田口俊樹のレビュー一覧
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名手ロアルド・ダールの短編集。
「あなたに似た人」が有名に、童話も多く「チョコレート工場の秘密」の原作者でもあります。
これは9編収録。ハズレ無し!です。
読みやすく、興をそそり、スマートで、笑えて、ちょっとだけ毒がある。
「ヒッチハイカー」は、作家が乗せた男が絡んできて、それに答えつつ困惑する。まさか犯罪者では?
と妙なことになりそうになるが…笑える結末。
「アンブレラ・マン」は雨の日、傘を巡って。急な雨の降った日、母娘に上等な絹の傘を差しだした品のいい老人は?妙な男性の行動を目撃する二人。
「ボティボル氏」はアスパラガスそっくりで性格も内気なボティボル氏。音楽が好きな変人がある楽しみを見 -
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本当は感想を公開する場ではこう書くのを憚られるのだが、この作品はいい。なぜ「いい」と書くのを憚られるのかというと、この種の小説に接したことのない読者が安易に手を出すと非常に危険だと思える作品だからだ。日本だったら馳星周や花村萬月の作品を思い出すが、本書はそれらよりはるかに心ねじれた悪意と残虐さを秘めている。そんな作品を「いい」と言ったら人間性を疑われるかもしれないと思うほどだ。物語は、壮絶なノワール小説。娘が、「ドラッグと血と精液と愛液の世界」を作り出している狂気の集団に連れ去られた。刑事である父親は娘を取り戻すため、かつてその悪の集団に属していた女を相棒に、戦いの旅に出る。読み始めてすぐに
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Posted by ブクログ
リューインさんのファミリー物(といっていいのか…?)
病名は書いてないものの、世界的パンデミックにより崩壊したアメリカが舞台。
設定ではあるけれど、この設定が受け入れられるほどにはアメリカでのコロナの被害はすごかったのだろうと思わせる。
感染症で妻を亡くした老人、その娘、孫である少年が、ただ生きているだけの日々。
だけどそこに一匹の犬と、そして一人の少女が合流して、家族の物語が動き出す、というストーリー。
淡々と、フードバンクに並んだり廃墟に忍び込んで暮らしたりといったパンデミックで崩壊した世界を生きる親子の生活と絡めて彼らの過去がわかるのだが、老人も彼の娘も割としんどい過去を持っているこ -
Posted by ブクログ
テーマは良いが、思ったより読みにくかった。難しいという読みにくさではなく、個人的に分かりづらい書き方(淡白すぎるのか?)な気がした。解説にもあったが、この本はミステリー要素も感じるし、『オペラ座の怪人』に似た、ゴシック味も感じた。基本的に暗い調子で、話の筋だけなら最後の手紙部分だけで十分だが、友人側と本人側両方から見れる作りになっているのは凝っている。だが読んでいる時は、特に友人パートが分かりにくさを感じがちだったので、最後の手紙による告白が良かったと思った。なかなか建物の様子とか街並み、時代背景を理解できていないと、情景のイメージが付きにくかった。次第に薬を飲まずともハイドになってしまい、
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