田口俊樹のレビュー一覧

  • 15時17分、パリ行き

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    3人の勇敢なアメリカ人がフランスの列車で起こるはずだったテロを未然に防ぐ実話を基にしている小説。

    3人の生い立ちから始まりよく分かるのだが、肝心の列車内の様子が分割されて描かれている為に、あまり感情移入?というか、状況が把握し辛く、なおかつ結果を知ってしまっているのでハラハラすることもなかったことが残念。

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    2022年06月02日
  • キス・キス〔新訳版〕

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    チャーリーとチョコレート工場の作者の短篇集。
    ダークで不思議な話の詰め合わせ。世にも奇妙な物語が好きな人には刺さると思います。がっつり読書する元気がない時に短編の一話だけ読むことがあるのですが、キスキスにお世話になってます。

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    2022年05月30日
  • 石を放つとき

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    なんだかんだとマシュウさんとも付き合いは長いけど、ここまで年をとっていたとは!いやまぁ架空の存在だからサザエさんがいつまでもピチピチギャルのままであってもよいわけでマシュウさんも突然100歳になっても良いけど。
    しかしお爺ちゃんとは。
    その変化についていけないやら、短編集だとじわじわ盛り上がるの難しいやらで、ちょっとイマイチなのよね。表題作にいたっては、老いてなお盛んですなぁ、みたいな、いやまぁスゴイけどもね、と感想に困る。
    歳を取るってこういうことなんやね、と勝手に納得するのだった。

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    2022年05月10日
  • 八百万の死にざま

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    アメリカの作家ローレンス・ブロックの長篇ミステリ作品『八百万の死にざま(原題:Eight Million Ways to Die)』を読みました。
    『殺しのリスト』、『殺しのパレード』、『頭痛と悪夢―英米短編ミステリー名人選集〈4〉』に続き、ローレンス・ブロックの作品です。

    -----story-------------
    〔マット・スカダー・シリーズ〕
    アームストロングの店に彼女が入ってきた。
    キムというコールガールで、足を洗いたいので、代わりにヒモと話をつけてくれないかというのだった。
    わたしが会ってみると、その男は意外にも優雅な物腰の教養もある黒人で、あっさりとキムの願いを受け入れてくれ

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    2022年04月29日
  • 最後の巡礼者 上

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    時系列が過去と現代を行ったり来たりで
    最初 ちょっと読みにくい
    けど そこをクリアすれば おもしろくなってくる
    まだまだ 謎だらけ 下巻へ

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    2022年04月02日
  • ダ・フォース 下

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    現在も深刻な麻薬問題を抱える米国の実態を凄まじい暴力の中に描いた一大叙事詩「犬の力」(2005)/「ザ・カルテル」(2015)/「ザ・ボーダー」(2019)。作家人生の集大成ともいうべき、この渾身の三部作によって、ウィンズロウは紛れもなく頂点に達した。アクチュアルでラディカル。麻薬に関わる者は全て死する運命にあるという暗鬱なる黙示録。現在進行形の鋭利な文体を駆使して生々しい諸悪を抉り出した現代ノワールの境地。どの作品もページを捲る手が白い粉と紅い血に染まっていくような錯覚に陥ったほどだ。現時点での最終作「ザ・ボーダー」に取り掛かる前に構想した本作は、馴染みの〝ウインズロウ節〟が炸裂する犯罪小説

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    2022年03月28日
  • 狩られる者たち

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    CL 2022.3.23-2022.3.26
    「時計仕掛けの歪んだ罠」の続編。二週間後から話は始まる。
    人間関係や事件の構成がわかりにくいのと、事件の凄惨さとで、ちょっと怯む。
    前作も今回もけっこう中途半端な終わり方というのも残念。次作を読むときまた再読しないときっと細部は忘れているぞ。

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    2022年03月26日
  • 森から来た少年

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    幼少期から厳しい状況にあった少女
    孤立する少女が繋がりを求めた行動が、事件を引き起こす。
    ただ一人で生きていた森から救い出された少年
    どこにも礎を持たず、深い繋がりを持てない生活
    いつか礎を築くことができるだろうか?

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    2022年02月20日
  • 短編画廊 絵から生まれた17の物語

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    エドワード・ホッパーの絵をテーマにしたアンソロジー。著者によって作風が全く異なるが、ミステリ多めの17篇。

    〝キャロラインの話〟、〝海辺の部屋〟、〝夜のオフィスで〟が好み。
    ボッシュシリーズのマイクル・コナリー、ジェフリー・ディーヴァーやスティーブン・キングの短篇を読めたのもミステリ好きとしては嬉しい。

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    2022年01月06日
  • 短編画廊 絵から生まれた17の物語

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    エドワード・ホッパーという一人の画家が残した17の作品に対して別々の作家が絵から着想を得た話を展開する。作家による作風というのが現れるのがなかなか面白い。映写技師ヒーローが話としては面白かった。

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    2021年12月22日
  • あなたに似た人〔新訳版〕 I

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    ネタバレ

    うわっ、面白い!って思うお話と意味不明なお話が半々くらい。

    『願い』が1番好き。

    これ、やっぱり原書で読んで面白さを味わえたら最高だろうな。

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    2021年11月10日
  • キス・キス〔新訳版〕

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    のどかさとブラックユーモアの配分が心地よい。
    色んな意味で「ひでえなぁ」てのもいくつがあるけど、夫婦のやつはどれも楽しく読んだ。

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    2021年10月23日
  • 八百万の死にざま

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    原題はEIGHT MILLION WAYS TO DIE
    このタイトルの意味は、作中のあるセリフによって分かる
    主人公が自分のアルコール中毒と闘っているさまがサイドストーリーとして語られる
    もちろん主人公はコールガール惨殺事件を一方で追っていくわけだが、読後の印象としては「事件捜査」と「アルコールの誘惑との闘い」が半々くらいかな
    ある登場人物の横顔がはっきり浮かんでくるのがよい
    ミステリも小説である以上、キャラクターの魅力は重要だと思う

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    2021年09月28日
  • ランナウェイ

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     ニューヨークに住む裕福な家族の娘ペイジが家を出て麻薬中毒の男アーロンと一緒に暮らしていたが、ある日自宅アパートメントでアーロンが殺されペイジは行方不明になっていた。父親サイモンはペイジの行方とアーロン殺しの犯人を調べ始めた矢先に妻イングリッドが撃たれて重症を負う。

     娘がアーロン殺しの犯人の可能性も否定出来ずに家出していたペイジの知らない荒んだ生活が見えて来る。

     一方で親を知らない里子として育ったアッシュとディーディーは、カルト宗教の依頼を受け無差別殺人を繰り返している。

     娘ペイジを必死に探すサイモンと意識不明のイングリッド、カルト教団からの依頼で殺人を繰り返す里子の二人。

     ス

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    2021年09月12日
  • 音もなく少女は

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    原題WOMAN。女、姉妹、友達、母。永遠という字の手話。読み進めるのに難儀した。途中で挫折しそうにも。

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    2021年08月09日
  • あなたに似た人〔新訳版〕 I

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    ワインの産地当ての賭けの行方にしても、夫を殺害した凶器の行方にしても…、ちょっと話の引き上げ方がサラッとしすぎていて僕の好みではなかった。
    引き算の美学なのかもしれないけど、もっと味付けが欲しくなった。
    人間の弱さや愚かさへの風刺の視点は面白いし文体も読みやすいものだったけれど、話のオチをもっと肉付けしてくれればより楽しめたかな。

    ロアルド・ダール、ウェールズ出身の短編の名手。『チャーリーとチョコレート工場』の原作者、『007は二度死ぬ』の映画脚本家。

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    2021年07月18日
  • あなたに似た人〔新訳版〕 I

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    欲に目が眩んだり、誰かに仕返しをしたかったり…そう言った意味での、あなたに似た人、なのかなと思った。
    ブラックでジメッとした魅力がある、読んでて気持ちの良いものではないが、たまにこういうのが読みたくなる。2も買ってあるので、いずれ読もう。


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    2021年07月11日
  • 日々翻訳ざんげ

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    ミステリー翻訳家の田口さんが自身の翻訳作品を振り返りつつ、よもやま話を聞かせてくれるエッセイ集。長年の経験で培った翻訳手法に加え、失敗談の数々も明け透けに公開してくれるのが実に清々しい。印象的だったのは日本的な解釈に傾向し過ぎると西洋文化への憧憬が失われてしまうという件で、思わず大きく頷いた。<殺し屋>シリーズのケラーとドットの掛け合いなんて、あの調子でないと面白さが半減しそう。しかし、チャンドラーの悪文については同業者間の共通認識なのですね。差し当たって、私は「オルタード・カーボン」を漁ってみようかと。

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    2021年06月14日
  • 娘を呑んだ道

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    犯人に意外性がなかったような気はしたが、全体を通して読みやすく楽しめた。
    北欧の作品らしい森の描写が良かった。

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    2021年06月13日
  • 日々翻訳ざんげ

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     海外ミステリー翻訳家の道を歩んできた著者が、その40年にわたる翻訳家人生を振り返りながら、翻訳の在り方についての考察、「は」と「が」の使い分け、主語の訳し方、現在形文の表現方法といった翻訳技術についての留意点、自らの誤訳を晒しての反省、そして原作者とのやり取りに関する舞台裏などを綴ったものである。

     今であればインターネット検索で分かりそうなものについて、とんでもない訳をしてしまったところなどを読むと、時代を感じさせられる。
     ジョン・ル・カレに不用意なメールを送ってしまい機嫌を損ねた話など、著者には申し訳ないが笑ってしまった。

     チャンドラー『待っている』には、名だたる翻訳者の既訳があ

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    2021年05月04日