久坂部羊のレビュー一覧

  • 悪医

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    阪大医学部卒、外務省の医務官を9年務めた経験が光る作風の著者。今回はがん治療がテーマ。

    医療については素人な自分は「抗がん剤って癌を“治す”ものじゃない」という一節に驚愕した。多分そういう基本認識のすれ違いは患者として医療に向き合う際にミゾを作りやすい部分なんだろうな、と実感。

    医者と患者の溝は埋まらないのか、歩み寄れるのか悩むところだけど、両者とも人間なわけで、尊厳を忘れない対応を心掛けないといけないなと思えた。

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    2023年07月10日
  • R.I.P. 安らかに眠れ

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    結局先生がサイコパスで真也を操ってた、でFA?
    一也は妹に懐いてほしかったのにそうならなくて
    拗ねてたってこと?
    もやもやして安らかに眠れない・・

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    2023年06月21日
  • 砂の宮殿

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    ネタバレ

    海外の富裕層向けに、自由診療で高い水準の医療を提供する「医療ツーリズム」の功罪をベースにおいたミステリー小説。
    大阪のりんくうタウンにある医療ツーリズム施設「カエサル・パレスクリニック」の理事長・才所准一は、優秀な3人の理事とともに、最先端のがん治療で順調に実績を重ねていた。だが、久しぶりに訪ねてきた顧問の福地が不審死を遂げてから、波風がたち始める。
    死因は病死か事故か、あるいは他殺か。福地は元大学の解剖学教授で才所の恩師。その後、「府立病院機構」のトップとして君臨、才所は、開業に際し、便宜を図ってもらっていた。だが、そんな恩義がある反面、顧問料として多額の見返りを要求するなど、強欲で扱いにく

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    2023年06月19日
  • 砂の宮殿

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    久坂部さん、推理小説は…ちょっと…。無理せず医療小説で楽しませてほしい。「予防医学なんて、命が惜しい人間の弱みにつけ込んで余計な検査と治療で金を巻き上げるのが実態」「ガンの手術は取りすぎと取り残しの闘いである」「たとえ絶望的なことでもわたしは真実を知らせてほしかった」「嘘でもいいから希望を持たせてほしかった」どちらも切実な思い…。

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    2023年06月08日
  • カラダはすごい! モーツァルトとレクター博士の医学講座

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    本書の説明文には、「健康診断を毎年受けると短命に? 牛乳を飲みすぎると骨折する?」などと書いてあったので、ライトな雑学的な内容だと思って読んでみたが、エンタメ度はあまり高くなく、割としっかりとした真面目な内容であった。

    宣伝やニセの健康情報に騙されない様にというスタンスで書かれているので好感が持てた。

    個人的に読んで良かったと思うのはモーツァルトの左耳の異形の話である。モーツァルトの息子、フランツが、モーツァルトの弟子であるジュスマイヤーの子供ではないかという噂話があるが、フランツはモーツァルトと同じ異形の耳だったことから、モーツァルトの子供と判明したことが書かれていた。モーツァルトの関連

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    2023年05月22日
  • 砂の宮殿

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    関西国際空港の近くで、海外富裕層向けのクリニックを運営している才所准一は、優秀な理事3人とともに最先端のがん治療を提供している。

    その才所に降りかかってくるさまざまな批判。
    なんなく収まったかのように思えた顧問の不審死を問題視する輩に次々と湧き上がってくる疑惑。
    どうなる…才所と読み進める。

    最新設備を誇る自由診療の是非を問うテーマかと思っていたが、それに隠されて不審死が重なってくる。
    医療ミステリーだろうが、なにやらスッキリしない結末なんだけど…。

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    2023年05月10日
  • 寿命が尽きる2年前

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    ネタバレ

    寿命を決める要因=テロメア説、心拍数説など。
    健康寿命を延ばそうとするとおのずと平均寿命が延びる=差は短くならない。
    健康寿命は、国民生活基礎調査で主指標と副指標のアンケートをもとに、サリバン法で算出。
    低めのカロリー摂取=栄養不足はほとんどの動物で新陳代謝が減るため寿命が延びる。

    がんは上皮細胞にできるもの。それ以外の細胞は肉腫という。子宮がんと子宮肉腫、これの良性のものが子宮筋腫。
    がんは切った際には細胞レベルでは転移している。再発は目に見えるくらいの大きさになっただけ。
    サーチュイン遺伝子で長寿化が証明されているのは線虫とショウジョウバエと酵母だけ。

    医者は治療しないと何もしないとい

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    2023年05月10日
  • 砂の宮殿

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    富裕層向けの先進医療は、臨床データをとっていると思えば許せる。
    ミステリーとしてはこの書き方はダメ。

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    2023年05月06日
  • MR(下)

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    午後遅い時間に大学病院に行くと居ますね、MR。
    頭は使うし気も使うし、大変な仕事ですね。
    いくら給料良くても私にゃ出来ない。

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    2023年05月01日
  • 砂の宮殿

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    患者に対して誠実・真摯で病名を愚直に伝える医師と、患者に噓の病名を伝え生の希望を与え続ける医師の二択で揺れつつ、同じく大事な人を自殺で失い、ようやくそれは患者次第であることを体得する主人公の姿を描く。目的のために手段を選ばぬ姿勢は偏執的すぎて主人公に感情移入はできないが、久坂部氏のいつもの医療の問いかけ自体は面白い。だが、このプロットと描き方はミステリーとしては禁じ手で小説としての面白さを自分で壊してしまっている。ミステリーとしては読まない方がよい。

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    2023年04月08日
  • 砂の宮殿

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    ネタバレ

    2023/03/17リクエスト 3
    大阪で海外富裕層向けの自由診療クリニックを運営している才所准一。
    才所は得意のダ・ヴィンチ手術、抗がん剤・免疫療法の趙鳳在、放射線科の有本以知子、予防医学の小坂田卓と4人理事体制で実績を作ってきた。

    久々にクリニックを訪ねてきた恩師であり、便宜も図ってもらった福地が不審死、その後も、つきまとうジャーナリスト矢倉もシンガポールで殺される。
    このあたりで、潔癖症の有本以知子が何かに感づき、趙も才所の裏側に気づき、ふたりとも退職する。

    トリプルcが15年位前に実用化されていたらな、と思った。完全でなくてもいいから。
    真実を告げられ自殺する人、真実を告げられなく

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    2023年03月31日
  • 無痛

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    現役医師の書く少々グロテスクなミステリー。

    面白いことは面白いのですが、話は犯人を追い詰めるより刑法39条に関して考える方が主眼か?

    表現がグロテスクな部分が不必要に長いと思う部分と登場人物が個性的過ぎるのと終盤にその狭い関係性が不自然に絡み合うところにチョット違和感を感じました。

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    2023年02月18日
  • R.I.P. 安らかに眠れ

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    途轍もなく気が滅入る作品だった。

    SNSで自殺志願者を募り、三人もの人を殺め、死体遺棄したのは優しかったはずの兄。
    妹の手記形式で事件の全貌が明らかになっていく。

    自殺幇助の是非、真の思い遣りとは。
    根底に流れるテーマは重い。

    私の心の中が誰にも分からない様に、死を考え苦しんでいる人の気持ちを理解する事は不可能だ。
    自殺して欲しくないと思う時、それは私の感情であって、当人の本当の苦しみに寄り添えていない事を突きつけられる。

    人間らしさが欠如しているのは一体誰なのか最後まで振り回された。

    今夜は安らかになど眠れそうにない。

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    2023年02月18日
  • 虚栄 下

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    癌ってまだわかってないこと多いのね。真癌と偽癌。ちょっと信ぴょう性あるかも。
    変な療養して治ったと言ってる人は、偽癌なのかも。はやくWWシリーズみたいに病気にならない体にならないかなあ。

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    2022年12月30日
  • 寿命が尽きる2年前

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    寿命が尽きる2年前という切り口で生きる事について論じた本。2年前はほとんどの人がわからないがある程度の年齢になったらあまり心配せずに好きなように生きるべしとの事。私自身も共感できるし、ぜひともそうしようと再認識させられた。

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    2022年12月02日
  • 無痛

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    ドラマを見てから読んでも面白かった!グロいシーンはゾクゾクする!為頼先生、現実世界にもいてほしいっ!

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    2022年11月29日
  • 介護士K

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    介護、、難しい問題だと改めて思った。
    決して他人事ではなく親のことや自分自身のことを考えるととても不安になる。。
    だけど結局小柳が何をしたかったのかがよく分からず、、読後感はモヤモヤ。

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    2022年11月13日
  • カネと共に去りぬ(新潮文庫)

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    名作の題名を模したパロディー。医療や介護に関わる話で、例えば延命治療が幸せかというテーマなど。題名をもじったふざけた感が、自らの将来を考える機会に取って代わるかもしれない。2022.10.24

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    2022年10月24日
  • 祝葬

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    うーん、医者にはなりたくないなあ、と思った。いや、なれないけど。
    現在から過去に遡り物語がつながったと思ったら、近未来の話になったのはなかなか面白い。

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    2022年08月30日
  • 人間の死に方 医者だった父の、多くを望まない最期

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    久坂部先生のお父様のお話。

    お母様やお嫁さんは大変だったと想像がつくが、お父様のご希望が叶えられていてうらやましいと感じた

    お父様も麻酔医であったそうだが、お医者さんや検査を避けていて共感をもてた

    感情失禁というのがあるとは

    自分で排泄ができるうちにうまくがんになって死にたいものだ

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    2022年08月14日