【感想・ネタバレ】アンナ・カレーニナ 1のレビュー

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Posted by ブクログ 2022年10月27日

19世紀後半のロシア。ひとつの不倫から始まるドラマを軸に、貴族社会の多様な人間模様を描く恋愛小説の名作。

「幸せな家族はどれもみな同じようにみえるが、不幸な家族にはそれぞれの不幸の形がある」
有名な書き出しから始まる第1部は、不倫から始まり不倫に終わる。『出会ってしまった!』という感じ。美しいロシ...続きを読むアの情景と細やかな心理描写が読みやすく、冒頭から興味を引く展開が連続して続いていくので、面白くない部分がないというか、ダレることなく一気に読めた。主役となるアンナ&ヴロンスキーだけでなく、青年貴族リョーヴィンと、彼に関わる令嬢キティの物語もそれぞれ独自に進み、人間関係のバランスが絶妙に設定されていて興味が尽きない。個人的にはやや内向的で真面目なリョーヴィンくんに共感してしまった。

第2部では、行くところまで行くふたり、農業に専念するリョーヴィン、手本となる人物に出会うキティ、というところまで描かれる。手に汗握る競馬レースのシーンは迫力があって面白かった。登場人物たちがこれからどうなっていくのか、続きが本当に楽しみだ。

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Posted by ブクログ 2016年09月26日

19世紀後半のロシア貴族社会における恋愛物語。

複数の主人公が登場し、各々が様々な恋愛模様を生きる。

単に恋愛にのみとどまらず、当時のロシアの社交界、貴族秩序、家庭、政治、経済など、多様なテーマが描かれる。

100年以上前の、異国ロシアにおける物語とはいえ、各登場人物の心の動きなどは、非常にリ...続きを読むアリティのあるものとしてこちらに迫ってくるようである。

訳文はとても読みやすく、次巻以降も楽しみでならない。

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Posted by ブクログ 2013年07月03日

この本は実はタイトルの女性は
少しページを読み進めてこないとでてきません。
いきなりすごいことになるわけではないので
そこのところ、お間違えなく。

本当に文章が巧みに尽きる作品です。
ロシア文学と聞くとクソ難解という
悲しいレッテルを貼られがちですが
この本はそうではありません。
確かに長いですが...続きを読む決して難解ではなく
彼の文章に惹かれることでしょう。

本当の主人公はアンナなのですが
私は失意の底に落ちたキティが気に入っています。
彼女の再生の模様を見ていきたいです。

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Posted by ブクログ 2012年05月16日

リョービンとキティのパートがよかった。多元的でとても人間臭い。農業、労働、宗教に対する考え方に非常に刺激をうけた。
一方でアンナとヴロンスキーはまさに悲劇のヒロイン。情熱に浮かされて自分で自分を追い詰めていく様に人間の恐ろしさを感じた。

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Posted by ブクログ 2011年04月13日

村上春樹の「ねむり」に出てきたので急に読みたくなりました。
全巻一気によめました。たぶん新訳だからでしょう。
思った以上に、現代でも通用するテーマ。
アンナはもっと古くさいヒロインなのかと思っていましたが、
美人でおしゃれで魅力的なのが新鮮でした。

鉄道が新しいものとして重要なモチーフとなっている...続きを読むのが、
かえって時代を感じさせます。

同じロシアの古典の「カラマーゾフの兄弟」よりは、
たいくつな箇所がありません。4巻ですが読みやすいので、
それほど気合いを入れる必要はありません。
ちょっとはまりたい、そんな時におすすめです。

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Posted by ブクログ 2010年10月23日

まさに完璧な小説だと思う。
通常人物すべてに興味をひかれる。
どういう変化をするのか、あるいはどういう変化をしないのか。
彼らの今後が気になる。

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Posted by ブクログ 2010年06月27日

最後まで読み終わった。
















思わず、強調しまくってしまうほど(笑)
いやあ、おととしくらいにカラマーゾフ読んで、そっちには、いや~やっぱり昔の人の考えてることはよう分からんわ~お話やから仕方ないか~、みたいなぬるいテンションで読んでしまった...続きを読むんだけど、アンナは始終、なんたるアクチュアリティー!!!!とコーフンしまくってました。
日頃自分が考えてるようなことが、分かりやすく適切な言葉で表現してくれてる感覚で、読んでて実に爽快。訳のリズムも好きで、単語の選択とか表現のセンスがほんと良かった。
や~、私これまで読んだ本の中ではブッデンブロークがお気に入りナンバーワンの座ちゃうか、思ってたけど、いきなりアンナに座を明け渡してもいいかと思ったよ!(笑)
もうそういうことにしとこうかな!!

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Posted by ブクログ 2010年05月08日

ロシア文学はなぜにこうも面白いのでしょう。長編なのですが読み応えがあって、読まずにいられません。アンナという女性の恋愛が中心なのですが、彼女をとりまく男性たちの方が面白みがあります。

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Posted by ブクログ 2009年12月01日

 ロシアの上流社会で気高く自分の生き方を貫くアンナと農業など日々の暮らしを送りながら信仰などで悩むリョービンを描いた2段構成の話。宗教、プライド、時代背景などテーマが多岐にわたり深く掘り下げた構成が緻密にくまれており、読後、その深さに圧倒される。

 主人公二人をとりまく個性的な人物達を通して、自由...続きを読むに生きにくい社交界や当時の戦争、農業近代化の批判など適宜、著者の考えと思われるところが伺える。

 時間の流れや状況によってアンナの気品が欠けたり、誇張されたりしたために追い込まれていく心理描写が詳細に書かれており、人間の内面が深く観察されていることに驚く。リョービンにしても実際の生活の雑事の中から善の意味、理性の役割を悟っていく様は物語の中で非常に重要な位置を占めている。

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Posted by ブクログ 2021年11月03日

古典的名著。活発で気高くも愛への熱情が抑えきれぬアンナとヴロンスキーとの情事の変遷、そして夫の貴族としての面子と誇りを持った仕打ち、一方でキティに振られ傷心のリョーヴィンの立ち振る舞い。文豪トルストイの壮大な時代背景と機微ある人物描写がある一方、大衆向けメロドラマの趣で面白い。

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Posted by ブクログ 2021年05月20日

アンナが生きた時代のロシア
鉄道の発達(急速な近代化)ペテルブルク=モスクワ鉄道
農奴解放。
貴族文学の破綻。。

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Posted by ブクログ 2018年07月18日

流石のトルストイ先生代表作。「戦争と平和」の次に読んでいるが、テーマは違っても、心理描写の超絶さは変わりません。

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Posted by ブクログ 2017年06月04日

20ページに一度くらいハッとさせられるような心理描写が出てくる。必要十分な描写という感じで、無駄が全然ないのである。
アンナとリョーヴィンという二人の主人公がいるが、キャラクターとしてはリョーヴィンのほうが個人的に好きになれた。一番好きなシーンはリョーヴィンとキティが黒板上でお互いの気持ちを打ち明け...続きを読む合うところ。こんな恋をしてみたい。

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Posted by ブクログ 2018年11月25日

ロシア文学特有の感じがあり、最初はとっつきにくいのだがすぐに慣れてこの世界に入り込んでしまうのは流石。
この作品が100年以上前だとはとても思えないような普遍的なテーマなんだと思い知った。
人間そんなに変わらないよね。って思ってしまう。
早く続きが読みたい。

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Posted by ブクログ 2015年12月22日

不倫が結構当たり前というか。みーんな知ってますよ状態。

カレーニンの“「どうしてここまで放っておいたんだ?こんな見苦しい状況をどうして解消しないのだ?」と義憤を覚えたものだった。”
まさに読者がそれをカレーニンに言いたくなる。

好きなシーンがあって、ヴロンスキーの競馬のシーン。疾走感、躍動感があ...続きを読むり、自分自身がヴロンスキーになって走っているかのような描写だ。

タイトルにあるのだから、アンナは主人公になるんだろうけど、なんだか影がうすい… 上流の綺麗な女、恋に流された女っていう印象で。これからパッとしてくるのかな?

最後の方の無理をしているキティの姿が描かれていて、そりゃ無理をしたらいつかしんどくなると思った。でも、若いというのはそういった部分があり、気付いていくものだと思う。決断についても。

続きはどうなっていくのやら?

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2014年10月03日

当時の華やかな社交界の様子や人物描写を詳細に書き記している。第一巻は割と展開が早く感じたが、2巻以降は緩やかになるのだろうか。物語そのものは非常に取っつきやすくさらさら読めた。アンナとヴロンスキーの二人の行く末が非常に気になるが、オブロンスキー・ドリー・キティ・リョーヴィンがそれぞれどうなるかも楽し...続きを読むみ。

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Posted by ブクログ 2014年03月05日

不倫物語。
男は~とか女は~っていうところではちょっとフェミっちゃうし、結婚どころか恋すらまともにしたことがない私には理解し難い部分ばかり。
それでも面白くてサクサク読めてしまうのは、この作品が超名作だからなのか、新訳が上手に訳してくれてるからでしょう。

舞台となっている時代のロシアや西欧の知識が...続きを読む全く無いので、知識の不足を強く感じてしまう。
なぜ彼らはロシア語だけでなくフランス語、英語、ドイツ語を使って会話するのか?
貴族社会や、当時のロシア社会そのもの等、勉強してみたくなります。

この調子で、今月中に全四巻読破したいなあ。

視線で会話しすぎ。

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Posted by ブクログ 2013年05月07日

「幸せな家族はどれもみな同じようにみえるが、不幸な家族にはそれぞれの不幸の形がある」そうそう、平凡と言われる家庭こそ実は何より幸福なのに、そんな家庭なんてどこにも見当たらないのは今も昔も変わらない。二組の夫婦の不倫劇と若者間の三角関係のすれ違い、粗筋だけ見ると単純だけどそれを精緻な人物描写で陰影を深...続きを読むめ、資本主義と社会主義、貴族制度と議会制度といった具合にあらゆる社会要素が併存していた19世紀後半、動乱のロシアを舞台とすることで圧倒的な奥行きを与える事に成功している。当時の鉄道についての解説は興味深い。

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Posted by ブクログ 2011年09月28日

訳のせいなのか、普通の現代小説のようによめます。とりあえず、読みやすくておもしろいです。詳細な感想は最終巻で

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Posted by ブクログ 2009年10月07日

2008.10
古典名作だと警戒していたけれど、さくさく読めた。初心者にも読みやすい訳。
ヒロインと恋人が少しずつ近づいていき、そして…と思っていたのに、いつの間にかあっさりくっついていたのには正直びっくり(笑)いつのまに子どもが…。

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Posted by ブクログ 2013年02月28日

「人間のこわさ」が物凄くリアル。抉る感じでも、皮肉ってる感じでもない。ただ、登場人物の挙動と心情をありのままに書くことが、こんなにおそろしいのかと思った。腹黒い、んではないんです。誰もがそういう意味での「腹」を持っていることが、こわい。そして何より、それに共感してしまう自分、そういった純粋な騙しあい...続きを読むに爽快感すら感じでしまう自分がこわい。人間って本当にこわいと思う。

物語としての続きもとても気になる。昼メロもいいとこです。どこでも修羅場です。笑

そして、情景描写というか、比喩がとても素敵。面白かったり、きれいだったり、思わず付箋をつけてしまう行がたくさんありました。ただ、たまに喋りすぎというか、説明しすぎな感が否めないところもあったり。(何様だ、という感じだけれども。苦笑)

とりあえず、カラ兄からはまったこの古典新訳シリーズ、本当に好きです。個人的に、このシリーズによって光文社が赤丸急上昇です。このシリーズで読んでから、気に入った作品は新潮やら岩波やらで再読したいなーと思う。

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Posted by ブクログ 2020年03月09日

初トルストイ。
アンナの不倫シーンは昼ドラのようで、ついつい読んでしまう。体裁を気にするばかりで自分のことを見てくれない夫と、若々しい愛情を素直にぶつけてくる青年。この青年は思わせイケメンなのでつまり女の敵。夫もまぁまぁなクズなので、アンナかわいそう。

「小説」として読もうとするとリョーヴィンの田...続きを読む舎シーンは死ぬほどつまらないが、舞台が近代化の機運高まるアレクサンドル2世代(農奴解放etc.)であることを考えると、「歴史書」をも包含したものとしてスラスラ面白く読める。

巻末に当時の結婚観などが読書ガイドとして付されているのが嬉しい一冊。

個人的な推しは、どこか影のある優しい女性ワーレニカ。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2014年06月17日

基本はメロドラマではないか。
名作と言われる所以はこの巻では分からない。
作者が同じだからか、登場人物が「戦争と平和」と被ることが多い。

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Posted by ブクログ 2014年03月09日

トルストイ3作目
やっぱり他の外国人作家に比べ読みやすい。

十九世紀後半のロシア上流社会の出来事って言うのが概要です。

都会の社交界と田舎暮らしという対比は今回もあって、彼の得意技だなって思いました。

タイトルのアンナが最初から出ていなくて戸惑いました。

まだ序盤(後三巻あるのかよ…)なので...続きを読む評価しようがないのですがとりあえず3つ星とします。

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Posted by ブクログ 2012年02月18日

あ~やっと読み終わった

あらゆる要素が注ぎ込んである小説だった。 恋愛結婚宗教政治戦争思想もうぜんぶ入ってる。

好きなとこ
アンナの魅力の書かれよう
ヴロンスキーに遊ばれた後の弱りキティ
良い年したリョービンの浮かれっぷり
リョービンの猟のシーン
リョービンの畑仕事
娘を生んだ時の狂いアンナ
1...続きを読む40年前のロシアの貴族生活のあり様
ウォトカ
四巻後半アンナとリョービンそれぞれの死の考察 ここはかなりきた

総合小説ってなに?って思ってたけど、これ読んで理解。ぜんぶ入ってるってことだ。
ぜんぶ入ってるから、人によって面白いとこと面白しろくないとこと出てくる。自分の興味の偏りが知れる。

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Posted by ブクログ 2010年05月14日

古典的名作を読もうという課題を勝手に作り、
去年はファウスト、カラマーゾフの兄弟を読みましたが、
どちらも「これは…!」という予想外の面白さだった。何というか、破天荒な。

それに比べたら、今のところアンナ・カレーニナは、「ああ、まぁ…」というレベルです。
予想の範疇の面白さというのかしら。
確かに...続きを読む展開は巧みで、群像劇だけど混乱もしないし、却って飽きが来ない。
んー、嫌いじゃないのですが。19世紀イギリス小説テイスト。
どんな劇的な展開でも、なんか枠からはみ出さない感があるというか。
これがトルストイ先生の個性なのかな。

とはいえ、面白くないわけではない。
なんせ今のところ、手放しで素敵な女性、男性というのが一人もいません!
それこそが、本当の人間なのねー、という感じ。
ヒロインのアンナが、美しく思いやり深く完璧な女性と思いきや、
意外とダメな子だったりしたのも、ガッカリな半面ニヤリとしなくもない。
そんな両面を持ってる私もまた、素敵な女性からは程遠い。

今のところ、そんな感じで、高みから人間観察をしてるという感じで読み進んでます。
第一巻は、たいてい人物紹介で終っちゃうからね。次からに期待。

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