我孫子武丸のレビュー一覧
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ミステリなのか?と思ったら
けっこうな頻度でミステリのおすすめに出てくるので、それに背を押されて購読。
ミステリという括りなのに最初から犯人がわかっていて序盤はひたすら殺人描写、しかもがっつり性的描写(屍姦)があったりと、通勤中の満員電車で読むには気まずい内容。俗な言い方をするとエログロ耐性のない方、女性は特にお気をつけください。
登場人物全員がそれぞれどこか狂ってて、正直読んでて気持ちの良いものではなかったのですが、叙述トリックもので最後まで読めばわかると評判だったのでなんとか耐えました。
叙述トリックと知っていたので、構成に意味がありそうだな、とかこれも仕掛けか?と疑って読んではいたのですが、まぁ最後にやられました。
即、冒頭に戻って読み直しましたよね。。
そういう意味では、読後のスッキリ感というか呆然感はすごかったです。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ殺戮にいたる病以来読んでいなかった我孫子武丸さん作品。
妻が行方不明となった教師パートと、妻が◯された刑事パートが交互になって進んでいきます。
教師は、「妻は何処に姿を消したのか?」
刑事は、「誰が妻を殺したのか?」
それぞれが調査を続ける中、生前のとある宗教団体「救いの御手」の存在がチラつき始め…
教師が「救いの御手」に潜入するシーンがあるのですが、我孫子さんはかつて何処かの宗教団体に入っていたのか??と思うくらいに、カルト宗教にハマってしまうまでの実態がリアルに描かれています。
少し自分に後ろ暗い部分があったりする人ほど、そんな自分の隠された部分も含め全てを許してほしいと無意識で思っていて、そんな人をまんまと利用し大量の儲けを出している団体のメカニズムがわかりました。
ちょっとそれは普通に読んでても分からないな?という結末ではありましたが、個人的には許容範囲でした。
新興宗教には勿論注意を払う必要はありますが、嫌悪感•憎悪感を肥大化させすぎた人間の末路もあまりいいものではないということを我孫子武丸さんは示したかったのかもしれませんね。
殺戮にいたる病のような残虐さはありませんでしたが、殺戮にいたる病以上に不気味さを持ち合わせている作品だと思います。 -
Posted by ブクログ
正直、かなり強烈な一冊でした。
何度か挫折しかけながらも「結末だけは見届けたい」と踏ん張り、後半は気づけば完全に物語に引きずり込まれていました。
我孫子武丸さんの作品ということで、「殺戮にいたる病」を思い浮かべつつ、相当な覚悟をして読み始めましたが……軽々と、その想定を超えてきます。
とにかく怖い。何が怖いのかといえば、人間そのもの。
洗脳されることで、人はここまでのことができてしまうのかと、何度も疑いたくなる内容でした。
しかしただのサイコスリラーで終わらないのが、やはり我孫子作品。終盤の展開は予想できず、「そう来るのか…」と唸らされる結末で、叙述トリックとミステリーの醍醐味を存分に味わえます。
読書中、一度も心が落ち着く瞬間がなく、終始張り詰めた緊張感。
しかも本作は、実際の事件をモチーフに描かれており、決して空想ではありません。舞台はごく普通の閑静な住宅街。
——もしかしたら、こんな「家」があなたの隣にもあるのかもしれない。
読後、しばらく現実に戻るのが難しいタイプの作品でした。
覚悟して読むことを、強くおすすめします。