田口俊樹のレビュー一覧
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ネタバレ「これが私の最後の事件となるでしょう。そして、これまでで最も興味深い事件となるでしょう。なにしろこれまでで最も興味深い人物が犯人なのですから」
ポアロシリーズ最終話にしてアガサ・クリスティーの遺作。
あのポアロも老齢と病によりすっかり痩せこけて車椅子生活に。
けれど事件の真犯人に立ち向かう情熱が消えることはない。長年の友・ヘイスティングズと共に次々にに起こる難事件の謎を解き明かす。
これまでのシリーズと違い、全体的に物哀しさが漂う。いつもとは違うポアロの様子に終始ざわざわさせられた。
仲間であるはずのヘイスティングズを翻弄したりたきつけたり、と手の内をなかなか明かさないポアロの言動により、 -
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【あらすじ(背表紙より)】
憤怒――それを糧に、ボブは追う。別れた妻を惨殺し、娘を連れ去った残虐なカルト集団を。やつらが生み出した地獄から生還した女を友に、憎悪と銃弾を手に…。鮮烈 私にして苛烈な文体が描き出す銃撃と復讐の宴。神なき荒野で正義を追い求めるふたつの魂の疾走。発表と同時に作家・評論家の絶賛 を受けた、CWA新人賞受賞作。
『音もなく少女は』で大ファンになったボストン・テランのデビュー長編です。”暴力の詩人”と呼ばれる謎多き著者によるカルト集団を題材にしたバイオレンス・ミステリー。山上容疑者が安倍元総理を銃撃した事件をきっかけに、そういえばカルト題材の小説を持っていたなと思い出し -
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実は著者の翻訳した作品をほとんど読んだことがなかった。それでも本書は面白く、一気に読み終えた。たぶんその理由は、著者がやらかしたエピソードや失敗エピソードが惜しげもなく書かれており、こうしたエピソードが著者と読者の距離を一気に縮めてくれるからではないだろうか。もちろん翻訳にまつわるエピソードも興味深く、なんだか翻訳本に対して肩の力を抜いて接することができるようになった気がする。
特に印象深いのは、原作者であるジョン・ル・カレにコンタクトをした際に怒らせてしまい、ダメージコントロール会議をエージェントや編集者と行ったという話。翻訳者でもこんなことあるんだなとか「ダメージコントロール」という言葉 -
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ネタバレ名前は知っていたけれど、初読みの作家。
解説は北上次郎氏、訳は田口俊樹氏というキャストからして実力作家なのだろうけど、たぶん最初はこれじゃない方が良かったんだろうなと。
パンデミック到来後の世界の未来を描いたディストピア小説。
第一章の出だしは「おっ、かっこいい家族小説か?」とも思ったのだけれど、その後は主人公の老人家族以外ほとんど登場人物が出てこない。
そしてインターネットはおろか、テレビ、新聞、口コミですら情報の流入がない世界を生きる物語。
どこまで行っても息苦しく、希望が薄い。
まぁ、こんな世界にしてはいけないという思いばかりは強く感じた。
訳者あとがきで、主人公の老人のやさしさを称 -
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この翻訳者、山の手育ちじゃねえの?パンクのボキャブラリーに「悪臭を放つ」なんて言葉はねえよ。ジャンキーが「道路脇の灌漑用水路」なんてニュースキャスターみたいな言葉使うか?それに「トチ女」ってなんだよ?造語?「トチ狂った女」?「大人になったとちおとめ」かと思ったぜ。こんなのググらせんなよ。極めつけは「ちん○こ」、これには流石のオレ様も笑っちまったぜ。「こ」がかわいすぎるんだよ「ぽ」で止めろよな。BiSH見習え。
それに長い修飾語を逐語訳して「ゆるやかな水の動きの向こう側に射している一日の最後の陽の光」とか、クソ真面目かよ。"fuckin ○○"とか"goddamn -
購入済み
続編・映像化前提?
話がテキパキ進むのと、前回のように人がバンバン死なないのは良かったかなー
でも、主人公とその周辺の人たちが超人で、やる事全て上手くいくし
タイムリミットがあっても、サクサク新事実が出てくるので「あと何分」とか出てきてもイマイチピンと来ず…
結構な生い立ちの主人公が出てくるのに、浅ーい感じで終わったので、これは続編があったり、映像化を前提にしてるのかなーと思いました
最近、そういう小説が多いですよねー