あらすじ
容疑者リストつき異色の新本格推理。
冒頭で明かされた容疑者たちのなかから、あなたは真犯人を突きとめられますか?
物語の冒頭に置かれた〈作者からの注意〉に、
驚くべきことに、奇妙極まりない殺人劇の容疑者たち4人のリストが公開されている!
この大胆かつ破天荒な作者の挑戦に、果してあなたは犯人を突きとめられるか?
ご存知、速水警部補と推理マニアの弟と妹が活躍する、異色の傑作長編推理。
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速見三兄妹シリーズ第二作目です。今回は最初に犯人が提示されます。それから色んな事件が起こりますが、最後には「巧くやられた!」と驚嘆の声を上げる事に。前作の『8の殺人』に肩透かしを食った人にも安心してお薦め出来ます。読み終えた時にタイトルの意味を知る事に...
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殺戮にいたる病で我孫子作品に魅力され、デビュー作(8の殺人)に続けて一気読み。
巻頭から作者からの注意として、これから読む読者に対して謎解きのヒントが。
結論、私はきっちり100人に1人の読者でした。
これ以上はネタバレになりそうなので...速水三兄妹の第3弾、メビウスの殺人はまだ購入してませんが、近いうちに必ず読む。
何故なら、私は完全に我孫子作品に取り憑かれた読者の1人だから。
説明
内容紹介
容疑者リストつき異色の新本格推理。
冒頭で明かされた容疑者たちのなかからあなたは真犯人を突きとめられますか?
物語の冒頭に置かれた<作者からの注意>に、驚くべきことに、奇妙極まりない殺人劇の容疑者たち4人のリストが公開されている!この大胆かつ破天荒な作者の挑戦に、果してあなたは犯人を突きとめられるか?ご存知、速水警部補と推理マニアの弟と妹が活躍する、異色の傑作長編推理。
内容(「BOOK」データベースより)
物語の冒頭に置かれた〈作者からの注意〉に、驚くべきことに、奇妙極まりない殺人劇の容疑者たち四人のリストが公開されている。この大胆かつ破天荒な作者の挑戦に、果してあなたは犯人を突きとめられるか?ご存知、速水警部補と推理マニアの弟と妹が活躍する、異色の傑作長編推理。
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シリーズ2作目はいきなり作者からの注意事項が述べられている。それは「容疑者は4人で、さらにその容疑者は減っていく、したがって多くの方はこの事件の真相を見破れるだろうけど、百人に一人は見破れないかもしれない」といった趣旨の文章だ。
もちろん、一ミステリ読者としては見破れらいでか!とばかりに勢い込んで読むながら推理するがいやあ、ものの見事に百人の一人になってしまった。
コメディタッチの軽い文体はクイクイ読み進めてしまうので、推理が組立てられないまま、終わりに向かってしまう。でも本書においては真相を見抜けなかったことが全然悔しくなく、むしろ爽快感が得られる。これほど綺麗に騙されると非常にすがすがしい。読後、誰かに勧めたくなる作品だ。本当はもう一つ付け加えたい賛辞があるが、それをいうと頭のいい人は察してしまうので止めておこう。
しかし思えばこの頃から異色の存在ではあったんだろう、その後の彼のミステリ作家としての道のりはいわゆる新本格作家たちとは違う方向に進む。前述したゲーム『かまいたちの夜』の原作者という他ジャンルへの係わり合い、もう無くなったが電子書籍サイトE-Novelの立上げなど、様々なことにチャレンジしている。他のミステリ作家が本格ミステリの本道を極めんと内側に意識が向かっているのに対し、彼はミステリで何か他に面白いことが出来ないかと本という媒体を越えて興味が外側に向かっているのが特徴的だ。
さて『殺戮に至る病』が未読の私は本作が我孫子氏のベスト。したがって私は躊躇なく5ツ星を献上する。ちょっと最近5ツ星が連発しているが、これはまだミステリ初心者であった私が読んだ作品群であり、その初読の印象に基づいて採点していることによる。つまり島田氏から端を発する綾辻氏、法月氏、我孫子氏、歌野氏の一連の新本格作家達の諸作品が私にとってミステリの黄金体験なのだ。
5ツ星の割には少ない感想だが、これは未読の方はぜひ読んで欲しい。軽~く読んで、スパッと騙されて下さい。
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シリーズものの第二弾みたいです。
「殺戮にいたる病」と同じ作者とは思えないほどコミカルな掛け合いにびっくりしつつも、その掛け合いが面白すぎる。物凄くレベルの高いライトノベルといった感じで、これはこれで大ありです。
「作者からの注意」という挑戦的な始まり方に違わない、謎解きの虚をついた真相でした。ミステリーが好きな人ほど引っかかるんじゃないかな。
タイトルも秀逸。
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こういうの好きだ。「大引っかけ問題」みたいなやつ。冒頭の注意書きに「ほとんどの人は見破れるだろう。でも100人に一人くらいは分からないかも」と書かれていたのだけど、ああどうせアタイはその1/100ですよ!と悲しくなってしまうくらい分からなかった。
余りに展開が読めなさすぎて、「速水警部補やその他の登場人物は嘘をついていません」と書いてあるからにはこの注意書き自体がウソ付いてるんじゃないかとさえ邪推した。そんなの反則中の反則だっていうの。読者が怒るよ。
内容的には完全にトリックありきのプロットという感じ。書きたいことが先走り過ぎてて全体的に慌てている感じがする。この構成だったら、もう少し長くても良かったんじゃないかしら。それでも十分楽しめたと思うのだけど(実際単行本としてもかなり薄い)。
速水警部補と弟妹達のドタバタ劇は、前よりも一層磨きがかかっている感じ。いちおの寒いノリは相変わらずだけど、憎めない警部補とキレ者の慎二のおかげでこのシリーズがとても好きになりかけてる自分が。そして前作より断然パワーアップしているのが、部下の木下。全くもって何をしているわけでもないのだけど(むしろ全く何もしていない)、毎回オチで使われているのを見れば重要キャラなのは間違いない!ガンバレ木下!
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殺戮にいたる病と同じ作者でビックリしました。
あとがきの清涼飲料水が110円って時の流れを感じます。
本編は今読んでも遜色ないし、サクッと読めてコミカルで面白かったです。
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物語冒頭に入る作者からの挑戦。 幕間に入る殺人者の独白。 あなたは4人の容疑者から真実を見抜けるか。
デビュー作から続きまして速水兄妹シリーズの2作目。 読者への挑戦ものだが一筋縄ではいかない感じがにじみ出ている。 200Pほどの短めの構成、分かりやすい章立て、幕間の遊び心、兄妹ならではの軽い掛け合いで非常に読みやすい作品になっている。 初心者におススメも納得の整った作品である。
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速水三兄弟シリーズの2作目。
警部補である恭三が、一般人である弟の慎二と妹のいちおの推理に頼って真相を究明するという話。
恭三があまりにも人間臭くて、ミステリーでなくユーモア小説を読んでいる感じ。でも、ミステリーとしての骨格は非常にしっかりしている。
ゆる〜いミステリーを読んでもいいな、と思われる方はどうぞ。
20年ちかく前に読んだ作品で、作者から予め、「犯人はこの4人の中から」と限定されている。劇のようで、安心感と楽しさがある。
2021年最後に読んだ本。2021年、いちばんよく聴いたkirinjiの「再会」をかけながら本作を読み、新年を迎えたいと思う。
フォロワーのみなさん、今年一年、本棚&感想で楽しませていただきました。ありがとうございました。2022年もよろしくお願いいたします。
まーちゃんさん
岡嶋二人さん、「そして扉が閉ざされた」とても良かったです。来年もよろしくお願いします。
akodamさん
いろいろな本棚&感想を参考にできました。まだ手にしてない高評価本を読む日を楽しみにしています。来年も引き続きよろしくお願いします。
えびっちゅさん
「ハケンアニメ」と「ななつのこ」特に良かったです。来年も引き続きよろしくお願いします。
goya626さん
本棚に専門書のような本がときおり並んでいるのが魅力です。来年も追いかけますのでよろしくお願いします。
ダイちゃんさん
感想が詳しく分かりやすいです。今後、本棚から数冊ピックアップしていこうと思います。引き続きよろしくお願いします。
以上です。
Posted by ブクログ
身内が次々に奇妙な死を遂げる連続殺人事件…未解決なまま一旦捜査打切り?で、素人探偵の登場✨ ミステリー好きだからといってこんな難解事件を?笑 …と、そこが小説ですが、構成と真相は凄い。ドロドロ感も悲壮感もなく、ただただミステリーを楽しめます。
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速水三兄弟シリーズ。
これも当初オチに驚いた。
当初と言うか今でもかなり凄いオチだと思う。
これを超えたのは殊能将之だったのでどれほど異端なのかは分かってもらえるかと。
まあ、良いか悪いかの判断はお任せしますが、僕は殊能将之も大好きなのでこれも大好きです。
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藤田カツの喜寿の祝いのために集まった弟と姪と甥、
そしてカツの主治医とお手伝いの沙由理。
その目出度い席で姪が毒殺された。
甥が疑われるも決定的な証拠がない。
その後、甥も不可解な状況で死んだ。
更にはカツの弟まで・・・
犯人は誰だ?
相変わらず軽いタッチで読みやすい。
そして、ものの見事にやられました。
そこで初めてタイトルの意味がわかるんだけど
全てがわかった時のやられた感が気持ちよかったです。
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富豪一族をめぐる連続怪死事件。挑戦状とも読み取れる「作者からの注意」により容疑者が4人に絞り込まれるが、はたして犯人は誰?
***
作者は「百人に一人くらいは分からない人もいる」と言うけれど、確かな証拠がないので、おぼろげに推測するしかなかった。状況証拠に基づいた謎解きもやはりモヤモヤ感が残る。
それでも一つの試みとして面白かったし、速水恭三や木下のスラップスティックな笑いも良かった。ベタなのにニヤついてしまうのは作者の筆力のせいなのか。
Posted by ブクログ
資産家の数少ない肉親が次々と不可解な死を遂げていく話。
速水兄弟シリーズ。
冒頭には“作者からの注意”。そこで容疑者は4人に絞られています。
相変わらずどたばたしてますが、謎解きはしっかりしてます。
おもしろいです。
Posted by ブクログ
速水3兄妹シリーズ2作目。
冒頭に作者から、疑うはこの4人と名前が書かれております。
やられましたー!名前のリストも題名も
各章の最初にある、犯人の告白も全てにやられました。
コメディタッチなので、さらっと読めます。
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速水三兄妹シリーズ
晩餐中に毒殺された串田浩子。浩子の伯母・藤田カツの遺産。飲み物に混入された青酸カリ。捜査が行き詰る中起きた第二の事件。マンションから転落した浩子の兄・辰夫。自然死した藤田カツに刺されたナイフ。カツの弟・三浦源治。事件当夜飛行機事故で死亡した源治。
1997年9月16日購入
1997年10月6日初読
2011年9月8日再読
Posted by ブクログ
やっぱり安孫子武丸は、大ネタ一発っていうよりも、子ネタを連発するってタイプなんだなあ。コーヒーに入れた青酸カリによる毒殺、墜落できない状況での墜落死、謎の旅客機爆破、自然死した人間に突き刺されたナイフと、それぞれに不可解な謎があってシチュエーションとしてはよく考えてあると思うんだけど、本格としてはちょっと俺にはパズル的すぎて物足りない。どうしても「あー、びっくりしたなー」っていうよりは、「よくできました」って感じになっちゃう。それぞれの事件の関連と題名の意味についてのセンスは好きだけど。ただ、この結末だと最初の作者からの挑戦のようなものは余分な気がするなあ。こういうのってメタとしては中途半端だと思うから、純粋に物語として読ませて欲しかった。
スラップスティックだってことだけど、この程度で笑うほど俺は笑いには甘くないぞ。こうなってくるとやっぱり「殺戮にいたる病」に期待するしかないのかな。次の「メビウスの殺人」は「殺戮~」とは表裏一体の関係らしいから、まあそれを読んでみてからだな。
読みやすくて、スピード感があって文章はいい。
Posted by ブクログ
「三人の人間が、一人の人間を殺そうと色々と計画を練った挙げ句に全部失敗して、その当人は自然死しちゃったわけよ?つまりこの一連の事件の中には、殺人なんて一つもなかったってことになるのよ」。今作は王道的だった前作とは違い、構成も結末も変化球。なんとか読者を驚かせようという気概を感じた。各々の事件がひとつの真相のもとに繋がっていく様は気持ちがいい。速水兄妹&木下のコミカルな雰囲気も健在だけど、一番好きな場面は、串田辰夫のアパートの管理人トヨばあさんとのやりとり。これより面白く老婆を形容する作家はいるのだろうか。
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冒頭で作者から「百人に一人くらいは、最終章までに真相を見破れない人がいるかもしれない」と煽られる
軽めのユーモアミステリでありながら、謎解き部分は堅実な仕上がり
Posted by ブクログ
速水三兄妹シリーズの二作目です。
冒頭に「作者からの注意」として、容疑者のリストが公開されています。
そして最後には、「百人に一人くらいは分からない人もいるのではないでしょうか」という、挑戦的な言葉が。
その言葉に乗せられた時点で、既に作者の術中に陥っていたんですね。
大胆なアイデアを、冗長にならずコンパクトにまとめる、見事な手腕が発揮されていました。
前作と同様に、本格ミステリとコミカルな作風の融合は巧みで、次々と人が死んでいくにもかかわらず、悲愴感が全くないという不思議な作品です。
Posted by ブクログ
速水三兄弟2作目!
冒頭の容疑者の提示が
読者への挑戦のようで
作品に対して
気合と気持ちが入りました。
爽快に解けていく面白いミステリー
タイトルに最後に納得できる
物語ってほんとに大好き。
Posted by ブクログ
読み終わって初めてタイトルの意味が分かりました。目の付けどころが面白いです。こういうコメディー推理小説みたいな雰囲気は好きです。
真相は「やられた!」と言いたくなるサプライズでしたが、全て偶然で成り立つものだったので不満もありました。
Posted by ブクログ
200ページちょいだったのでさくっと読めました。
冒頭から容疑者が4人に絞られているの
ですが、途中からあれ?おかしいぞ、と違和感を抱きながら読み進めていきましたが、なるほどこういう落ちか、と。
殺戮にいたる病のように、最後でがっつり落とされるようなラストではないですけど、これはこれで面白かったです。
ただ少し消化不良かなー。
Posted by ブクログ
冒頭に作者からの「犯人は以下の四人のうち、誰でしょう?」という挑戦状付き。
コンパクトにまとまってて読みやすかったが、「騙された!!」という爽快感はそんなにないかも?
「殺戮にいたる病」が非常に良かっただけに、期待し過ぎてしまった感じ。
Posted by ブクログ
期待しすぎたな~うーん、こういうベクトルで「すごい」のね。。
冒頭4人の容疑者が提示され、
薄々感じた通り彼らは次々死んでいく…そして誰もいなくなった的展開。
確かにうまいな、とは思うし論理の破綻もないけど、
正直20年前は画期的でもある程度ピンキリ、正統派からキワモノ・バカミスまで出尽くした感がある21世紀に読むと、
埃のかかった斬新ミステリって感じです。
トリック部分以外の人間描写とかが深かったらよかったんですが、
最大の謎一本で立っているので、そこが肩透かしだと何も残らないかな。。。
すれてしまった自分に悲しみを感じる読後感。
Posted by ブクログ
物語の冒頭に置かれた〈作者からの注意〉に、驚くべきことに、奇妙極まりない殺人劇の容疑者たち四人のリストが公開されている。この大胆かつ破天荒な作者の挑戦に、果してあなたは犯人を突きとめられるか?ご存知、速水警部補と推理マニアの弟と妹が活躍する、異色の傑作長編推理。
Posted by ブクログ
冒頭に作者からの注意があり、そこで容疑者が4人に絞られます。おまけに物語が進むに連れて人間が減って行く。
各章の始めに犯人の独白まで入っているので、あれこれ推理して読み進めたのだけど、やっぱり分かりませんでした。勘の鋭い方は、目次を観てピーンとくるかもしれないな。
殺人事件を扱っているけれど、全く暗くなく、とても読みやすい本です。事件の数ヶ月後に主人公が探偵役に相談している、という形なので緊迫感がないのかな、と思うけど、文章のタッチも大きい気がする。
冗長でなく要点を抑え、かつ遊び心に溢れている文章。
あとがきでも作者は「当初の予定通り、過不足無く仕上がった作品」と称しています。
文章量がちょっと少ないけど、お勧めの1冊です。
「8の殺人」の続巻だけど、未読でも読めます。
Posted by ブクログ
あなたは果たして犯人を知ることが出来るか。
富豪の老婆とその縁者を巡る殺人劇、その容疑者として作者が挙げるのは四人の人間。一体誰が犯人なのか?
不可解な事件の謎に速水三兄弟が迫る。
* * *
冒頭に「作者からの注意」と題して実質読者への挑戦が掲げられています。凄く煽っているので、俄然力が入りますね。
犯行のトリック自体はさほどではなく、犯人当てというか事件の真相追及がメインです。
我孫子さんのさらりと読みやすい文章で、そうめんでも食べるみたいに読めてしまいます。しかし『8の殺人』に比べると、それ程コメディという感じはしません。やはり木下刑事があんまり不憫な目にあっていないからでしょうか(笑)あっていないという訳ではないのですが……オチは彼担当です。