我孫子武丸のレビュー一覧
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人気作家の子ども向け怖い本ということで、期待して手に取る。うーん、表紙含めちょっと微妙かなぁ。文学的な力あるけど、子どもの中で評判になるような面白さではないような気がする…。むしろ、すきな作家いる大人の方にオススメかも。あと、怖い本が好きというより本格的な話の入口にたってる小学生向け。ルビは中学年以上レベル。
「象の眠る山」田中啓文
個人的にこれは好きかも。現代っ子で賢い横道も好きかも。怖いものの正体が本気で気持ち悪い。象っていう伝承ができるなにか。
「とりかえっこ」木犀あこ
60.65cmのすきまにひそむ怪異っていう設定自体なんか、嫌。こどもだと入れ替わり後を具体的に表現してくれた方が怖がりそう。
「誕生日のお祝い」田中哲弥
生きている物を持ってヒメカちゃんのお誕生日に行くショウタ。両親が止めない理由とか、ちょっと入り込みづらかった。雰囲気はかなり怖い。
「おぼえているかい?」黒木あるじ
絵本風になっていたら、低学年に読み聞かせしたい内容。誰が「おぼえているかい?」と問うのかがミソ。
「能面男」恒川光太郎
お面とか、人形とか、もう、出てくるだけで怖い一品。何で繰り返しこの地域に能面男出るのかわかりにくいけど、これは挿し絵が子どもにうけそう。
「爪に関するいやな話」牧野修
おばけより、ビンの爪怖い、てか、気持ち悪い。
「骨もよう」篠たまき
慰霊碑が建つような何かが起こった土地で、転校してきた子に起こったことは…。
「猫屋敷に気をつけて」我孫子武丸
飼っているネコのわらびがいなくなり、それを探していた妹が怪しいネコ屋敷に入って行って…。
このお話も、ネコがうまく活躍するところとか何が起こっているのかちゃんと想像できる内容が好きでした。
「六年一組の学級日誌」
幽霊ではなく。近未来に起こり得るかもしれないお話でした。 -
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6人のミステリー作家による、フーダニット、ホワイダニット、ハウダニットのアンソロジー。
どの短編にも読者への挑戦状があり、問題編と解決編に分かれている。
巻末には、それぞれの短編に対して他の作家による推理も掲載されている。
普段ミステリーを読むと先が気になってどんどん読み進める感じがある。
このアンソロジーは読者への挑戦状があって、普段よりも自分で考えながら注意深くゆっくり読み、ときには戻ったりしながら読んでいたように思う。
自分で正解までしっかりたどり着けたものはなかったけれど、短編を読み終えるごとに全くの見当外れだったな、着眼点は悪くなかったな等思う楽しさがあった。
作品に対して別の作家の方の推理を読むことができたのも、作家さんの想像力が垣間見える贅沢さがあったなと感じる。
また、自分はこれまで時代設定が現代ではないミステリーを読む機会が少なかったので、今回現代が舞台ではないミステリーを読む機会になったのも良かった。
作家の方達の負担はかなり大きい形式であるようだけれど、またこういった形式の作品が読めたら良いなと思う。 -
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アンソロジー作品。
問題編と解答編に分かれていて、豪華な作家陣の作品を自分でも推理する事ができます。また、参加している作家さん同士でお互いの作品の推理した回答が掲載されており、思考を覗き見するようで面白かったです。
普段、推理小説を読んでも推理しないのですが、この作品は問題編が比較的短く、自分でも挑戦してみようと思えました。いくつか挑戦してみましたが、少し真相に近付けたり、全く思い浮かばなかったり…と様々でした。推理に挑戦した結果、より丁寧に作品を読み込む事につながり、読後の満足感が上がったように思います。
推理が苦手な人も、気軽に挑戦できるのでおすすめです。
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Posted by ブクログ
「十角館の殺人」刊行から三十周年を記念して出版されたアンソロジー。7人の作家さんが「名探偵」をテーマに本格ミステリを書き下ろした短編集の文庫本。
・水曜日と金曜日が嫌い ー大鏡家殺人事件ー 麻耶雄嵩
→ミステリ作家の主人公が、探偵メルカトルに頼まれた用事の帰りに迷い、大鏡家の邸宅に助けを乞う。休ませてもろてると殺人事件が起きて…。建物の感じとか登場人物の名前とか、どことなく洋風ちっく。鳥を観察するヒュッテ?とか、サラマンダーが〜とか。でも探偵が出てきたらすぐ解決した、すごい…
・毒饅頭怖い 推理の一問題 山口雅也
→落語のまんじゅうこわい、の話が最初に語られ、その後後日談的なストーリー。まんじゅうこわいって言ってた人が大人になり、後継問題の話の席で毒饅頭に殺される。犯人は誰なのか。途中馴染みある、この中で1人嘘つきがいる〜みたいなクイズがあって、古典的な話の中に、最近の遊びって感じもまた面白かったし、ちゃんとオチもあってさすが。
・プロジェクト:シャーロック 我孫子武丸
→「ワトソン」という、医師に代わって診断を行うAIが作られているから、「シャーロック」という名の名探偵AIを作ろう、みたいな話。情報を勉強させてAIをいろんな人と育てていくんだけど、その試作に関わった人たちがどうやら次々と殺されているっぽい?みたいな。この発想はできんよなー。
・船長が死んだ夜 有栖川有栖
→犯罪心理学者の火村英生と、ミステリ作家の有栖川有栖が、遠方で取材。早く終わったので観光でもして帰ろうかってなっている時に、どうやら殺人事件があったらしいと噂を聞く。野次馬的に顔を出し、最終的に犯人を推理する感じ。怨恨じゃないけど、思いこみとか、日頃の行いとか、人間の感情がいちばん怖いのよなって感じ、いろんな偶然が重なってて、少し切ないます。
・あべこべの遺書 法月綸太郎
→法月綸太郎が父から事件の情報を聞いて、その情報と憶測と可能性で持って事件を解決に導く、安楽椅子探偵みたいな感じの話。
AさんがBさんの家で死んでてBさんの遺書があり、
そのBさんはAさんの家で死んでてAさんの遺書がある。
なんでや?みたいな話。これも人間不信になりそうな、人は簡単に信じられんよな、みたいな話。人間ってこうゆうとこが怖いんよな。
・天才少年の見た夢は 歌野晶午
→近未来の戦時中。シェルターに逃げ込んだ子供たち、その中の1人が名探偵と呼ばれているにも関わらず、シェルター内で次々と殺人が起こっていく。これはどうゆうことか、何が起こっているのか、などを考えながら読む作品で、分かってからもう1回頭から読みたくなりましたん。
・仮題、ぬえの密室
→綾辻行人、我孫子武丸、法月綸太郎と、綾辻行人の嫁さんの4人で宴席。大学生の頃ミステリ研に所属していたのだが、その時に「幻の犯人当て」といわれた、フーダニット作品があったよね、という話になり。みんな思い出せないので、意見を擦り合わせていく。その中で、作品の傾向であったり、代表作を思い出しながら描かれていて、このアンソロジーならではだなって感じました。
どの話も面白かってんฅ(*´꒳`*ฅ)ꪆ -
Posted by ブクログ
我孫子武丸の長篇ミステリ作品『裁く眼』を読みました。
我孫子武丸の作品は昨年3月に読んだ『探偵映画』以来ですね。
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法廷画家が描いたその絵は危険すぎる――。
美人被告人は残忍な殺人鬼か、それとも聖女なのか?
漫画家になりそこね、路上で似顔絵を描いて生計をたてていた袴田鉄雄。
ある日、テレビ局からの急な依頼を受け、連続殺人事件裁判の「法廷画」を描くことに。
注文通り仕上げた絵が無事に放送に使われた直後、何者かに襲われて怪我を負う。
鉄雄の絵には一体なにが描かれていたのだろうか?
容疑者の美人被告人は残忍な殺人鬼なのか、それとも聖女なのか?
頭の回転の速い姪っ子、警察官、テレビ局、それぞれの思惑と発言が絡み合い、裁判の展開は意外な方向へ。
予測不能、驚愕の法廷サスペンス。
解説・北尾トロ
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2016年(平成28年)に刊行された、連続殺人裁判の進行と法廷画がからみあうサスペンス作品です。
■第一章 似顔絵師
■第二章 一〇三号法廷
■第三章 蘭花
■第四章 一〇三号法廷・二日目
■第五章 一〇三号法廷・三日目
■第六章 一〇三号法廷・四日目
■第七章 一〇三号法廷・四日目午後
■第八章 判決
■解説 北尾トロ
法廷画家の描いた絵が危険を呼び込む! 法廷ミステリー……法廷画家が描いた被告人女性の絵がテレビ放送された直後、彼は何者かに襲われた、、、
絵に描かれた何が危険を呼び込んだのか? 展開の読めない直球・法廷サスペンス。
主人公・袴田鉄雄は、漫画家志望だがうまくいかず、路上で似顔絵を描いている……似顔絵で生活できるほどの稼ぎはないが、本格的に学んでいるため画力はかなり高く、観察力やスピードも似顔絵描きで鍛えられている、、、
そんな鉄雄にテレビ局から法廷画の仕事が舞い込む……いつも頼んでいる画家たちが食中毒で倒れ、画力を見込まれてピンチヒッターに指名されてしまう。
鉄雄も実際に裁判を見るのは初めてだから、知識のない読者でも鉄雄と一緒に法廷に足を踏み入れることで、違和感を抱くことなく、自然に法廷劇に入り込んでいきます……そして、どんな事件なのか? 被告人はどういう人物なのか? 少しでも良い絵を描きたい鉄雄が真剣に考える姿に自然と気持ちがシンクロしていき、とても読みやすい描き方がされていましたね、、、
そんな法廷画を描く羽目になった鉄雄が、法廷での様子を描くだけだったはずの事件そのものに巻き込まれ、姪の蘭花等とともに真相に辿り着こうとするプロセスを感情移入しながら愉しめました……平和な日常を、法廷という非日常が徐々に侵食していくという展開、理由は鉄雄の描いた絵にあるらしいが、本人に思い当たることはないのに、自分だけでなく、法廷で知り合った同じく法廷画を描く聖護院桜(桜田聖子)、そして蘭花に忍び寄る危機!
理由がわからないだけに怖いですねー 愉しめました……自分も過去に色覚異常と診断されたことがあるので、印象に残る真相でしたね。