トルストイのレビュー一覧

  • 戦争と平和 (六)

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    岩波文庫版戦争と平和の最終巻で、1812年のフランス軍のロシアからの壊滅的撤退からナポレオンの没落が書かれていま す。岩波文庫版は年表、コラム、戦闘時の部隊配置などの資料が豊富でした。戦争と平和全巻を振り返って、最初読むのが大変だったけど、アウステルリッツの戦いで物語が一気に加速します。私が好きな登場人物は何度も死線をくぐり抜けてある境地(ネタバレになるので書きません。)に到達するアンドレイ・ボルコンスキーかな。最初嫌いだったけど様々な人に接することで人間的な成長を遂げたピエール・べズーホフ も捨てがたい 。司馬遼太郎 が好きなら確実にお勧めできる本です。 ウクライナ侵攻しているプーチン氏に読

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    2025年12月21日
  • 戦争と平和 (一)

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    世界の十大小説の一つと言われるトルストイ がロシア視点で描くナポレオン戦争 です。全6巻の岩波文庫を選んだ理由は、コ ラムや年表等が豊富で読みやすいからです 。第1巻は1805年の第三次対仏大同盟からナポレオンのウィーン占領 までを描きます。第1巻は登場人物が誰かよく分からず読むのに苦労しました 。戦争と平和は、第1巻目が最大の難関でしたがそれを超えればサクサク読めるようになりますよ。

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    2025年12月21日
  • イワン・イリイチの死/クロイツェル・ソナタ

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    終わらない上り坂はない。
    山登りやヒルクライムでしんどいときにいいきかせる言葉だ。
    もしこの坂が永遠につづくとおもうと、のぼりの苦しさの途中で心折れて足をついてしまうだろう。
    一方で来年50をむかえる身としては、上り坂のあとに下り坂がある、ということが現実的になってきた。
    下り坂のゴールは「死」であろう。
    トルストイによる死についての本である。
    イワンクロイツはごく平凡な地方官吏。ふとしたことから死にいたる病になり、病床でそのときを迎える。
    その死ぬプロセスの間で、自分はほんとに人生をいきてきたのか?人の期待や世間の相場ばかりにあわせてないか?を自問自答し煩悶する。
    自分は何もえてない、なんに

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    2017年04月10日
  • 戦争と平和(一)

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    戦争と平和が交錯する中で自身の信念や想いを揺さぶられ、翻弄される人々の心の変遷を描いたドラマ。その中に著者の考える歴史学と様々な事件や事象についての見解、解説、考察が織り込まれています。

    新しい登場人物が次々に現れる物語の序盤は感情移入もままならず、読みにくさに苦戦しました。最初は相関図を片手に読み進めるのもいいかもしれません。やがて物語が大きく動き始めるとそこからは打って変わって読みやすくなり物語に惹きこまれていきました。

    登場人物のセリフや、著者自身の言葉で伝えられるメッセージには深く考えさせられるものがあります。
    壮大なドラマの中でそれらに出会い読み解いていく面白さ。とても有意義な読

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    2024年05月23日
  • 戦争と平和 (六)

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    この巻で印象的だったのはペーチャとプラトン・カタラーエフの死。あまりに呆気ない終わり方。人は生まれる前は長い月日を母の胎内で過ごし、期待と希望を浴びながら誕生する。物事も最初はドラマチックに始まるのに終わる時はあっけない。人の一生も同様なのかもしれない。

    最後は二組の夫婦がそれぞれいい家庭を築きハッピーエンドに終わってはいるが、個人的にはソーニャがとても不憫に感じる。
    伯爵夫人あたりが、いい縁組でも探してあげるべきだと思うが…彼等にとってソーニャは使用人程度の存在だったのだろうか。

    何はさておき、長い時間かけて読んできたけど、人の心の動きや変化が大変リアルで興味深い、やはり名作だと思った。

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    2017年03月02日
  • 戦争と平和 (五)

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    戦場前線の記述は理解するのに時間がかかるが、ピエールの目を通した戦場の模様はとても臨場感がある。
    しかし、地獄の沙汰も金次第とはよく言ったもので、戦場で負傷した兵隊はたくさんいる中アンドレイは医者が掛り切りの特別待遇を受ける。捕虜になったピエールもフランス語が話せて育ちの良さが伺えるため他の捕虜と一線を画す待遇を受ける。
    現場にいる人間はお礼を期待したわけでもないだろうし、そんな状況の中では見返りは期待出来ない事もわかっているだろうが、おそらく習慣から旦那方に丁寧に接してしまうのだろう。

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    2017年02月26日
  • 戦争と平和 (四)

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    後半のフランス、ロシアの戦い、一気に読んだ。
    戦争でのみんなの心理はこうかもしれないなって思った。状況はコロコロ変わって、指示も追いつかないし、みんなその場で勝手に決めて…

    それにしても、ピエール危ないし、邪魔だと思うんだけど。

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    2016年12月07日
  • 戦争と平和(四)

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    もしも、自分が出版社の編集者で、レフ・トルストイさんが、「戦争と平和」を持ち込んできたら。

    読んだ上できっと、ひとつだけダメだしをすると思うんです。

    「大変面白いんですが、全体に時折、あなたの歴史観、歴史考察の部分がありますね。特に、第四巻に多いです。この部分は、思い切って全部カットしましょう。それでも全く物語としての面白さは損なわれません」

    で、もし抵抗されたら。

    「では、少なくとも、第四巻のラスト、物語が終わってから文庫版で80ページもある論文みたいな部分だけでも、全カットしましょう」

    と強く訴えると思います。

    「どうしてもこだわるのなら、それは別の本として出しませんか?あるい

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    2016年12月05日
  • 戦争と平和 (三)

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    ナターシャはトルストイが“全力をこめて創造した魅力的なロシア女性像”らしい。
    だけど、おバカさんにしか見えない。そこが面白いんだろうな。
    いろんな恋愛の形が書かれている。

    レビューは最終巻で。

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    2016年11月07日
  • 戦争と平和(四)

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    最終巻第四巻は戦争の記述が多い。
    後半1/4は物語を終結させトルストイが論じる戦争、歴史、民俗、人間と神のあり方などで締められる。

    ※以下登場人物の生死などネタバレしておりますのでご了承ください。※


     【ベズウーホフ伯爵家】
     ❖ピエール(ピョートル・キリーロヴィチ・ベズウーホフ伯爵):
     三巻ラストでモスクワでの破壊工作とナポレオン暗殺計画を疑われてフランス軍捕虜に。
    過酷な捕虜生活。他の捕囚者との交流と身近な死。
    捕虜体験はピエールをどう変えたのか。

    解放されたピエールは、アンドレイ公爵の妹マリヤと、ナターシャ・ロストワと再会する。

    改めてナターシャへの愛の喜びに浸るピエール。

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    2017年08月17日
  • 人生論

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    手にとって裏表紙見て読むのやめそうなタイトル&作者ですが、友達に薦められ読んで、自分の考えていたもやもやした捕らえどころのない雲みたいな事柄が文章になっているのをみて感動しました。10年以上前に読んだのでもう一度読む必要あり。

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    2016年05月31日
  • アンナ・カレーニナ 2

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    この巻ではリョーヴィンが百姓と草刈りをする場面が1番好き。疲れと清々しさがよくわかる。

    この巻の前半ではリョーヴィンの農業に対する考えや場面が展開され、その後はアンナの問題。

    巻末のガイドでは、リョーヴィンの農業の話は退屈に思う人が多いようだと書かれていたけれど、私は退屈に思えなかった。

    結婚や離婚の考え方が複雑。
    アンナも今まで結婚生活についてはかわいそうだったので…というのを踏まえて、だからこうなっちゃったんだよ…みたいに読めばいいの?
    アンナ、どっちやねん!ってツッコミ入れたくなる。

    時代背景がわかれば、こういう複雑なことが起こりうるということがわかりました。

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    2016年01月04日
  • アンナ・カレーニナ 1

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    不倫が結構当たり前というか。みーんな知ってますよ状態。

    カレーニンの“「どうしてここまで放っておいたんだ?こんな見苦しい状況をどうして解消しないのだ?」と義憤を覚えたものだった。”
    まさに読者がそれをカレーニンに言いたくなる。

    好きなシーンがあって、ヴロンスキーの競馬のシーン。疾走感、躍動感があり、自分自身がヴロンスキーになって走っているかのような描写だ。

    タイトルにあるのだから、アンナは主人公になるんだろうけど、なんだか影がうすい… 上流の綺麗な女、恋に流された女っていう印象で。これからパッとしてくるのかな?

    最後の方の無理をしているキティの姿が描かれていて、そりゃ無理をしたらいつか

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    2015年12月22日
  • 人生論

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    レビュー漏れ。これも読んだのはだいぶ前。
    当時ブックノートに書いた一節を引用

    「トルストイいわく、人間の生命とは幸福の志向にあるという。そしてそれは理性が動物的個我を支配することによってのみ可能であり、それが出来なければ、人間は「生存している」だけに過ぎないと。人間の生命とは一体何か。幸福とは一体何か。幸福を志向するということは、いかにして生きることなのか。人生について考えさせられる、ディープな内容になってます。」

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    2019年05月13日
  • アンナ・カレーニナ 4

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    真実の愛とは何かという普遍的なテーマを、不倫の恋という側面から切り取る、純文学的な物語でした。アンナはどうすれば良かったのでしょう? 愛してもいない夫の元に留まるのが真実の愛に即した行動だったのか…否。では夫には隠したまま不倫を続け、愛人の子を夫の元で育てるのが正しかったのか…否。では、やはり筋書き通り夫を捨てて愛人と逃げるしかなかったのか…そうかもしれない。確かに、アンナはヴロンスキーの愛さえあれば幸せであり続けられたのかもしれません。けれどそうはいかなかった。普通の人間は、彼女ほど愛に対して純粋ではありません。だから恋人に飽きられたって次の恋を探すなり、冷えた関係のまま共に暮らすなり、とも

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    2015年11月23日
  • イワン・イリイチの死/クロイツェル・ソナタ

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    性と死。トルストイってこんな文章も書けるのか……。
    イワン・イリイチの死に様に戦慄、ポズヌィシェフの恋愛・結婚観に共感。世間一般から見ると相当僻んでる部類に入るらしいが。
    普段あまり考えたくないことについてはっとした時に、ぜひ。

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    2015年09月23日
  • 人生論

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    なんだろう、真面目というにはことばが足りない。このジッドに似たこの信仰心。光さすような力強くておもわず目がくらんでしまうような。
    別に父なる神という大いなる存在の前にひれ伏して身を委ねているというわけでもない。彼のことばこそが光となって動いているのだ。名前が悪いかもしれないが、トルストイ教、そんな感じ。
    タイトルは人生論となっているが、人生の「生」どう生きるかではなくて、「生きる」とは何か。ひたむきな考察である。彼は決して論じているのではなく、「考えて」いる。「生命考」といった方が正確かもしれない。
    生命とは遍く幸福を求める存在である。幸福とは動物的な自分の快楽ではなく、理性が求める他人の幸福

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    2015年09月14日
  • コサック~1852年のコーカサス物語~

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    人が、獣が、山が、これほど生き生きとした物語はほかにあるだろうか。
    若きオレーニンから、若きトルストイから吹き上げる爆風を、ぜひ全身で感じてほしい。

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    2015年08月21日
  • アンナ・カレーニナ 2

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    ネタバレ

    リョービンの充実っぷりとアンナ・ヴロンスキー両人の不貞の恋の行方が周辺人物を巻き込み詳細に描かれている。またアンナの言動に頭を悩ませるカレーニンの苦悩も手に取るように理解できた。にわかに風雲急を告げる予感がするか、どうなるかは三巻に期待。個人的には不器用ながら真面目なリョービンに好印象。

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    2014年10月03日
  • アンナ・カレーニナ 1

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    ネタバレ

    当時の華やかな社交界の様子や人物描写を詳細に書き記している。第一巻は割と展開が早く感じたが、2巻以降は緩やかになるのだろうか。物語そのものは非常に取っつきやすくさらさら読めた。アンナとヴロンスキーの二人の行く末が非常に気になるが、オブロンスキー・ドリー・キティ・リョーヴィンがそれぞれどうなるかも楽しみ。

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    2014年10月03日