久坂部羊のレビュー一覧
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ミステリーとしては楽しめなかったが、刑法39条について再考させられる作品だった。
物語の展開やキャラクターの行動が予測しやすく、ミステリーとしての驚きや緊張感が欠けていた。しかし、登場人物たちの行動や事件の背景に刑法39条が深く関わっており、この法律の適用やその影響について考えさせられる場面が多かった。
例えば、精神病を装って攻撃しようとするシーンなどが挙げられる。これらのシーンを通じて、刑法39条がどのように悪用される可能性があるのか、またその結果としてどのような問題が生じるのかが描かれている。
ミステリーとしての魅力には欠けるものの、刑法39条の問題点やその適用について深く考えさせられる作品であり、法律や医療関係の知識の充足があった。 -
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優しかった兄が、三人もの自殺志願者を殺めた――。世間から極悪人と糾弾される村瀬真也。連続凶悪事件を犯した兄が語り始める不可解な動機を解き明かそうと、妹の薫子は奔走するが、一線を越えてしまった真也の「知らなかった一面」に衝撃を受ける。自殺志願者を次々殺めた男の告白から見えてきた真実とは――。行きすぎた正義と、無関心な親切は、どちらが正しいのだろうか。誰もが目を逸らしたくなる問題に、著者自身も懸命に向き合い書き下ろした長編小説。
☆3つにしてるけど 3.5にしたい!
村瀬真也の考え方に共感してしまう部分もあり 自分がちょっと怖くなる
本人の意思を尊重するのはとても大事だと思うけど 嘱託殺人って本人の意思がどれだけ本気なのかってどのようにしてはかる?わかる?のか難しいところだと思うし それを他人が決めれることなんだろうか?とも思ってしまう
海外では安楽死が認められている国もあるけど それを仕事としてやっている人達の心は大丈夫なんだろうか?
苦しんでいる人のためにしていることだと 割り切れるものなんだろうか?
依頼する人は 自分が依頼されたら出来ることなんだろうか?
だけど 本人にしたらとても苦しく苦しくてしょうがないことなのだろうな…とも思う
答えの出せない難しさがあって いろいろ考えさせられる内容なんだけど…ラストがなんだかちょっとアレ??って感じだったな -
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ネタバレ短編集。
手術シーンとか妙にリアルやと思ったら作者もお医者さんらしい。
1番面白かったのはシリコンと至高の名医かなあ。
シリコンは豊胸手術に失敗した女性がシリコン除去手術を受けるものの適当な処置をされて胸まるごと失ってしまって絶望…ていう話。
あまりにも女性が哀れやし手術にあたった医師と看護師が嫌な奴やねんけどちゃんと報復もあってスッキリするラストで良かった。
至高の名医は主人公の医師が自分にも他人にも厳しくてなんかいいキャラしてた。
そんな彼が心底怯える出来事に初めてぶつかることで角が取れて丸くなるのが面白かった。
理由もまさか周りが聞くと彼が?!て思うようなことで…(女遊びに無縁やったのに看護師に誘惑されてワンナイトしてその女性がまさかのエイズやったという)
名医の微笑みは謎が残ったな。
最後のシーンで看護師に襟の乱れを指摘されるシーン。あれなんの意味が…??
わざわざ書いてるからには何かしらあるんやろうけどどうしても分からんかった。
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Posted by ブクログ
ネタバレ著者は阪大医学部卒の医師。
著者自身が疑問に思っているのであろう、行き過ぎた医療行為に一石を投じる趣旨の小説。
短命の医師の家系のそれぞれにスポットライトが当てられるオムニバス。
ある者は死に怯え続け、死を救いのように考え、同じような希死念慮に囚われた恋人に"救済として"安楽死させられる。
ある者は、自身が見てきた延命医療行為に対する疑問から、自身の病気には一切治療をせず病死する。
ある者は、自身が長年推し進めた、がんの検診、切除手術、あらゆる延命のための治療を自身のがんにも徹底的に適応し、壮絶な末路を辿る。
最終話は遠くない未来。医療は発達し、延命治療も同じく進化。無理矢理医療により生かされて"生きているだけの物"になった人々は簡単に死ねなくなってしまう。。。
別の方が書いた本で、がん検診は意味がない(進行性なら発見して治療しても結局死ぬ。進行性でないなら発見が遅れても命に関わらない。むしろ発見することにより無駄な治療(投薬や切除)で体を傷つけ、余命を縮める)と主張していた本を思い出した。
本書の中でも言及されていたが、医療だってその時代で正しいとされていても後年、誤った治療法だったとなることもある。専門家でもない私たちが正しい選択をすることなんか出来るわけがないし、こういう本を読めば読むほど正解(なんてないけど)が分からなくなる。