【感想・ネタバレ】戦争と平和 (一)のレビュー

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Posted by ブクログ

読み切りましたよ。ついに。
読み切った感想としては、自信を持って退屈な日々を生きようと思った。
この本を読めば、歴史を形作ったのは偉人でなく、権力と大衆ということがわかる。つまり、歴史の教科書とかに載っているのは権力を持っていた偉人だけだけど、私たちがこうして暮らしている基盤は歴史では汲み取れない大衆1人1人の悲しみと幸せのドラマの元に作られていることをこの本は教えてくれる。
現在を生きている私は教科書には乗らない豆粒の一つだけれども、百年後教科書に載るだろう、歴史を形作っている大衆の1人として頑張って生きよう、そう思えた。

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2016年02月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

何年も前から新潮文庫の方を何十回も本屋で開いては文章に謎の拒否感を感じて本棚に戻していたこの小説。
他の人の訳なら、脳が突っ張ねることもないかと、この岩波版を購入してみました。結果としては、他の方のレビューある通りにこちらも決して読みやすい訳文ではありませんが、それでも内容にぐいぐい引き込まれて最後まで(と言ってもまだ一巻だけですが)読み通すことができました。

この巻に収録されているのは第一部の第一遍と第二編。第一遍はモスクワの貴族社会が舞台で、主人公挌の青年ピエールの遺産相続の顛末。第二編は一転して対ナポレオン戦争の最前線で、主人公格の一人アンドレイを軸に戦場での日常風景から始まり、侵攻してきたフランス軍をアンドレイの所属するロシア軍の一部隊が食い止めるという壮絶な戦いをクライマックスにして終わります。

第一遍は正直、退屈でした。かなり進んでから出ないと誰が主要人物なのか掴みにくいし、公爵やら伯爵やら色んな地位の人が入り乱れて相関関係の把握も大変。ちょっと読んだだけで、この小説から脱落する人が多いのもすごく頷けます。ペテルブルグからモスクワに視点が移ったあたりでなんとなく話の筋が見えてきて、ドルベツコイ公爵夫人が自分の借金の心配がなくなる辺りからはよくある遺産相続争いのストーリーとして読めました。といっても、悪役であるワシーリー公爵とエカテリーナが何を考えてるかは最後まですごい掴みづらかったです。

第二編は、全く逆の感想で、読んでる途中は興奮しっぱなしでした。なぜ、これを第一遍にしなかった(笑)
トルストイは従軍経験もあるそうで、その経験を十分に生かして、当時の戦争の最前線で兵士たちが何をしていたのか、何を考えていたのかを非常に生々しく描けていると思います。特に自分のお気に入りは、はじめの方のロシア軍の兵士たちが橋の上を押し合いへし合いしながら渡っていくシーンです。雄大なオーストリアの大地の風景描写から始まって、無数の人間が川のように流れていく、その場所にまさにいるかのような臨場感があります。例えて言うなら気合の入った映画の導入部のよう。もっというと、テレビシリーズのアニメが劇場版になった感じ、でしょうか。デティールのある描写が散りばめられていて、自分の頭の中には実写映画のイメージとジブリアニメのイメージの二重写しで再生されました。
将軍から一兵卒まで、みな人間臭い思考形式で、戦争中なのに流れている空気にはユーモアを感じます。
クライマックスの一場面、準主人公のニコライが興奮のあまり砲撃を受けて馬が負傷して動けなくなっているのにしばらく気づかず突撃している気になっていて、はっと我にかえって、命からがらフランス兵から逃げ延びるシーンは滑稽さと暴力の恐ろしさが同居していて作者の現実に対する深い思慮を感じます。戦争は非人道的な行為ですが、戦争しているのは紛れも無い人間一人ひとりなのだな、というのがすごく伝わります。

総合すると、この作品を読まないでいたのはすごく勿体無い! といった感じです。幸い、まだ今年は時間が作れそうなので、最後のチャンスだと思いあとい五冊、読み切ろうと思います。

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2012年10月14日

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ロシアの時代背景を知らなかったため、物語初めのアンナのパーティーや上流社会の人々の会話に入っていけないような感覚があった。

目的のためなら手段を選ばないドルベツコイ公爵婦人の図々しさが印象的である。

ピエールの正しい人のようで、何も正しくないような立ち位置が興味深い。

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2020年09月09日

Posted by ブクログ

ついにトルストイの最高傑作の一つで大作の『戦争と平和』を読み始めてしまった。最初、新潮文庫と岩波文庫のどちらで読むか迷ったが、登場人物の紹介や家系図、小説の途中で入る「コラム」のある岩波文庫の藤沼貴氏の訳の方を読んでみた。
結論的に言うと藤沼氏の新訳は非常に読みやすい訳で、注釈なども適度に入っており、かなり分かりやすかった。「コラム」が小説の筋を遮ってしまうというようなこともなく、当時のロシアの背景を分かりやすく解説してくれて、ロシア史の専門家以外の人には絶対に役に立つと思う。

さて、物語の方はというと、最初の100ページくらいは登場人物がやたら多く、話の筋をたどるのが非常にやっかいだった(何度、冒頭の家系図を見返したことかw)が、ナポレオン軍との戦争が始まってからは非常にスムーズ、かつ、のめり込むように読むことができた。
はっきり言って面白い。まだ1巻目で6巻まであるので、焦らずにじっくりと読んでいきたい。

同時代ロシアの文豪ドストエフスキーの小説が登場人物の心情風景をこれでもかというくらい詳細に描くのに比べると、トルストイの「戦争と平和」の文章は分かりやすく、登場人物の心情描写よりも、起こった事実を淡々と書く感じですね。

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2019年06月03日

Posted by ブクログ

3000頁超の大作。50日位掛けて漸く全編読み終えた。(一気読みが勿体無い気がしたので、間に違う本を10冊ほど読みつつ。)
細かい人物描写(特に小さな動作に潜む無意識的な心理)がいちいちおもしろく、人間観察の鋭さが素晴らしい。それと、巨視的な歴史観が同居してるのが、類い稀な作家である所以か。

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2017年08月19日

Posted by ブクログ

大迫力、3000ページ!いや、たぶんそれ以上。読み切ったというだけで達成感がある。
トルストイは本当に人間を描くのが上手い。内面描写に頼りすぎず、ちょっとした動作や外見を描くことで人物像を立ち上がらせる。「こんな人いるいる!」と思ったことはしばしば。
戦争のエピソードと恋のエピソードがあるが、両方とも読みごたえがある。私は戦争に関する筋のほうをより興味深く読んだ。
後半に行くとトルストイの思想がかなり直接的に描かれるようになり、この辺は好き嫌いが分かれるかもしれない。私はトルストイの主張は好きである。地に足がついた思想であるという印象を受け、きっと現実の荒波で長いこと揉まれてこうなったのだなあと思わされる。

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2017年07月29日

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フランスのナポレオンによるロシア襲撃をロシア側から描いた言わずと知れたトルストイの代表作

ロシア上流階級の若者の恋愛、遺産問題などをリアルに描く

全6巻

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2009年12月03日

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 題名は、よく聞くけれど、どんな話なのか全く知らなかった。ピエールが主人公なんだろうと思いながら、登場人物が多すぎてよく分からず、本の最初にある系図を見ながら読み進めた。

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2024年02月04日

Posted by ブクログ

この岩波版では、当時の風俗や軍隊の階級、お金のことなど、作品理解に役立つコラムをところどころに入れるという思い切った試みを行っている。

これらの情報はたしかに役立つが、本文の流れをぶち切ってしまう。それで結局、最初にまとめて読むことにしたのだが、それならば、本文中に入れるより、後ろにまとめてもらっていたほうがよかったのではないかと思う。

「戦争と平和」は高校2年のときに読んで、それで読んだことにしておいたのだが、内容はまるで忘れてしまっていた。

白くてきれいな3冊本で、今調べてみると、中央公論社の「新集世界の文学」の17,18,19巻で、訳者は原卓也。

岩波の本書第一巻は第一部第二編まで。
たんたんと読み進める。

当時のロシアの評論家ストラーホフが「人間生活の完全な縮図」といい、サマセット・モームが「世界の十大小説」のなかで激賞している本作品、わたしにとってははたしてどうでしょうか。

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2020年07月16日

Posted by ブクログ

前半は社交界の様子やピエールの遺産相続問題でわかりやすかったけど、後半は舞台が戦場に移ったので理解するのに時間を要した。

理想の高いアンドレイが戦争の緊張感にワクワクしたが、上官達の体たらくに失望する様が興味深く読めた。アンドレイもニコラスもいい奴だけど自意識が強い。若いんだなぁ。

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2016年11月27日

Posted by ブクログ

この歳で触れることになろうとは。
文体は慣れれば読みやすいですが、なんせ先が長い・・・
がんばろう。
世界史もっと真面目にやってれば良かった。

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2013年10月11日

Posted by ブクログ

ナポレオン戦争の話だとは露知らず。
そして長編だとは露知らず。
おもしろそぅなんだけど
まだまだ序の序・・

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

中学のときに国語の先生に薦められて読みました。あまりにも長くて、本の角でぶん殴ってやろうかと思いましたが、全部読みました。もう読まないけど。

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2009年10月04日

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