新津きよみのレビュー一覧

  • 夫が邪魔

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    20年以上前の短編集ということで、時代を感じる箇所もたまにあるが、なんだか今も昔も夫婦や恋愛にまつわるドロドロは本質的に変わらないんだなと。個人的には登場人物たちの思考や行動が好きじゃない。が、こういう陰湿な不快感のある小説をたまに読むのは面白いと思う。

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    2023年05月13日
  • 指名手配 特別捜査官 七倉愛子

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    警視庁特別捜査官の七倉愛子は見当たり捜査官となった。いくつもの外国語を話し、絶対音感を持つ愛子はその特性を活かそうとする。そんなある日街の雑踏の中に指名手配犯の顔を見つけ職務質問するが、本人は否定し、指紋も一致しなかった。
    だが顔、声などは明らかに犯人のもの。いったい何故そんな事が起きるのか、その人物は本当に他人なのか。
    見当たり捜査班、通称ザッソウで活動する女性の活躍を描いた物語。
    愛子の人物像もよく描かれていて面白かった。

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    2023年05月05日
  • 神様からの手紙 喫茶ポスト

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    店内に郵便ポストがある「喫茶ポスト」。その店は店主の紀美子と甥で元ピアニストの友也が営んでいる。ある夜友也が店に置いているピアノを弾くと不思議な現象が起きて…。
    店内のポストに故人宛に手紙を投函すると返事が来るという噂が流れ、色々な手紙が投函されるようになる。その中には殺人事件に関するものもあって、友也は持ち前の推理力でその謎を解こうとする。
    著者の作品は初めてだったけど、読みやすくて良かった。他の作品も読みたい。

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    2023年05月02日
  • なまえは語る

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    前半は名前にまつわるちょっとこわい感じの話が多かった。後半は選択的夫婦別姓に関するものが多くややマンネリ感。あえてそういう短編を集められたらしいが。

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    2023年04月25日
  • おいしい旅 想い出編

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    7名の作家さんによる旅物語。
    コロナ禍ではあるがそれを感じさせない温かな旅行記。
    あっ〜こんな時期があったんだなぁと思える日が来るんだろうなぁ。

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    2023年04月16日
  • 11の秘密 ラスト・メッセージ

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    女性作家によるラスト・メッセージをテーマにした短編集。悲惨な話や怖い話はなく、ホッとする話が多かった。他の本と並行して気分転換に読んだ。

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    2023年04月10日
  • おいしい旅 想い出編

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    実力派女性作家集団・アミの会によるシリーズ10冊目。
    10冊刊行を節目に今まで付いていた(仮)が取れてスッキリ。

    収録作は
    「あの日の味は/柴田よしき」
    「幸福のレシピ/福田和代」
    「下戸の街・赤羽/矢崎存美」
    「旅の始まりの天ぷらそば/光原百合」
    「ゲストハウス/新津きよみ」
    「からくり時計のある町で/秋川滝美」
    「横浜アラモード/大崎梢」の書下ろし7篇。

    おいしい旅をテーマに描かれているので、食欲をそそる食べ物情報も満載だが友人関係や家族関係を描いた作品にグッと来た。

    お気に入りは、少し切ない柴田よしきさんと福田和代さん。

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    2023年03月26日
  • 妻の罪状

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    短編で読みやすく、主婦ならではの目線、視点が多い。ついつい、まじか、、、、

    と、声が漏れそうになる。

    なんだか、あーよかった。っていう軽めのハッピーエンドもあったり、最悪の形で終わったりもする話ではあるんだけど、、、

    一家の全てを担う主婦たちは、案外そのあとが重要なんじゃないだろうか、、、とさえ思ってしまいます、、、、

    介護、子育て、夫婦、子ども、、、、

    なんだろ、身近なよーで身近じゃないけど、もう少しでそっちに行っちゃいそうな、、そんな主婦にはふと、、身に覚えがありそうな一冊。

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    2023年03月14日
  • シェアメイト

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    ネタバレ

    文章が、読みやすい!
    人の執着は死んでからでも残り続ける
    執着に基づいた短編集だなぁという印象。

    最後のクレーマーなんか本当にありがちな話で怖かった。

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    2023年02月19日
  • なまえは語る

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    「名づけられて」「時を止めた女」「君の名は?」「時効を待つ女」「再燃」「お片づけ」「紙上の真実」「こだわり」

    名前を題材にした8話収録の短編集。

    書き下ろしは『こだわり』のみ。
    他は全て再読だったが、うろ覚えの作品もあったので再び楽しめた。

    『名づけられて』赤ん坊の命名に口を出す姑と勝手に出生届を提出した義姉。
    凄い家族だと呆れ返っていると物語は意外な方向へ向かう。
    イヤミステイストなオチが最高。

    『時を止めた女』はホラー風味。
    殺人事件の真相が明らかになると背筋がひんやりする。

    いじめをテーマにした『君の名は?』も辛辣。

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    2023年02月18日
  • 11の秘密 ラスト・メッセージ

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    実力派女性作家集団・アミの会(仮)による書き下ろしアンソロジーも本作で9作目。
    過去の8作品も全て読んで来たが毎回1つのテーマに沿って競作する形が新鮮で面白い。

    今回のテーマは「ラスト・メッセージ」
    このフレーズから様々なイメージが膨らんだが自分の想像とは全く異なる11の物語を堪能した。

    好みは、コロナ感染して亡くなった夫の遺言から発覚した秘密を描いた『猫への遺言・柴田よしき』。

    ラスト二頁の鮮やかさが光る『十年日記・新津きよみ』。

    もやもやから一転して読後感の良い『青い封筒・松村比呂美』。

    バラエティに富んだ短編集。

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    2023年02月18日
  • 巻きぞえ

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    「第一発見者」「巻きぞえ」「反対運動」「行旅死亡人」 「二番目の妻 」「ひき逃げ」「解剖実習」
    7編収録の短篇ミステリー集です。

    女性心理を描かせたらとても上手な作家さんなので新作が出ると欠かさず読んでいます。

    今回もどの短篇も読みやすく又女性心理も巧みに描かれていて面白かったのですが、最後の一行がワンパターンな事と、どれも今ひとつスパイスに欠けていて少し物足りない感じが残りました。

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    2023年02月17日
  • ただいまつもとの事件簿

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    日常の謎を絡めながら、長野県松本市の魅力を余すことなくアピールしたご当地小説。

    8年前に北アルプス、大天井岳で遭難したはずの息子が帰って来た。
    しかしその男は年齢的にも全くの別人。
    果たしてその男の正体は…。

    東京都北区赤羽で行方不明になった茶トラのオス猫が松本市で見つかった。
    一体、230キロも離れた場所にどうやって辿り着いたのか…。

    どの謎も蓋を開ければ、どうという事もない真相で、なんとなく肩すかし感が拭えない。

    リーダビリティは高く、松本市に旅してみたくはなるものの、ミステリーを期待して読むと物足りなさが残る。

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    2023年02月16日
  • セカンドライフ

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    「見知らぬ乗客」「演じる人」「誤算」「セカンドライフ」
    「三十一文字」「雲の上の人」「定年つながり」
    7話収録の文庫オリジナル短編集。

    毎回テーマを決めそれに沿った物語が紡がれる新津作品だが今回のテーマは『定年』
    いずれ訪れるその時を想像しながら読み進めた。

    著者には珍しく男性が主人公のものが3篇あったのが新鮮。

    相変わらず安心、安定の読みやすさだが、切れ味の良い結末が好みなので、お気に入りは、ラストで予想外の真相が明らかになる「演じる人」夫婦の気持ちのズレを顕著に描いた「誤算」女性の本音がリアルな「セカンドライフ」

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    2023年02月16日
  • 始まりはジ・エンド

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    「絶縁」「永久に」「引き際」「余命」「陰のコレクター」
    「彼女のステージ」「死ぬまでにしてほしい五つのこと」
    7話収録のオリジナル短編集。

    タイトルのジ・エンドが示すように、人生における様々な終わりが題材となっている。

    友人や婚家との絶縁、転職、結婚、死別など、どれも身近に感じる内容でリーダビリティが高く一気に読める。

    印象に残ったのは『絶縁』
    中学時代のイジメから30年以上経過しても接点のある二人は絶縁と言うより腐れ縁の様で皮肉な末路を感じた。

    『陰のコレクター』
    主人公の歪んだ行為の末、待っていた結末にゾクリとする。

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    2023年02月16日
  • アンソロジー 初恋

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    アミの会(仮) のアンソロジー第七弾にして八冊目の本作は『初恋』をテーマにした9篇が収録。

    「レモネード・大崎 梢」「アルテリーベ・永嶋 恵美」「再燃・新津 きよみ」

    「触らないで・篠田 真由美」「最初で最後の初恋・矢崎 存美」「黄昏飛行涙の理由・光原 百合」

    「カンジさん・福田 和代」「再会・柴田 よしき」「迷子・松村 比呂美」

    甘くほろ苦い物からミステリー風味、ホラーテイストの物まで初恋と言っても多種多様な物語が紡がれていた。

    好みは大崎さん、永嶋さん、新津さん、松村さん。

    やはり初恋は一筋縄では行かない様だ。

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    2023年02月15日
  • シェアメイト

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    新津 きよみさんの「女と住まい」をテーマに描いた
    8篇収録の短編集です。

    相変わらず、安定の読みやすさでサクサク読めました。
    ホラー要素もあるにはありますが、背筋が寒くなる様な感じではなく
    イヤミスと合体した雰囲気の軽めのホラーです。

    何気なく取った行動や悪気のない言動、それらから派生して行く負の感情が恐ろしい、霊的な物より、日常の隙間に生まれる人間同士の関係の怖さを感じました。

    全編楽しませて頂きましたが、「食べごろし」だけはラスト3行のオチが理解出来ずモヤっと感が残りました。

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    2023年02月11日
  • 意地悪な食卓

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    食に関する短編。こだわりがあるって何だかな。
    嗅覚は同感。外であったことが何となくわかるのも考えものか?

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    2023年01月27日
  • 夫が邪魔

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    夫が邪魔
    っていう本なもんだから、ついついどんだけだろーなーって思ったら。まぁ、邪魔っちゃ邪魔だけども、、、まぁ、小説ではありがちな浮気とかね、そんなとこでした。

    いやいやいやいや、邪魔だから。笑笑

    もっと邪魔だから。笑笑

    と、思いながら、夫の邪魔さ加減ならこんなもんじゃないのよ。普段、日常における邪魔がどんなにストレスを募らせるものか。という。

    しかも、殺してやるーってほど邪魔じゃないとこがストレスね。そこね。そこまでじゃないのよ。

    そこそこずーっと、微妙に、気になるか気にならないかのさじ加減で邪魔なのよ。

    気になるよーホント。気になると腹立つよーホント。笑笑

    そういうリアリテ

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    2023年01月17日
  • 同窓生

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    初読み作家さん。 大学時代の友達と久々に集まることになった史子。 思い出話の中で、みんなが記憶している史子の親友といわれる「鈴木友子」の存在を、史子はどうしても思い出せない。 記憶って曖昧になりがちだけど、仲の良かった友達を思い出せないって…。 ホラー小説ということだけど、ミステリー要素もあり面白くサクサク読めました。 結末が結末なだけに真実味がないのは仕方ないけど、ちょっともやもや感が残るのが残念だった。

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    2023年01月04日