田口俊樹のレビュー一覧

  • カーテン

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    ポアロ最後の事件であるせいか、他の話とは雰囲気が違うという印象を感じた。そもそも作中で起きていることもなんだかややこしく、実は裏でこういうことがあったのだ、と真実を語られても、すっきりした気分にはなれなかった。個人的には名探偵と犯人の在り方に色々と思うところがあるので、この解決方法は賛否両論あるのではないかと思っている。ただ、ポアロはヘイスティングズのために動いた一面もあると考えると、一概に悪いとは言えない気持ちにもなる。

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    2022年10月28日
  • 森から来た少年

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    タイトルと小学館文庫ということで、勝手に児童書だと思っていました。読み始めたらなかなかに大人な内容、というか、むしろ大人向け。
    私にとって翻訳ものは、独特のジョークや言い回しに読みにくさを感じることが多々あるのですが、本作はキャラクターも良くてサクサク読めました。

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    2022年10月09日
  • 神は銃弾

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    【あらすじ(背表紙より)】
    憤怒――それを糧に、ボブは追う。別れた妻を惨殺し、娘を連れ去った残虐なカルト集団を。やつらが生み出した地獄から生還した女を友に、憎悪と銃弾を手に…。鮮烈 私にして苛烈な文体が描き出す銃撃と復讐の宴。神なき荒野で正義を追い求めるふたつの魂の疾走。発表と同時に作家・評論家の絶賛 を受けた、CWA新人賞受賞作。

     『音もなく少女は』で大ファンになったボストン・テランのデビュー長編です。”暴力の詩人”と呼ばれる謎多き著者によるカルト集団を題材にしたバイオレンス・ミステリー。山上容疑者が安倍元総理を銃撃した事件をきっかけに、そういえばカルト題材の小説を持っていたなと思い出し

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    2022年10月06日
  • 日々翻訳ざんげ

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    実は著者の翻訳した作品をほとんど読んだことがなかった。それでも本書は面白く、一気に読み終えた。たぶんその理由は、著者がやらかしたエピソードや失敗エピソードが惜しげもなく書かれており、こうしたエピソードが著者と読者の距離を一気に縮めてくれるからではないだろうか。もちろん翻訳にまつわるエピソードも興味深く、なんだか翻訳本に対して肩の力を抜いて接することができるようになった気がする。

    特に印象深いのは、原作者であるジョン・ル・カレにコンタクトをした際に怒らせてしまい、ダメージコントロール会議をエージェントや編集者と行ったという話。翻訳者でもこんなことあるんだなとか「ダメージコントロール」という言葉

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    2022年09月27日
  • スクイズ・プレー(新潮文庫)

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    ポール・オースターが別名義で執筆した幻のデビュー作品。巧みな語りは正にオースターそのものだが、今作は王道の王道を行くド直球のハードボイルド私立探偵小説である。炸裂するワイズクラックに錯綜した人間関係、美女との逢瀬に裏社会のドンとの確執など、お約束を全て網羅した職人的な仕事ぶり。主人公の家族周りの設定も気が利いており、痒い所にも手が届く。強いて言うなら、上手過ぎて逆に特出すべき所が見当たらないのが欠点と言えるかも。<ニューヨーク三部作>は定型的な探偵小説に対する一種のアイロニーと捉えるのは流石に考え過ぎか。

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    2022年09月25日
  • 祖父の祈り

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    ネタバレ

    名前は知っていたけれど、初読みの作家。
    解説は北上次郎氏、訳は田口俊樹氏というキャストからして実力作家なのだろうけど、たぶん最初はこれじゃない方が良かったんだろうなと。

    パンデミック到来後の世界の未来を描いたディストピア小説。
    第一章の出だしは「おっ、かっこいい家族小説か?」とも思ったのだけれど、その後は主人公の老人家族以外ほとんど登場人物が出てこない。
    そしてインターネットはおろか、テレビ、新聞、口コミですら情報の流入がない世界を生きる物語。
    どこまで行っても息苦しく、希望が薄い。
    まぁ、こんな世界にしてはいけないという思いばかりは強く感じた。

    訳者あとがきで、主人公の老人のやさしさを称

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    2022年09月24日
  • ランナウェイ

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    上手い。
    でも、殺し屋2人の話だけ違和感がある。
    その人を形造る居場所、信仰と家族について対比するために配置したのか?

    誰を主役視点で読むかで話の印象が違う。

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    2022年09月20日
  • その犬の歩むところ

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    2018年このミス海外編8位、本屋大賞翻訳小説部門3位。
    この作者の「神と銃弾」が読みにくかったのを思いだしてテンション下がったけど、今回はそれほどでもなかった。
    犬(ギブ)の一生が話の中心でいろいろな人と出会いながら流転の生涯を過ごす。出会った人たちがそれぞれ主役級で、その生き様が個性的かつドラマチックであり、ギブとの振れ合いが生き生きと描かれている。お話の流れが予想できず展開していき最後につながっていく構成もよい。
    犬に興味がない自分も楽しめた。
    ただ、少し文章が難解で読み進めるのが若干しんどかった。

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    2022年09月03日
  • 森から来た少年

    nao

    購入済み

    続編・映像化前提?

    話がテキパキ進むのと、前回のように人がバンバン死なないのは良かったかなー
    でも、主人公とその周辺の人たちが超人で、やる事全て上手くいくし
    タイムリミットがあっても、サクサク新事実が出てくるので「あと何分」とか出てきてもイマイチピンと来ず…
    結構な生い立ちの主人公が出てくるのに、浅ーい感じで終わったので、これは続編があったり、映像化を前提にしてるのかなーと思いました
    最近、そういう小説が多いですよねー

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    2022年08月20日
  • 時計仕掛けの歪んだ罠

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    北欧のミステリを続けて読むと同じ作家の本かと錯覚し、物語も錯綜してしまう。
    北欧の小説から独特の気候を感じる。日本の小説では一度も思った事がない。凄い!

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    2022年08月09日
  • ただの眠りを

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    ネタバレ

    タイトルだけで選んでしまったが、チャンドラーの作品ではなかったんですね。
    マーロウってこんなアクティブで打算的かなとも思ったけど、最後に会いに行った人が誰かわかるとなかなか人情味がある。

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    2022年07月23日
  • あなたに似た人〔新訳版〕 II

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    人間の言語を介さないコミュニケーションやプレッシャーの掛け合いのままならなさと抗い難い魅力、思い込みと自意識によって失敗する人間が表現されている。
    登場人物たちの多くは常識人で突然、極限状態に放り込まれるが、彼らの思考や動揺はタイトル通り、私たちに似ているのが面白い。
    「極限状態でその人の本性が現れる」というが、ダールは人間の本性というものが、案外似通っているということに気がついていたのかもしれない。

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    2022年07月22日
  • ランナウェイ

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    ネタバレ

    KL 2022.6.2-2022.6.6
    麻薬中毒になって行方不明になった大学生の娘を捜す父親。娘を麻薬中毒にしたろくでなしのボーイフレンドが殺されて、夫婦で捜しに行った先で母親は撃たれて昏睡状態へ。そこから話はどんどん複雑になって、私立探偵や殺し屋がからみ、どうなっていくのかと思ったけど、最後にはちゃんと繋がって伏線回収。ただ、意外な結末で、個人的にはあまり好きな展開ではないな。私立探偵のエレナが殺されてしまったのは残念。

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    2022年06月06日
  • 15時17分、パリ行き

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    3人の勇敢なアメリカ人がフランスの列車で起こるはずだったテロを未然に防ぐ実話を基にしている小説。

    3人の生い立ちから始まりよく分かるのだが、肝心の列車内の様子が分割されて描かれている為に、あまり感情移入?というか、状況が把握し辛く、なおかつ結果を知ってしまっているのでハラハラすることもなかったことが残念。

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    2022年06月02日
  • キス・キス〔新訳版〕

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    チャーリーとチョコレート工場の作者の短篇集。
    ダークで不思議な話の詰め合わせ。世にも奇妙な物語が好きな人には刺さると思います。がっつり読書する元気がない時に短編の一話だけ読むことがあるのですが、キスキスにお世話になってます。

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    2022年05月30日
  • 石を放つとき

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    なんだかんだとマシュウさんとも付き合いは長いけど、ここまで年をとっていたとは!いやまぁ架空の存在だからサザエさんがいつまでもピチピチギャルのままであってもよいわけでマシュウさんも突然100歳になっても良いけど。
    しかしお爺ちゃんとは。
    その変化についていけないやら、短編集だとじわじわ盛り上がるの難しいやらで、ちょっとイマイチなのよね。表題作にいたっては、老いてなお盛んですなぁ、みたいな、いやまぁスゴイけどもね、と感想に困る。
    歳を取るってこういうことなんやね、と勝手に納得するのだった。

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    2022年05月10日
  • 八百万の死にざま

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    アメリカの作家ローレンス・ブロックの長篇ミステリ作品『八百万の死にざま(原題:Eight Million Ways to Die)』を読みました。
    『殺しのリスト』、『殺しのパレード』、『頭痛と悪夢―英米短編ミステリー名人選集〈4〉』に続き、ローレンス・ブロックの作品です。

    -----story-------------
    〔マット・スカダー・シリーズ〕
    アームストロングの店に彼女が入ってきた。
    キムというコールガールで、足を洗いたいので、代わりにヒモと話をつけてくれないかというのだった。
    わたしが会ってみると、その男は意外にも優雅な物腰の教養もある黒人で、あっさりとキムの願いを受け入れてくれ

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    2022年04月29日
  • 最後の巡礼者 上

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    時系列が過去と現代を行ったり来たりで
    最初 ちょっと読みにくい
    けど そこをクリアすれば おもしろくなってくる
    まだまだ 謎だらけ 下巻へ

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    2022年04月02日
  • ダ・フォース 下

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    現在も深刻な麻薬問題を抱える米国の実態を凄まじい暴力の中に描いた一大叙事詩「犬の力」(2005)/「ザ・カルテル」(2015)/「ザ・ボーダー」(2019)。作家人生の集大成ともいうべき、この渾身の三部作によって、ウィンズロウは紛れもなく頂点に達した。アクチュアルでラディカル。麻薬に関わる者は全て死する運命にあるという暗鬱なる黙示録。現在進行形の鋭利な文体を駆使して生々しい諸悪を抉り出した現代ノワールの境地。どの作品もページを捲る手が白い粉と紅い血に染まっていくような錯覚に陥ったほどだ。現時点での最終作「ザ・ボーダー」に取り掛かる前に構想した本作は、馴染みの〝ウインズロウ節〟が炸裂する犯罪小説

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    2022年03月28日
  • 狩られる者たち

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    CL 2022.3.23-2022.3.26
    「時計仕掛けの歪んだ罠」の続編。二週間後から話は始まる。
    人間関係や事件の構成がわかりにくいのと、事件の凄惨さとで、ちょっと怯む。
    前作も今回もけっこう中途半端な終わり方というのも残念。次作を読むときまた再読しないときっと細部は忘れているぞ。

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    2022年03月26日