新津きよみのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ感想は、備忘録のために自分にわかるように書いている部分もあるので、日本語がおかしいと思います。すみません。
『女に向いてる職業』
単身赴任中の山本は、カウンターバーで気になる女性を見つける。
その女性を口説きたくて、作戦を練るが思わぬ事故を起こしてしまう。
彼のように女の職業は~と決めつけてかかっているような男はいかにも現実にいそうだなあと思う。
『傷自慢』
本宮麻子は、甥の春樹ととても仲がいい。
しかし、春樹には体のいたるところに「名誉の傷」
というべき傷がある。そのうちの傷の一つを不審に思った春樹の妻、本宮結花は麻子に真相を尋ねるが、麻子は絶対にその真相を漏らすわけにはいかなかった。
『頼まれた男』
「男と女のことは、当事者にもよくわからないものだな」
そんな一文で始まる物語。
冴えない男が、美貌の妻を殺害した。
妻は、夫から日常的にDVの被害を受けてもいた。
近所の人は、「なぜあの奥さんは夫と別れないのだろう?」と思っていたが、その秘密は、昔からずっと続いていた夫婦の奇妙な関係にあった。
『二人旅』
不倫している主人公の女は、不倫相手の妻に夫と別れる条件として自分と二人旅に出ることを命じられる。
どう考えても不吉な予感しかしない女二人旅は、やはり波乱の連続で……。
『うわさの出所』
女の些細な嫉妬から生まれる物語。
うわさを流した主人公が報われないラスト。
『サンルーム』
美貌の妻・良子は、毎日愛情の冷めた夫と反抗的な息子の世話をしているうちに、自分の存在価値を見失いかけていた。そんなとき、リフォーム工事に訪れた逞しい体の男に惹かれていき……。
一人で突っ走ってしまった主婦の悲しい物語。
でも、抱かれていたのは妄想じゃないですよね?
『彼女の一言』
かつて小説家を目指していた女二人のうち、一人が夢を叶えた。その時、もう一人の女は……。
『塀の向こう側』
短いけれどそれなりにインパクトのある話。
塀の向こう側だった世界が、そうじゃなくなった時。
『インサイド』
夫が最後に食べた弁当箱の中には、結局何が入っていたのか?
主人公の女、嫌いやわぁ~。
『彼女の秘密』
男の影が絶えなかった伯母の秘密。
自分にも、その血が流れているんじゃないかと疑っていた主人公は……。
『どこへ』
女の給料は、年齢と共に下がっていく、という文章になんともいえない絶望感を感じてしまいましたね。誰にでもできる仕事は給料が安い、とかも。
自分にしかできない仕事を見つけるって、めちゃくちゃ大変なことだと思う。
著者のあとがき有り。
解説は文芸評論家の野崎六助さんです。 -
Posted by ブクログ
作家夫婦の合作というので読んでみました。面白かったです。だいぶ前に出た本で、今回が二度目の文庫化だそうです。読みながら、ところどころ違和感というか、ん?と引っかかりを覚えたのですが、原因はそのあたり(最近書かれたものではないこと)にあるのでしょう。内容には全く違和感を覚えず、一気に読みました。プロローグに置かれた殺人事件が、登場人物にどう影響してくるかを考えながら読むのですが、「幕間」の章が入っていたり日記や独白が挟まれていたり、すぐには犯人にたどり着けないよう、巧妙に仕組まれていた印象です。ヒントはあったのですがあまり重要だと思わず、犯人がわかったのは物語のかなり終盤でした。それも含めて騙された~と思い、爽快感を味わいました。
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Posted by ブクログ
教員である主人公が、理解できない母親の奇行によって精神的に追い詰められてやがて一線を越えてしまったのか…が描かれる「転落」。
自分の生きてきた道に後悔を感じていた主人公が体験した、ちょっと不思議な話の「ゼンサイのような女」。
早い段階でオチが読めてしまうが、ジワジワ怖い「散骨」。
自殺するために死に場所を探しやってきた主人公の、これまでの不幸と、これからが少し見える「水難の相」。
母と娘、育ててもらった愛と、介護する愛をさっぱり、でもしっとり描いた「薬」。
ある一人の男に恨みを持つ3人の女性達が果たす恐ろしい復讐劇と、その後の女3人のむつかしさ、怖さが絶妙な「男狩り」。
あぁ、きっとそういうことなんだろうなと序盤でわかりつつ、最後まで見守って読んでしまう「スイーツ・バイキング」。
子宮を摘出して子供を産めなくなった主人公と、主人公を捨てた男の結婚相手(妊娠中)が、不幸なことに産婦人科で出会ってしまい、嫌な方向に話がすすんでしまう「マタニテイ・メニュー」。
以上からなる短編集です。
どれも新津きよみさんらしい、怖さが楽しめると思います。 -
Posted by ブクログ
タイムスリップの手法を手にしてしまった平凡な主婦。
過去に戻って人生を変えたい、と思えないような平凡な人生を送ってきた主婦は、ならばと人の過去を変えるため必死に動くことになった。
人の人生をより良いものにしようと動きまくった結果、何よりも変わったのは自分自身の現在のあり方・生き方という結末に至る。
あ、これってネタバレ?
タイムスリップものなんだけども、単純に過去を変える話ではないところがミソかな。
なので、SFにありがちな緻密な科学的な検証など不要だと思う。
変えようにも変えられないものもある。
変えてしまってはならないものもある。
因果の検証のしようのないものもある。
今の自分の生き方を見つめるための
素敵な物語だった。
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【内容(「BOOK」データベースより)
独り身で子供も持たなかった、仕事ひとすじの啓子は、病気のため五十四歳という若さで亡くなった。啓子の小学生からの親友・宏美は、遺品として梅酢を受け取る。同封されていたノートには、「この梅酢で十円玉を磨いたら、その製造年に五時間だけ意識が戻る」という不思議な体験が記されていた。宏美は怖れながらも、啓子の幸せを願い、彼女を結婚させるために意識のタイムスリップに挑むのだが…。切なく心温かな余韻が胸に沁みる長篇サスペンス。
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【著者略歴「BOOK著者紹介情報」より】
新津/きよみ
1957年長野県生まれ。青山学院大学卒。旅行代理店、商社勤務を経て、88年に『両面テープのお嬢さん』にて小説家デビュー
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