作品一覧

  • 一抹の真実 ~A GRAIN OF TRUTH~

    一抹の真実 ~A GRAIN OF TRUTH~

    小説・文芸

    3.8
    1巻1,210円 (税込)
    ポーランド発怪作ミステリーシリーズ第2作。 古都サンドミエシュのシナゴーグで見つかった女性の遺体。咽喉元を幾重にも切り開かれ、体中の血を抜かれて不自然なほどに真っ白になった「名士の妻」の無残な姿に、町の人々は騒然とする。独り身となりワルシャワから新天地に赴任した傷心の検察官シャツキは、久しぶりの大きな事件に腕を鳴らすが、やがて第2の遺体が発見され……。 欧州一ボヤく男、中年検察官シャツキが殺人事件の謎を追う「地獄めぐりの旅」。第3作『怒り』、第1作『もつれ』で日本のミステリーファンを驚かせた「ポーランドのルメートル」による怪作シリーズ、衝撃の第2作。
  • もつれ

    もつれ

    小説・文芸

    3.3
    1巻1,067円 (税込)
    予想の斜め上を行くポーランドの怪作小説!  ワルシャワ市内の教会で、右眼に焼き串を突かれた男の遺体が見つかった。被害者は、娘を自殺で亡くした印刷会社経営者。容疑者は、彼と共にグループセラピーに参加していた男女3人と、主催者のセラピスト。中年検察官シャツキは早速捜査を進めるが、調べれば調べるほど事件の闇は深まっていく。一方で、愛する妻と娘に恵まれながらもどこか閉塞感を抱いていたシャツキは、事件の取材に訪れた若い女性記者に惹かれ、罪悪感と欲望との狭間で悶々とする。やがて、被害者の遺品から過去のある事件に気づくシャツキ。真実に手が届こうとしたその時、思わぬ事態が……。  日本中のミステリーファンを唸らせたポーランドの怪作『怒り』、その「シャツキ三部作」の第一作がいよいよ日本上陸。ハードボイルドなのにポップ、凄惨なのに笑える、一度読んだら中年クライシス男のボヤキがやみつきに!? 予想の斜め上を行く傑作ミステリー!
  • 怒り 上

    怒り

    小説・文芸

    4.7
    1~2巻847円 (税込)
    ポーランド発、完徹必至の傑作ミステリ上陸。 ポーランド北部オルシュティン市の工事現場で、白骨化した遺体が見つかった。現場に向かった検察官テオドル・シャツキは、現場が病院に続く地下の防空壕だったことから、戦時中のドイツ人の遺体と考えていた。ところが検死の結果、遺体の男は10日前には生きていたことが判明、この短期間で白骨化することはあり得ないという。さらに調査を続けると、複数の人間の骨が入り交じっていた。やがてこの男は、大量の顆粒の配水管洗浄剤に生きたまま埋められて死んだことがわかる。そして真相に手が届こうとした時、シャツキ自身の身に思いもよらぬ事件が……。  ポーランド本国でベストセラーとなり、欧米では「ポーランドのP・ルメートル」と大絶賛された本邦初登場の作家による、大傑作ミステリ!

ユーザーレビュー

  • 怒り 下

    Posted by ブクログ

     フランケンシュタイン博士。テリー・サバラス。ピーター・セラーズ。これらの有名人を想像させる人物が次々と登場する。軽口を交えながら、どこに向かうのかわからないシャツキ最後の事件を追う。何せポーランドの彷徨えるスター検察官テオドル・シャツキの三部作の最終編なのだ。好奇心の向かう先は、どのようにシリーズを閉じるつもりなのか? この一点に尽きる。

     読者のツボを読み取ってであろう。エキセントリックなシーンで始まる序章はこれから始まる物語のクライマックスであろうかと思われる。

     続いてシャツキのその後の変化が、語られる。時代は、前作『一抹の真実』でサンドミエシュを舞台にした連続殺人事件の三年後。シャツキは一度ワルシャワに帰ったらしいが、現在は北部の地方都市オルシュティンで本業以外に講演を仕事を依頼されたりしている。前作までの事件ですっかり事件を解決する一匹狼の保安官イメージをまとったシャツキは、ポーランドで最も有名な検察官となっているらしい。しかも常にぴしりと決めた硬派ファッション。白髪。五十代に手が届きそうな年齢。

     彼は、一人娘のヘレナ、新しい恋人・ゼニアと三人で奇妙かつ綱渡り気味の生活をしている。ヘレナはすっかり大人に近づき、本書ではとても重要な役を割り振られる。

     ポーランドの町は相変わらず暗く、被征服国家としての歴史の重さに打ちひしがれている。季節は12月で、雪になり切らぬ冷たい着氷性の霧雨と分厚い雲に覆われている。

     事件もまた相変わらずエキセントリック。見つかった白骨は過去のドイツ兵の亡霊だとばかり思いこんでいたものの、一週間前に溶かされたものと判明。なんて奇妙な!

     新しい街なのでシャツキを取り巻く捜査陣はまたも新たなキャラクターばかり。風土描写ばかりではなくキャラにも決して手を抜かないのがジグムント・ミウォシェフスキという作家である。シャツキを取り巻くのは、個性豊かな存在感抜群の男女ばかり。前作で印象的な登場を果たした精神分析医クレイノツキも相変わらずの個性とドンパチの的中度を誇るが、解剖医のフランケンシュタイン博士(まさに実名までもが)は衝撃的なまでに印象に残ることだろう。

     取り上げられるテーマはDV。家庭内で決して誰にも気づかれることなく精神的に追い詰められてゆく静かな被害者たちと、仮面の加害者像が、時折カットバックのように挿入される。無名で。そして次第にシフトアップ。街の緊張が高まり、シャツキの表情がこわばる。静かな家族たちとその裏側に奥行きを見せる影なる暴力。

     街に跋扈する復讐の足音。過酷なまでの制裁。後半は、なぜかシャツキ自身が巻き込まれてゆくことで物語に疾走感が生まれる。ページターナー。予断を許さぬ展開。予測を超える真相。シャツキの物語の終焉はどうなるのか? やはりこの三部作は順番に読まなくてはいけない。日本の読者にとって如何に不幸な出版順序であっただろうか? 順番通りに読むことのできた幸福が、この本を閉じるときにしっかりと胸を満たしてくれたのは言うまでもない。

    0
    2020年03月27日
  • 怒り 上

    Posted by ブクログ

     フランケンシュタイン博士。テリー・サバラス。ピーター・セラーズ。これらの有名人を想像させる人物が次々と登場する。軽口を交えながら、どこに向かうのかわからないシャツキ最後の事件を追う。何せポーランドの彷徨えるスター検察官テオドル・シャツキの三部作の最終編なのだ。好奇心の向かう先は、どのようにシリーズを閉じるつもりなのか? この一点に尽きる。

     読者のツボを読み取ってであろう。エキセントリックなシーンで始まる序章はこれから始まる物語のクライマックスであろうかと思われる。

     続いてシャツキのその後の変化が、語られる。時代は、前作『一抹の真実』でサンドミエシュを舞台にした連続殺人事件の三年後。シャツキは一度ワルシャワに帰ったらしいが、現在は北部の地方都市オルシュティンで本業以外に講演を仕事を依頼されたりしている。前作までの事件ですっかり事件を解決する一匹狼の保安官イメージをまとったシャツキは、ポーランドで最も有名な検察官となっているらしい。しかも常にぴしりと決めた硬派ファッション。白髪。五十代に手が届きそうな年齢。

     彼は、一人娘のヘレナ、新しい恋人・ゼニアと三人で奇妙かつ綱渡り気味の生活をしている。ヘレナはすっかり大人に近づき、本書ではとても重要な役を割り振られる。

     ポーランドの町は相変わらず暗く、被征服国家としての歴史の重さに打ちひしがれている。季節は12月で、雪になり切らぬ冷たい着氷性の霧雨と分厚い雲に覆われている。

     事件もまた相変わらずエキセントリック。見つかった白骨は過去のドイツ兵の亡霊だとばかり思いこんでいたものの、一週間前に溶かされたものと判明。なんて奇妙な!

     新しい街なのでシャツキを取り巻く捜査陣はまたも新たなキャラクターばかり。風土描写ばかりではなくキャラにも決して手を抜かないのがジグムント・ミウォシェフスキという作家である。シャツキを取り巻くのは、個性豊かな存在感抜群の男女ばかり。前作で印象的な登場を果たした精神分析医クレイノツキも相変わらずの個性とドンパチの的中度を誇るが、解剖医のフランケンシュタイン博士(まさに実名までもが)は衝撃的なまでに印象に残ることだろう。

     取り上げられるテーマはDV。家庭内で決して誰にも気づかれることなく精神的に追い詰められてゆく静かな被害者たちと、仮面の加害者像が、時折カットバックのように挿入される。無名で。そして次第にシフトアップ。街の緊張が高まり、シャツキの表情がこわばる。静かな家族たちとその裏側に奥行きを見せる影なる暴力。

     街に跋扈する復讐の足音。過酷なまでの制裁。後半は、なぜかシャツキ自身が巻き込まれてゆくことで物語に疾走感が生まれる。ページターナー。予断を許さぬ展開。予測を超える真相。シャツキの物語の終焉はどうなるのか? やはりこの三部作は順番に読まなくてはいけない。日本の読者にとって如何に不幸な出版順序であっただろうか? 順番通りに読むことのできた幸福が、この本を閉じるときにしっかりと胸を満たしてくれたのは言うまでもない。

    0
    2020年03月27日
  • 怒り 下

    Posted by ブクログ

    これはもう、ひどい。騙し討ちで人殺させて自分にとって都合よく動かすとか。
    しかし、三部作の三作目とは。もうネタバレしちゃってるから過去の読むのもなぁ。

    0
    2026年09月22日
  • 一抹の真実 ~A GRAIN OF TRUTH~

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    シャッキ検察官との付き合いも3作目となると、この残念さ加減にも愛着が湧いてきた。
    どこまでも女関係ダメ人間のわりとどうでも男女関係が・・・いやそんなことやってるヒマあるなら睡眠とれよ。
    だが、1人おうちにいると、さみしくなって元妻に電話して、冷たくされて逆ギレ。どこまでも残念である。睡眠とれよ。
    さて、事件はというと、これがまた壮大な話が展開して、やっぱり秘密警察が!なんと事件関係者が!
    町に伝わる陰惨な伝説、歴史、それを下敷にした2代に渡る怨念が!間にはさまれる老婆の悲しい思い出やら教会の隠された絵やら、ほとんどが顔見知りという閉鎖社会のエピソードなどが、これでもかと続き、ついに謎が解けたら!
    うん。間違ってるね。逮捕された人が言う通り間違ってましたー
    正解の伏線は、たった1行。
    あれか!と、思った時には唖然とした。
    これもどんでん返しと言っていいのだろうか?
    この作者には、なるほど、確かに毎回驚かせれる。
    ポーランドのルメートルと言われてるそうだが、なんかそれは違う気がする。カチリ。と、思った。
    ここまでくると全作読まないと気が済まない気になってきた。
    シャッキ検察官以外の主人公も残念人物なんだろうかとか、余計な興味が止まらない。
    ともかく、ポーランドの歴史や地理や生活については、き毎回、非常に興味無く読んでいる。

    0
    2022年02月15日
  • 怒り 上

    Posted by ブクログ

    検察官が主役の話。男性の白骨が見つかった。なんか昔事件があったのかもねー。皆そう思う。違った。1週間前に生きてた人間の骨だったみたい。色々調べてみて、自然にこうなった説は覆され、やっぱり事件で、誰かがわざと、お肉を溶かすようなことをしたらしい。しかも複数の人間の骨みたい。話はゆっくり。作者がそうなのか、主人公が辛辣で偏屈で性格悪くていい。何もかもが気に入らなくうんざり。大人だから我慢してるけどね、というストレスの貯めぐわいもいい。久々に「下巻も絶対読むぞ」と心に誓った一冊でした。

    0
    2020年04月17日

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