ジグムント・ミウォシェフスキのレビュー一覧

  • 怒り 下

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     フランケンシュタイン博士。テリー・サバラス。ピーター・セラーズ。これらの有名人を想像させる人物が次々と登場する。軽口を交えながら、どこに向かうのかわからないシャツキ最後の事件を追う。何せポーランドの彷徨えるスター検察官テオドル・シャツキの三部作の最終編なのだ。好奇心の向かう先は、どのようにシリーズを閉じるつもりなのか? この一点に尽きる。

     読者のツボを読み取ってであろう。エキセントリックなシーンで始まる序章はこれから始まる物語のクライマックスであろうかと思われる。

     続いてシャツキのその後の変化が、語られる。時代は、前作『一抹の真実』でサンドミエシュを舞台にした連続殺人事件の三年後。シ

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    2020年03月27日
  • 怒り 上

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     フランケンシュタイン博士。テリー・サバラス。ピーター・セラーズ。これらの有名人を想像させる人物が次々と登場する。軽口を交えながら、どこに向かうのかわからないシャツキ最後の事件を追う。何せポーランドの彷徨えるスター検察官テオドル・シャツキの三部作の最終編なのだ。好奇心の向かう先は、どのようにシリーズを閉じるつもりなのか? この一点に尽きる。

     読者のツボを読み取ってであろう。エキセントリックなシーンで始まる序章はこれから始まる物語のクライマックスであろうかと思われる。

     続いてシャツキのその後の変化が、語られる。時代は、前作『一抹の真実』でサンドミエシュを舞台にした連続殺人事件の三年後。シ

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    2020年03月27日
  • 一抹の真実 ~A GRAIN OF TRUTH~

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    ネタバレ

    シャッキ検察官との付き合いも3作目となると、この残念さ加減にも愛着が湧いてきた。
    どこまでも女関係ダメ人間のわりとどうでも男女関係が・・・いやそんなことやってるヒマあるなら睡眠とれよ。
    だが、1人おうちにいると、さみしくなって元妻に電話して、冷たくされて逆ギレ。どこまでも残念である。睡眠とれよ。
    さて、事件はというと、これがまた壮大な話が展開して、やっぱり秘密警察が!なんと事件関係者が!
    町に伝わる陰惨な伝説、歴史、それを下敷にした2代に渡る怨念が!間にはさまれる老婆の悲しい思い出やら教会の隠された絵やら、ほとんどが顔見知りという閉鎖社会のエピソードなどが、これでもかと続き、ついに謎が解けたら

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    2022年02月15日
  • 怒り 上

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    検察官が主役の話。男性の白骨が見つかった。なんか昔事件があったのかもねー。皆そう思う。違った。1週間前に生きてた人間の骨だったみたい。色々調べてみて、自然にこうなった説は覆され、やっぱり事件で、誰かがわざと、お肉を溶かすようなことをしたらしい。しかも複数の人間の骨みたい。話はゆっくり。作者がそうなのか、主人公が辛辣で偏屈で性格悪くていい。何もかもが気に入らなくうんざり。大人だから我慢してるけどね、というストレスの貯めぐわいもいい。久々に「下巻も絶対読むぞ」と心に誓った一冊でした。

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    2020年04月17日
  • 一抹の真実 ~A GRAIN OF TRUTH~

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    シャツキ検事シリーズ第二作。女性が切り刻まれ殺される事件。凶器はユダヤ人が肉用に使う日本刀のように鋭利な刃物。反ユダヤ授業が根底にあるのか?そして第二の殺人が。

    意外と楽しめた。ポーランドの反ユダヤ主義蘊蓄がこれでもかと出て来る。教会にユダヤ人がキリスト教徒を惨殺してる絵が飾られている所もあるそうだ。ナチスドイツの迫害以前そして以後も根強く存在してる。事件と関係あるかどうかと関係なくこの話は面白かった。そして真相もわりと好みだった。

    そしてバツイチのシャツキは女性にモテモテ、にもかかわらず苦悩を抱える。彼の内面を読むのも(共感なのか反感なのか、その両方なのか)興味深い。

    どうでもいいこと

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    2020年02月06日
  • もつれ

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    ネタバレ

    主人公の検察官がかなりクセの強い人物なので、ダメな人にはまったく受け入れられないと思うが、「怒り」に続いてかなり好き。真ん中の作品も読めますように(祈り)
    ワルシャワが舞台なのもポイント高い。謎ときは後から説明する部分が大きくわかりにくかった。

    3部作のラストが先に翻訳されたのはもったいなかったかな

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    2019年01月23日
  • 怒り 下

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    面白かった!一人ひとりキャラが立ってて、陰惨な事件ながらも随所にユーモラスな感じもあり暗くならず、読みやすい。しかし最後のオチは如何なものか…もっとスッキリ終わって欲しかった。

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    2018年07月27日
  • もつれ

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    ポーランドの作家「ジグムント・ミウォシェフスキ」の長篇ミステリ作品『もつれ(原題:Uwiklanie、英題:Entanglement)』を読みました。
    チェコの「ヤン・ヴァイス」の作品に続き、東欧の作家の作品です… 東欧ミステリ、ポーランドミステリは初めてですね。

    -----story-------------
    予想の斜め上を行くポーランドの怪作小説!

    ワルシャワ市内の教会で、右眼に焼き串を突かれた男の遺体が見つかった。
    被害者は、娘を自殺で亡くした印刷会社経営者。
    容疑者は、彼と共にグループセラピーに参加していた男女3人と、主催者のセラピスト。
    中年検察官「シャツキ」は早速捜査を進めるが

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    2024年01月04日
  • もつれ

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    「怒り」は結構感触良かったので期待してみたが、これはどうも。。。事件が起こってその関係者がセラピーに通っていたとのことだが、そのセラピー仲間とセラピーの内容や効能なんかの比重が多く、本来この作者は物を書く能力がすごくあるので、描写が必要以上に自分にはしんどく、永らく翻訳されなかった理由はやっぱりあるんだなーと。実際壮年男性はこんなもんだろうが、奥さんにはそこそこ性的魅力を感じていながらも、物足りなさを感じており、女性全て(容姿良さのみ対象)との妄想に耽る様子も、読むうえで疲れる要因。

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    2023年04月08日
  • 一抹の真実 ~A GRAIN OF TRUTH~

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    ネタバレ

    3部作の2作目。
    3→1→2の順で翻訳されたのだが、確かに順番に読んでいくと1番出来が良いと思われる「怒り」まで到達できる人は少ないかも。
    ポーランドにおけるユダヤ人問題の部分がサクサクとは読めないせいだと思うが、シャッキのひねくれたキャラクターは好きだ。
    ポーランドの鬱屈と、美しい地方都市にも興味がわく。

    魅力的な登場人物も多数。でも長いと感じる。

    「怒り」を読み返したくなるエンディングだが…。

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    2020年01月24日
  • もつれ

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    ワルシャワ、精神科のグループセラピーの参加者の一人が眼に串を刺され殺された。検察官のシャツキが捜査に関わる。セラピーはコンステレーションという参加者が他の参加者の家族を演じるというものだと分かる。しかし動機がなかなか分からない。

    三部作の第一作。長いし、そしてラストの謎解きもとっても分かりにくい。なのに何故か読み進んでしまったのは、シャツキの内面や街の描写などストーリーとは直接関係無いところが良かったからか。それと第ニ作、三作の評判がいいから我慢したのもあり。

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    2020年01月13日
  • 怒り 下

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    ネタバレ

    ポーランドミステリー。
    話がどこへ向かうのか分からないバラバラとした感覚の上巻から、だんだんと方向性がみえてくる下巻になって一気に面白くなる。
    とはいえ、終わってみればそうだよね、と…。
    ビェルト刑事のような悲しい顔した私が取り残された、そんな読後感。

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    2017年10月12日
  • 怒り 下

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    上巻を我慢して読もう。名前はともかく出てくる人物がどんな人なのか、想像しながら読もう。そうすると、下巻はジェットコースターのように一気読みです。シリーズ1、2を未読でしたが楽しめました。本作拝読のきっかけは本の雑誌評よりたどり着きました。面白かったが星3つの理由は、犯人に疑問が残ること、さらに主人公が好きになれなかった。

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    2017年09月17日
  • 怒り 下

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    なにこれえええええええ。なにこの結末!!!
    これは、なんというか、文句なしの胸くそだな。
    暗黙の了解を全部裏切るというか、なんというか。

    読んで後悔はしてないけど、読めてよかったとも思えない。

    でも確かにすごい。こんなの胸くそ書いちゃうんだ。

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    2017年07月08日