田口俊樹のレビュー一覧
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人には出来ることと出来ないことがある
出来ないことを努力して出来るようになることは素晴らしいことだ
そうやって人は成長していくのだ
あるいはそれが生きるということなのかもしれない
だがしかし
どうしても出来ないことというのはある
残念ながらある
向き不向きというものがある
努力では覆すことができない才能というものもある
残念ながらある
どうしても乗り越えられない壁に出会ったとき
無理に超えようせず
迂回して別の道を進むことも必要だ
あるいは壁の向こう側に行くことをあきらめ
引き返したっていい
人生にはそういった壁が存在する
例えばハーラン・コーベンをどうしてもハーラン・ベーコンと読ん -
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1930-40年代のブロードウェイを舞台にした粋なショートストーリー集。中でも素敵なのはやはり恋の話で、生粋の大物ギャンブラーのスカイが惚れたのは魂の救済のため布教活動をする清廉な美女サラ・ブラウンだった。賭場でギャンブラーに声をかけて金を賭けて勝ったら相手に布教活動を手伝わせようとするスカイを、賭場に乗り込んでたしなめ、同じ条件で賭けようと言い出すサラ。その恋の行方は…、名作「ミス・サラ・ブラウンの恋の物語」。愛に多額の金を使いまくるブレインが死を前にして選んだ相手は「ブレイン、わが家に帰る」、荒んでいた俺を立ち直らせてくれた親父さんと少女リリーのために「サン・ピエールの百合」などビュアな気
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世界で最も有名な二重人格者についての怪奇小説。
ゴシック小説でもありミステリーとしても読める気がする。
ジキル博士の友人の弁護士アタスンがハイド氏について調べる部分は探偵ものの証拠集めの段階で、後半のジキル博士の独白は謎解きのパートの二部構成ともいえそう。
ラストのジキルの独白による、善悪という人間の普遍的な二面性についての考察は面白い。
ジキルの持つ悪性からハイドという人格は生まれているし、ハイドの行う悪事を見てジキル自身の快楽が満たされていた。ジキル=善、ハイド=悪という完全な二元論ではなく、ジキルから悪性は生まれたものともとれる。
そんな人間の内面の複雑さを手紙の告白という形で綴られる -
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ネタバレポール・オースター没に合わせて、なぜかここから手を取ってしまった。
事故で選手生命を失った野球選手が、政治家に転身しようという最中に脅迫状を受けて、それを調査する途中で死んでしまう…という話。ハードボイルド。
ハードボイルドをよく知らないので、メモしておくと、登場人物みんな人生に苦労しているので、タクシーの運転手や雇われのゴロつきもなんかカッコいい台詞を言っていく感じのミステリー小説です。
個人的には真相よりも、主人公を痛めつけてきたボスが、実は依頼人が野球賭博をしていたんじゃないか、という怒りが明かされることが衝撃。もちろん個人的な利害もあるが「野球はアメリカの偉大なスポーツなんだ」という -
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1969年、ハリウッド。
俳優リック・ダルトンは人生の岐路に立っていた。
キャリアが下り坂の彼に大物エージェントがイタリア製作のウェスタン映画に出ないかという話を持ちかけてきたのだ。悩みを抱えながらTVドラマの撮影に出かけたリックが現場で出会ったのは……
リックの長年の相棒、クリフは謎の多い男だった。
妻を殺したが罪を逃れ、戦争中には大勢殺したと豪語する男。
今日もリックの車でハリウッドを流していたクリフはヒッピー娘を拾い、彼女らがチャーリー・マンソンなる男と暮らす牧場へと向かう……
女優シャロン・テートは気鋭の映画監督ポランスキーと結婚し、リックの隣に住みはじめたところだった。
折しも自分の -
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比較的最近コーベン・ファンとなったぼくとしては、まだ数作の読み残し過去作品が残っている状況にやきもき。シリーズ作品が中途で未訳となって以来、すっかりスタイルを変えたシリアス系ミステリの単発作品が続くコーベンだが、中にはお馴染みキャラクターを語り継いだセミ・シリーズ作品や、コーベンワールド地続きと言えるような単発作品も見受けることができる。しかし、本書はそんな単発作品の中でも他のシリーズ・キャラクターは一切登場しないというかなり一作完成度に拘った作者の拘りが感じられる。
主人公が、単独でしかも女性、というだけでも珍しいかなと思えるし、全体構成がサスペンス重視というようになっていて、多層構造