田口俊樹のレビュー一覧

  • 終の市

    Posted by ブクログ

    ドンウインズロウ最後の作品。
    後半のたたみかけるような展開、疾走感。ラストよかったけど、終わってほしくなかったなあ。
    今作ではダニーの仲間ではネッド・イーガン、敵役ではクリス・バルンボがクールでカッコいい。ダニーの母親マデリーンもいいんだよな。
    ウインズロウ復帰してくれないかなあ。

    0
    2025年01月02日
  • 神は銃弾

    Posted by ブクログ

    初期(「音もなく少女は」まで)のボストン・テランの小説でわたしが読みたいのは、繊細で美しく複雑で荒々しい、とにかくカッコいい文章とそこに幾重にも厚くかけられる比喩のベール。シンプルなストーリーの上で語られる窮地に陥り人生を解決しようとする人々それぞれにある、こだわり、理、世界をどう観ているかの視点。そして、女性が、虐げられたものが、自らに手で独立を、尊厳を取り戻す物語だ。

    「そう、神は白人で、男なんだよ。だけど、あたしの意見を言えば、それこそ、そもそもの罪だ。それでもう先例ができちまったんだから。神性ー完璧ーは男だって言っちまったんだから。それこそ息子に引き継がれるべき白人の文化で、だから、

    0
    2024年12月31日
  • ダ・フォース 下

    Posted by ブクログ

    「一本の通りを歩いているだけで五つの言語が聞こえ、六つの文化のにおいが漂い、七つの音楽が聞こえ、百もの人種とすれちがい、千もの物語が存在する。そのすべてがニューヨークだ。」

    「そうしておまえは略奪者になった。純然たる犯罪者に。それでも自分は犯罪者じゃないと自分に言い聞かせた。奪う相手は銀行ではなく、ヤクの売人なんだから。ヤクを奪うのに人を殺したことはないんだから、と。」

    上巻はニューヨーク、マンハッタン、その街、“City”の話。街の名所やそこにあるカルチャー、エピソード、ヒーロー刑事、あるいは貧富の差や人種差別、ドラッグ、そして警察、市政の汚職。綺麗な部分も汚れてみえる部分もどちらも詳細

    0
    2024年12月27日
  • 飛行士たちの話〔新訳版〕

    Posted by ブクログ

    とても良かった。本の中で、たくさんの人が死んでいるので、良かったなんて言ってはいけないのだが ほんとうに良い本だったと思う。読みながら、ところどころで涙が滲んだ。戦争の時代に生まれる命と そうでない命の選別は、一体誰がおこなっているのだろう。考えても 分からないことをたくさん考えながら読んだ。言葉にならない感情も 幾度か浮かんできた。飛行機の中で ひとりで死ぬことはたぶん とても寂しいことなんだと思った。空の上で操縦桿を握っていた強ばった手が 女の柔肌を夢見る。誰かが死ぬ間際 同じ視界に小さな花を捉える。遥か上空で見つけるちっぽけな人間の命の重さを やがて 手遅れになった場所で問い掛ける。累々

    0
    2024年12月11日
  • 時計仕掛けの歪んだ罠

    Posted by ブクログ

    最初、設定が4MKシリーズに似てるなと思っていたけど、途中から、もう一人の主人公が現れて、とても面白い展開になる。
    雨のシーンが執拗に書かれ全体的に暗いムードなのは北欧ミステリぽっい。
    読んで、ぐいぐいと引き込まれて行く。読み応えがある作品。

    だけど、読み終えて驚愕の事実を知る。これ続くんだよ!いわゆる3部作らしい。
    ところがだよ、この続き「狩られる者たち」は出版されているのに、その先が無い!
    アネル・ダールはすでに、このシリーズを5作品、出版してるけど日本では2作目までしか、出版されていないんだ。

    これ最悪!2冊目を読むかどうかも迷って、さらにイライラするのが嫌なので、次の作品を読むのを

    0
    2024年11月21日
  • 終の市

    Posted by ブクログ

     主人公ダニー・ライアンがラスヴェガスで実業家として成功した姿から最終章は始まる。

     ラスヴェガスでカジノ事業を展開する実業家にマフィアの影は禁忌だが、ダニーがマフィア出身であることが色々なほころびから見えてくる。また、ライバルのホテル王ワインガードのマフィアとの関係も露になる。ライバル関係は抗争を呼び、ダニーの古くからの仲間や、ビジネスパートナーも犠牲になる。第2部の陽炎の市では、なりを潜めていた暴力要素が爆発だ。

     最終章ではダニーの子供イアンが事業を引継ぎ、発展させている様子が描かれる。世代交代がマフィアとの関係をロンダリングしたかのようだ。

     ラスヴェガスでのカジノビジネスの、公

    0
    2024年11月20日
  • ジキルとハイド

    Posted by ブクログ

    新潮文庫の100冊で購入しました。
    -------------------------
    紳士と悪魔、
    ふたつの人格。
    ホラーの古典!
    -------------------------
    ロンドンの紳士、
    ジキル博士は薬を飲むと邪悪なハイドに変身してしまう。
    どちらが本当の自分なのか。
    葛藤と苦悩のなか、自分が自分でいられなくなる感覚。

    130年前の作品ですが、
    翻訳のせいか全く古さを感じず。

    ミステリー要素もあって、
    最後まで一気に読みました。

    0
    2024年10月20日
  • 業火の市

    Posted by ブクログ

     アメリカ東海岸の港湾都市を仕切るアイルランド系マフィアとイタリア系マフィアの対立を描いた小説で、3部作の第1作にあたる。作者のドン・ウインズロウが本シリーズをもって筆を絶つ宣言をしているので、心して読まねばと意気込むが、巻頭の登場人物一覧表と、人物相関図を見ると、憶えきれるかどうか不安が沸き起こる。

     不安は杞憂に終わり、読み始めこそ相関図を確認するが、キャラクターが立っているので自然に全体が把握できる。アイルランド系マフィアの一人が主人公となり、悪徳FBI捜査官と組んだイタリア系マフィアに追われる形で、彼らのシマである東海岸の港湾都市を追われることになる顛末が魅力的に描かれている。いろい

    0
    2024年09月28日
  • THE MATCH

    Posted by ブクログ

    前作、「森から来た少年」よりすっきり終わり、面白かった。
    謎の多いワイルドの出自も判明。リアリティ番組の闇など社会の問題点もあり、読み応えもあり。

    0
    2024年09月23日
  • ジキルとハイド

    Posted by ブクログ

    名前はよく聞くが読んだのは初めてであった。
    やはり古典名作と言われるだけあり、斬新な作りだった。
    ミステリー要素もあるが、かなり薄くすぐ読めてしまう。しかし、内容はとても詰まっていた。
    誰しもが抱えたことのある、建前の自分と本来の自分とのギャップ。
    如何なる自分も本来の自分ではあるものの、知らず知らずのうちに、それぞれに明確な区別や優劣が出来てしまい、苦しんでしまう。

    0
    2024年09月18日
  • 偽りの銃弾

    Posted by ブクログ

    人には出来ることと出来ないことがある

    出来ないことを努力して出来るようになることは素晴らしいことだ
    そうやって人は成長していくのだ
    あるいはそれが生きるということなのかもしれない

    だがしかし
    どうしても出来ないことというのはある
    残念ながらある
    向き不向きというものがある
    努力では覆すことができない才能というものもある
    残念ながらある

    どうしても乗り越えられない壁に出会ったとき
    無理に超えようせず
    迂回して別の道を進むことも必要だ
    あるいは壁の向こう側に行くことをあきらめ
    引き返したっていい

    人生にはそういった壁が存在する

    例えばハーラン・コーベンをどうしてもハーラン・ベーコンと読ん

    0
    2024年09月15日
  • あなたに似た人〔新訳版〕 I

    Posted by ブクログ

    外国人の書いた本を初めて読みました。
    翻訳特有の言い回しがちょっと難しかったけど、面白かったです。
    どの話も何か居心地の悪さを感じ、最後は息を呑む結末です。
    『南からきた男』が私はおすすめです!

    0
    2024年08月27日
  • 終の市

    Posted by ブクログ

    CL 2024.8.15-2024.8.18
    ダニー•ライアン三部作の完結編。
    まっとうでない世界でまっとうに生きようとしたダニー•ライアンの一代記。
    どれほど成功して富を得ようとも、ダニーをまとう哀しさはなくなることはなく、どこか切ない。
    ジミーやアルター•ボーイズたちが集まってきてからの後半が断然面白い。
    ドン•ウィンズロウ最後の作品。残念すぎる。ある書評家が書いていたようにいつだって戻ってきてくれていいんだよ。

    0
    2024年08月18日
  • ガイズ&ドールズ(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    1930-40年代のブロードウェイを舞台にした粋なショートストーリー集。中でも素敵なのはやはり恋の話で、生粋の大物ギャンブラーのスカイが惚れたのは魂の救済のため布教活動をする清廉な美女サラ・ブラウンだった。賭場でギャンブラーに声をかけて金を賭けて勝ったら相手に布教活動を手伝わせようとするスカイを、賭場に乗り込んでたしなめ、同じ条件で賭けようと言い出すサラ。その恋の行方は…、名作「ミス・サラ・ブラウンの恋の物語」。愛に多額の金を使いまくるブレインが死を前にして選んだ相手は「ブレイン、わが家に帰る」、荒んでいた俺を立ち直らせてくれた親父さんと少女リリーのために「サン・ピエールの百合」などビュアな気

    0
    2024年08月08日
  • 終の市

    Posted by ブクログ

    三部作、
    やめられなくて短期間で読みました。

    すっきりと品がある文体読み易く、
    殘酷な描写も
    相殺されてしまうかも。

    あとストーリーに夢があるのがいいですね。

    0
    2024年07月21日
  • カーテン

    Posted by ブクログ

    やっとここまで来たか…という感慨に浸りながら読んだポアロシリーズ最終作。
    数年かけて読み続けていたので、思い入れもひとしお。
    年月と共に名探偵も老いて弱っていくけれど、その分作品の深みが増しているように思える。
    事件の全容についてはある程度予想できた。
    では、この最後の事件を彼はどう締め括るのか。
    スタイルズ荘に始まり、スタイルズ荘に終わる。
    良い幕引きではないでしょうか。

    0
    2024年06月23日
  • その犬の歩むところ

    Posted by ブクログ

    読み始めは「何?この読みにくさ!」と思ったけどギヴという犬と彼に関わる人間の温かなドラマ、そしてその後の悲劇に引き込まれた。読むのが辛くなるような展開もあるけれど、先が気になってやめられない。馳星周の「少年と犬」のように、ギヴを現実離れした奇跡の存在にせず、リアルな犬らしく描いていて犬への愛おしさが増したい。

    0
    2024年06月13日
  • スクイズ・プレー(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ポール・オースター没に合わせて、なぜかここから手を取ってしまった。
    事故で選手生命を失った野球選手が、政治家に転身しようという最中に脅迫状を受けて、それを調査する途中で死んでしまう…という話。ハードボイルド。
    ハードボイルドをよく知らないので、メモしておくと、登場人物みんな人生に苦労しているので、タクシーの運転手や雇われのゴロつきもなんかカッコいい台詞を言っていく感じのミステリー小説です。

    個人的には真相よりも、主人公を痛めつけてきたボスが、実は依頼人が野球賭博をしていたんじゃないか、という怒りが明かされることが衝撃。もちろん個人的な利害もあるが「野球はアメリカの偉大なスポーツなんだ」という

    0
    2024年06月11日
  • カーテン

    Posted by ブクログ

    読もう読もうと思っていて、ようやく読めた、ポアロ最後を飾る納得の一冊‼️クリスティにはいつも驚かされるが(私の中では、「アクロイド殺し」等)、こちらも驚きを隠せない展開。この時代に読んでも、全く色褪せない傑作。

    0
    2024年06月03日
  • 業火の市

    Posted by ブクログ

    長年均衡を保っていた関係が、些細なこと(あるいは1人の身勝手な行動)で急激に崩れ去る。そんなマフィアの物語です。主人公は今のところ何をやっても上手くいってないですが、第二部以降の巻き返しに期待します!

    0
    2024年05月27日