田口俊樹のレビュー一覧

  • 神は銃弾

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    2001年、文壇に衝撃を与えたデビュー作。ストーリー的にはバイオレンス・ミステリー的な単純なものなのだが、そこに溢れ出るポエジーが素晴らしい。もはや詩人。読んで震えるべし。

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    2009年10月04日
  • 王女マメーリア

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    不可思議な話しに引き込まれていきます!
    何気なしに手に取ったんですが、満足しました! 著者の童話にも突入してみるつもりです☆

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    2009年10月04日
  • 神は銃弾

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    これもヤバイ。相当面白い。どうしようもない。これはおれの作った言葉だけど、とにかく「ドラゴンヘッド的」に読まされる。ラストは「ドラゴンヘッド的」ではないのでご安心を。映画には再現できない究極の映画を見ているような感じ。『ブラックダリア』が思ったほど面白くなくて、アメリカのノワールはダメだわと思ったらとんでもない。これはすげえ。

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    2009年10月04日
  • 八百万の死にざま

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    分類したらハードボイルドミステリなんだろうけど、主人公のマット・スカダーの変化を追う方が面白い。だから、おれの中ではミステリとしての評価はあまり高くない。
    しかし、それでもこの本は傑作。シリーズ1作目から通して読んできたので、この本の最後は涙が出た。

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    2009年10月04日
  • カーテン

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    ラストの「エルキュール・ポアロの手記」のインパクトが強すぎて読後の感情が全部そこに引っ張られる。
    「スタイルズ荘」で「ヘイスティングズ」と共に「ポアロ自身が決着をつける」といった要素達が、ポアロ最後の事件として完璧すぎて感服してしまった。
    そして暗鬱さの残る終わり方がまた衝撃と共に心に残り続けそう。

    クリスティー作品でこれまでたくさん騙されてきた「視点人物を利用したトリック」に、今回もまた気持ち良くハマってしまった。
    特に今作は、犯人も動機もトリックも何ひとつそれらしい予想が全くできなかったので、全ての謎が解き明かされた時の気持ち良さ、加えて今回は陰鬱な感情もひとしおだった。
    全ての真相を知

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    2026年03月22日
  • ジキルとハイド

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    新潮の大ネタバレ装丁でも、物語がするするとテンポよく展開するので、最後まで弛まずに愉しめた。

    社会的地位や経済力のない破廉恥な私は、ジキル博士の苦悩とは無縁であるが、博士の抱く心理的相克には共感できる部分も多かった。

    そして、ハイドのように倫理やモラルを意に介さず、反射的な感情に従って振る舞いたいと思ったことは、誰しもあると思う。私自身、電車の中で変なヤツを見たり、クレーム対応をしたりするときは、よくそう思う。

    日常で、私の中のハイドが顔を出してこないことを願うばかりだ。

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    2026年03月08日
  • 暴露―スノーデンが私に託したファイル―

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    過去にNSAとCIAに在籍したスノーデンは、アメリカの監視社会の実態を暴露した。自由民主国家であるアメリカが、実は世界中の情報を収集して支配していたことが判明した。本書はそれを裏付ける最高機密文書を公開しており、民主主義に反する行為が秘密裡に実行されていたことがわかる。

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    2026年03月01日
  • 音もなく少女は

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    子供を産んで育てることがむつかしい時代になってきている。母性が本能とは別な道を歩き始めたのだろうか。ペットや家族愛のドラマを見て、やくざが泣いているシーンは喜劇でしかなくなったのだろうか。

    ブルックリンの極貧家庭に生まれた、耳の不自由な少女イヴが勇気のある女たちに守られ成長していく物語。

    母のクラリッサは、耳が聞こえないという障害を持つイヴを、将来味わうだろう人生の荒廃から救うために、教育を受けさせようとする。
    そこで教会で顔見知りになっただけのフランに相談する。

    イヴを育てることでクラリッサとフランは親友になる。

    フランには過酷な過去があった。
    彼女の愛した青年も耳が不自由だった。

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    2026年02月25日
  • カーテン

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    津村記久子さんの「やりなおし世界文学」にこの本が取り上げられていて、学生時代に読んだきりだったけど、そんな話だったけ…と全く覚えてなかったので、読み返してみました。
    高校生の頃、大好きだったポアロシリーズ。
    やっぱり面白かった。
    そして、こんな終わり方だったとは…衝撃でした。

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    2026年02月23日
  • 音もなく少女は

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    好きなアーティストの歌詞の中に「音もなく少女は」という言葉があり、後日そのアーティストの方のインタビュー記事でこの本の題名から引用してると書かれていたので読みました。

    自分目線で話してしまいますが作中の主人公の家庭環境など、自分の幼少期と少し似ており好きな作品です。身近な死を経験、愛を知る、決して明るい話ではないですが様々な人間模様が見える内容でした。

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    2026年02月11日
  • ジキルとハイド

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    ネタバレ

    この作品が世に出たときは、きっと内容の怪奇さと、人の心理の二面性をこんなに鮮明に書き出した、生々しい善と悪の心の葛藤の物語を、共感と驚きをもって多くの読者は絶賛し読まれたに違いない。
    ※ネタバレ注意! 以下の文には結末や犯人など重要な内容が含まれている場合があります。

    二重人格というだけでおおよそのことは想像できるし、今では二重人格どころか多重人格、解離性同一性障害等という一層複雑な病名まで知られてきている。

    そんな物語なので、つい最近までストーリーも分かったような気分で改めて読もうとは思わなかった。
    それが「2020新潮文庫100」でリストを見ているうちに、現代の多くは不遇な子供時代の心

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    2026年02月07日
  • その犬の歩むところ

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    無償の愛と優しさが犬の形をしてやってきて、ともに歩き始めた。 ボストン・テランの二冊目。
    傷ついて息も絶え絶えの老犬がたどり着いたのは古い「セント・ピーターズ・モーテル」だった。そこには夫と愛犬を事故で亡くしたアンナがいた。
    アンナは人生に深く痛めつけられ、かつての無邪気さなどとっくに失い、目的のない旅をしていた。辿り着いたモーテルの老婆から家と母親をもらった。老婆は石にただ「母」と彫ってほしいと言いこの世から去っていった。アンナは傷ついてやってくる犬を集め始めた。

    傷ついた老犬は犬の匂いを感じてモーテルにたどり着いた。アンナは首輪からその犬がギヴという名だと知る。そこには盲目の犬エンジェル

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    2026年02月05日
  • ジキルとハイド

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    ネタバレ

    今となってはサスペンスやスリラーでお約束となってしまった二重(多重)人格ものだけど、当時はなかなか衝撃的だったのでは
    本作のn番煎じのような話が映画で登場しすぎて、タイトルから既に展開が予測できてしまったが、それを全く知らない状態で読んでいたらめちゃくちゃ楽しめたのではと思う
    とはいえ、わかった状態でもハラハラを楽しみながらサクッと読める良作

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    2026年02月04日
  • 王女マメーリア

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    ロアルド・ダールの洒落た作品集。日本オリジナルとあるけど、要するに訳出されてない佳編を集めた選集ってことですね。新車を運転中に拾った奇妙なヒッチハイカーとのひとときを描く「ヒッチハイカー」を先頭にちょっと毒の効いた作品が並んでいる。傑作はやはり成り上がりの男が雇った執事に言われるままに高価なワインを買い漁る「執事」だろう。それと表題作の「王女マメーリア」器量がよくなかったひとりの王女がある朝目覚めてみると美女に変身しているが……。残酷な寓話だけれどすばらしい。これと対をなしているのが「王女と密猟者」ですね。同じことをテーマにしているのだけれど、ストーリーとしてはやはり表題作のほうがインパクトが

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    2026年01月26日
  • 捜索者の血

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    KL 2026.1.13-2026.1.16
    息子を殺した罪で服役していたデイヴィッドはその息子が生きていたことを知り脱獄する。
    息子の探索行と自身の逃亡劇。手がかりを追って次々と展開していくストーリー。
    一級のエンターテイメント。
    脇役のキャラクターたちもみんなステキ

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    2026年01月16日
  • あなたに似た人〔新訳版〕 II

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    星4は少し甘めです。
    「あなたに似た人」がおもしろかったので、「2」も読んでみました。
    「あなたに似た人2」と思える短編が3作と、全く別物の短編集「クロードの犬」(4作)の2部に分かれていました。

    前半では「偉大なる自動文章製造機」が興味深かったです。まるでいま現代、AIに小説を書かせるということと発想が同じなのです。(ネタバレにならないかな?)
    1950年代に書かれたと思うとびっくり!

    後半の「クロードの犬」は、一転してイギリスの片田舎を舞台に、クロードとゴードンを主役としたほのぼの系(でもやっぱりロアルド・ダールらしい味付け)の短編4作構成で、これも面白かったです。
    ドッグレースの話「

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    2026年01月11日
  • ジキルとハイド

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    ネタバレ

    観劇予習のため。人為的に切り離された人格。こうも分かりやすく分離できる二つの相反した性質が、交じり合って中和されることもなくひとつの身体に同居していたなら、それを理性で抑制するにも限界はある。良い方向かどうかはさておき、最初の薬品に不純物さえ混ざっていなければ、運命もまた違っていたのではないかと考えてしまう。

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    2026年01月02日
  • 卵をめぐる祖父の戦争

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    面白かった。
    コーリャのキャラクターが特に好きだった。
    戦時中の過酷な中でコーリャのユーモアのあるところも良かった。
    「疲れすぎていた。悲しむのにも、怒るにも、逆らうにも。ひたすら暖まりたかった。」
    戦時中の悲惨さがあったが、読み進める事が出来た。
    ちょっとした選択ミスも命に直結してしまう中で、物語に入る事が出来た。

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    2026年01月02日
  • カーテン

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    ネタバレ

    ポアロもの(ラスト)。

    原題に「POIROT'S LAST CASE」とあるように、ポアロ最後の事件でございます。

    ヘイスティングズは、ポアロの招待で彼との出会いの場所、〈スタイルズ荘〉に再び招かれます。
    久々に対面したポアロは、老いと病で自由の利かない身体になってしまっていたものの、ご自慢の“灰色の脳細胞”は健在でした。
    そんなポアロはヘイスティングズに過去に起きた、一見無関係に思える5つの殺人事件の背後に潜む人物が、このスタイルズ荘に滞在していると告げて・・。

    あぁ・・なんて、悲しい結末なんだろう・・。

    ポアロの最期についてはクリスティー他作品の“無神経な”解説などによっ

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    2025年12月30日
  • ジキルとハイド

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    名作なので読みました。善悪でなくとも、二面性という観点では、人間誰しも共感するんじゃないかな〜〜。しかもキャラのスイッチは自らの意思で行うというところが、人間の器用で弱い性質を表してるなと。長すぎないストーリーで鑑賞しやすかったです。

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    2025年12月29日