新津きよみのレビュー一覧

  • 妻の罪状

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    第一話 半身半疑 第二話 ガラスの絆
    第三話 殻の同居人 第四話 君の名は?
    第五話 あなたが遺したもの
    第六話 罪の比重 第七話 妻の罪状

    家族関係はどんでん返し………

    いうに言われぬ薄闇が漂う世界、心の薄闇が溶け出ているかのように思える。薄汚いものも清澄なものも纏うのを良しとする人次第なのかと気持ちが沈む。

    美味しいものを食べて明るいドラマを見て浮き上がっておこう

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    2021年11月08日
  • 夫が邪魔

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    女は怖い。
    男はどうしょーもない。
    この本で起きる事件は、大体が、男の自業自得である。
    女の方とて、それなりにブーメランを喰らうのだが、女が怖いのは、ブーメランを恐れないからだ。
    男は保身をする、ずるい生き物。
    女は刺し違えてもいいと思っている。

    女は弱いから、自分に逆らわないと思い込んでいてはいけない。
    自分が女の上に君臨していると思い上がってはいけない。

    しかし、出てくる女性が皆、ちょっと狂気。
    なぜそこまで固執してしまう?
    なぜ尾行してしまう?

    全てに「やられた!」と思うオチが付いていて、それでもまだ何かが始まりそうな不穏さを孕んでいる。

    『夫が邪魔』
    趣味の良い邸宅に住まう、人気小説家・朝倉夕子。
    彼女の小説が売れ始めると共に、夫が執筆をさせまいと完璧な家事を強要してくるようになった。
    ある日、熱狂的なファンと名乗る、片山京子から、家事をお手伝いさせて欲しい、という手紙が届く。
    「夫が邪魔」は、「朝倉夕子」とともに脈々と受け継がれていくのか。

    『マタニティー・メニュー』
    元彼と結婚した女の妊娠を知る。
    女性特有の病気で子宮をとってしまった柿沼よしみは、子宮のある女に嫉妬する。

    『二十五時の箱』
    妻のいる男の子供を孕ってしまった、小倉香陽子(おぐら かよこ)が羽田空港のコインロッカーに入れたものとは?

    『左手の記憶』
    スキーに行って右手を骨折した作家・佐伯郁弥(さえき いくや)はワープロを打つにも苦労する。
    生まれつきでは左利きだったのだが・・・
    口述筆記のために雇った女性の正体とは?

    『捕えられた声』
    あなたの声が好きなんです。
    気持ちの悪い電話。

    『永遠に恋敵(ライバル)』
    怖い女たちだが、どこかコミカル。
    彼女たちの見栄の張り合いと負けず嫌いのために事件が起きたようなものだが、男の人生が壊れても、それは終わったもの、と切り捨てられるのがすごい。

    『殺意が見える女』
    由美は、喫茶店で離婚届を凝視している女を見て、激しく興味を引かれた。
    自分と似ている。
    「夫が邪魔」と構造が似ているかもしれない。

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    2021年10月26日
  • 夫以外

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    6つの短編。どれも夫婦の話で自分には身近なことでもありサラッと読めた。日常に潜むミステリーが読み終えてゾクっとする感じがじわじわくる。

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    2021年10月06日
  • 夫以外

    購入済み

    オチが秀逸

    短編集です。どの話もオチが秀逸で面白かったです

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    2021年09月11日
  • ふたたびの加奈子

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    あの子が帰ってきてくれたら、そう思うだろう。
    それを感じたら確認にはしるわ。すごい勘違いだったけど、最終的には確認できたら次に進めるかしら。

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    2021年08月27日
  • 彼女の時効

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    死んだ人が見えるとか写真に写るというような話は、夏になってくるとテレビを中心に増えてくる。怪談や超常現象というのは夏の風物詩のようなものだが、子どもの頃にはそれが怖くて怖くて、だったら見なければ良いのに好奇心で見てしまい、それが元で夜怖くて寝られないという訳の分からない状態に陥っていた。

    今考えてみると、子どもだけに「死」というものを漠然と捉えていて、「死」イコール「怖いこと」だと考えていたからだろう。また、身内親戚を含めて人の死にそれほど遭遇しているわけでは無いので、 「死んだ人」イコール「怖い存在」だという気持ちを持って当然だろう。

    それが年齢を重ねるに連れていろいろな「死」に出会わざるを得なくなり、徐々に死ぬことに関しての怖さが薄れてくる。もちろん死ぬことはいまだに怖いし幽霊も怖いのだが、例えば亡くなった両親が姿を現すとすれば、怖いと思うよりもまずは懐かしいと思うのではないだろうか。私は今でも亡くなった父や母が夢に出てくることがあるが、目が覚めた時には夢に出てきてくれたことを感謝してしまう。それだけ自分が亡くなった両親の年齢に近づいているということだろうし、人として覚悟のようなものが生まれてきたということかもしれない。

    新津きよみさんが書かれた「 彼女の時効 (光文社文庫)」という一冊は、交通事故で亡くなった夫の命日に交通事故で亡くなった女性の幽霊と出会うという場面から始まる物語だ。

    「夫をひき逃げで失った浅井久子。夫の命日に事故現場を訪れた彼女の前に現れたのは、交通事故がきっかけで殺された内海政子の幽霊だった。奇妙な幽霊との同居が始まり、次第にわかってきた政子の過去。久子は政子が気になっている娘探しを始めるが、2人の奇妙な接点から事件の真相が明らかに。(ブックスデータベースから)」

    交通事故で夫を亡くした久子は、子どもの頃から「亡くなった人」が見えてしまうという特別な力を持っていた。久子は亡き夫の命日に夫が交通事故に遭った場所に出向いたところ、ふらふらと行ったり来たりしている女性を目にして声をかけるのだが、それが交通事故で殺された政子との出会いだった。政子は亡くなった当時の記憶を失っていたが、久子の家で生活するうちに徐々に記憶を取り戻し、あとに遺した娘を探したり自分を殺した犯人の手がかりを探したりするようになる。一方で久子も夫をひき逃げした犯人探しを行うなかで、政子の娘に関係する新聞記者から新たな情報を得るなど、時効が過ぎてしまった事件ながら手がかりを掴んでいく。

    幽霊との同居という摩訶不思議な設定ながら、それを不自然だと感じさせないのは著者の文才があってこそだろう。また、2件の轢き逃げ事件の犯人を追いかけながらも、「時効撤廃」という社会的な流れを物語の中に織り込んでいるのは、社会派ミステリーの旗手ならではのストーリー展開だなと感じた。

    ミステリーながら、読後に胸が暖かくなる素敵な物語だった。

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    2021年08月09日
  • セカンドライフ

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    短篇7篇。主人公たちの年代が近いせいかとても読みやすかった。

    見知らぬ乗客
    演じる人
    誤算
    セカンドライフ
    三十一文字
    雲の上の人
    定年つながり

    サラッと読めてしまうが、気になるところが必ずある。悪人が出てこないので安心して読める。
    「見知らぬ乗客」は、なるほど〜、と感心してしまった。文中に紹介されるミステリー(パトリシア・ハイスミスの「見知らぬ乗客」とアガサ・クリスティーの「鏡は横にひび割れて」)も読んでみたい。
     

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    2021年06月22日
  • ただいまつもとの事件簿

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    長野県松本市を舞台に描かれる人間模様
    一匹の失踪猫が東京から松本にやってきた?
    ミステリーの背景に女達のどろどろの腹の探り合い
    結末やその後は省かれていたけど犯人のやった事は自分だったら絶対に許す事は出来ないので何かしら罰を受けて頂かないとスッキリしないです
    一方で暖かい人々の繋がりもみられてほっこりする部分も
    松本という町の事が詳しく書かれていて、一度訪れたくもなった

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    2021年06月19日
  • ただいまつもとの事件簿

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    第一章 願掛け 第二章 謎の移住者
    第三章 登って上る 第四章 招き猫に導かれて
    第五章 透明な足跡 第六章 いってきまつもと
    第七章 独りパワー 第八章 ただいまつもと

    日常の謎を解きたいミセスの行動から長野県松本市の魅力まで。
    ナガノベル ―― なにこれ? 鈴の名前かと思ったら
    長野のノベル ってことね ふーん・。・
    松本にいる友人は知ってるかな?

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    2021年05月09日
  • アンソロジー 捨てる

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    中古で買ったら、なんと大好きな松村比呂美さんのどなたかに向けた
    直筆サインが入っておりました。ラッキー。
    「捨てる」をテーマにしたアンソロジーもの。
    テーマからいうと断捨離・清算などが思いつくけれど、
    それから展開される物語はどれも面白かった。
    特に好きなのは、「蜜腺」「ババ抜き」
    読み終わってしばらくたつ今でも、思い返すと背筋がぞくっとする。

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    2021年03月29日
  • 夫以外

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    人生で何かに「ハマる」事がなかった主人公、聖子。

    亡き夫に対しても夢中になれなかったが、夫の甥である桜井一樹に初めてハマってしまう。その結末を描いた「夢の中」。

    定年後の夫婦の在り方を描いた「元凶」

    『夫以外』をテーマに様々な夫婦の形が描かれています。

    夫婦別姓や腎臓移植問題など、興味を惹かれる内容が多く、色々考えさせられる面もありました。

    どの短編も派手さはありませんが、女性であれば「あるある」と共感出来る内容です。

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    2021年03月04日
  • 始まりはジ・エンド

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    短編集7作品。物語の終わり方に主人公や登場人物の新たな人生の始まりを感じた。「彼女のステージ」「死ぬまでにしてほしい五つのこと」のジ・エンドが好き。

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    2021年02月22日
  • フルコースな女たち

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    「マタニティ・メニュー」以外の7編は文庫書き下ろし作品です。

    今回の短編集はタイトルにもなっている「フルコース」がテーマです。

    料理の食前酒から始まり最後のデザート・特別料理に至るまでそれらに関連づいた短編が描かれています。

    予想しなかったラストに驚いた「転落」 最後に救いがある「水難の相」 ぞっとさせられる「散骨」など 8編共に様々な味付けが施されたスパイスの効いた味わい深い作品でドキドキしながらも面白く読めて満腹になりました。

    御馳走様でした。

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    2021年02月04日
  • 始まりはジ・エンド

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    短編集で、どれも安定して面白かった。少し最後を「イヤミス」風に持っていく感じが、そうしなくてもいいのにと思ったりもしたけれど。

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    2020年12月13日
  • セカンドライフ

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    見知らぬ乗客/演じる人/誤算/セカンドライフ/三十一文字/雲の上の人/定年つながり

    第二の人生…… 定年後とは限らない気がしてきた。入学、卒業、就職、退職、結婚、離婚 等々の人生の節目ごとに取り巻く世界が変わるんじゃない?第三の人生からもあってずっと積み重なっていく。倒さないようにしないとね

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    2020年11月22日
  • スパイラル・エイジ

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    ネタバレ

    最初は、なんで匿うの?早く追い出せばいいのに!なんて思ってしまったのですが、進むにつれて秘密の共有者も増えていって、結末が早く読みたくなる面白さになっていきました。

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    2020年10月24日
  • 始まりはジ・エンド

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    絶縁/永久に/引き際/余命/陰のコレクター/
    彼女のステージ/死ぬまでにしてほしい五つのこと

    きっぱりとした、手放さない、先を見据えた、先のない、
    先の見えない、希望を持った、振り返る、
    それぞれの終わり。そこから次が始まりいつか終わる、繋がっていく多くの果てしない世界。

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    2020年09月27日
  • アンソロジー 隠す

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    気になる作家さんが沢山。読み応えがあった。
    アンソロジーは知らない作家さんとの出会いがあるから好き。個人的に新津きよみ「骨になるまで」松村比呂美「水彩画」がよかった。

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    2020年07月31日
  • ダブル・イニシャル

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    同じイニシャルの既婚女性を狙った殺人事件の真相に迫るミステリー。
    愛情のこじれが間違った方向にいってしまった悲劇。
    何とも言えない虚しさを感じた作品でした。

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    2020年07月22日
  • アンソロジー 隠す

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    11名の女流作家たちが一つのテーマで物語を紡いでいます。近藤史恵、松村比呂美、光原百合の作品が良かったし怖かった。

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    2020年06月05日