トルストイのレビュー一覧

  • 復活 下

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    一般的に復活というと、死からの復活が一番最初に頭に浮かぶと思うが、この小説は精神的復活をトルストイ独特の視点で描いた作品。
    結論に至るまでとても長いストーリーが置かれるけれど、期待されるエンディングではないこと、結論を描きながらも、その先にさらにどうすればいいのかということを提起していることなど、一言で言えば「含蓄に富む」という感じ。
    何となく冬の雪に閉ざされた室内でゆっくり読むのが似合いそうな一冊。
    春になりましたが、お時間ある方はぜひ。

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    2019年03月09日
  • イワン・イリッチの死

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    岩波文庫赤

    トルストイ 「 イワンイリッチの死 」

    死をテーマとした良書。哲学や宗教を用いずに 死の境地を表現。
    一人の男性の人生を通して、生の自己満足→死の恐怖→死の喜びを 追体験できる凄い本。死顔の表現力に驚く


    「アンナカレーニナ」は よくわからなかったが、これは面白い

    「死とはなんだ〜恐怖はまるでなかった。なぜなら 死がなかったから〜死の代わりに光があった〜何という喜びだろう」


    死顔
    *在世の時より美しく、もっともらしかった
    *その顔は 必要なことはしてしまった、しかも立派にしてのけた とでもいうような表情
    *この表情には 生きている者への非難、注意が感じられた




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    2019年03月08日
  • 人生論

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    ネタバレ

    人生論というよりも、トルストイ個人の視点から「生命」というものを分析した論文のような文章です。

    生命を構成する分子、更にもっと細かい物質まで科学によって研究を重ねていけば生命を理解できるというのは誤った視点であるという問題提起から始まります。

    そもそもその分子レベルでの研究を重ねっていく目的自体はなんなのか?今、我々にある苦悩や幸福は本当にその科学的な分析で明らかになるものなのか?今自分にある「生命」とは本当にそんなものによるものなのか?
    という問いかけが常になされます。

    そこから人間の中に存在する「動物的個我」と、「理性」についての説明や対比を述べ、いち個体の幸福の追求、つまり「動物的

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    2019年02月03日
  • 人生論

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    生命に係る哲学的テーマと難解な言い回しが多用されているものの、動物的幸福の達成を目標とする「生存」と動物的個我を理性的意識に従属させ永遠の「生命」を明確に区別し語る。「人の為に生きる」「歴史に名を残す」、人間のほか生物と一線を画す部分、連綿と続く人類の歴史の本質を捉えた視点といえよう。

    ちなみに何気に初トルストイ。

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    2018年09月16日
  • アンナ・カレーニナ 4

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    ここまで不幸な終わり方の「恋愛小説」は初めて。(そういうジャンルはそもそもあまり読んでないけど。)
    20世紀以降を生きるものとしては、人間の行動パターンをどうしても「進化的に安定な戦略」かどうかとして見てしまう。嫉妬に狂うくらい優秀な遺伝子を持つブロンスキーのタネを何としても手に入れるぞ、というプログラムが発動すると、アンナのような奇怪な人格になるのかしら。。
    キティのようなわかりやすい人格の方がホッとする。

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    2018年08月21日
  • アンナ・カレーニナ 3

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    アンナさん、生まれてくる時代を間違えた?
    21世紀だったら、この生き方全然ありのような。
    あるいは、それならそれで、もっと破天荒になってんのかな?
    まともな感想は最終巻で。

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    2018年08月17日
  • アンナ・カレーニナ 1

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    流石のトルストイ先生代表作。「戦争と平和」の次に読んでいるが、テーマは違っても、心理描写の超絶さは変わりません。

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    2018年07月18日
  • イワン・イリイチの死/クロイツェル・ソナタ

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    ネタバレ

    イワン・イリイチの死について
    判事のイワン・イリイチは、職務として自分に関係する人物には丁寧で慇懃に接する一方、職務上の関係がなくなると同時に、他のあらゆる関係を絶っていた。すなわち、職務上のことをきっぱりと切り離して自分の実人生と混同しない性格であった。その性格ゆえ、家族との関係に優先して、社交的であることを大切にし、体裁を保つことを考えていた。
    ある時、わき腹が苦しく、正体不明の病気になった彼は、その性格から同僚には強がり、家族からは相手にされず、孤独感と死との恐怖に怯える日々を過ごしていた。酷く衰弱していた彼の慰めとなったのは、嘘を決してつかない性格で、イワンが虚栄心を張らずに心を許せる

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    2018年04月07日
  • イワン・イリッチの死

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    死に対して、何の小細工も弄せず、愚直にまっすぐ向き合った作品だと思う。いろんな形で、いろんな方向から死にアプローチすることだってできるはずが、真っ正面から対象を見据え、無駄なものを一切排除して描き切ったところが、トルストイらしい。イワンの死に対する価値観の変容が、身体の容態とリンクしている様が、本当に真に迫っている。理解しきることはないが、それでも分かる分かるとうなづいてしまうようなリアリティがある。聖人君子でもなければ、イワンと同じ心境に陥ることはあるだろう。どうでもいいけど、トルストイと言えばイワンだな…。

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    2018年01月04日
  • イワン・イリッチの死

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    諸行無常。と一言で言ってしまうことを小説にした感じ。一見、順調に見える人生を歩んできた表題人物の死と生涯。苦しみはどこから来るのか、救いはあるのか幸せはどこに存在するのかそんなことを考えさせられる作品だった。

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    2017年12月18日
  • 光あるうち光の中を歩め

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    この時代の原初キリスト教の世界観は真理を説いていると思う。人間は動物的本能の為に我欲にとらわれ翻弄する存在であると同時に理性をも持ち合わせている。人間は理性により自我をコントロールし、他者を愛することができる。つまり、理性を使わなければ人間たりえない。今の世界は暴力に満ちている。
    俗世からユリウスが神の道に入り、兄弟達の為に労苦する生活の後、最後の一文に『肉体の死が訪れたのも知らなかった』とありました。
    つまり、神の道とは完全なる愛であり、自身の死の自覚すら眼中にない程他人の幸せに奉仕することにのみ喜びを感じることだと言うことがわかりました。私はこの資本主義の国に住み、子ども達に義務教育を受け

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    2017年10月14日
  • 戦争と平和 (一)

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    3000頁超の大作。50日位掛けて漸く全編読み終えた。(一気読みが勿体無い気がしたので、間に違う本を10冊ほど読みつつ。)
    細かい人物描写(特に小さな動作に潜む無意識的な心理)がいちいちおもしろく、人間観察の鋭さが素晴らしい。それと、巨視的な歴史観が同居してるのが、類い稀な作家である所以か。

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    2017年08月19日
  • 戦争と平和 (六)

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    トルストイ本人曰く、長編小説でも叙事詩でもないらしいが、こんなに長い小説は久しぶりに読んだ。(翔ぶが如く以来かな。)
    登場人物はWikipediaによれば全部で559人とのこと。
    歴史のうねり、という言葉がぴったりくるような、大河小説。
    ロシア人のヨーロッパに対する感情が漸く理解出来るようになった気がする。
    小説の筋と直接は関係ない歴史論とかが異様に長いが、執筆動機を窺い知ることが出来るし、作者本人としてはどうしても端折れなかったんだろう。

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    2017年08月19日
  • 戦争と平和 (五)

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    この巻に限らず、偶然死に目に会う場面が多いなあ、と感じるが、ご都合主義な訳ではなく、地主貴族連中の絶対数がすくなくてかつ熱心に社交してるからなんかいな?
    全体の感想は最終巻で。

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    2017年08月15日
  • 戦争と平和 (一)

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    大迫力、3000ページ!いや、たぶんそれ以上。読み切ったというだけで達成感がある。
    トルストイは本当に人間を描くのが上手い。内面描写に頼りすぎず、ちょっとした動作や外見を描くことで人物像を立ち上がらせる。「こんな人いるいる!」と思ったことはしばしば。
    戦争のエピソードと恋のエピソードがあるが、両方とも読みごたえがある。私は戦争に関する筋のほうをより興味深く読んだ。
    後半に行くとトルストイの思想がかなり直接的に描かれるようになり、この辺は好き嫌いが分かれるかもしれない。私はトルストイの主張は好きである。地に足がついた思想であるという印象を受け、きっと現実の荒波で長いこと揉まれてこうなったのだなあ

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    2017年07月29日
  • 戦争と平和 (四)

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    “大佐はバラショフの任務を国王陛下にうやうやしく伝えたが、バラショフという名が発音できなかった。
    「バル・マシェーヴ卿!」王は(大佐が直面した難関を、持ち前の思い切りのよさで克服して)言った。” (49page)

    括弧のなかのちょいちょいした描写がいちいち楽しい。おもしろい文体ではまるなあ。

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    2017年07月28日
  • 戦争と平和 (三)

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    大戦争の合間での貴族同士の華やかで打算的(一部直情的)な恋愛劇。いかにも共感するところ無さそうな設定なのにぐいぐい読めた。後半戦が楽しみだ。、

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    2017年07月27日
  • 戦争と平和 (二)

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    人間のちょっとした無意識的動作や表情に対するトルストイ先生の描写は繊細かつ新鮮。人間の本質は100年単位ではそうそう変わらないんだな、と思うこと多々。
    偉大な群像劇を通勤途中のチョイ読みで読み続けていくのは勿体無いので残りは夏休み中に纏めて読もうかな。

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    2017年07月16日
  • アンナ・カレーニナ 1

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    20ページに一度くらいハッとさせられるような心理描写が出てくる。必要十分な描写という感じで、無駄が全然ないのである。
    アンナとリョーヴィンという二人の主人公がいるが、キャラクターとしてはリョーヴィンのほうが個人的に好きになれた。一番好きなシーンはリョーヴィンとキティが黒板上でお互いの気持ちを打ち明け合うところ。こんな恋をしてみたい。

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    2017年06月04日
  • アンナ・カレーニナ 1

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    ロシア文学特有の感じがあり、最初はとっつきにくいのだがすぐに慣れてこの世界に入り込んでしまうのは流石。
    この作品が100年以上前だとはとても思えないような普遍的なテーマなんだと思い知った。
    人間そんなに変わらないよね。って思ってしまう。
    早く続きが読みたい。

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    2018年11月25日