久坂部羊のレビュー一覧

  • 虚栄 下

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    外科医・雪野は手術支援ロボットHALの医療訴訟で真実を明らかにしようとし、窮地に立つ。その最中、凶悪がん治療国家プロジェクト・G4の主軸となるがん治療の権威が、次々がんに罹患。患者となった途端、自らの提唱する治療法に逆行する言動を見せ始める。一方、雪野の同級生で内科医の赤崎は、凶悪がんの原因を電磁波とする論文を発表し、大波乱を呼び起こすー。国家プロジェクトの行方は?

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    2018年05月26日
  • カラダはすごい! モーツァルトとレクター博士の医学講座

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    医学というと難しい印象を持つが、医師兼作家の著者が身体の仕組みを解説。巷で流行っている健康に関する話題が、実はそういうことでもないんだよ、ということも解説。
    幸い今のところ自分は健康体でかつ健康オタクでもないので本書にお世話になる内容は少ない。一番勉強になったのはアルコールを飲むとトイレに行きたくなるわけ。アルコールには利尿作用があるのではなくて、抗利尿ホルモンの動きを抑える働きがあるということ。言い方を変えれば、本来身体には脱水になるのを防ぐために抗利尿ホルモンがあるが、アルコールを摂取すると身体が「アルコールはよくない」と反応して抗利尿ホルモンにブレーキをかけて、ア利尿を促すもの。
    最近自

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    2018年04月22日
  • 虚栄 上

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    専門的な部分の話は‥‥うう 難しい‥‥
    内科でも外科でも何でもいいから病気を治して欲しい、医者にかかる時の思いはそれだけなのに。国家プロジェクトともなるとイニシアチブを取るのに汲々とし始めるのが普通とは思いたくない。

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    2017年11月11日
  • 第五番 無痛II

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    ネタバレ

    主人公が空気だったなあ。
    医学界に潜む陰謀と疫病の発生と、それを巡る人々の話は良かったが、わざわざ『無痛』の2巻にする必然性は無かった感じです。

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    2017年05月28日
  • 芥川症

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    著者のデビュー作『廃用身』に度肝を抜かれ、その後のいずれの作品にも衝撃を受けました。いちばん最近読んだ『嗤う名医』で初めて短編を読み、その腕にも唸りました。本作はそんな著者による芥川龍之介作品のパロディ。登場順に(括弧内が芥川の元ネタ)、『病院の中』(『藪の中』)、『他生門』(『羅生門』)、『耳』(『鼻』)、『クモの意図』(『蜘蛛の糸』)、『極楽変』(『地獄変』)、『バナナ粥』(『芋粥』)、『或利口の一生』(『或阿呆の一生』)。最終話の『或利口の一生』に「パクリ」という項があり、そこに著者の本音がそのまま記されているようです。「小説というものは自分で筋を考えなければならないものだと思っていたの

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    2017年05月15日
  • 第五番 無痛II

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    死に至る新型ウィルスが日本で発生する。
    同時期、遠く離れた外国で医師たちが連続して殺害されるという事件が発生。
    為頼はかつて日本で起きた一家四人惨殺事件で知り合った少女と再会を果たし、彼女の治療に手を貸すことになる。
    医学界の暗部とも思える謀略と、それらの事柄がひとつに繋がったときに見えてくるものは為頼にとっては到底受け入れられるものではなかった。
    前作を上回る壮大なスケール・・・と言ってしまえればいいのだろうが。
    大風呂敷を広げすぎて、結果的にきちんと終われていない物語のように感じてしまった。
    為頼のキャラクターも変わってしまっている。
    確かに登場人物の一部は前作と繋がっているけれど、主人公

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    2017年03月29日
  • 芥川症

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    芥川龍之介の名作をパロディちっくに模しているが、内容は結構真剣。医者との距離が近づく。2017.3.27

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    2017年03月27日
  • 芥川症

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    ネタバレ

    芥川龍之介の作品をもじったタイトルの短編集。どれも皮肉っぽい内容で「病院の中」「或利口の一生」あたりを読むと、病院で医療を受けることが怖くなってきました。

    ただ、内容に分かりづらいところがあって、結末を読んでも「?」となった話がいくつかありました。まぁこれは自分の読解力に問題があるのでしょうが…

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    2017年03月13日
  • 嗤う名医

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    6篇からなる短編集。
    この作品も読みやすくスラスラ進む。
    短編なので、やや物足りない感もあるが、軽く読みたいときには手頃だろう。

    寝たきりの殺意
    寝たきり状態となった男が、世話をする嫁に対する不満を募らせる。嫁は男のことを痴呆だと嘘をついて嫌がらせをしていると、往診の医師に訴える。

    シリコン
    豊胸手術を受け、胸部にシリコンを注入された女。はじめはうっとりする程美しく膨らんだ胸が、次第にボコボコとし腫瘤のようなものが触れるようになった。癌ではないかと不安になり、女は病院へ行く。

    至高の名医
    腕が良く、ゴッドハンドともてはやされる外科医の男は、常に仕事に対し厳しく向き合っていた。あるとき、担

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    2017年03月02日
  • 芥川症

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    芥川龍之介の作品題名を捻って、医療ミステリーに仕上げた現役医師ならではの、ブラックユーモア的な医療ミステリー。
    『藪の中』をもじった『病院の中』は、医療現場で如何にもありそうな・・・
    『芋粥』をもじった『バナナ粥』は、切実な介護問題を描きながら、最後は落語的なオチが。
    『地獄変』をもじった『極楽変』は、シュール気味で、ちょっと敬遠。
    その他4編も、それなりに楽しめた。

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    2017年02月15日
  • 廃用身

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    拘縮し使うことができなくなった四肢(廃用身)を切断する「Aケア」と呼ばれる治療?!が行われるデイケア。さらにAケアの血流再配分により認知症が改善する可能性に気づく。様々な実用と倫理の狭間に揺れる現代医療を象徴する小説で非常に考えさせられる。

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    2017年02月15日
  • 芥川症

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    ネタバレ

    芥川作品になぞらえた短編集。芥川作品を読んでからのほうがいいかも。
    久坂部作品はフィクションなのかノンフィクションなのかわからなくなる。「病院の中」の最後、DNAで寿命が分かるっていうのはホント?
    ブラックユーモアというかひねくれてるというか、読んでて気持ちの良いものは少ない。

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    2017年02月06日
  • 芥川症

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    【収録作品】病院の中/他生門/耳/クモの意図/極楽変/バナナ粥/或利口の一生
     ブラックユーモア。現場を知る医師が書いただけに、笑えない。

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    2017年01月25日
  • 嗤う名医

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    6作品からなる短編集。
    色々な味?が楽しめた。
    だが…嘘はキライは難しかった。
    '16.12.23読書完了

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    2016年12月23日
  • 嗤う名医

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    介護、整形、医師のストレスなど、医療現場を舞台にした短編集。とても読みやすい文章で、描かれる世界にすんなり入っていける。

    最初の3編は展開に目新しさが無いものの楽しく読めた。特に「寝たきりの殺意」のクソジジイっぷりときたら!次の2編は異常な趣味嗜好を持った医療関係者の話が続いて気分が悪くなったけれど、最後の1編、白い巨塔の派閥争いに巻き込まれる男の話「嘘はキライ」は面白かった。

    他の作品を読んでみたくなる程の魅力は感じなかったが、短編集ということもあり気軽に一気読みできた。

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    2016年10月05日
  • 嗤う名医

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    ネタバレ

    うーん。☆3.5くらいかなあ。
    作者の短編は初めて。でも内容的には長編でなくて良かったと思うような、皮肉な話ばかり。

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    2016年09月28日
  • 思い通りの死に方

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    (たぶん)本音ベースが身上のお医者さんお二人の対談形式の本です。「思い通りの死に方」、2012.9発行です。内容的には、中村仁一先生の「自然死のすすめ(大往生したけりゃ医療とかかわるな)」と久坂部羊先生の「日本人の死に時(そんなに長生きしたいですか?)」を足した感じでしょうか。確かに長生きすればいいわけではなく、長生きの中身が大切ですね!そして「老い」と「病気」の違いは、本人が(きっとわかるはずと思います)しっかり自覚して、薬で治るとの錯覚を持たないことがいいと、私は思ってます。

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    2016年09月11日
  • 廃用身

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    ショッキングな内容でした。廃用身の切断。ドキッとする言葉だが、画期的でいい療法にも思えてくる。しかし、マスコミの非難的な報道により漆原医師は自分の内面に踏み込んでいく。

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    2016年06月23日
  • 神の手(下)

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    ネタバレ

    安楽死について考えさせられる。確かにあってもなくても困る。でもいくら考えても答えなんか出てこないのでは。
    なかなか新薬も認可されない日本では難しそう。合法化されているオランダなどではケルビムみたいな薬があるのかな。

    ちょっと長い。途中でななめ読みしてしまった。。

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    2016年03月31日
  • いつか、あなたも

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    9割ほど実体験を元にした在宅医療の話。痴呆や末期ガンやALS、精神疾患の若い女性の話だけフィクションとの事だが患者だけじゃなく、その家族との関わりも含めた在宅での死を待つ日々。死を看取る家族、死後直後に行う湯灌作業など医師や看護師の大変さをしみじみとの思う。病気はいつ発病するか分からなし誰もが他人事ではない話ではあった。

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    2016年01月21日