田口俊樹のレビュー一覧

  • 音もなく少女は

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    クソみたいな世界で、クソみたいな奴らに追い回されて、クソみたいな幼少期。でもそこには天使のように優しくて神様みたいに高潔な人間や魂もあるんだ。

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    2012年09月26日
  • こうして世界は誤解する――ジャーナリズムの現場で私が考えたこと

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    作者が体験を通して感じた報道が持つ危うさや矛盾。
    熱量を含んだ文章の中に誠実さがかいま見えていい本だと思う。

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    2012年08月23日
  • 音もなく少女は

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    2011年「このミステリーがすごい!」第2位の作品。貧しい家庭に生まれた耳の聞こえない娘イヴ。家庭内暴力をふるう父親と、ほとんど反抗しない母親。母親とイヴが教会で出会った、神を信じないフラン。その時から、彼女たちは運命に対して立ち向かうようになる。

    この作品は、ミステリーという範疇を超えて、人生を考えさせられる作品

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    2012年08月10日
  • 音もなく少女は

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    ネタバレ

    これってミステリの範疇に入るの?が第一印象。
    聾者イブの過酷なまでの半世紀、母や保護者フランの辛い運命。
    そして対極にある男たち。環境。
    とにかく面白いと言えば語弊があるので、これはもう文学ですと言いたい。
    タイトルに惹かれた人、映画『レオン』が好きな人必読をお勧めします。

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    2012年06月29日
  • こうして世界は誤解する――ジャーナリズムの現場で私が考えたこと

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    -大学生のハゼムと雑談している時-
    「信じられませんよね?私たちの政府はどれほど警戒していなければならないか。これであなたもわかったでしょう?エジプトにはどれだけ大勢の敵がいるか。そんなこと知りたくもないですよ。最近聞いた話だと、イスラエルの若い女たちがシナイ半島の砂漠でエイズを広めてまわってるそうです」
    私はハゼムを見て思った。“私はエジプトで実際に起こっていることだけを書くべきだろうか、それとも、ここの人々が実際に起こっていると思っていることも書くべきなのだろうか?”。
    しかし、ここで振出しに戻る。信頼できる世論調査の結果を入手できなくて、どうしたら平均的なエジプト人の考えなどわかる?

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    2012年05月12日
  • 八百万の死にざま

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    とても読みやすかった。大雑把に言うとチャンドラーよりもパーカーよりな印象で間口は広そうな気がしました。日々のアルコールとの葛藤、新聞を飾る事件の数々、これを繰り返すことで主人公のやりきれなさを浮き立たていたように思う。ただあまりにもそれが多すぎた感は否めない。あと、犯人・・・ちょっと唐突なように私には思えましたが、ラストはスカダーが自分の殻を破れたようでなかなか良かった。 チャンスが魅力的。

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    2012年04月05日
  • こうして世界は誤解する――ジャーナリズムの現場で私が考えたこと

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    著者はオランダにある新聞社のアラブ諸国特派員。アラブというとどっかの国旗を燃やして強気を誇る市民戦士やアラブの春などが印象的であるが、それは極端な一面。実際の庶民の生活は独裁者にしいたげられ、極度の貧困と監視される世界に生きている。
    著者はテレビというメディアは、作り上げられた世界であり、真実の世界は何も伝えられていないことを訴える。

    もし自分が北朝鮮やシリアのような独裁政権下に生まれていたらと思うと、日本にいて何かあったときに警察などの頼れる存在があるだけで、どんなに幸せなことかと痛感するのである。(独裁政権では警察も国家の一部であり、国家に不利益な場合は助けるどころか監獄送りになる。)

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    2012年03月18日
  • 八百万の死にざま

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    ネタバレ

    ミステリーっていうよりハードボイルド。
    わたしにはちょっと・・・。
    真犯人はだれ?という読み方をする本ではなく、主人公、登場人物のそれぞれの生き様を感じながら読まねばならないストーリーだということに、遅ればせながら気付きました。
    ニューヨークの怖さが分かる本といったらこれ!って感じですか。

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    2012年03月17日
  • 卵をめぐる祖父の戦争

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    あっけらかんとしつつ、とてもしんみりする。突飛な話に見えて、レニングラードはこんなものだったんだろうと納得できるようでもある。

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    2018年10月14日
  • こうして世界は誤解する――ジャーナリズムの現場で私が考えたこと

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    混沌とした何が事実で正しいのかも分からない中東情勢について語った貴重な本。日本人でこれを書ける人はなかなかいない気がする。独裁制の恐ろしさを読み如何に日本が超平和か改めて感じ入る。でも平和は皆望んでいること。利権やお金が如何に人や国家を腐敗させるか。アメリカのダークサイドな真実も知りたいと思う。

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    2012年01月09日
  • 王女マメーリア

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    短編集だけど、「王女・・・」が秀逸。さすが表題作。「ボティボル氏」はまさにcon brio夢マロ! 老舗百貨店のチョコ詰め合わせのような、良い1冊.

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    2019年01月16日
  • 王女マメーリア

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    ロアルドダールが大好き!

    こどもむけのお話も好きだけど、
    こういったちょっと大人むけの
    ダークな短編が、ぴかいちだと思う。

    「キス・キス」もよかったけど、
    これもまたよし。
    ううん、ブラックだ。
    そして、好きだあ。

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    2019年01月16日
  • 王女マメーリア

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    名手ロアルド・ダールの短編集。
    「あなたに似た人」が有名に、童話も多く「チョコレート工場の秘密」の原作者でもあります。

    これは9編収録。ハズレ無し!です。
    読みやすく、興をそそり、スマートで、笑えて、ちょっとだけ毒がある。
    「ヒッチハイカー」は、作家が乗せた男が絡んできて、それに答えつつ困惑する。まさか犯罪者では?
    と妙なことになりそうになるが…笑える結末。
    「アンブレラ・マン」は雨の日、傘を巡って。急な雨の降った日、母娘に上等な絹の傘を差しだした品のいい老人は?妙な男性の行動を目撃する二人。
    「ボティボル氏」はアスパラガスそっくりで性格も内気なボティボル氏。音楽が好きな変人がある楽しみを見

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    2011年05月03日
  • 神は銃弾

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     本当は感想を公開する場ではこう書くのを憚られるのだが、この作品はいい。なぜ「いい」と書くのを憚られるのかというと、この種の小説に接したことのない読者が安易に手を出すと非常に危険だと思える作品だからだ。日本だったら馳星周や花村萬月の作品を思い出すが、本書はそれらよりはるかに心ねじれた悪意と残虐さを秘めている。そんな作品を「いい」と言ったら人間性を疑われるかもしれないと思うほどだ。物語は、壮絶なノワール小説。娘が、「ドラッグと血と精液と愛液の世界」を作り出している狂気の集団に連れ去られた。刑事である父親は娘を取り戻すため、かつてその悪の集団に属していた女を相棒に、戦いの旅に出る。読み始めてすぐに

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    2011年09月30日
  • 王女マメーリア

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    ロアルド・ダールの(子供用でない)小説の短編集。表題も面白かったけど、最後から2つ目の「王女と密猟者」がよかった。
    アスパラガスみたいな男(w)の話はなんとなくオー・ヘンリーを思い出しました。ダールってこういうのも書いてるのか・・・。

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    2009年10月04日
  • 泥棒は選べない

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    奇妙な盗みの依頼。こそ泥のバーニィ・ローデンバーは謎の男から奇妙な依頼を受ける。
     アパートに忍び込んで、小箱を盗み出すだけ。そんな簡単な仕事だったはずなのに、申し合わせたかのように警察が現れ、そして、盗みに入った部屋からは死体が発見され……
     マンハッタンの日陰に生きる泥棒のイカした大冒険。

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    2009年10月04日
  • 八百万の死にざま

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    アル中探偵マット・スカダーシリーズ。アル中の辛い症状、酒の誘惑の強さ、AAの実態とか、かなり掘り下げて書かれていて、とても良かった。ミステリーももちろん良い。ローレンス・ブロックは「泥棒探偵バーニィ」シリーズはかなり読んでいるが、マット・スカダーは初。楽しかったです。結構長くて読み応えもあったし。

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    2011年07月31日
  • 泥棒は選べない

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    泥棒バーニイシリーズは最高に好き。軽妙洒脱な語り口がいい(と言っても翻訳ですが)。泥棒に入った家になんと死体が・・・という、ベタでありがちなストーリーですが、バーニイシリーズの場合、謎解きとかそういうのはまあどうでもいいかと。

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    2009年10月04日
  • 八百万の死にざま

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    梁朝偉が20年近く拘ってる本ということで読んだ。なんかね、好き。いいよ、この本。長いし、ミステリーとしてはかなり微妙だけど、スカダーさんが好き。シリーズものなので他も読んでみようかな。

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    2009年10月04日
  • 神は銃弾

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    訳が私の好きな田口俊樹さん。乾いているのに湿っている感じで非常に良いです。
    ストーリーの疾走感もたまらない。

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    2009年10月04日