田口俊樹のレビュー一覧

  • 王女マメーリア

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    名手ロアルド・ダールの短編集。
    「あなたに似た人」が有名に、童話も多く「チョコレート工場の秘密」の原作者でもあります。

    これは9編収録。ハズレ無し!です。
    読みやすく、興をそそり、スマートで、笑えて、ちょっとだけ毒がある。
    「ヒッチハイカー」は、作家が乗せた男が絡んできて、それに答えつつ困惑する。まさか犯罪者では?
    と妙なことになりそうになるが…笑える結末。
    「アンブレラ・マン」は雨の日、傘を巡って。急な雨の降った日、母娘に上等な絹の傘を差しだした品のいい老人は?妙な男性の行動を目撃する二人。
    「ボティボル氏」はアスパラガスそっくりで性格も内気なボティボル氏。音楽が好きな変人がある楽しみを見

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    2011年05月03日
  • 神は銃弾

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     本当は感想を公開する場ではこう書くのを憚られるのだが、この作品はいい。なぜ「いい」と書くのを憚られるのかというと、この種の小説に接したことのない読者が安易に手を出すと非常に危険だと思える作品だからだ。日本だったら馳星周や花村萬月の作品を思い出すが、本書はそれらよりはるかに心ねじれた悪意と残虐さを秘めている。そんな作品を「いい」と言ったら人間性を疑われるかもしれないと思うほどだ。物語は、壮絶なノワール小説。娘が、「ドラッグと血と精液と愛液の世界」を作り出している狂気の集団に連れ去られた。刑事である父親は娘を取り戻すため、かつてその悪の集団に属していた女を相棒に、戦いの旅に出る。読み始めてすぐに

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    2011年09月30日
  • 王女マメーリア

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    ロアルド・ダールの(子供用でない)小説の短編集。表題も面白かったけど、最後から2つ目の「王女と密猟者」がよかった。
    アスパラガスみたいな男(w)の話はなんとなくオー・ヘンリーを思い出しました。ダールってこういうのも書いてるのか・・・。

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    2009年10月04日
  • 泥棒は選べない

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    奇妙な盗みの依頼。こそ泥のバーニィ・ローデンバーは謎の男から奇妙な依頼を受ける。
     アパートに忍び込んで、小箱を盗み出すだけ。そんな簡単な仕事だったはずなのに、申し合わせたかのように警察が現れ、そして、盗みに入った部屋からは死体が発見され……
     マンハッタンの日陰に生きる泥棒のイカした大冒険。

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    2009年10月04日
  • 八百万の死にざま

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    アル中探偵マット・スカダーシリーズ。アル中の辛い症状、酒の誘惑の強さ、AAの実態とか、かなり掘り下げて書かれていて、とても良かった。ミステリーももちろん良い。ローレンス・ブロックは「泥棒探偵バーニィ」シリーズはかなり読んでいるが、マット・スカダーは初。楽しかったです。結構長くて読み応えもあったし。

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    2011年07月31日
  • 泥棒は選べない

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    泥棒バーニイシリーズは最高に好き。軽妙洒脱な語り口がいい(と言っても翻訳ですが)。泥棒に入った家になんと死体が・・・という、ベタでありがちなストーリーですが、バーニイシリーズの場合、謎解きとかそういうのはまあどうでもいいかと。

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    2009年10月04日
  • 八百万の死にざま

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    梁朝偉が20年近く拘ってる本ということで読んだ。なんかね、好き。いいよ、この本。長いし、ミステリーとしてはかなり微妙だけど、スカダーさんが好き。シリーズものなので他も読んでみようかな。

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    2009年10月04日
  • 神は銃弾

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    訳が私の好きな田口俊樹さん。乾いているのに湿っている感じで非常に良いです。
    ストーリーの疾走感もたまらない。

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    2009年10月04日
  • ジキルとハイド

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    設定を知っていていて(裏表紙にネタバレあるし)読んでしまったのがよくなかった。
    せめて裏表紙を読まずに、知識無しで読めたら違ったのか…?
    有名な作品なので読んでおきたくて。
    あの時代にこれを書けたってことがすごかったんだと思うけど、現代人が読んだらイマイチかも。
    あの時代独自の書き方でもないし、奥深さと新しさもないので。

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    2026年03月17日
  • ジキルとハイド

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    設定は知っていたけれど初めて読んだ。
    人には確かに二面性(多面性)があるが、それをそもそも複数の人間が集まって一つの人間が構成されていると言う思考がまずおもしろい。というか思いつきそうなものだけどそれが軸になっているのが良い。しかも最終的には奥にしまい込んだ悪の部分がジキルを支配する。手記で第二の人格と言っていたが彼の本質は悪の部分でそれを塗り固めるためにジキルの善い部分が表出したのかも。アタスンがジキルを大切に思い、命を賭けてでも助けようとするところも良かった。

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    2026年03月11日
  • ジキルとハイド

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    元祖二重人格ホラーサスペンスです。
    正直に言うと、どんな小説でもオチが二重人格だと、夢オチと同じくらいすごくガッカリですが、著書のクオリティが世紀を跨いで愛されるほど高いので、真似したくなる気持ちもわからなくないです。

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    2026年03月05日
  • 時計仕掛けの歪んだ罠

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    ネタバレ

    真相が案外あっさりな上に個人の怨恨が無理に関係してくる。
    長い長い読破の先に『終わらない終わり方』が待っていた。

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    2026年02月08日
  • ジキルとハイド

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    新訳だけど、描写、セリフが難しく頭を整理しながら読むのが私にはなかなか困難だった。
    有名なキャラクターなので、この物語の核となる「ジキルとハイド」の正体を知っていたけれど、当時、初めて読んだ人達はそれは衝撃を受けたんだろうな。
    大切な友を失くし、真実を知ったアタスンのことを思うと心に重たいものを感じる。

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    2026年01月26日
  • スクイズ・プレー(新潮文庫)

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    オースターがデビュー前に別名で執筆した本作、練られた展開、ウィットに富んだ台詞の応酬、感情に流されない私立探偵と、帯の言葉通りの「ハードボイルドの王道」。淡々と綴られる物語の中、主人公が息子と野球観戦に行く場面にオースターが香る。

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    2026年01月25日
  • マット・スカダー わが探偵人生

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    ローレンス・ブロックの、私立探偵スカダーのシリーズとして、最初に読んだのは「八百万の死にざま」だったと思う。相当昔の話だ。その作品で、ローレンス・ブロックも、スカダーのシリーズも好きになり、ずっと読んでいる。
    この作品が、スカダーのシリーズは最終作になるらしい。
    ただ、この作品は、「私立探偵」としてのスカダーが事件に取り組む話ではなく、スカダーが探偵になるまでの話を、回顧しているという仕立ての物語。私立探偵ものとしてのスカダーのシリーズは、そういう意味では前作で終わっていたのだ。この本が面白くなかったとは言わないけれども、最後の作品であれば、やはり私立探偵スカダーに合いたかった。

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    2026年01月17日
  • ジキルとハイド

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    最初はジキルとハイドを別人物だと思って読み進めていましたが、アタスンやラニヨンら(ジキルの旧友)のやりとりを通して少しずつ同一人物であるということが明らかになっていく、ミステリー小説として楽しめました。この作品が書かれた1800年代、産業革命以後のイギリス社会での人々の生活やキリスト教への信仰、社会的地位への関心が垣間見れたところも古典ならではで読んでよかったと思います。生まれ持った体は精神を作り上げた力の霊気や輝きにすぎないという表現からは肉体ではなく精神こそが自己の本質であると考えるジキル(作者スティーブンソン)の考え方が読み取れました。また、人々に賞賛され、幸福に生きられる「善」の自分で

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    2025年12月20日
  • ジキルとハイド

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    極端すぎる二面性に苦しむ主人公の姿が痛々しく描かれた作品です。

    実社会でも、己の欲望を隠し抑えながら、日常を過ごす人間はたくさんいることを考えさせられました。

    もし変身が現実的に可能であれば、誰しも普段と違う行動を試みようとすると思います。
    そんな時、自分だったら何をするかな。と考えました。

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    2025年12月20日
  • 最後の巡礼者 上

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    なかなか状況の理解が追いつかずに読み進めるのに時間が掛かった前半だったけれど、現代と過去の繋がりがちょっと見えてきたあたりから俄然続きが気になって読むスピードも上がりました。
    最後も絶妙な場面で終わっていて、下巻も楽しみです。

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    2025年12月03日
  • その犬の歩むところ

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     ボストン・テランはエエはなし書かはるなぁ。

     「その犬」の名前はギヴ(give)。人がギヴに寄せる愛や、ギヴが人に感じさせる優しさが通底する、ギヴとギヴに関わる人たちの物語だ。語り手は湾岸戦争の復員海兵隊員で、戦場で追った心の傷をギヴの物語を追体験する中で和らげ、かつての自分を取り戻してゆく。

     アメリカは第2次大戦以降も世界で戦争を続ける好戦国ではあるが、市民生活は至って平穏な面を見せる。本書は古き良きアメリカの善意に包まれていて、悪意の現れも一部あるが、全体に古いアメリカ映画を観ているような気分に浸れる。最近のアメリカ大統領が振っている旗印に反吐が出る思いを感じるなか、包容力あるアメ

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    2025年11月18日
  • あなたに似た人〔新訳版〕 II

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    特に前半、人間の業の深さを「皮肉」や「ブラックユーモア」、あるいは「奇妙な味」として表現しているようにうかがえる。

    後半は『クロードの犬』というクロードを主人公とする連作短編だが、この連作短編は正直あまり面白いとは感じなかった。

    一方で前半の短編が面白く、『満たされた人生に最後の別れを』『偉大なる自動文章製造機』はそれぞれテーマ性があって非常に面白かった。

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    2025年11月08日