田口俊樹のレビュー一覧

  • ジキルとハイド

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    ネタバレ

    『フランケンシュタイン』とかと同じで有名で何となくのイメージはあるけど、実際にはちゃんと読んだ人は少ない作品かな。はじめて読んだときはあまり面白いって感じではなかったけど、今回は楽しめた。ハイドがもっと無茶をするかと思ったけど、割りとあっさりしていたかな。善と悪を分けてしまうとやはりバランスが悪くなるんでしょうかね。2つを併せ持って人間なんだろうな~。

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    2025年09月19日
  • スクイズ・プレー(新潮文庫)

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    中盤の、元妻と子とのやり取り、それからジュディとの絆が深まるまでの一夜の場面がよかった。探偵小説といいながら、生きてゆく上での心得みたいなものがさりげなく書かれているのもよかった。

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    2025年09月18日
  • 時計仕掛けの歪んだ罠

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    北欧サスペンスって感じの、重く湿ったストーリー。展開が面白く、飽きない。
    カラッとした感じのが好きな人は、余り適さないと思う。
    そして続きが気になる…。

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    2025年09月12日
  • あなたに似た人〔新訳版〕 I

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    こういう話なのね。
    ニンゲンってなんなん。
    もう一回読んで、しっかり楽しもう。
    手のひらをお尻で拭いながら。

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    2025年09月11日
  • あなたに似た人〔新訳版〕 I

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    個人的に『首』と『皮膚』が好きですね。
    『首』では、レイディ・タートンが首がはまって抜け出せないという醜態に対し、それまで感情を表に出さず冷静に紳士であったバジル卿が暗い喜びを覚える描写が好きです。同じくレイディを嫌っている執事・ジェイクスのイカサマを嬉々として受け入れ、斧を手に取るバジル卿。結局は危ないから鋸に代えてくれと申しつけるも、その時の彼の喜びを湛えた表情の描写は忘れ難い印象深いものでした。
    『皮膚』では、温かい食事と不自由の無い生活の誘惑に負け、大切な筈の愛弟子の絵を売ってしまい最後には皮膚を剥がされてしまう老人のなんとも言えない後味の悪さ。彼の自慢できるものは背中に彫られた愛弟子

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    2025年09月04日
  • 八百万の死にざま

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    マットスカダー、まさかのシリーズものをここから読んでしまった。
    最初から読みたくなってしまう。
    最初の依頼人が殺され、そして予想外の人物から雇われそこから面白くなった。
    そして思う。アルコール依存症にはなりたくない。
    私も読んでて苦しかった、飲むなー!と応援しながら。

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    2025年08月18日
  • 飛行士たちの話〔新訳版〕

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    初読。よかった。特に「カティーナ」と「彼らは歳を取るまい」の二編。フォーカスのあてかたがすごいと思った描写がいくつもあった。
    フィンの話で、文脈は覚えてないけど某映画の1シーンが思い浮かんだ。まさにそれの元になってるとあとがきで知って驚いた。

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    2025年08月17日
  • スクイズ・プレー(新潮文庫)

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    作品紹介・あらすじ

    米文壇を代表する作家ポール・オースター。
    ブレーク以前に別名義で発表していた幻のデビュー長篇は、
    レイモンド・チャンドラーの衣鉢を継ぐ、私立探偵小説の傑作だった!
    私立探偵マックス・クラインが受けた依頼は、元大リーガーの名三塁手チャップマンからのものだった。MVP常連の人気選手ながら交通事故で片脚を失い、現在は議員候補となっている彼のもとに、脅迫状が送られてきたのだ。殺意を匂わせる文面から、かつての事故にまで疑いを抱いたマックスは、いつしか底知れぬ人間関係の深淵へ足を踏み入れることになる――。ポール・オースター幻のデビュー作にして、〝卑しき街を行く騎士〟を描いた正統派私立

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    2025年08月10日
  • 王女マメーリア

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    クスッと笑えたり、ちょっぴりゾッとしたり、心が浄化されたり、スカッとしたり。

    登場人物が痛い目に遭うと思わずニヤリとしてしまう自分って性格悪いなと…笑

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    2025年08月01日
  • キス・キス〔新訳版〕

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    表紙はかわいいのに内容がエグい。
    「ウィリアムとメアリー」「ミセス・ビクスビーと大佐のコート」「勝者エドワード」が好き。「女主人」「天国への道」「ロイヤルゼリー」「豚」はゾッとした。

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    2025年07月23日
  • あなたに似た人〔新訳版〕 II

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    ロアルド・ダールのダークでシニカルな短編集。
    「満たされた人生に最後の別れを」「偉大なる自動文章製造機」が好き。

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    2025年07月23日
  • ジキルとハイド

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    ネタバレ

    善良な慈善家ジキルは幼少期から悪への渇望も抱えていた。その悪をハイドとして薬で別人格にすることが出来たが、ジキル側が善になる訳ではなく悪と善を兼ね備えていた。最初は薬を飲んでハイドになる、つまり元はジキルだったが繰り返すうちに逆に、元がハイドで薬を飲んでジキルになるようになってしまった。人の悪と善の両犠牲、善が悪に対して良心の呵責を感じ、悪が善を煩わしく思う。
    それを分かりやすくジキルとハイドに分離したのがこの本。善良な老人を殺さずハイドのまま生きていけたら良かったのかなとも思ったが、多分純粋悪なハイドはあの老人を殺さなくともどこかのタイミングで刑法違反を起こしてたから関係ないな。

    最後のジ

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    2025年07月18日
  • 狩られる者たち

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    ネタバレ

    スウェーデンの作家、アルネ・ダールのシリーズ作品。「時計仕掛けの歪んだ罠」の続編。

    雪原に建つ精神病棟から逃げ出した患者。患者の名は、サム・ベリエルで…

    前作もだが、今作も何も紹介できない作品。というのも、何を説明しても一作目の展開に触れてしまうので、書評家の方とか大変だと思う。

    前作ほどの衝撃はなかったが、今作もとんでもない展開に。二転三転する展開がこのシリーズの醍醐味だと思うが、目まぐるしい展開に全体像が薄まってしまうため、良し悪しだと思う。個人的には楽しめたが…

    非常に残念なのは、めちゃくちゃ続く終わり方なのに、続編が出ず、新シリーズの出版が始まったこと。一作目の衝撃的なラストの

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    2025年07月15日
  • 短編画廊 絵から生まれた17の物語

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    おもしろいが、6/17殺人、4/17近親相姦なのは過剰にセンセーショナルでは。ミステリ作家多いからか。

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    2025年07月07日
  • あなたに似た人〔新訳版〕 II

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    「優雅で危険な笑み」

    久しぶりの“ロアルドダール”
    サッと読めるところは、いつでも健在
    相変わらずの調子で“毒”を密かに撒く

    とくに連作短編「クロードの犬」は
    世の中に溢れた“泣ける……”とは程遠い、不穏な空気に包まれた、生きた人間たちの物語

    刺激的でした。

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    2025年06月16日
  • ガイズ&ドールズ(新潮文庫)

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    ユーモア溢れる短編集
    --
    うなずくことにかけちゃ、おれも素人じゃない。この街にはうなずき野郎がだいたい三百万人ぐらいいると思うけど、その中でではおれはトップクラスだ。

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    2025年06月11日
  • ランナウェイ

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    「米国屈指のヒットメーカーが放つ極上のサスペンス!」ー〉帯のキャッチコピーに偽りはなかった。

    それにしてもこの人の物語の感想は書きづらい。
    なにを書いても“ネタバレ”になりそうだし、それがとてもこれから読む人の邪魔をするだろうし……

    ひとつだけ
    途中で読むのをできるだけ止めないこと。最善は一晩中かけて一気に読むこと。

    前作『裏切りの銃弾』よりも次作『森から来た少年』よりも“ザ・サスペンス”って感じで面白いこと間違いない。

    ホント面白かったです。

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    2025年06月06日
  • ジキルとハイド

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    It was fascinating! I know it’s a classic novel, but I wish I had read it earlier. I think everyone has multiple personalities. When you talk with someone, you don’t always say what you really want to. Instead, you unconsciously try to be polite or maintain a pleasant conversation. We can all be lik

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    2025年06月01日
  • 壊れた世界の者たちよ

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    「世界は壊れた場所だ、などとエヴァにわざわざ教える必要はない」 “You ain’t gotta tell Eva the world is a broken place”で始まる「壊れた世界の者たちよ」はニューオリンズの特捜部麻薬課の警察官が、麻薬を積んだボートを襲撃し、その報復で弟ダニーを虐殺した麻薬密輸業者オスカー・ディアスに心が壊れた兄のジミーが凄絶な復讐をする物語。バイオレンスの裏で二人の兄弟の母親で同じ警察で働き仲間の警察官を「うちの子たち」と呼ぶエヴァの母性愛と職務で危険な「壊れた世界」に送り出す葛藤が哀しい。警察官としてのプライド、悲しみ、怒りと憎しみの心が織り込まれた作品。

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    2025年04月20日
  • あなたに似た人〔新訳版〕 II

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    ちょっと苦手なスプラッタ話が出てきて
    それ以降苦手気分が抜けなかったが、作者の短編書きの腕前は、やっぱり一流だと思った。売り上げのためとは言え、本書を2冊に分けてしまったのは残念だ。一冊の中にあるから気持ちよく読み終えられるのに。

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    2025年04月08日