田口俊樹のレビュー一覧

  • 神は銃弾

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    期待せず読み始めたのですが、面白かったです。
    元妻を殺され娘を攫われた警官・ボブと、元カルト集団員のジャンキー・ケイス。
    二人はお互いに嫌悪感を抱いています。ぜんぜん違う世界に生きてきたのだから当然です。
    しかし、ふたりで死と隣合わせのギリギリの綱渡りを続けるうちに信頼のようなものが芽生えていきます。
    このふたりの距離感がなんとも素敵です。

    ギャビについて、もうちょっと掘り下げてくれれば嬉しかったのですが……うーん。
    彼女はこれからどうなるのか。強く生きていけるのか。

    原文がかなりクセのある、抽象的で難解な文章だったようで、
    とくに序盤は微妙な言い回しがいくつか見られ、日本語訳を作るのに四

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    2014年02月24日
  • 八百万の死にざま

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    舞台は無数の殺人事件の起こるニューヨーク。「裸の町には800万の物語があるのです」というテレビ番組の決まり文句をを殺人課刑事が「800万の死にざま」と皮肉る。この「腐りきった」町の中でアル中の私立探偵がコールガールの殺人事件を追う。
    ミステリーとしては派手な展開はない。賭けボクシング、場末の酒場、ひも、モーテル、謎の黒人、おかま、タレこみ屋というハードボイル世界の中で、主人公が地味な探偵活動を行い、犯人を探し出してゆく。
    この小説は純粋なミステリーというよりも、主人公が欲望を抑え、いかに自らのアルコール中毒に折り合いを付けていくかという過程を描いた一種の教養小説として読むと面白い。主人公が毎晩

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    2013年12月02日
  • 泥棒は詩を口ずさむ

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    泥棒探偵のバーニー・ローデンバーは、足を洗って表向きは古本屋稼業に。でもやはり泥棒の魅力は捨てがたい。希少価値のある古本の窃盗を頼まれたバーニーは、豪華な館に忍び込む。金銀宝石に心を惹かれながらも古本のみを窃盗。しかし、この窃盗には巧妙な罠が・・・。最後は筋が複雑になってわからない事が多かったが、ブロックのミステリー小説は明るく楽しい。

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    2013年10月08日
  • こうして世界は誤解する――ジャーナリズムの現場で私が考えたこと

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    オランダのジャーナリストによる中東に関する報道論。
    大手新聞社の敏腕記者といえばすごいエリートかと思えば、最初はごく普通の、右も左もわからない兄ちゃんだったんだなあ。考えてみれば当たり前なのだけど。
    「独裁体制・政治とは何か」に対して、民主主義のこちら側で普通に考えてたってわからないんだ、と明瞭に述べていることに感銘を受けた。
    イスラエルとパレスチナの問題ではとくに。
    ジャーナリストだってわからない、そのことがストンと理解できる本。

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    2013年02月16日
  • 八百万の死にざま

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    ネタバレ

    こちらの本格的ハードボイルドも驚いた。
    主人公がアル中の治療を始めていた。

    このままどこまで落ちて行ってしまうのかと心配していたので良かったし、
    主人公の弱さが現実味を出していてして良かったが。

    この先、どうなるのだろう。

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    2015年04月21日
  • 暗闇にひと突き

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    ネタバレ

    主人公のことを好きになれないのに、
    筋立てがかなり強引なのに、
    きらりきらりと暗闇に光るナイフのように
    心につきささる言葉がそこここにちりばめられていて、
    読まずにはいられない。

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    2015年04月21日
  • 音もなく少女は

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    耳が聞こえない少女イヴは、過酷な環境で育ち、理不尽な目にあい、何度も絶望の淵に沈みそうになります。心と身体に傷を持つドイツ人女性との出会いは、魂の出会いでした。打ちのめされるような非情な世界に、女性たちがそれぞれ向かっていく姿は、崇高でさえありました。

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    2013年01月30日
  • 八百万の死にざま

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    「飲まない日はいつもいい日だ。正気でいられるからね。でも、それが、飲まないで正気でいるってことが、アル中にとっては何よりも辛いんだ。」
     わたしはそうでもなかった。退院して九日か十日経つが、あと二三日素面でいたらまた飲もうと思っていた。

    アル中探偵、マット・スカダーの登場である。

    ニューヨーク、マンハッタンを舞台にした探偵小説シリーズの第四作。

    実在のビルや街角が出てくるので、グーグルアースでチェックすればニューヨーク通にもなれる、ちょっと古いけど。

    このシリーズのなかで、主人公のアル中が少しずつなおって健康になっていくんだけど、話はだんだんおもしろくなくなっていく。

    そりゃあそうだ

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    2012年10月26日
  • 音もなく少女は

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    クソみたいな世界で、クソみたいな奴らに追い回されて、クソみたいな幼少期。でもそこには天使のように優しくて神様みたいに高潔な人間や魂もあるんだ。

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    2012年09月26日
  • こうして世界は誤解する――ジャーナリズムの現場で私が考えたこと

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    作者が体験を通して感じた報道が持つ危うさや矛盾。
    熱量を含んだ文章の中に誠実さがかいま見えていい本だと思う。

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    2012年08月23日
  • 音もなく少女は

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    2011年「このミステリーがすごい!」第2位の作品。貧しい家庭に生まれた耳の聞こえない娘イヴ。家庭内暴力をふるう父親と、ほとんど反抗しない母親。母親とイヴが教会で出会った、神を信じないフラン。その時から、彼女たちは運命に対して立ち向かうようになる。

    この作品は、ミステリーという範疇を超えて、人生を考えさせられる作品

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    2012年08月10日
  • 音もなく少女は

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    ネタバレ

    これってミステリの範疇に入るの?が第一印象。
    聾者イブの過酷なまでの半世紀、母や保護者フランの辛い運命。
    そして対極にある男たち。環境。
    とにかく面白いと言えば語弊があるので、これはもう文学ですと言いたい。
    タイトルに惹かれた人、映画『レオン』が好きな人必読をお勧めします。

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    2012年06月29日
  • こうして世界は誤解する――ジャーナリズムの現場で私が考えたこと

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    -大学生のハゼムと雑談している時-
    「信じられませんよね?私たちの政府はどれほど警戒していなければならないか。これであなたもわかったでしょう?エジプトにはどれだけ大勢の敵がいるか。そんなこと知りたくもないですよ。最近聞いた話だと、イスラエルの若い女たちがシナイ半島の砂漠でエイズを広めてまわってるそうです」
    私はハゼムを見て思った。“私はエジプトで実際に起こっていることだけを書くべきだろうか、それとも、ここの人々が実際に起こっていると思っていることも書くべきなのだろうか?”。
    しかし、ここで振出しに戻る。信頼できる世論調査の結果を入手できなくて、どうしたら平均的なエジプト人の考えなどわかる?

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    2012年05月12日
  • 八百万の死にざま

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    とても読みやすかった。大雑把に言うとチャンドラーよりもパーカーよりな印象で間口は広そうな気がしました。日々のアルコールとの葛藤、新聞を飾る事件の数々、これを繰り返すことで主人公のやりきれなさを浮き立たていたように思う。ただあまりにもそれが多すぎた感は否めない。あと、犯人・・・ちょっと唐突なように私には思えましたが、ラストはスカダーが自分の殻を破れたようでなかなか良かった。 チャンスが魅力的。

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    2012年04月05日
  • こうして世界は誤解する――ジャーナリズムの現場で私が考えたこと

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    著者はオランダにある新聞社のアラブ諸国特派員。アラブというとどっかの国旗を燃やして強気を誇る市民戦士やアラブの春などが印象的であるが、それは極端な一面。実際の庶民の生活は独裁者にしいたげられ、極度の貧困と監視される世界に生きている。
    著者はテレビというメディアは、作り上げられた世界であり、真実の世界は何も伝えられていないことを訴える。

    もし自分が北朝鮮やシリアのような独裁政権下に生まれていたらと思うと、日本にいて何かあったときに警察などの頼れる存在があるだけで、どんなに幸せなことかと痛感するのである。(独裁政権では警察も国家の一部であり、国家に不利益な場合は助けるどころか監獄送りになる。)

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    2012年03月18日
  • 八百万の死にざま

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    ネタバレ

    ミステリーっていうよりハードボイルド。
    わたしにはちょっと・・・。
    真犯人はだれ?という読み方をする本ではなく、主人公、登場人物のそれぞれの生き様を感じながら読まねばならないストーリーだということに、遅ればせながら気付きました。
    ニューヨークの怖さが分かる本といったらこれ!って感じですか。

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    2012年03月17日
  • 卵をめぐる祖父の戦争

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    あっけらかんとしつつ、とてもしんみりする。突飛な話に見えて、レニングラードはこんなものだったんだろうと納得できるようでもある。

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    2018年10月14日
  • こうして世界は誤解する――ジャーナリズムの現場で私が考えたこと

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    混沌とした何が事実で正しいのかも分からない中東情勢について語った貴重な本。日本人でこれを書ける人はなかなかいない気がする。独裁制の恐ろしさを読み如何に日本が超平和か改めて感じ入る。でも平和は皆望んでいること。利権やお金が如何に人や国家を腐敗させるか。アメリカのダークサイドな真実も知りたいと思う。

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    2012年01月09日
  • 王女マメーリア

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    短編集だけど、「王女・・・」が秀逸。さすが表題作。「ボティボル氏」はまさにcon brio夢マロ! 老舗百貨店のチョコ詰め合わせのような、良い1冊.

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    2019年01月16日
  • 王女マメーリア

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    ロアルドダールが大好き!

    こどもむけのお話も好きだけど、
    こういったちょっと大人むけの
    ダークな短編が、ぴかいちだと思う。

    「キス・キス」もよかったけど、
    これもまたよし。
    ううん、ブラックだ。
    そして、好きだあ。

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    2019年01月16日