新津きよみのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
人生の色々な「○活」の短編集
「どんでん返しミステリー」という触れ込みだけど、きれいに落ちてるのもあれば無理やりなものもあれば……
「親しき仲にも"悪意"あり」という見出しの方がしっくりくるかな
「就活」彼女の生きる道
「婚活」二年半待て
「恋活」兄がストーカーになるまで
「妊活」遠い心音
「保活」ダブルケア
「離活」糸を切る
「終活」お片づけ
主に女性視点での人生の岐路になっている
「就活」
娘の就職がなかなか決まらない母親視点
離婚の際に夫の方を選んだ娘。母親とは価値観が合わないという
母親は母親で自分が婚外子である事で就職に苦労した経験があって
出自のについての -
Posted by ブクログ
真っ白な特別装丁のものを購入。
これはもうタイトル買い。シンプルだけどインパクトがある装丁に惹かれて、初めて読んだ新津きよみさんの本。
どんでん返しあり、叙述トリックめいたものあり、ぞっとするものあり、心が温まるものありで、バラエティに富んだ短編集だった。
巧いなぁと思いながらするすると読み進んで、あっという間に読み終わった。
純粋さゆえに突っ走ってしまう感情であったり、優しさの下にある打算であったり、夫の元妻に対する嫉妬と優越感であったり…女の怖さが満載であるところはやはり、女性作家特有のもののように感じた。女のことをよく知る女だからこそ書けるこの感じ。
怖いけどこのタイプの小説、私はきっ -
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Posted by ブクログ
半世紀以上生きていると、自分の回りから居なくなれば良いのにと思う人が少なからず居た。学生時代の同級生であったり、働き始めてからの上司や同僚であったりと様々だった。邪魔さ加減の濃淡はあったが、中には顔を見るのも嫌だという人も居たのは事実だ。
言葉が過去形なのは、ここ数年はそういう「邪魔だ」と感じる人が居なくなってからであり、ありがたいことだなと思う。それはたまたまなのではなく、私自信がある程度年齢が高くなってきたことで、周囲とむやみにぶつかるということがなくなってきたからではないかと思う。自分の姿が相手にも反映するという、“鏡の法則”なのかもしれない。
昨年亡くなった母も、今年亡くなった父も