田口俊樹のレビュー一覧

  • 短編画廊 絵から生まれた17の物語

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    おもしろいが、6/17殺人、4/17近親相姦なのは過剰にセンセーショナルでは。ミステリ作家多いからか。

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    2025年07月07日
  • あなたに似た人〔新訳版〕 II

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    「優雅で危険な笑み」

    久しぶりの“ロアルドダール”
    サッと読めるところは、いつでも健在
    相変わらずの調子で“毒”を密かに撒く

    とくに連作短編「クロードの犬」は
    世の中に溢れた“泣ける……”とは程遠い、不穏な空気に包まれた、生きた人間たちの物語

    刺激的でした。

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    2025年06月16日
  • ガイズ&ドールズ(新潮文庫)

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    ユーモア溢れる短編集
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    うなずくことにかけちゃ、おれも素人じゃない。この街にはうなずき野郎がだいたい三百万人ぐらいいると思うけど、その中でではおれはトップクラスだ。

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    2025年06月11日
  • ランナウェイ

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    「米国屈指のヒットメーカーが放つ極上のサスペンス!」ー〉帯のキャッチコピーに偽りはなかった。

    それにしてもこの人の物語の感想は書きづらい。
    なにを書いても“ネタバレ”になりそうだし、それがとてもこれから読む人の邪魔をするだろうし……

    ひとつだけ
    途中で読むのをできるだけ止めないこと。最善は一晩中かけて一気に読むこと。

    前作『裏切りの銃弾』よりも次作『森から来た少年』よりも“ザ・サスペンス”って感じで面白いこと間違いない。

    ホント面白かったです。

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    2025年06月06日
  • あなたに似た人〔新訳版〕 II

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    ちょっと苦手なスプラッタ話が出てきて
    それ以降苦手気分が抜けなかったが、作者の短編書きの腕前は、やっぱり一流だと思った。売り上げのためとは言え、本書を2冊に分けてしまったのは残念だ。一冊の中にあるから気持ちよく読み終えられるのに。

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    2025年04月08日
  • 陽炎の市

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    シリーズ2作目。
    命からがら逃げだしたダニー一派が、サバイバルから一転する。
    映画「ゴッドファーザー」の内幕を描くようなハリウッドの虚々実々が描かれており、自身映画化作品があるドン・ウィンズロウだけに、ウィットとブラックユーモアが効いた文章でハリウッドが描きこまれる。
    映画ファンだと、実名もどんどん出てくるので実に楽しめる。
    ただ、「犬の力」などの3部作を期待すると、趣がだいぶ違って中だるみに感じるかもしれない。
    鮮やかな出だしで始まり、ラストも上手くつながっていて巧みなプロットに多彩なキャラの絡み合いを楽しめる。

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    2025年03月25日
  • マット・スカダー わが探偵人生

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    マット・スカダ―の自伝だ。
    えっ・・・あのシリーズものの主人公のマット・スカダ―?
    小説の主人公が自伝?
    御年84歳になったスカダ―がローレンス・ブロックに促されて書いたんだそうだ。
    めちゃくちゃ面白そう、楽しみ

    自伝なので幼少期の父親のこと母親のこと、幼くして死んでしまった弟が原因で、家族が少しづつ変わっていったこと。
    父の死のこと
    少年時代のアルバイトのこと、ニューヨークでの警官時代のこと、実はこの時代のことが多く語られていて、
    題名なんかは思い出せないけど、あの話に出てきたことかなとぼんやり思い当たるシーンなど出てくる。
    そのあとの結婚、離婚、エレインとの出会い、TJなども出てきて、本

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    2025年03月24日
  • 森から来た少年

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    「森から来た少年」
    タイトルからして「ジャングルブック」のような物語もおもいきや、“森”はあまり関係無かった。
    異能の持ち主による「探偵物語」といったところ。

    スピード感がありひねりも効いた展開で、あっという間に読んでしまった。

    ただ、最後まで主人公ワイルドのここまでの物語が先にあったような気分が無くならなかったのが、残念。

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    2025年03月09日
  • 業火の市

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    「ゴッドファーザー」をジャンル分けしにくいように、この作品もジャンル分けしにくい。

    NYの外れ、狭いエリアで共存していたアイルランド系ギャングとイタリア系ギャングの友情と反目、抗争を描いている。
    そのきっかけが一人の女性から、というところが話のポイント。麻薬でも金でもない。そこが話のサイズを象徴しており、従来の「犬の力」などとは大きく違う。

    長く共存していたことから、2代目達は小さい頃から一緒に育った仲間・知人で会ったにもかかわらず、やがてそれぞれのコミュニティに属するギャング(と言っても日本の小さな任侠ヤクザという感じ)になって、互いに望むことなく闘いに身を投じていくさまがリアルで、切な

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    2025年03月08日
  • 捜索者の血

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    3歳の息子マシュウを殺した罪で5年前から終身刑に服するデイヴィッド。彼にとっては身に覚えのない罪だったが、喪失感と愛する者を守れなかった後悔から無実を訴えることなく刑に服していた。しかし元妻の妹が面会に現れ、1枚の写真を彼に見せる。そこには、成長したマシュウの姿が写っていた。デイヴィッドは真実を突き止めてマシュウを取り戻すため、脱獄を決意するが……。

    安定のサスペンス。追う側に今回はFBI捜査官ペア、そしてあの弁護士もちゃんと登場します。

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    2025年03月03日
  • 神は銃弾

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    アメリカ国民に広く根付き、意識せずとも行動規範となっているキリスト教。このことは一神教を持たない日本人には理解し難いことも多々あると思うが、一方でキリスト教の教えとは程遠いモラルの中で病んでいるアメリカ。
    この作品に登場する元ジャンキーのケイス、サイコキラーのサイラスが語る言葉は、哲学的で、現代を反映した過激だが新しい宗教的な響きがある。
    それは世界中に広まったキリスト教やその他の一神教が、世の中をパラダイスにするどころか、血みどろの世界を創っている元凶なのではないかという疑念さえあるからではないか。
    心底、神を畏れ、その教えに従うものはもうアメリカには少ない。しかし一方で銃弾の力を信じ、それ

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    2025年02月10日
  • 狩られる者たち

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    北欧ミステリー。最初は訳がわからなかったけどだんだんと引き込まれていった。海外ミステリーはまりそう。

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    2025年01月29日
  • その犬の歩むところ

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    邦題は詩的で印象的なタイトルである。
    原題は簡潔にGiv(ギヴ)。物語の軸となる犬の名である。副題はThe Story of a Dog and America、1頭の犬と「アメリカ」の物語。
    原著発行は2009年。つまり、9・11の同時多発テロを経たアメリカだ。心を病んだ多くの帰還兵を抱え、ハリケーン・カトリーナの甚大な被害にも見舞われたアメリカだ。
    そのアメリカを1頭の犬が流転する。犬はあるときは奪われ、あるときは自ら選んだ人に寄り添う。犬は時に人を救い、時に人に救われる。
    彼の数奇な運命は人と人とをつなぎ、奇跡と言ってもよいような希望をもたらす。

    物語の語り手はディーン・ヒコック。

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    2025年01月20日
  • マット・スカダー わが探偵人生

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    84歳になったマット・スカダーが、出生から35年間の人生を振り返る自伝。
    本書においてスカダーは実在の人物であり、これまでにブロックが書いてきたシリーズは彼の経験を基にした小説という設定のメタ・フィクションだ。実際にブロックとスカダーがやりとりする場面もあるからややこしい。
    シリーズではあまり触れられていなかったスカダーの両親、生後すぐに亡くなった弟の存在、学生時代、警察官としてのエピソードなどが淡々とした筆致で描かれている。
    『八百万の死にざま』を刊行直後に読んでから約40年の付き合いだが、どうやら本書で読み納めとなりそうだ。

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    2025年01月05日
  • あなたに似た人〔新訳版〕 I

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    久しぶりに読み返した。
    ブラックユーモアというか、人間のちょっと悪い部分、あまり意識せずに人に見せて「うわっ」と思われる一面が描かれていてとても面白い。
    『皮膚』が好きかな。自分に似ているのは『ギャロッピング・フォックスリー』かもしれない。

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    2025年01月02日
  • 終の市

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    ドンウインズロウ最後の作品。
    後半のたたみかけるような展開、疾走感。ラストよかったけど、終わってほしくなかったなあ。
    今作ではダニーの仲間ではネッド・イーガン、敵役ではクリス・バルンボがクールでカッコいい。ダニーの母親マデリーンもいいんだよな。
    ウインズロウ復帰してくれないかなあ。

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    2025年01月02日
  • 神は銃弾

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    初期(「音もなく少女は」まで)のボストン・テランの小説でわたしが読みたいのは、繊細で美しく複雑で荒々しい、とにかくカッコいい文章とそこに幾重にも厚くかけられる比喩のベール。シンプルなストーリーの上で語られる窮地に陥り人生を解決しようとする人々それぞれにある、こだわり、理、世界をどう観ているかの視点。そして、女性が、虐げられたものが、自らに手で独立を、尊厳を取り戻す物語だ。

    「そう、神は白人で、男なんだよ。だけど、あたしの意見を言えば、それこそ、そもそもの罪だ。それでもう先例ができちまったんだから。神性ー完璧ーは男だって言っちまったんだから。それこそ息子に引き継がれるべき白人の文化で、だから、

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    2024年12月31日
  • ダ・フォース 下

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    「一本の通りを歩いているだけで五つの言語が聞こえ、六つの文化のにおいが漂い、七つの音楽が聞こえ、百もの人種とすれちがい、千もの物語が存在する。そのすべてがニューヨークだ。」

    「そうしておまえは略奪者になった。純然たる犯罪者に。それでも自分は犯罪者じゃないと自分に言い聞かせた。奪う相手は銀行ではなく、ヤクの売人なんだから。ヤクを奪うのに人を殺したことはないんだから、と。」

    上巻はニューヨーク、マンハッタン、その街、“City”の話。街の名所やそこにあるカルチャー、エピソード、ヒーロー刑事、あるいは貧富の差や人種差別、ドラッグ、そして警察、市政の汚職。綺麗な部分も汚れてみえる部分もどちらも詳細

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    2024年12月27日
  • 飛行士たちの話〔新訳版〕

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    とても良かった。本の中で、たくさんの人が死んでいるので、良かったなんて言ってはいけないのだが ほんとうに良い本だったと思う。読みながら、ところどころで涙が滲んだ。戦争の時代に生まれる命と そうでない命の選別は、一体誰がおこなっているのだろう。考えても 分からないことをたくさん考えながら読んだ。言葉にならない感情も 幾度か浮かんできた。飛行機の中で ひとりで死ぬことはたぶん とても寂しいことなんだと思った。空の上で操縦桿を握っていた強ばった手が 女の柔肌を夢見る。誰かが死ぬ間際 同じ視界に小さな花を捉える。遥か上空で見つけるちっぽけな人間の命の重さを やがて 手遅れになった場所で問い掛ける。累々

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    2024年12月11日
  • 時計仕掛けの歪んだ罠

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    最初、設定が4MKシリーズに似てるなと思っていたけど、途中から、もう一人の主人公が現れて、とても面白い展開になる。
    雨のシーンが執拗に書かれ全体的に暗いムードなのは北欧ミステリぽっい。
    読んで、ぐいぐいと引き込まれて行く。読み応えがある作品。

    だけど、読み終えて驚愕の事実を知る。これ続くんだよ!いわゆる3部作らしい。
    ところがだよ、この続き「狩られる者たち」は出版されているのに、その先が無い!
    アネル・ダールはすでに、このシリーズを5作品、出版してるけど日本では2作目までしか、出版されていないんだ。

    これ最悪!2冊目を読むかどうかも迷って、さらにイライラするのが嫌なので、次の作品を読むのを

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    2024年11月21日