中村文則のレビュー一覧

  • 大江健三郎賞8年の軌跡 「文学の言葉」を恢復させる

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    少し前の新聞に中村文則の「掏摸」が紹介されていた。中村さんは今や海外でも名を知られた作家だが、そのきっかけになったのが大江健三郎賞を受賞した本作が、賞の特典として翻訳されたからだ、という内容だった。
    大江健三郎賞は聞いたことがあったが、選考委員は大江健三郎さんひとりで、賞金の代わりに海外に翻訳されて紹介される、賞は八年続いて既に終了しているということも知らなかった。
    で、その賞の始めから終わりまでの受賞作の紹介とそれぞれの著者との対談を収録されているのが本作。
    なかなか手ごわい本だったがおもしろかった。
    受賞作のどれも読んだことが無いが、長島有の本は読んでみたいと思った。対談も一番楽しかった。

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    2020年07月24日
  • 掏摸

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    ネタバレ

    単行本だが170ページで読むのにそんなに手間のかかるものではなかった。ただ前に読んだ「去年の冬きみとわかれ」もそうだったが、何かに優れていたり、異常になにかにとり憑かれた人を書くという作家なのか、日常生活には見られない主人公や周りの生き方が少し分かりにくくもあった。
    分かるというよりも、まぁどんなテーマでも読み手の想像で筋をたどるのだが、読んでいてこういう世界もあるのかという感想だった。



    恵まれない孤独な境遇の青年が、スリで生活している。
    スリの手際もよく、効率のいい裕福そうな人を狙って、生き延びている。

    底辺の法外の生活者、アウトローなので縛られる何物も持たない。ただ一時関係があった

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    2026年02月10日
  • 教団X

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    ★異常と異常の狭間★運命とはという議論をするとどこかに嵌ってしまい、個人は揺らぎを止められない。新興宗教を通じて、その先のわずかな明るさを描いたのだろう。
     深淵そうな教祖のエロ話、神を信じるのではなく知ろうとして虚無に飲み込まれた別の教祖、傷つくことをどこかで求め続けている女性。重い話だがストーリーテラーとしての技術が高いのだろう。説教臭さにとどまらずに引き込まれる。
     しかし最先端の科学が数千年前の宗教の知見と合致する、という言い回しは注意しないといけない。科学で分かることはこの先も変わるのだから。

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    2019年04月27日
  • 男性作家が選ぶ太宰治

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    女性作家が選んだものとはまた違う感覚の作品も多く、未読作品が多かったのでとても楽しめた。餐応夫人がすき。この作家さんはこういう作品を選ぶんだなぁ…って部分でも楽しめてなんだかお得。

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    2018年03月16日
  • 去年の冬、きみと別れ

    購入済み

    映画化するの…

    残り1/3くらいからかな、色んなものが繋がって「あぁ、そうだったんだ」ってなります。
    だから、そこからはもうノンストップで読み終わらずにはいられませんでした。

    映画化されるということで読みましたが、あのキャスティングでいいのか…
    映画は見ないと思います。

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    2018年02月12日
  • 去年の冬、きみと別れ

    購入済み

    去年の冬、きみと別れ

    サスペンスだけれど、読みやすかった。

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    2017年08月15日
  • 教団X

    購入済み

    ナンカイ

    何回も読みなおした
    何回か本を閉じた
    難解だった

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    2015年08月16日
  • 掏摸

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    アメトーク読書芸人をみて中村文則を知る。早速、こちらを手にして読んでみた。全編に渡る緊張感がたまらなくよい、平成の村上春樹と呼ばれていると下記レビューにあるったが今後、注目して読んでいこう。それと、もう一人、西加奈子もおすすめらしい。

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    2025年11月16日
  • 掏摸

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    盗むことで生を実感する、そんな男が裏社会と関わり巻き込まれる、そんな話。階層社会において”運命”とはなんだったのか、彼は抗っていたのか、それとも諦観していたのか。
    『掏摸』というタイトルに惹かれ、初めて中村文則を読んだが、描写が繊細で、催眠術にかけられ自らが掏摸をしたかのような、そんなリアリティのある表現だった。全ての登場人物の「その後」が気になる作品であった。

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    2026年05月17日
  • 去年の冬、きみと別れ

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    ネタバレ

    初めての作家さん。「こんなに薄いミステリーあるんだ!?」と驚いて手に取った1冊。物理的に薄いけど、狂気的な人物が多くて濃度の高い作品だった。ちょっと純文学の要素が強めかも?

    真犯人と木原坂は、対象に対して「自分が見えていない部分があることに不満(不安?)を持つ」という点で結局似たもの同士だったのかな、と思う。

    本文でタイトルが回収される瞬間はやっぱり心地いい。

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    2026年05月10日
  • ご本、出しときますね?

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    あなたのマイルールは?っていう質問が出演者にたいして投げかけられるのだけど、これが面白い。とても一般的なことを答える方もいれば、え?それってどういうこと?と答えるような内容もある。ただ、どの回答も、よくよく話を聞くと、なるほどそうか。と思う内容で、上っ面でなくきちんと腹に落としたマイルールがあることがすごいなと。
    こうしたルールは最初からあるのではなくて、インタビューや内省の過程で形作られているんだろうけれど、きっと作家さんというのはそういう過程をごく自然なこととして普段からされているんだろうな感じたし、その過程と表出した事柄が、私の関心ごとなんだな。って気づけた。

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    2026年03月21日
  • 去年の冬、きみと別れ

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    ネタバレ

    2人の女性を焼き殺した罪に問われている木原坂雄大と、その事件を本にしようとしている主人公のやり取りを軸に、取材の様子が主人公の一人称で語られていき、随所に木原坂からの手紙や被害者のTwitter文面が資料として挿入されていく。読者は読み進めるに従って徐々に真相に近づいていくが、主人公の文章はあくまで取材記録の体を成しているため、主人公の心情を通してではなく、読者も資料を見て事件の真相に気づくというのが面白い試みだと思った。結局、この構成自体が、木原坂に全て暴露するための本そのものだったという大きな仕掛けがあったのだが、現実の小説をも物語の中の小道具の一つにしてしまう手法には感心した。木原坂は主

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    2026年03月21日
  • ご本、出しときますね?

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    ネタバレ

    作家から入るのも良いものですなぁ。本を読んでみたくなった作家さんは村田沙耶香さん、海猫沢めろんさん、中村航さん、光浦靖子さんの4人。セクハラに寛容な村田さんは、だいぶん変な人ですね。角田さんは今までのエッセイからは分からなかった愛らしさで、見る目が変わりました。ズキュンときます。番組は終わってしまったようですが、一度くらい観てみたかった。若林さんの表紙につられましたが(そもそも若林さんが読書家だとは、初耳)予想外に良い本でした。

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    2026年03月18日
  • 掏摸

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    終始、うす暗い雰囲気のまま展開するお話だった。映像化はされてないようだがイメージが出来る。
    文章に全く無駄がなく、ひと文字も逃せない文体は自分好み。
    悪人を主人公にして社会を風刺するのはピカレスク小説って言うんですね。知らなかった。
    「王国」も読みたい本に登録しておきます。

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    2026年03月12日
  • 掏摸

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    天才掏摸師の最後は…

    生まれた時に、全ては決まっている…
    子供の頃は、何か正しいのか、間違っているのか
    裕福なのか、極貧なのか、わからない

    でも、生きていくためには必要なことがある…

    ある日、「最悪」の男と再会、闇社会に生きる男

    簡単だ、3つの仕事をこなせ

    あの時見た、塔はなんだったんだろう…

    運命、社会、悪、、、

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    2026年03月07日
  • 掏摸

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    ネタバレ

    全体的に薄暗く救いの無いストーリーで読後感が悪く、憂鬱な気分になりました、、
    時系列がぐちゃぐちゃだったり、主人公の錯覚で描写が変わったりでところどころついていけなくなりました。
    主人公だけでなく周囲もヤバいやつが多く人間らしさが感じられなかったですが似た境遇の少年をどうにか掏摸の世界から抜け出させようとしている主人公の姿に唯一人間らしさを感じました。

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    2026年03月01日
  • 掏摸

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    はじめて読んだ作者の本。手に取るようにわかる詳細が不思議だった。昔の作品じゃないみたい。あっというまに読み終わってしまった。

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    2026年01月21日
  • 掏摸

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    ネタバレ

    主人公の男にとってはスリが当たり前のこととして描かれていて、スリ師という影の生活を覗き見たような感覚に陥りました。自分にとっては関わりのない職業?のはずなのに、この世界には確かにそんな裏社会で生きている人もいるのだと思うと恐ろしくなります。自分の見えない世界だからといって存在しないということではなく、確かに存在はするけど自分が見ようとしていないだけなのかも知れないと思いました。

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    2025年12月21日
  • 掏摸

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    ネタバレ

    今までの自分の読者傾向をもとに、チャットgpt から強烈におすすめされて本だったが、微妙だった。確かに、木嶋とその組織の正体が謎である終わり方もいいと思うし、むしろこの小説にミステリー要素を求めるのはナンセンスなのだろうが、それは読んだ後にわかることで、若くて刺激を求めてしまう自分にはどうしても物足りなかった。やっぱり、主人公の過去、組織の正体、社会体制、構造反転など壮大なものを期待してしまった。この小説の冒頭の私小説的な件も「しゃべり始めたな」と正直思ってしまった。あとがきも真っ直ぐな言い訳を聞かされているようで惹かれなかった。自分は寡黙の美学のようなものを作者や芸術に求めてしまうのかもしれ

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    2025年11月19日
  • 去年の冬、きみと別れ

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    ほんまに中村文則ってやばい。
    完全に人生を間違えてしまった我々のことも思い出して欲しい。> <
    最初からオチが読めたりはしないけど分かりやすい

    教団Xみたいな完璧で美しい狂人みたいな人は意外と出てこなかった、。

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    2025年11月12日