【感想・ネタバレ】飛行士たちの話〔新訳版〕のレビュー

あらすじ

偵察飛行に向かってから二日後に帰投したパイロットは、その間の記憶を失っていた。だがある戦闘中、仲間が撃墜されたのを見た彼は不可解なことをつぶやき、何もかも思い出したと叫び出す。彼が見たこの世のものとは思えない光景とは? 後世の作品に多大な影響を与えた幻想譚「彼らに歳は取らせまい」をはじめ、従軍経験をもとにしたデビュー作など、著者のストーリーテラーぶりを存分に味わえる10篇収録の処女短篇集!

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Posted by ブクログ

映画『紅の豚』を見て、こちらの本を手に取りました。映画にも少し出てきた戦争の悲しさの要素が、詰まっていました。

飛行機カッコいい! みたいな気持ちで読み始めたので、特に『カティーナ』の内容はショックでしたが、当時の飛行機に乗っていた人と、その周りの人々のリアルはこちらなのかな? と感じました。読んで良かった!

『猛犬に注意』には、ミステリ要素も感じられ、素晴らしい短編でした。今後、著者の他の作品も読んでみたいです。

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2025年08月25日

Posted by ブクログ

とても良くて、忘れられない本になりました。ジブリの「紅の豚」の原作の一つ。戦争が人を変えてしまうということのリアリティ、虚しさが静かに伝わってくる。最終話「あなたに似た人」は、やり切れなさを抱えて酒を飲む、その感情がひしひしと伝わってくる。

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2021年02月20日

Posted by ブクログ

大戦時の飛行士達を主人公に、戦いに身を置く者たちの悲しさ、虚しさが淡々とした文章の中で描かれる。ミステリーというよりは幻想譚といった感じ。宮崎駿監督の『紅の豚』ではオマージュとして『彼らは歳を取るまい』のワンシーンを引用。

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2025年10月21日

Posted by ブクログ

初読。よかった。特に「カティーナ」と「彼らは歳を取るまい」の二編。フォーカスのあてかたがすごいと思った描写がいくつもあった。
フィンの話で、文脈は覚えてないけど某映画の1シーンが思い浮かんだ。まさにそれの元になってるとあとがきで知って驚いた。

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2025年08月17日

Posted by ブクログ

とても良かった。本の中で、たくさんの人が死んでいるので、良かったなんて言ってはいけないのだが ほんとうに良い本だったと思う。読みながら、ところどころで涙が滲んだ。戦争の時代に生まれる命と そうでない命の選別は、一体誰がおこなっているのだろう。考えても 分からないことをたくさん考えながら読んだ。言葉にならない感情も 幾度か浮かんできた。飛行機の中で ひとりで死ぬことはたぶん とても寂しいことなんだと思った。空の上で操縦桿を握っていた強ばった手が 女の柔肌を夢見る。誰かが死ぬ間際 同じ視界に小さな花を捉える。遥か上空で見つけるちっぽけな人間の命の重さを やがて 手遅れになった場所で問い掛ける。累々とした死体と錯乱寸前の精神が蔓延する渦中でも 魂はその内側に思い出をきざむ。自分以外の誰かに触れ、体温を感じ取る。あたしの体があるこの場所にも かつて 別の人の肉体があった。透明になったそのひとのかたちをしたものたちと あたしは常に重なっている。何も語らず 忘れられたその透明な何かが 話を聞かせてくれた、そんな気持ちになった。

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2024年12月11日

Posted by ブクログ

原題 Over to You
無線なんかで「応答どうぞ」。よく〝Over〟と略して使われる。

飛行士たちが空で最もよく発した言葉なんだろう。重要な情報交換の時にも、他愛無い話の時にも、もう返答がないとわかっている戦友を呼び出す時にも。

ロアルド・ダールの処女短篇集。
副題 Ten stories of flyers and flying
10篇それぞれが、彼が戦争で心身に得た破片に思えた。淡々と光を放つ破片。

ひとつ、不思議な光があって、ポルコ・ロッソの回想にも使われてますね。

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2020年10月19日

Posted by ブクログ

とてもきれいな文章で語られる戦争の話。日常の会話、妄想、ちょっとした時に見せる表情、考え方。現実離れしているのに、現実だったんだろうと感じる。「昨日は美しかった」は最後が衝撃的で、読み終わってからまた読み直してしまった。とても悲しいものがたりで、リアル。

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2018年12月26日

Posted by ブクログ

ダンケルク関連で話題に上がっていたので読んでみた。
スピットファイアが出てきたり、戦闘に出て行くパイロットのお話で読めば読むほどダンケルクの世界観と繋がっていく感覚があった。そこが良くもちょっと辛い。

悲しいお話や滑稽なお話色々あるけれど、私は「ある老人の死」が好き。チョコレート工場とは全く違うロアルド・ダールを知れて良かった。

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2018年01月11日

Posted by ブクログ

『あたなに似た人 Ⅰ』が非常に面白かったので購入したロアルド・ダールの第一短編集。

しかし『あなたに似た人』とは全く異なる趣で、戦闘機パイロットだからこそ見える世界、景色、心理をリアルに描いた「読み物」「物語」といった感じ。ミステリではない。

最も好きだった作品は『彼らは歳を取るまい』。
文章だけで某映画作品の某シーンが思い浮かぶ。
後世に多大な影響を与えた幻想譚、とのこと。

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2025年11月08日

Posted by ブクログ

デビュー前のロアルド・ダールのも含めた短編集。ゾワッとした話や切ない話など、、、
「彼らは年をとらない」が好きだった。

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2023年08月07日

Posted by ブクログ

最近読んだ2冊よりは好きかも。
でも戦争の話だから複雑だけど。
「彼らは歳を取るまい」を読んで、この光景映画で見たような・・・
と思ったら「紅の豚」のワンシーンだった。
そういえば宮崎さんは飛行機がお好きですもんね。
「マダム・ロゼット」がちょっと痛快だった。

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2021年03月22日

Posted by ブクログ

パイロットだったダールが描く、飛行士たちの話とそのほか。

幻想的だったり、悲しい話だったり。
いつの時代も戦争は悲しい。

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2016年09月17日

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