トルストイのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ロストフ伯爵家とボルコンスキイ公爵家の人々の交際。旺盛な実行力に富むアンドレイと、繊細な感受性で自己の内面に没頭し人生の永遠の真理を探究するピエール。二人の若い貴族に仮託してトルストイの深遠な人間観が吐露され、彼らの生活を通してロシア社会の実態が鮮やかに映し出される。
この巻ではそれぞれの人物の恋愛模様が数多く織りなされていて、読んでいる方もドキドキしたり、ハラハラしたりさせられた。
当時と現代の男女間の距離感の違いがたくさん見られ、当時の生活を少し垣間見ることができて、読みやすい巻だった。
個人的には、ナターシャが不憫すぎて、最後は幸せになってほしいなと思わずにはいられなかった。 -
Posted by ブクログ
「人間のこわさ」が物凄くリアル。抉る感じでも、皮肉ってる感じでもない。ただ、登場人物の挙動と心情をありのままに書くことが、こんなにおそろしいのかと思った。腹黒い、んではないんです。誰もがそういう意味での「腹」を持っていることが、こわい。そして何より、それに共感してしまう自分、そういった純粋な騙しあいに爽快感すら感じでしまう自分がこわい。人間って本当にこわいと思う。
物語としての続きもとても気になる。昼メロもいいとこです。どこでも修羅場です。笑
そして、情景描写というか、比喩がとても素敵。面白かったり、きれいだったり、思わず付箋をつけてしまう行がたくさんありました。ただ、たまに喋りすぎという -
Posted by ブクログ
ネタバレアンナは社交界からは遠ざかっていても豪邸で何不自由無く暮らしており、知人からは慕われて美貌も衰えない。庶民の自分から見ると何をそこまで悲観して死に至るのかどうもピンとこないのたけど、アンナにとってのアイデンティティはヴロンスキーの愛に立脚していて、それが翳った時点で存在意義を無くしてしまったのだろうとは理解できる。
しかしヴロンスキーはリョーヴィンのようにせっせと領地経営に勤しむでもなく、愛人を伴って田舎や都市に豪邸を構えて優雅に趣味に生きて、画家のパトロンになろうもいう裕福ぶり。
当時の貴族の豊かさの仕組みがやっぱりピンとこない現代庶民の私。
一方リョーヴィンは、何のために生きるのかをず