【感想・ネタバレ】ランナウェイのレビュー

あらすじ

瞠目の伏線回収。極上のサスペンス。

《一読して、「これは最先端の物語だ」と感じさせる。それが本作の、そしてまたハーラン・コーベン作品の素晴らしい強みだ》
《あらゆる問題が更新され続けるこの世界(中略)。そうした世界に注がれるハーラン・コーベンの眼差しは、ひとことで言うなら、限りなく「公正(フェア)」だ。あらゆる価値観が錯綜する現代において、最も挑戦的な態度の一つといっていい。》(作家・冲方丁氏の解説より)
薬物に溺れ失踪した娘を探す父。次々と標的を襲う殺し屋と同行する女。姿を消した資産家の息子を探す私立探偵。娘に薬物を与えた男。バラバラなピースがつながったとき、驚くべき忌まわしい事実が姿を現す。
フェアな目線と巧みな構成に唸り、怒濤の伏線回収に目を瞠る。そして衝撃過ぎる結末。米国屈指のヒットメーカーが放つ、極上のドメスティック・サスペンス。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

サイモンは大学生の長女ペイジの行方を捜していた。娘は恋人に薬漬けにされたあげく、学生寮から姿を消したのだ。ある日刑事から殺人事件の報せを受けたサイモンは、妻イングリッドと共にペイジと男の塒へ踏み込みが…。著者のフェアな目線と巧みな構成に唸り、奴涛の伏線回収に目を瞠る。そして衝撃過ぎる結末。米国屈指のヒットメーカーが放つ、極上のドメスティック・サスペンス!

圧倒的。今まで読んだコーベンの作品ではベスト。  
またまた、あの弁護士が登場。

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2022年03月12日

Posted by ブクログ

 家族、親子、夫婦、ドラッグ、暴力、ネット、メディア、拡散、殺人、失踪、新興宗教、携帯、遺伝子、etc. etc。現代のミステリーは、犯罪の内容も、手段も、情報も、捜査方法も、過去のそれとは大きく異なってきている。そのことを嫌というほど感じさせる作品。

 ハーラン・コーベンを読むのは実は初めてなのだが、本書を読む限り、本物の香りを芬々とさせる、濃厚なテイストの、誠実で間違いのない作家、と言うに尽きる。

 グリーン家という家族で構成されるユニットを、さらに父、母、兄弟、姉妹、という具合に、それぞれの関係を多角的に描きつつ、あくまでも主人公は長女を探す父サイモン、という設定で貫く。副主人公とも言える女探偵エレナ・ラミレスもまた、亡くなった恋人の想い出が深く心の中で生き続けているという誠実この上ない人物で、大変に魅力的である。

 個性的なキャラクターもいっぱい。魅力的で頼りがいのあるお婆ちゃん弁護士ヘクター。謎多い兵士上がりの助っ人コーネリアス。胡散臭い売人のロッコとルーカス。<心理の聖域>なる宗教団体。それぞれの個性や集団がストーリーによく絡み合う。

 極めつけは、次々と狙う獲物のリストがミステリアスな、十代男女の殺し屋コンビ、アッシュとディーディー。彼らの不気味な殺人ツアーの有様は、とりわけ物語にどう繋がってゆくのかわからない伏線として作中に挿入される。その他の警察、病院、シェルター等々での多様な伏線も、たっぷりと物語を盛り上げながら、危険の匂いをそこかしこにまき散らしつつ、読者の視点はサイモン・グリーンの内と外を行き来しながら、大都会の裏と表、延々たる荒野とを彷徨させられる。

 最後に、重ねられた謎が一つ一つ順序立てて明らかにされてゆくのだが、その時のカタルシスは、ある意味快感ですらある。家族という難しくも永遠の課題。愛憎と秘密に絡み取られた魅力的な果実を、苦みとともに噛み締める勇気が試される骨太の傑作長編である。

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2021年04月30日

Posted by ブクログ

「米国屈指のヒットメーカーが放つ極上のサスペンス!」ー〉帯のキャッチコピーに偽りはなかった。

それにしてもこの人の物語の感想は書きづらい。
なにを書いても“ネタバレ”になりそうだし、それがとてもこれから読む人の邪魔をするだろうし……

ひとつだけ
途中で読むのをできるだけ止めないこと。最善は一晩中かけて一気に読むこと。

前作『裏切りの銃弾』よりも次作『森から来た少年』よりも“ザ・サスペンス”って感じで面白いこと間違いない。

ホント面白かったです。

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2025年06月06日

Posted by ブクログ

多読の作家ハーラン・コーペンを久々に読んだよ。いわゆる「巻き込まれ型」のストーリーなので展開の意外さとスピード感が勝負。前半がやや思わせぶりすぎるきらいがあったけど、後半はさすがの面白さでした。もうちょっと主人公に感情移入できるようなエピソードとかが欲しかったな。なんだか全体的に薄味な感じ。3.6

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2021年11月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ノンシリーズ。さすがの面白さでするする読めてしまう。

マイロン・ボライターシリーズのスピンオフだったかウインが主人公の短編?が本国ででるらしいという大ニュースが飛び込んできた。
ウインのことが忘れられずに30年ほど過ごしてきたので、今から楽しみでなりません。

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2021年03月04日

Posted by ブクログ

上手い。
でも、殺し屋2人の話だけ違和感がある。
その人を形造る居場所、信仰と家族について対比するために配置したのか?

誰を主役視点で読むかで話の印象が違う。

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2022年09月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

KL 2022.6.2-2022.6.6
麻薬中毒になって行方不明になった大学生の娘を捜す父親。娘を麻薬中毒にしたろくでなしのボーイフレンドが殺されて、夫婦で捜しに行った先で母親は撃たれて昏睡状態へ。そこから話はどんどん複雑になって、私立探偵や殺し屋がからみ、どうなっていくのかと思ったけど、最後にはちゃんと繋がって伏線回収。ただ、意外な結末で、個人的にはあまり好きな展開ではないな。私立探偵のエレナが殺されてしまったのは残念。

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2022年06月06日

Posted by ブクログ

 ニューヨークに住む裕福な家族の娘ペイジが家を出て麻薬中毒の男アーロンと一緒に暮らしていたが、ある日自宅アパートメントでアーロンが殺されペイジは行方不明になっていた。父親サイモンはペイジの行方とアーロン殺しの犯人を調べ始めた矢先に妻イングリッドが撃たれて重症を負う。

 娘がアーロン殺しの犯人の可能性も否定出来ずに家出していたペイジの知らない荒んだ生活が見えて来る。

 一方で親を知らない里子として育ったアッシュとディーディーは、カルト宗教の依頼を受け無差別殺人を繰り返している。

 娘ペイジを必死に探すサイモンと意識不明のイングリッド、カルト教団からの依頼で殺人を繰り返す里子の二人。

 ストーリーはサイモンと里子の行動がやや緩慢に流れるが物語の後半から凄まじく展開が早くなりカルト教団の殺人依頼の目的や里子の行動、ペイジの行方とイングリッドの不幸な過去が次々と明らかになり息吐く暇も無く意外な結末を迎える。

 この作品は、カルト教祖も麻薬中毒の娘を持つ父親と母親も家族を守る為に起きた事件で家族愛が背骨に有ります。作品は読み易く先が読めない展開に興味が沸き項が進みます。

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2021年09月12日

nao

購入済み

人が死にすぎると思う
カルトの教義?の説明がしつこい
しかし私が一番引っかかったのは、麻薬中毒者の娘を麻薬関係者(と言うのか?)の中に探しに行って妻が撃たれたのに、ここはいいからアナタはもう一度娘を探しに行けと夫に言う妻の姉はオカシイと思う
でも姉だけでなく妹もオカシイよね、この2人
最後まで読むとわかるかな

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2022年08月20日

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