中村文則のレビュー一覧

  • 掏摸

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    ネタバレ

    文庫本の後書きでも作者が書いていたように、小説の構図はシンプルながら、随所に表現される「塔」の存在が物語の奥行きを表現しているように感じた。

    自分が生きる社会との距離を感じる世界観ではありつつ、主人公の反社会的な行動と、子供に向ける優しさのようなものは、誰しもが抱える矛盾を上手く表現している。

    個人が大きな運命に抵抗する姿と、人の心の矛盾を表現しているそんな物語だった。

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    2025年05月29日
  • 去年の冬、きみと別れ

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    ネタバレ

    壮大な復讐劇。
    盲目の元恋人を殺された主人公が、ある画家を殺人犯に仕立て上げる
    僕が2人いたのは衝撃的だった

    0
    2025年05月22日
  • 掏摸

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    久しぶりの中村文則作品。
    こんなに読みやすかったっけ?と思うほどすんなり読めたけど、内容はやはり難解。
    塔の意味するところ、運命とは結局なんなんだとか答えは読む人の数だけあるのかも。

    最悪の男・木崎のような男がいる闇社会は現実に存在するんだろうけど、絶対に関わりになりたくないな〜。
    それでもラストには少しの希望があって救われた。兄妹編の「王国」を読めば彼のその後もわかるんだろうけど、闇社会はしばらくいいかな…。

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    2025年05月19日
  • 掏摸

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    裏社会で生きる人々、道から外れた人から漂ってくる諦念のような感情が印象強く、陰鬱な雰囲気もありながら掏摸というスリリングな行いから生じる緊張感も読んでいて伝わってきました。運命とは何か、人を支配する支配される関係など短い文章の中に濃厚な要素がたくさん詰まっていて読み応えがありました。

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    2025年05月09日
  • 掏摸

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    中村文則さんの作品は全体のイメージが陰鬱で読んでいるとドヨーンとします
    この作品のスリの描写はイメージしにくかった。ストーリーの大筋には関係がないので問題はないのですが。
    所々文章に違和感を覚えつつも興味深く読み進めていけたので結局は面白かったのだと思います
    王国も読もうと思います

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    2025年04月29日
  • 教団X

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    まず分厚さに怯みました。

    宇宙の話、物理の話、原子の話、神の話、思想の話、貧困の話…スケールが大きすぎて理解できないとこも多かった…

    特に、アフリカの貧困がなくならない本当の理由には驚いたし、腹立たしく思ったけど、自分もどこかでその恩恵を受けているのかと思うと悔しいと思いました。
    人を殺すことが日常ということが今もどこかで起きているのかと思うと苦しいですね…

    最終的には「何かに関心を持って世界を善へ動かす歯車になりましょう」「共に生きましょう!」と前向きになれました。

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    2025年04月20日
  • 教団X

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    信じるものは救われる、と思わされた。
    人を構成する原子から宇宙論まで幅広く語られていた。少し難しい話もあったが、全体を通して伝えたいメッセージは分かった気がしました。欲を言えばもう少し物語に動きが欲しかったなと思いました。

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    2025年04月07日
  • 自由思考

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    日常の生活のことや小説のこと、時事問題や政治思想まで幅広いエピソードが書かれていて著者の作品をもっと読んでみたいと思った。"目の下のクマ"に言及してる部分がたくさんあり自虐的なユーモアがとても面白かった。

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    2025年03月26日
  • 掏摸

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    ハードボイルド。紙数は少ないが、ボリュームを感じる。非社会で生きる主人公の境遇、見捨てられず面倒を見てしまう不遇な子ども。運命に少し抵抗することが生きる価値と言えるだろうか。目の離せない展開でわくわくした。2025.3.24

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    2025年03月24日
  • 掏摸

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    【列】を読んで他の作品も読んでみたくなりました。
    中村さんの代表作という事で期待したんですが個人的にちょっと違うなぁと感じました。

    スリをする描写や木崎という男と再開してからの緊張感はさすが!と思ったし、面白かったのですが。。。

    単純に主人公の考え方、行動に???
    なんか、スッキリしない感想になりました。


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    2025年03月22日
  • 去年の冬、きみと別れ

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    何となくミステリー風だけど、何なんだろう??と思いながら読み進める感じでした。愛の物語、、なんですかねー

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    2025年03月17日
  • 去年の冬、きみと別れ

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    オーディブルで聴きました。

    あれこの人誰だっけ?が多くて、登場人物メモを見ながら聴きました。
    ストーリーは普通に面白い。が、特別感はなかったかな。

    一番の恩恵は、芥川龍之介の「地獄変」を読むきっかけになったこと。地獄変がとても良かったので、この本に出会わせてくれてありがとう、と感謝。

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    2024年06月22日
  • 去年の冬、きみと別れ

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    薄暗い気持ち悪さとともに徐々に事件の真相がわかってくると思いきや、急に今まで自分の隣にいた人が幽霊だったかのようなひやっとする感覚にさせられる、真夏の怪談のような一冊だった。

    物語の中心であった人物が本当は違って、事件の概要が180度回転するようなストーリーは衝撃が大きくすごいと思った。
    単にどんでん返しをオチとして用意したいのではなく、それによってある人間が狂っていった過程を追体験させたいかのような印象を受けた。

    残念だと思ったのは、本当の中心人物含め怪しげにかかれていた登場人物がいったい何者でどんな人なのかが中途半端に終わってしまうところ。
    全てを書かずに謎のままで終わる楽しみはあるが

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    2024年05月26日
  • 去年の冬、きみと別れ

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    物語の外側にずっと置いてかれてるような感じで、なかなか読みづらかった。
    それも当たり前で登場人物が狂気的すぎて、あくまでノーマルな自分には入り込む隙間がなかった。
    すっきりしないミステリーだけどつまらないわけではない。

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    2024年05月19日
  • 教団X

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    読書の秋がやってきましたw

    ってな事で中村文則の『教団X』

    まあ、長かった…(笑)

    只、只、長かった…。 ⁡
    ⁡⁡
    ⁡読むタイミングが良くなかったのか、集中して読めなかったんで内容もあやふや…。 ⁡
    ⁡⁡
    ⁡前半は原子だブッタだ涅槃だ宇宙だと正直疲れた(o´Д`)⁡
    ⁡⁡
    ⁡ 新興宗教の作り方と言うか、人の心の拠り所に刳り込み従えていき、反抗勢力には自分達の都合で有り得ないやり方で反撃する…。 ⁡
    ⁡⁡
    ⁡すべてじゃないけど、宗教よりテロリストに成り代わる集団になるのは教祖が、現存してる場合が多い様な…。 ⁡
    ⁡⁡
    ⁡終わりは急に爽やかな終わり方で、何だかって感じでしたがw

    もう少し落

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    2024年02月13日
  • 去年の冬、きみと別れ

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     嫌いではないが気持ち悪い。心がざらつく。6年前読んだ時は嫌悪感しかなかったので、再読で印象が変わった作品ではある。様々な登場人物の倒錯した愛情と狂気が凄まじい。「きみは誰だ?」でもう1人の存在に気づいてから、面白さが増していく。一体何を読まされているんだと思っていたが、献辞を読んで納得した。カポーティの『冷血』読んでみたい。そして結局K2って何だったのか。

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    2024年01月25日
  • 教団X

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    ネタバレ

    宗教と素粒子学を語る部分が勉強になるような。
    小説としてはそれほど引き込まれるのではないが、この語りの部分。追加すると日本人とは?という問いかけ。
    面白かった。

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    2024年01月02日
  • 去年の冬、きみと別れ

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    結構叙述トリック的な要素が多く含まれていて、話し手もコロコロ変わるので中盤までは読みづらい、よく分からないと感じてしまうかも。

    後半にかけて少しずつ種明かしがされていき、最後に文字通り全ての点と点が繋がってスッキリする時が来るので、根気強く読んでほしい。一章一章短めなので、できれば一気に読むのがオススメです。

    とはいえ、鬱々としていて救いがなく、好みのタイプのミステリーではなかったかな…

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    2023年11月29日
  • 去年の冬、きみと別れ

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    ネタバレ

    面白かった。

    トリックには最後までまったく気づかなかったけど、後半になるにつれて先が気になって気になって。

    ラストまで読んでまたあたまから読み直しました。

    木原坂の死刑が確定してから本をおくる計画。
    実行されるところまで描かれないところが想像力に任されていて、恐ろしい想像をする自分が鏡のように恐ろしい。

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    2023年10月29日
  • 去年の冬、きみと別れ

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    今までに読んだことの無いような作品でワクワク読むことが出来たが、オチがイマイチで理解できないところがあった。ブグログの解説を見てやっと理解できた。

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    2023年09月12日