田口俊樹のレビュー一覧
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ネタバレ「心配するな、友よ。きみを死なせはしない」
まだ十七だった。愚かだった。だから彼を信じた。
ナチス包囲下のレニングラード。ドイツ兵の死体からナイフを盗んで捕まったレフは、脱走兵コーリャとともに大佐の娘のために卵の調達を命じられる。
美形で饒舌なコーリャと、神経質なレフのコンビが面白いものの、あまりにも下ネタが多すぎるのと、17歳主人公の一人称が“わし”なのが気になる。パルチザンと行動を共にしてドイツ兵に捕まる展開はわくわくしたし、卵も無事手に入れたけど、コーリャとの別れがあっさりしていて残念。もう会えないと思っていたヴィカと再会し、冒頭に出てくるパワフルな祖母だとわかるラストはとても良い。 -
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読めました!
以前この本を紹介されたものを読んだ時、順番に読むことと書いてあり、守りました。それは正解でした。フランボーというサブキャラのことを考えると…キャラ転換が、激しい…(フランボーのファーストネームはエルキュール…)
さらに、1話目に出てくるヴァランタンという警視総監が、2話目でえっ⁉と…びっくりですよ…
12話収録。(順不同…)
サラディン公爵の罪 がちょっと好きかな。
まちがった形 というのは、なんだかアガサのある有名な話を思い出しました。
アポロの眼 もひどい話…罪が2重じかけ…
折れた剣の看板 名誉とか名声とか。さらにそれを崇める人たちとか…ことわざと思っていたあるフレーズ -
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ネタバレこの小説、ノルウェー、北欧で、有名な賞を3つも取った、とあったので読んでみた。警察物で、ミステリーの要素がありながらのサスペンス小説。上巻を読み終わった後、ちょっと時間を置いて下巻を読み始めた。時間を置いたのは、私だけかもしれないが、読み辛くて疲れると思ったから。こういったカタカナが頻繁に出てくる外国の小説は、人名も地名も馴染みが無い上、その国の人なら知っている、或いは知らなくても何となく分かるであろう地理的な事や歴史、文化、そして習慣などが、私にはよく分からない事の方が多い。そう言った読み辛さはあるものの、小説自体は結構面白く読ませてもらった。話は、2003年の主人公であるバーグマンの行動と
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祖父の戦時中の体験を取材し回想として語られる。
第二次世界大戦の戦時下。
ナチス包囲下のレニングラードに暮らしていた17歳の頃の祖父。
ことの発端はある日、撃墜されたドイツ爆撃機から落下傘で脱出したドイツ兵が落ちてくるのを発見する。
しかし、ドイツ兵は既に死んでいた。
そのドイツ兵が身に付けているものを漁っているとソ連軍に捕まる。
秘密警察の大佐に呼び出されると、翌週に控えた娘の結婚式で作るウェディングケーキを作るために卵が足りないという。
飢餓が続く状況下で卵を探す旅が始まると。
戦時中の狂った地獄の描写が実に惨たらしいが、陰鬱さよりも淡々とした印象が強い。
戦争の愚かさが行間か -
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作品紹介・あらすじ
植物の「声」を聞く機械を発明した男が耳にしたものは? 小説自動作製機は何を成し遂げるのか?教養ある男が企んだ甘美な復讐のお味は?……短篇の名手が、人生という道路に、時にぽっかりと口を開ける非日常という落とし穴を描いて見せる非情でブラックな短篇の数々。従来未収録だった短篇2作を新たに加えた新訳決定版 【収録作品】 サウンドマシン/満たされた人生に最後の別れを/偉大なる自動文章製造機/クロードの犬/ 〔特別収録〕ああ生命の妙なる神秘よ/廃墟にて
第1集を読んだ時の感想で「ダークで毒の強い作品は好きな方なのだけれど、この人の毒は僕の体には合わなかった。第2集も手元にあるので、 -
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作品紹介・あらすじ
ワインの銘柄を当てる大博打の結末は? 夫殺しの凶器の行方は? ラスト一行に襲いかかるショックとは? 常軌を逸した賭けの行方や常識人に突然忍び寄る非常識な出来事など、短篇の名手が残酷かつ繊細に描く11篇を、すべて新訳で収録!
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うーん……。
読む人によっては凄く面白いのだろうな、とは容易に想像できる。
インパクトはあるし、最後までスススと読み進めさせる推進力もあると思う。
でも僕との相性は悪いみたい。
ブラックユーモアなのだろうか……それにしてはユーモアの欠片もないように思える。
ダークで毒の強い作品は好きな方なのだけれど、この人の毒は僕の体には合わなかった。 -
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ネタバレいっちばん最後の最後でうわぁ〜って声が出てしまった。あぁああ。こわぁ〜。。
他の方のレビュー見たら、どうやらシリーズは5作出ていて、そのうち2作目までは翻訳されることが決まってるらしい。
アレックス読んだ時も思ったが…翻訳モノは苦手かもしれないなぁ。というか、ジェフェリーアーチャーとかスティーブンキングとか、ほとんどアメリカの作家さんしか読んでないからかも…アガサクリスティは読んだけど、数十年前で昔の訳って感じあるし。
あ、そもそも非英語→英語→日本語 って訳されてるのね。え、これどういう意味?みたいなことが多々あってなかなか読み進むのに骨が折れた…
ベリエルが何を感じて何を考えているの