我孫子武丸のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
「8の殺人」「0の殺人」 と来て、著者の三作目に当たる1990年発刊の初期三部作の最終作。この速水三兄妹が登場する初期シリーズはどの作品もドタバタ喜劇っぽくて重くならないのだが、本作で企てられる犯罪はけっこう猟奇的である。いわゆるゲーム殺人だ。撲殺と絞殺が交互に繰り返される連続殺人に苦慮する長男・恭三。被害者にいかなる共通点も見られず、捜査は難航する。ユーモア推理風だから、さほど深刻にならずに読めるが、これシリアス路線で書いたらサイコ・スリラーっぽくて使えるんじゃないかなどと考えていたら、作者によるあとがきで後の 「殺戮にいたる病」 という作品に活かされているらしい。未読なので、そのうち読んで
-
Posted by ブクログ
ネタバレ新本格ミステリの作家さん7人による「名探偵」がテーマのアンソロジー。面白かったです。
メルカトル鮎(シリーズ未読でした)、火村英生、法月綸太郎と名探偵シリーズもあれば、綾辻さんは深泥丘なんだ…という楽しみもありました。探偵AIは2作品。
「プロジェクト・シャーロック」のみ既読でした。シャーロック・ホームズのAIがあるなら教授もね…という。マイアミの鑑識課員やラスベガスの科学捜査研究所もプロジェクトに参加してくるのも面白かった…以前、募金の名義に名探偵ものの作品の登場人物名を使ってたリストを目にしたことがあって錚々たるメンバーだったのを思い出したりしました。
「天才少年の見た夢は」の戦中シェルタ