新津きよみのレビュー一覧
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家庭や日常のなかに歪みを潜ませ、人間関係のいやらしさを描いてきた新津きよみさん。
『意地悪な食卓』は、食事をめぐる女性たちの心理戦をテーマにした短編集で、全8篇が収録されています。書店でも手に取りやすい位置に並んでいて、新津さんの陰湿な心理劇を求めるファンがまだまだ健在なのだと感じました。私もやはり好きです。しかもほんのりとミステリ色が漂うところも面白い。
8篇どれもキリッと小気持ち悪さがありましたが、とりわけ「手作り」が印象的でした。人が作った食事を受けつけない恋人を持つ女性の物語。食べる/食べさせるという営みをめぐる執念のぶつかり合いが、短編ならではの凝縮感で描かれています。
日常的な -
Posted by ブクログ
「最後のおたより」がテーマの短編集。
半分近くが初めて読む作家さんでした。
「おたより」と言ってもパッとイメージする「紙の手紙」ばかりじゃない。その形は本当にさまざまで、次はどんな“おたより”ストーリーなのか楽しみに少しずつ読み進めました。
特に好きだったのは、
「もうひとつある 鷲宮家四訓」大崎梢
「猫への遺言」柴田よしき
「そのハッカーの名は」福田和代
家訓の謎が気になって引き込まれたもの、
夫の猫に宛てた手紙から愛情を感じたもの、
ちょっと異色でミステリーっぽい雰囲気のもの、
趣向は異なりますが、どれもラストは優しく、晴れ晴れとした気持ちになりました。
矢崎存美さん「たからのちず」は -
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Posted by ブクログ
ネタバレ温かな記憶をめぐる「想い出」の旅を描いた7作品。こういうアンソロジーは色々な作家さんを知れるから新しい発見もあって良い(*^ᴗ^)
「幸福のレシピ」は、最初旅先で出会った人とそんな偶然ある!?って感じだったし、最後の展開もまさかすぎた(笑)でも美味しいものを食べてる2人の姿が読んでて想像できてしまって…1番最後にはうるっとした( ;꒳; )笑
ほんと曲もそうであるように、美味しいものでその時の記憶を思い出したりするよね。今何気なく食べた物とかも何十年後にそんな風に懐かしくなったりするのかな。
「下戸の街・赤羽」はスイーツヤケ食い!めっちゃ良いなと思うものの今はそんな大量にスイーツ食べれ -