【感想・ネタバレ】長い別れのレビュー

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

力強く、わかりやすい文体。そして、ウイットに富んだ会話。私立探偵フィリップ・マーロウは、たまたま出会ったテリー・レノックスと友人になった。ある日、マーロウはテリーにメキシコに行くのを手伝ってほしいと頼まれる。ここから、マーロウは事件に巻き込まれて行く。かなり難関な事件が二重三重になってマーロウに襲い掛かる。しかし、マーロウは怯むことなく立ち向かっていく。マーロウの中心にあるのはテリーとの友情かもしれないけれど、真実を曲げない姿勢にぐっと来る。そして、この本に惹き込まれた、もう一つの理由は田口氏の訳文がとても魅力的だった点だ。何度でも読み返したくなるページが何ヶ所もある。
読み応えのある本です。

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2023年08月16日

Posted by ブクログ

素晴らしい。ほんとに素晴らしい傑作(翻訳も)。

昔、村上春樹訳を読んだとき、途中で挫折してしまったので、たいした作品じゃないんじゃないかと、邪推していたのですが、こんな面白い物語だったんだなぁと、しみじみ感慨にふけっています。
本気で人生棒に振るつもりの登場人物たちを描くには、それにふさわしい訳語が必要なのかもしれません。

チャンドラーは、全部田口俊樹訳でお願いしたいです。

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2023年03月30日

Posted by ブクログ

さよならは言わないって言ってるのに最後にさよならって言ってるのは清水訳と一緒。村上訳の方がしっくりくる。でも三種類の訳で楽しめるのは名作だからこそ。

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2022年07月26日

Posted by ブクログ

読書会のため、新訳で。
クール。よく喫い、よく飲み、よく人が死ぬ。
テリー・レノックスは愛されキャラだなあ。

読後に残る一抹の寂しさが白眉かと思う。その寂しさの中には爽快感と言っていいようなものがあるんだよね。
ラストもカッコよく、決まっている。

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2022年07月22日

Posted by ブクログ

テリー・レノックスという酔っぱらい男と友人になった私立探偵フィリップ・マーロウは、頼まれて彼をメキシコに送り届けることになった。メキシコからロスに戻ったマーロウは警官に逮捕されてしまう。レノックスが妻殺しの容疑で警察に追われていたのだ。しかし、レノックスが罪を告白して自殺したと判明。マーロウのもとにはレノックスからの手紙が届いた。ギムレットを飲んですべて忘れてほしいという手紙だったが……。

久しぶりにチャンドラーの作品を手に取った。
清水訳は若い頃に読んだが、村上訳は未読。

一連の「沢崎」ものを思い出させるのは、当然ですね。翻訳は違えど、こちらがオリジナルですから。

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2022年05月15日

Posted by ブクログ

主人公マーロウだけでなく、警部補オールズ、作家ロジャーなど、魅力的な登場人物がたくさんでてくる。オースター作品でも思ったが、登場人物としての作家には著者の思想が色濃く反映されていて面白い。

263
「私は飲まないんだ。で、飲んでいる人を見れば見るほど、自分が飲まない人間でよかったと思ってる」

305
電話というものにはどこかしら強制的なところがあるものだ。機械に振りまわされているわれらが時代の者たちはそんな電話を愛し、忌み、恐れる。そして同時に敬意をもって取り扱う。たとえ酔っているときでさえ。現代人にとって電話は呪物にも等しい。

365
大量生産に質は求められない。そもそもそういう質を誰も求めなくなったのだよ。長持ちするものなど誰も欲しがらなくなったということだ。結果、スタイルを交換するようになった。これは商業的な詐欺みたいなものだ。スタイルを変え、いずれ流行遅れになる製品を次々とつくり出すというのは。

368
私の本は長い。大衆は長い本が好きだからね。馬鹿な大衆はぶ厚い本にはそれだけいいものが詰まってると思ってる。

556
別れを告げるということは、ほんの少し死ぬことだ。

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2022年10月26日

Posted by ブクログ

CL 2022.6.26-2022.6.30
田口俊樹氏の新訳。
今読むなら多分一番読みやすくわかりやすくなっていると思う。

マーロウとテリー・レノックスのお互いへの想いが深い情緒があっていいなー

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2022年07月01日

Posted by ブクログ

自殺で、物語早々に退場したテリー・レノックスの影が全編最後まで覆う、饒舌な物語。
The Good Old days !

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2022年05月20日

Posted by ブクログ

客観的かつ簡素な文体の作品がこれほどドライに感じるなんて、読むまで分からなかった。
探偵モノだけれど友情に主軸を置いたストーリー。
感情移入できるような場面でも傍観者の立場で眺めている気分になる。
その反動か、“別れを告げるということは、ほんの少し死ぬことだ。”の一文がとてつもなく感傷的に思えた。

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2023年01月25日

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