中村文則のレビュー一覧

  • 掏摸

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    主人公の心の動きや内面の世界。光がいやなら、光が当たらないところにいくしかないという考えが面白かった。この筆者の心理描写が大好きです。

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    2025年04月17日
  • 掏摸

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    中村文則の長篇。
    2009年刊行。大江健三郎賞受賞作。

    東京を拠点に活動するスリ師の西村は、街行く金持ちから気まぐれに財布を盗む生活を続けていた。
    彼は天才的な技術を持ちながら、行為にも人生にも目的がなく、ただ日々を消費していた。

    ある日、西村はスーパーで万引きする親子を見掛ける。母親が幼い息子に万引きをさせていて、それをGメンに見つかっていたところだった。
    気まぐれで親子を助けた西村は、以降二人と関わっていくことになる。

    そんな中、西村にとって最悪の過去をもたらした謎の男、木崎と遭遇する。
    木崎は、西村にある3つの仕事をこなすように依頼する。さらに仕事を断っても、失敗しても西村とあの親

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    2025年04月16日
  • ご本、出しときますね?

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    番組Pの佐久間宣之の『おわりに』が印象的だった。作家さん達の考え方の違いが面白く、文字だけで伝わる人柄みたいなものに押されて何冊か本をポチった。

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    2025年04月12日
  • 自由思考

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    クスッと笑えるエッセイも入っていて良いのだが、なんというか自分の経験から笑えるエピソードを真面目に実直に書き出しているという感じがする。
    時にアダルトビデオの話題まで出しつつ、でもそれが自分の下品な部分を曝け出している感じでは必ずしもなく、クスッと笑えるエッセイとして素材を真面目に提供して書いているという印象を受ける。良くも悪くも器用でない感じに。そういうところが好きかもしれない。
    政治スタンスについても明確。これまた良くも悪くも。エッセイとして読んで面白いわけではないけど、そういうスタンスを自分なりに持って、作品の中にもこめている。そういう姿勢自体が、やっぱり真面目でいいな、と感じた。

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    2025年04月12日
  • 掏摸

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    【全体の感想】
    中村文則さんの作品においては共通だが全体的に暗い。しかし人生の影に目を向けることによって、より光が際立つ。本作を読み終えた後、「他人に人生を支配される≒定められた運命に従って生きるしかない」といった理不尽がこの世に確かに存在していること、そしてそれを自覚したうえでどう生きるか。そういったことを考えた。自分の人生の行先が既に決まっているのだとしたら、これからの生き方は変わるのだろうか。積極的ニヒリズムという考え方があり自分はそれが好きなのだが、この場合で考えると「人生の行先が決まっていても決まっていなくても、無価値であることに変わりは無い。ただそこに自分なりの価値を創り出すことは

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    2025年04月06日
  • 掏摸

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    これは、現実に裏社会でもありそうで、とてもリアルな話でした。掏摸の生活ってこういう感じなんだろう……

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    2025年04月05日
  • ご本、出しときますね?

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    オードリーの若林と作家たちが対談し、”自分のルール”についてをメインに小説を書くにあたってのモチベーションや作品の映像化の話、小説には関係ない話まで色々と語る番組の書籍化。各回の最後にはオススメの本が紹介されています。それぞれのこだわりや持ち味が出ていて面白かったです。テレビで実際に話しているのを見たかったかな。

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    2025年03月21日
  • 掏摸

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    常に緊迫感を想像させる文章だが、文体は冷たく、そのリズムが読みやすく、心地よいとさえ感じれる。
    中村先生の本はぎゅっと詰まった文字数にも関わらず、本当に読み易い。

    掏摸。どちらかといえば、陳腐な犯罪。
    『銃』では、1つの結末を予測しながらも、その物語の構成を楽しんだ。
    『掏摸』では、構成はイメージしつつも、結末が予測できずに楽しめた。

    言語化せずにいくと

    わちゃわちゃどきどき…はっ!
    どきどき、ぴきぴき…はっ!

    ってな感じで、はっ!にあたる文章が好きすぎる。

    人の畏怖、木崎の異質さ、親子という鎖

    はやく『王国』を読まなければ…!

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    2025年03月15日
  • 掏摸

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    単なるスリを超える恐ろしい裏の世界。
    怖くて読みながら体調が悪くなりそうで、それでも先が気になって読むのが止められず、ものすごい緊迫感でした。
    おかげて怖い夢みました‥
    それほど闇世界に引き込まれました。

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    2025年02月27日
  • 去年の冬、きみと別れ

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    4.0/5.0

    事件の真相が解き明かされていくミステリー的な要素の面白さはもちろん、
    何より登場人物たちの狂気に満ちた心情表現や動機が純文学的で引き込まれた。

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    2025年02月17日
  • ご本、出しときますね?

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    若林さんは不思議な人だ。
    めっちゃ自意識過剰で自己防衛本能が強くて、見栄っ張りでカッコつけ。本音は言わない。
    だけどスッと人の懐に入ってくる可愛げもあるんだなぁ。
    この本では、若林さんのそんな部分が遺憾無く発揮されていて、終始ほっこり見守る気持ちで読むことができる。
    人が死ぬ本ばっかり読んでたアタマが癒される〜。

    私が好きなのは、羽田圭介さん&藤沢周さんの回。
    この回は、若林さんが話すボリュームも多くて、羽田さん、藤沢さんとの相性の良さを感じる。話してることもほどよくカタくて、良い意味で、男同士っぽい感じ。小気味よくてずっと読んでたい。一冊丸ごとコレでもいいなぁ。
    あとは角田光代さん

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    2025年02月13日
  • 去年の冬、きみと別れ

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    以前、中村文則さんの作品を読んだ時は暗くて何が言いたいのかわからなくて読むのが苦痛だったけれど、これは面白かったです。
    ボリュームはないけれども読み応えがありました。
    もしかしたら他の作品も気にいるものがあるかも知れないのでチャレンジしようかな、と思います。

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    2025年02月07日
  • 掏摸

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    4.2/5.0

    天才スリ師の男が闇社会の男、木崎と再会し事件に巻き込まれていく。
    クライムサスペンスとして充分読み応えがあるけど、
    この男がスリをするようになった幼少期の心情表現がものすごく印象的だった。

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    2025年02月03日
  • 自由思考

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    中村文則さんは講演会を聴きに行ったことがあるのですが、その時のお話がとても面白かったので、エッセイも面白いだろうなと思って手に取ったのですが、とても読みやすい文体で内容も軽い日常のものから、文学論や政治の話まで広くカバーされていて、とても面白く読むことができました。

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    2024年12月19日
  • 去年の冬、きみと別れ

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    このページ数で自分こんなに楽しんじゃっていいんすか…?となる、狂愛の行方とトリックが素晴らしい。どこか狂気を孕んだ登場人物たちと理性を失うほどの愛…とても好きです。触れたら今にも崩れてしまいそうな心の危うさが羅列された文章もとてもとても好みで、読み進めるのが非常に勿体なく感じ、ちまちま読んだりもした。また読み直したいな。

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    2024年11月28日
  • 去年の冬、きみと別れ

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    中盤あたりまでは謎っぽい展開でややホラーな方向に進んでいるのかと思ったけど、最終的にはどんでん返しだった。
    さてなぁ、でもこの展開だとページが少なかったり描写が足りなかったりで思い入れが少なく、なんか、最後の方はスゴイんだろうけどピンと来なくてね。策士策に溺れる、みたいな。
    いや、単に自分がドロドロしたムードが好きで、そのまま進んで欲しかっただけかも。

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    2024年11月16日
  • 去年の冬、きみと別れ

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    中村文則さん、2作目。
    ずっと気になっていた作品を読めました。
    ため息。
    人間の本能と狂気。
    190ページと短いけれど、何度も驚かされた。
    題名もとても素敵。

    中村文則さんはゆっくりでもいいから、読んでいきたい作家さんです。

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    2024年11月12日
  • ご本、出しときますね?

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    西加奈子さん、朝井リョウさん、加藤千恵さん、羽田圭介さんなど、多数の著名な作家さんとのトークがとにかく面白い。
    みなさん言葉選びが秀逸で何気ない話でも深さが出て思わず笑ってしまう。
    親交の深い若林さんだからこそ聞ける攻めた質問も多数あって興味深かった。
    いろんな作家さんの人間性が垣間見れる。
    マイルールやオススメの一冊などを紹介してくれていて、読みたい本も見つけらた。

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    2024年11月03日
  • 去年の冬、きみと別れ

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    映画だけ見たことがあったので本も気になって買って見ました。映画の内容をうろ覚えの状態で読み始めたので何度も???となってページを戻ったりしました。映画のホームページを見たりしてなんとか理解できました。映画と完全に切り離して読んだ方が正解だったかもです、、
    洋館で起こる殺人ミステリー的な不気味さがとても好きでした。
    地獄変好きな方は読みましょう。

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    2024年10月30日
  • 去年の冬、きみと別れ

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    ネタバレ

    おもしろかった。
    あまりミステリーは読まないので細部まで楽しめた自信はないが、面白く読めた。
    一人一人の登場人物がぶっとんでるのがわかる感じが良かった。

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    2024年10月18日