あらすじ
ロンドンの高名な紳士、ジキル博士の家にある時からハイドという男が出入りし始めた。彼は肌の青白い小男で不愉快な笑みをたたえ、人にかつてない嫌悪、さらには恐怖を抱かせるうえ、ついに殺人事件まで起こしてしまう。しかし、実はジキルが薬物によって邪悪なハイドへと姿を変えていたのだった……。人間の心に潜む善と悪の葛藤を描き、二重人格の代名詞としても名高い怪奇小説。
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Posted by ブクログ
多重人格の話しとは知っていたが
そもそもの始まりは薬だとは知らなかったから驚いた。
また、中身だけでなく外見も変化するという点で
誰からも気づかれないからこそ抑制が効かなくなってしまい、悪が加速したのかなと感じた。
一度悪に手を染めると中々戻れない
人の弱さを感じた。
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無駄のないストーリーで非常に読みやすかった。
人間心理に踏み込んだジキル博士の独白が、単なる怪綺話で終わらず妙に現実を感じさせる余韻となっていて良かった。
弁護士アタスンをずっとアスタンと読んでいたことに話の終盤で気付き若干衝撃を受けた。。
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最近本を読んでいなかったのでリハビリのため、
薄めでかつ内容をなんとなく知っているこの本を読みました。
前半は主人公アスタンの謎解き
後半が種明かしパートになっています。
前半の謎解きパートは情景が目に浮かんでくるようで面白かったです。
後半も今までの行動の種明かしがされていてそちらも面白かったです。
が、結論を知っていたのでワクワク感はありませんでした。
ジキルとハイドを知らない状態でまた読んでみたかった、、
Posted by ブクログ
不朽の名作をようやく読めた。
純粋な善人はいないし、純粋な悪人もいない。
最近ボディメイクに凝っている。
体にいいことばかりしていると、ふと悪いことがしたくなる。何事もバランスが大切。
じゃないと、いずれブレイクダウンする。必ず。
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『フランケンシュタイン』とかと同じで有名で何となくのイメージはあるけど、実際にはちゃんと読んだ人は少ない作品かな。はじめて読んだときはあまり面白いって感じではなかったけど、今回は楽しめた。ハイドがもっと無茶をするかと思ったけど、割りとあっさりしていたかな。善と悪を分けてしまうとやはりバランスが悪くなるんでしょうかね。2つを併せ持って人間なんだろうな~。
Posted by ブクログ
善良な慈善家ジキルは幼少期から悪への渇望も抱えていた。その悪をハイドとして薬で別人格にすることが出来たが、ジキル側が善になる訳ではなく悪と善を兼ね備えていた。最初は薬を飲んでハイドになる、つまり元はジキルだったが繰り返すうちに逆に、元がハイドで薬を飲んでジキルになるようになってしまった。人の悪と善の両犠牲、善が悪に対して良心の呵責を感じ、悪が善を煩わしく思う。
それを分かりやすくジキルとハイドに分離したのがこの本。善良な老人を殺さずハイドのまま生きていけたら良かったのかなとも思ったが、多分純粋悪なハイドはあの老人を殺さなくともどこかのタイミングで刑法違反を起こしてたから関係ないな。
最後のジキルの独白がとてもよかった
Posted by ブクログ
It was fascinating! I know it’s a classic novel, but I wish I had read it earlier. I think everyone has multiple personalities. When you talk with someone, you don’t always say what you really want to. Instead, you unconsciously try to be polite or maintain a pleasant conversation. We can all be like Jekyll and Hyde at any time, even without medicine. Especially now, with the internet, people can interact with others using different personas without any face-to-face contact. I’m sure there are many people like him around us.
Posted by ブクログ
2024/10/30
読み始める前に、裏表紙に「なんとジキルが薬を使ってハイドになっていたのだ!」って書いてあっておい何ネタバレしてくれてんねん!って思ったけど、読んでみてわかった。メインテーマはそこではなく、二重人格の代名詞とも言われるジキルとハイドの二面性や内なる野望とそれを抑えようとする理性の葛藤が読んでいて面白かった!
短いから割とサッと読めるしスティーブンソンの代表作なので非常におすすめ。
ミステリーでもあり怪奇小説でもあり所々イギリスゴシックの雰囲気も読み取れるし、良作。1冊で楽しめる
Posted by ブクログ
有名だが、二重人格モノということ以外知らず初読。
ハイドになるために薬を使用し、姿形まで変わってしまうというので驚いた。
多重人格というよりは、素面の時は常識人だが酒飲むと性格が豹変する人に近い。
序盤は推理モノのようでもあるが...。
自身の快楽を満たすために生み出したハイドと、ロンドンの名士としての威厳を保ちたいジキルの間で揺れ動く葛藤が読みどころか。面白い。
古典だが、2014年の訳でとても読みやすかった
Posted by ブクログ
本書は全ての人間に秘められた2面性を題材に話が進んでいく。本の裏書でジキルとハイドは同一人物だと明かされており、その事を知った上で読んだのだが、最後に書かれた博士の独白を読んで全ての謎が解けた。
無秩序な自由や快楽を求める悪(ハイド)と、それを抑圧する善(ジキル)が1つの肉体で交錯し、最後には死を持って終わりを迎えてしまう。
訳者のあとがきも面白かった。
Posted by ブクログ
新潮文庫の100冊で購入しました。
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紳士と悪魔、
ふたつの人格。
ホラーの古典!
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ロンドンの紳士、
ジキル博士は薬を飲むと邪悪なハイドに変身してしまう。
どちらが本当の自分なのか。
葛藤と苦悩のなか、自分が自分でいられなくなる感覚。
130年前の作品ですが、
翻訳のせいか全く古さを感じず。
ミステリー要素もあって、
最後まで一気に読みました。
Posted by ブクログ
名前はよく聞くが読んだのは初めてであった。
やはり古典名作と言われるだけあり、斬新な作りだった。
ミステリー要素もあるが、かなり薄くすぐ読めてしまう。しかし、内容はとても詰まっていた。
誰しもが抱えたことのある、建前の自分と本来の自分とのギャップ。
如何なる自分も本来の自分ではあるものの、知らず知らずのうちに、それぞれに明確な区別や優劣が出来てしまい、苦しんでしまう。
Posted by ブクログ
世界で最も有名な二重人格者についての怪奇小説。
ゴシック小説でもありミステリーとしても読める気がする。
ジキル博士の友人の弁護士アタスンがハイド氏について調べる部分は探偵ものの証拠集めの段階で、後半のジキル博士の独白は謎解きのパートの二部構成ともいえそう。
ラストのジキルの独白による、善悪という人間の普遍的な二面性についての考察は面白い。
ジキルの持つ悪性からハイドという人格は生まれているし、ハイドの行う悪事を見てジキル自身の快楽が満たされていた。ジキル=善、ハイド=悪という完全な二元論ではなく、ジキルから悪性は生まれたものともとれる。
そんな人間の内面の複雑さを手紙の告白という形で綴られるのが印象的。
Posted by ブクログ
人は欲望には勝てない。理性は欲望によって社会的に生きづらくなることを防ぐブレーキのようなものなのだろうか。いつでも、だれでも、我々の体は欲望に身を任せたいと感じているのだろう。禁欲的な教えなどいくらでもあるが、生物にとって必要不可欠なものである以上、それに従ってみることが案外良いことなのだろう。
Posted by ブクログ
普通にミステリーとしても楽しめたし、
ただの二重人格というだけでなく、人間の善悪の二面性に焦点を当てているところが面白かった。
ジキル博士(表の人格)がハイド(裏の人格)に依存してしまっていくのは、普段自己を抑圧している人は特に共感できるのではないだろうか。
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題名は知っていたものの、全く話を知らなかったので一読した。人間の2面性を極端化したのがこの作品だと思う。個人的に思うが、人間誰しも多面的な性格を持っていると感じる。しかし、それを自ら多面的な性格を意識的に乖離させないようとしているに違いない。そのストッパーが外れた時、本作のような悲劇を招くことはフィクションの話ではないのではないか?
Posted by ブクログ
二重人格の物語としてあまりにも有名なので、ミステリー小説という面から見れば、トリックを知ってから読んで楽しみが減ってしまった感じはあるが、怪奇小説、そして、二元論の物語としてはとても面白かった
『ヘンリー・ジキルが語る事件の全容』の章で明らかになることだが、
×
薬を飲む→悪の自分が出てくる
また薬を飲む→善の自分に戻る
⚪︎
薬を飲む→普段押さえつけている自分が出てくる(善であろうと悪であろうと)
また薬を飲む→2つの人格が入り混じったいつもの自分に戻る
↑このシステムなのが物語の深みを増してるなと思った
自分がもし薬を飲んだ時にどんな自分が現れてしまうのかちょっと興味ある
善と悪・心と身体の二元論について考えさせられた
Posted by ブクログ
裏の自分を認めどこかで発散する正当な術を持たない限り、破滅へと進んでいく可能性がある。博士だけでなく、生きている全ての人に言えることのように思う。
Posted by ブクログ
あまりにも有名な小説なのに、未だきちんと読んでいなかった。
話は、ジキル博士の友人である弁護士アタスンによって語られる。単なる怪奇小説ではなく、人の中の様々な人格や善悪についても語られている。
非常に興味深く夢中になって読んだ。
Posted by ブクログ
ミステリーとしての構成も良かったし、内容的にも面白かった。
ジキルではなく、ハイドが優位になっていく辺りは、示唆に富んでいると思う。
抑圧すればするほど表に現したくなるし、でも理性がそれを押しとどめる。人間は、それほど善良ではない。理性によって、善良なふりをしている。人間ほど怖いものはない。
Posted by ブクログ
二重人格という言葉以上に何も知りませんでしたが、初めて読みました。至って読みやすい一方で、いろんな思考を巡らせることのできる作品だったのは、失礼ながら意外でした。善と悪、真と偽、知性と欲望、、、いろんな対義語がありますが、果たしてこれは全く別物なのか、どこかで境目がなくなるものなのか、、、そして私の知っている二重人格と違い記憶を共有して見た目の変わるジキルとハイドは果たして本当に入れ替わったと言えるのか…スティーブンソン独特のストーリー重視の物語でした
Posted by ブクログ
赤毛のアンに出てきたお話。ハイドが思った以上に悪いやつやった。舞台もあると知り、興味。肝心のところは、ほとんどの人がそうであるように知ってたので驚きはなかった。あまり、ジキルの告白にもついていけなかった部分はあった。ただ、あとがきに書いてあったように、ファンタジーのようにも、人格が分裂した人の話のようにも、善と悪の話のようにも思えるところが名作である理由なのだと感じた。
Posted by ブクログ
ジキルとハイド、という名前はもちろん知っていたが実際に読んだのは初めて。
弁護士の主人公を軸に、ミステリーや怪奇要素もありつ善悪の境界に苦しむジキル博士の内省が描かれる終盤までとてもテンポが良かった。
Posted by ブクログ
有名な小説らしいけど本屋でたまたま見かけて手に取ってそれまで全く知らなかった。ジキル博士とエドワードハイド、二人が実は同一人物でジキル博士は二重人格を持っていたことが話を読み進めていく中で明らかとなる。善の心を持つジキル博士は自分のうちなる心に衝動的な悪が存在することに気づき自身で薬品を開発して内なる悪を表に出すことに成功する。それがハイドでジキル博士とは姿形まで異なり一目見ただけで相手を不快にさせ恐怖させる顔つきになる。ジキル博士は薬品を飲み二人の人格を行き来するがそのうちハイドが主となり最後は自殺をして人生を終える。
誰もが悪の心を持っていると思っていてそれを表面化しないようにして生きているなか、ジキル博士は薬品によって表に出してしまい結果自身を不幸にしてしまうのが自業自得ではあるが最後の告白は切羽詰まったものを感じた。
Posted by ブクログ
心の中にある"善"と"悪"に翻弄されたジキル博士。
体の形などがすっかり変わることに関しては、非現実的な話で意外だったが、古典ホラーにしては読みやすかった。
Posted by ブクログ
サラッと読めるので楽しめました。
ただ、有名な作品のため、ネタがわかった上で読んでしまうのでミステリーとしての面白さは体験できなかったです。何も知らずに読んでいたら驚く部分も多かったんだろうなと思います。
ジギル/ハイドに実在のモデルがいたのは知らなかったです。
Posted by ブクログ
私が未熟なためかこの作品を最大限に楽しむことはできなかったと思う。
ジキルが薬を飲んだとき、天使が生まれる可能性もあったが実際にはハイドという悪魔が生まれてしまった。これって人間の本質なんじゃないかな。最後、悪に蝕まれてしまうというのも終わり方として良いと思う
Posted by ブクログ
二重人格としてジキルとハイドという名前はよく知られている。
でも実際本を読んでみるとどうやら薬のせいのようです。
もちろんジキル本人が邪悪なことに心惹かれていたようですが。
薬漬けになりとうとう自分に戻れなくなった気の毒なジキル。
欲望にかられての結果ではあったとしても。
親友のアタスンが心配し相談に乗ろうとするが、さすがに無理ですよね。
最後の手紙で全てが明らかになります。
短編ですが内容は濃く、ある意味ミステリーでした。