる構成に、我孫子武丸の技巧が光 -
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我孫子武丸の長篇ミステリ作品『裁く眼』を読みました。
我孫子武丸の作品は昨年3月に読んだ『探偵映画』以来ですね。
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法廷画家が描いたその絵は危険すぎる――。
美人被告人は残忍な殺人鬼か、それとも聖女なのか?
漫画家になりそこね、路上で似顔絵を描いて生計をたてていた袴田鉄雄。
ある日、テレビ局からの急な依頼を受け、連続殺人事件裁判の「法廷画」を描くことに。
注文通り仕上げた絵が無事に放送に使われた直後、何者かに襲われて怪我を負う。
鉄雄の絵には一体なにが描かれていたのだろうか?
容疑者の美人被告人は残忍な殺人鬼なのか、それとも聖女なのか?
頭の回 -
Posted by ブクログ
謎解き挑戦ミステリーアンソロジー。いわゆる「犯人当て」なのですが、当てるのは犯人だけとは限りません。フーダニット、ホワイダニット、ハウダニットの三種類が各二作品ずつ。どれもこれも難問ぞろいでした……。
とりあえず解答にたどり着けたのは法月綸太郎「被疑者死亡により」と田中啓文「ペリーの墓」。でもどちらも辛うじて核心部分は当てたと言えるものの、細部などは詰め切れませんでした。手掛かり部分等はわりと分かりやすいほうではあったと思いますが、決して簡単というわけではありません。
謎が魅力的だったのは我孫子武丸「幼すぎる目撃者」。ホワイダニットって謎を作る方も解く方も一番大変なのではと思います。そんな中で