田口俊樹のレビュー一覧

  • ランナウェイ

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    ネタバレ

    ノンシリーズ。さすがの面白さでするする読めてしまう。

    マイロン・ボライターシリーズのスピンオフだったかウインが主人公の短編?が本国ででるらしいという大ニュースが飛び込んできた。
    ウインのことが忘れられずに30年ほど過ごしてきたので、今から楽しみでなりません。

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    2021年03月04日
  • 最後の巡礼者 下

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    これが著者のデビュー作と聞いて驚いた。
    北欧ミステリーではナチスの話がよく出てくるが、これは特に面白く読めた。
    現代と過去の話を交互に描きながら話が進んでいくのだが、途中混乱することもなく話に入り込めた。
    バークマン刑事の過去や今後が気になるところ。続編が楽しみ。

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    2021年03月03日
  • あなたに似た人〔新訳版〕 I

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    カズレーザーが帯で推薦してた。チャーリーとチョコレート工場の作者らしい。いわれてみれば、ブラックジョークみたいな感じがなるほど味を帯びました。星新一みたいなかんじがあります。だから好きです。なんかちょっと怖くて不安になったりする。おもしろい

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    2021年02月10日
  • 石を放つとき

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    スカダーものの短編集と、最新作を1冊にまとめたお得な本。とはいえ、短編の半数はブロックの他の短編集で読んだ記憶がぼんやりとあった。長編はもちろんだが、短編もそれぞれ味わいがあっていい。スカダーとの出会いは30年以上前、『八百万の死にざま』を読んでから。遡ってシリーズ全作を読み、『聖なる酒場の挽歌』からはほぼリアルタイムで読んでいる。何年か前、最新作を読む前に全長編を発表順に読み直したこともある。歳を取るにつれ“エロ爺”化しているスカダーだが、これが最後の作品になるのだろうか。

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    2021年02月07日
  • ラブラバ〔新訳版〕

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    スティック(83年)、ラブラバ(83年)、グリッツ(85年)。エルモアレナードはこの頃の作品が一番輝いていたのではなかろうか。写真家のジョーラブラバが出会った往年の銀幕スター、ジーンショー。彼女の周りにはならず者たちがたむろし、マイアミビーチを舞台に金と欲望の犯罪ドラマが始まる。粋な会話とジョークの応酬。悪党と美女がふんだんに、まるで映画を観ているように楽しめる。

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    2021年02月01日
  • 娘を呑んだ道

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    悲劇的な結末には違いない。しかし、ここで思ったのは「再生」の道は人それぞれだ、ということだ。積極的に新たな道を歩みだすことで悲しみから立ち直ろうとする者、永遠に続くかと思われる程、果てしなく苦しむ者、笑顔で日常を続けながら奥底に葛藤を秘める者、悲しみ苦しむ者を時に遠くに、時に叱咤して見守り導く者、、、。それぞれのペースでそれぞれの方法で再び生きる力を取り戻せば、それはそれでいいのだと、力を取り戻す事に正解の方法や時間はないのだと思う。。個人的に北欧の作家と作品が好きだ。癒しの自然ではなく、人を寄せ付けない厳しさがあり、同時にその美しさを描きながら、それが登場人物の心情に重なり重厚さがありながら

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    2021年01月31日
  • あなたに似た人〔新訳版〕 I

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    ネタバレ

    「味」「南から来た男」「毒」「皮膚」「首」が好き。
    「味」は、そうだもう一人、登場している人物がいた、この人が忠実な働きをした…というところがよかった。きちんと仕事をした。
    「毒」心底、ねじ曲がった根性の人っているんだな。
    「首」自業自得、因果応報。遠くから見ていた夫は、こうなることを知っていたのか、いつかはこうなると分かっていたのか。

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    2021年01月20日
  • 最後の巡礼者 下

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    過去と現在の事件がつながり、事件の様相は最後の最後まで変転する。
    どこまでもスパイ小説と警察小説のハイブリッドだった。

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    2021年01月17日
  • 最後の巡礼者 上

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    ノルウェーとスウェーデンの微妙な関係は、知っていなかっただけに、そうなんだねと納得してしまう。

    2つの時代を行ったり来たりして、過去の事件と現在の事件が並行して描かれる。そのうち、つながるのだろうと思うけれど、登場人物も多く、位置関係も確認しながらで、最初は読み進めるのが遅くなったが、読み進めるにつれて、
    面白くなってきた。

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    2021年01月17日
  • 石を放つとき

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    「すべては死にゆく」以来の新作。それだけでも嬉しいのに、短編集付き。短編はほとんど読んでいたが、再び楽しむことができた。

    そのうちに、シリーズを最初から読み直してみたい。

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    2020年12月30日
  • 偽りの銃弾

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    被害者の妻が夫の殺された理由を追っていくうちに、過去の死亡事件との繋がりが見えてくる。

    これでもかというほど、話がどんどん盛られていって、最後はどうなるのか?と思いきや、全部ひっくり返される結末に~

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    2020年12月19日
  • 娘を呑んだ道

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    そんなことじゃないかと思いましたよ。サクサク読めましたが、北欧ものにしてはちょーーっとストーリーが浅めかなあ。メイヤがクレバーで印象的でした。親や住む環境がどうでも、まっすぐ伸びる子は伸びるんですね。

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    2020年12月17日
  • 最後の巡礼者 下

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    過去と現実の交差の速度がアップするラスト、読み手も手に汗を握り、真相への接近に息をのむ。
    ホルト・ヴァルトホルストの名前が最後まで混乱しごっちゃになってしまった。

    あとがきで知るのだが登場人物のコアにいる人らにモデルがいたという事でさらなる衝撃。
    一人は主人公としての映画化までされたとか・・見てみたい。

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    2020年12月12日
  • 泥棒はクロゼットのなか

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    ネタバレ

    泥棒バーニーの2作目。

    また殺人事件に巻き込まれる。
    前作の事件で新聞に載ってしまい、
    行きつけの歯医者に泥棒であることを知られ、盗みを頼まれる。
    それは仕方がなかったとはいえ、
    長居しすぎるというドジを踏み、殺人現場に居合わせるとは。

    相変わらず、女にベラベラとしゃべって大丈夫なのか?と思ったけど、
    自分の部屋で死体が発見されるもなんとか切り抜ける。
    といっても、金で問題を片づけてくれる警官のレイのおかげだけれど。

    最後に行きつけの歯医者を失ったことに対する絶望感を吐露していたが、
    現在、歯医者ジプシーの自分としては、
    気持ちがよくわかった。

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    2020年11月24日
  • カーテン

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    ネタバレ

     あのポアロが犯罪に手を染めるの、寂しい感じ。でもテーマとしては面白かったな。どれだけ計算してても、他人の心を操るのがこんなにうまくいくものかと思ったけど、法に触れずに他人を引きずり込む悪の存在をありありと感じた。多くの人は他人の発言に少なからず影響を受けるし、相手が善良そうに見えればなおさらだと思う。特に、何か運命的なものを感じたら直感ですぐに行動するタイプだと、仕組まれた悪意に気付かずに罪を犯してしまいそう。

     ポアロとXの戦いはどっちが勝ったと言えるのだろう?結果的に先にXが死んだから、一見ポアロが勝ったように見える。だが、人の心理を操って犯罪へ導き、人の生死を左右するのがXの目的なら

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    2022年08月29日
  • カーテン

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    ポアロ最後の事件である。書名が謎ときには有効ではない不思議。病気のために体の自由を失ったポアロ。友人・ヘイスティングズをスタイルズ荘へ呼び寄せ、凶悪な殺人鬼を追い詰め、捕まえようとするが、安楽椅子探偵とは少し趣向が違う面白さがある。ポアロの死後、ヘイスティングズに残した手記が、なんと生き生き(?)していたことか。……しかし、なぜ友人は名探偵ポアロシリーズのなかで『ナイルに死す』と本書を貸してくれたのか? それが最大の謎だ(笑)

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    2020年11月04日
  • 娘を呑んだ道

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    三年前に行方不明になった娘を探す父親レレと自分の居場所を見つけようとする少女メイヤ。毎日娘がいなくなった場所に訪れること、そういうひとつひとつが積み重なって喪失感がどんどん増していく。メイヤは恋によって周りが見えなくなる。そこから動き出していくのだけれど、心理描写の濃密さと自然の、風景の描写がとても美しくて印象に残る。次作もとても楽しみな作家さんがまた登場したことが嬉しい。

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    2020年11月02日
  • 飛行士たちの話〔新訳版〕

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    原題 Over to You
    無線なんかで「応答どうぞ」。よく〝Over〟と略して使われる。

    飛行士たちが空で最もよく発した言葉なんだろう。重要な情報交換の時にも、他愛無い話の時にも、もう返答がないとわかっている戦友を呼び出す時にも。

    ロアルド・ダールの処女短篇集。
    副題 Ten stories of flyers and flying
    10篇それぞれが、彼が戦争で心身に得た破片に思えた。淡々と光を放つ破片。

    ひとつ、不思議な光があって、ポルコ・ロッソの回想にも使われてますね。

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    2020年10月19日
  • あなたに似た人〔新訳版〕 II

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    読後感の悪いショートショートを書かせたら天下一のロアルド・ダール短編集。印象的なのはやはり表紙にも出てくる「クロードの犬」。
    他の作品と違って複数の独立したチャプターに分かれているので、登場人物への感情移入が自然と強くなる。話としては全然関係ないが、映画「ロック・ストック・トゥースマーキングバレルズ」を連想してしまった。イギリス人はこういうの好きなのかね。

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    2020年10月11日
  • 時計仕掛けの歪んだ罠

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    一年七ヵ月の間にスウェーデン国内で起きた、三件の十五歳の少女失踪事件。ストックホルム警察犯罪捜査課のサム・ベリエルは同一人物による連続殺人だと主張するが、上司はそれを否定しまともに取り合おうとしない。しかしベリエルの主張の裏には、彼だけが知っている根拠があった。そしてついに彼は、容疑者へと辿り着く。だが尋問に臨んだベリエルを待ちかまえていたのは、予想を遥かに超える驚愕の事実だった―。『靄の旋律 国家刑事警察特別捜査班』が印象に残る作品だったので、翻訳が途絶えのを残念に思っていた。新シリーズはツイストがやや効き過ぎ。しかも次作に続くとは。楽しみである。

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    2020年10月08日