田口俊樹のレビュー一覧
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星4は少し甘めです。
「あなたに似た人」がおもしろかったので、「2」も読んでみました。
「あなたに似た人2」と思える短編が3作と、全く別物の短編集「クロードの犬」(4作)の2部に分かれていました。
前半では「偉大なる自動文章製造機」が興味深かったです。まるでいま現代、AIに小説を書かせるということと発想が同じなのです。(ネタバレにならないかな?)
1950年代に書かれたと思うとびっくり!
後半の「クロードの犬」は、一転してイギリスの片田舎を舞台に、クロードとゴードンを主役としたほのぼの系(でもやっぱりロアルド・ダールらしい味付け)の短編4作構成で、これも面白かったです。
ドッグレースの話「 -
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ネタバレポアロもの(ラスト)。
原題に「POIROT'S LAST CASE」とあるように、ポアロ最後の事件でございます。
ヘイスティングズは、ポアロの招待で彼との出会いの場所、〈スタイルズ荘〉に再び招かれます。
久々に対面したポアロは、老いと病で自由の利かない身体になってしまっていたものの、ご自慢の“灰色の脳細胞”は健在でした。
そんなポアロはヘイスティングズに過去に起きた、一見無関係に思える5つの殺人事件の背後に潜む人物が、このスタイルズ荘に滞在していると告げて・・。
あぁ・・なんて、悲しい結末なんだろう・・。
ポアロの最期についてはクリスティー他作品の“無神経な”解説などによっ -
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とある美女の登場で、イタリア系マフィアとアイルランド系マフィアの間に亀裂が入り、抗争に発展していく話。
三部作の一作目。
最初の方は進みが遅く感じられたりもしたけど、抗争がはじまってからは、誰が次に殺されるのか誰が裏切るのかなどの緊張感があり、先が気になって一気に読めた。
登場人物もみんな個性的でよかった。
解説によると、ギリシア神話のトロイア戦争をなぞっているらしい。
ギリシア神話についてはあまり知らないので、そちらも読んでみたくなった。
最後に二作目の『虚飾の市』の一部抜粋が載っているため、余計に先が気になる感じで終わっている。
続きも読みたいなぁ。 -
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10月25日、日曜日の朝10時14分から物語は始まる。そして、ちょうどその1週間後、11月1日の同時刻に物語は終わる。
要はたった1週間のあいだに起こる出来事なわけだけど、その間に過去の記憶と現在とをめまぐるしく行き来しながら、ものすごいスピードと濃さで事件が展開していく。(時間表記が24時間制じゃないので、「10時」とかだけあると朝なのか夜なのか一瞬分からなくなるほど。)
ナタリー・フレーデンの尋問辺りまでは、いちいち色々冗長な気もしてたのだけど、その後一気に物語が花開いていく感じ。そこまでは、回りくどい言い回しとか無駄な罵詈雑言にちょっと辟易しちゃったりもするのだけど、まぁ我慢かな。
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個人的に『首』と『皮膚』が好きですね。
『首』では、レイディ・タートンが首がはまって抜け出せないという醜態に対し、それまで感情を表に出さず冷静に紳士であったバジル卿が暗い喜びを覚える描写が好きです。同じくレイディを嫌っている執事・ジェイクスのイカサマを嬉々として受け入れ、斧を手に取るバジル卿。結局は危ないから鋸に代えてくれと申しつけるも、その時の彼の喜びを湛えた表情の描写は忘れ難い印象深いものでした。
『皮膚』では、温かい食事と不自由の無い生活の誘惑に負け、大切な筈の愛弟子の絵を売ってしまい最後には皮膚を剥がされてしまう老人のなんとも言えない後味の悪さ。彼の自慢できるものは背中に彫られた愛弟子 -
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作品紹介・あらすじ
米文壇を代表する作家ポール・オースター。
ブレーク以前に別名義で発表していた幻のデビュー長篇は、
レイモンド・チャンドラーの衣鉢を継ぐ、私立探偵小説の傑作だった!
私立探偵マックス・クラインが受けた依頼は、元大リーガーの名三塁手チャップマンからのものだった。MVP常連の人気選手ながら交通事故で片脚を失い、現在は議員候補となっている彼のもとに、脅迫状が送られてきたのだ。殺意を匂わせる文面から、かつての事故にまで疑いを抱いたマックスは、いつしか底知れぬ人間関係の深淵へ足を踏み入れることになる――。ポール・オースター幻のデビュー作にして、〝卑しき街を行く騎士〟を描いた正統派私立 -
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ネタバレスウェーデンの作家、アルネ・ダールのシリーズ作品。「時計仕掛けの歪んだ罠」の続編。
雪原に建つ精神病棟から逃げ出した患者。患者の名は、サム・ベリエルで…
前作もだが、今作も何も紹介できない作品。というのも、何を説明しても一作目の展開に触れてしまうので、書評家の方とか大変だと思う。
前作ほどの衝撃はなかったが、今作もとんでもない展開に。二転三転する展開がこのシリーズの醍醐味だと思うが、目まぐるしい展開に全体像が薄まってしまうため、良し悪しだと思う。個人的には楽しめたが…
非常に残念なのは、めちゃくちゃ続く終わり方なのに、続編が出ず、新シリーズの出版が始まったこと。一作目の衝撃的なラストの