久坂部羊のレビュー一覧

  • 院長選挙

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    不真面目なほうの久坂部さん(笑)。真面目に書いているとはとても思えないほどふざけています。登場する医師の名前はほとんどが誰かをパロったもの。章のタイトルが『面白い巨塔』だったりして、吉本興業ばり。フィクションのふりをした暴露本なのかもしれません。どの医師も自分の専門こそいちばん偉いと思っていて、内心はお互いを蔑み合っているなんて。信頼できる医師はここには誰もいないし、誰が院長になっても困りもの。腕の悪い人格者より腕の良いゲス野郎が選ばれるってねぇ、でもまぁそういうことになっちゃうか。

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    2019年08月30日
  • 告知

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    在宅医療という知らない世界の話。
    終末期医療の本人と家族の辛さが描かれており、読んでいて悲しくなる。
    事実、このようなことが日本のいたるところで起こっていると思う。
    感動する話もまるが、ただ辛い話もあり、読後感がスッキリしませんでした。

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    2019年08月26日
  • 思い通りの死に方

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    長生きは素晴らしいこと、というマスコミの報道に疑問を呈する内容。不健康な状態で長生きすることにいいことはないらしい。

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    2019年08月12日
  • 破裂(下)

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    白い巨塔をテレビで見てから思わず読んでしまった。
    スピーディな展開、ドラマ化にはぴったり。
    少し現実味がないかな。
    でも、ハラハラドキドキ面白い、イッキ読み。

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    2019年06月19日
  • 破裂(下)

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    3月-5。3.0点。
    下巻。厚労省エリートの画策、主人公の麻酔科医にも誘いの手が。

    主人公のキャラクターが薄かったかな。イマイチ感情移入できず。

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    2019年03月15日
  • 破裂(上)

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    3月-4。3.0点。
    主人公の麻酔科医、患者を死なせた症例をマスコミと組んで調査。
    一方、心臓手術時に針を忘れたため、死亡した娘が医療裁判の動きを。

    少しテーマを盛り込みすぎの感じが。下巻でどうやって納めるのか、楽しみ。

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    2019年03月08日
  • 大学病院のウラは墓場 医学部が患者を殺す

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    センセーショナルなタイトルからすると、大学病院は無理な人体実験を繰り返したり、研修医や医学部の学生の練習の場であり、それを告発する内容かと思いきや、全く逆で、大学病院は信頼に足り、また事件や事故のたびに、マスコミの批判や理想論に対応したこれまでの改革が、旧制度の医局を喪失したりして、それらが日本の医療の崩壊に向かっているという憂国(憂医療?)の書である。

    医局の件については特に力点を置いている。
    (注)医局とは医師・歯科医師の執務室、控室のことを指す。ここから転じて、大学医学部・歯学部の附属病院での診療科ごとの、教授を頂点とした人事組織のことを医局と呼ぶ。

    「旧弊な医局制度が破綻し、医師は自由を得た代わりに、安定と将来の保障を失った。世間は不透明な寄付や名義借りをしなくてすむようになった代わりに、地域医療と産科医・小児科医を失った・・・(略)・・・訴訟のリスクの高い科の医師を失いつつある」と。
    具体的には、従来は医局の教授が、一般病院はおろか過疎地域の病院まで目くばせして医師を配置してきたが、それが無くなった現在は、若手医師は激務の大学病院を逃げ出し、また地方や過疎地を避け、都会の開業医を目指している。
    一方、時間の予定が立たない産科医や、子供相手の面倒な小児科、そして訴訟リスクの高い外科医を失いつつあると言う。

    そして著者は言う。「そもそも大学病院とは人体実験を行ったり、新人の教育をするところなのだ。それを認めない事には、話が前に進まない」
    大学病院は医師の数も多く、その分監視の目が多いということであり、間違った治療はチェックされ、また情報も多く集まるので、大学病院の医療は信頼に足ると。

    著者は、現場の医師の声を代表して、現在の過酷な医師の実態と、将来の医療制度を理想論ではなく、現実的な目から見てくれと叫んでいる。

    少し別な観点からみると、大学病院は研究・治療・教育と幾重もの役割を負わされているのがよく分かった。
    そして良き研究者は良き治療医ではないと言うことも。

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    2018年12月19日
  • 告知

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    久坂部羊『告知』幻冬舎文庫。

    在宅医療連作短編集。『綿をつめる』『罪滅ぼし』『告知』『アロエのチカラ』『いつか、あなたも』『セカンド・ベスト』の6編を収録。

    久坂部羊の作品の中では低ランク。医療現場の描写にはリアリティがあるものの、ただそれだけで、ストーリーが無い。好きな作家の久し振りの作品だけに非常に残念。

    あすなろクリニックで在宅医療に関わる医師と看護師を主人公に患者の死の現場と遺族の人間模様を描く。

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    2018年10月16日
  • 神の手(下)

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    「神の手(下)」(久坂部 羊)[電子書籍版]を読んだ。あまりに安易に関係者が死んでしまうのが興醒めかな。で、結局のところなんとなくうやむやのまま終わってしまったよ。

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    2018年07月05日
  • 芥川症

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    ネタバレ

    芥川龍之介の作品にインスピレーションを得て、医師らしい皮肉とユーモア、そして毒を一盛りした短編集。医師目線が効いている。

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    2018年06月30日
  • 芥川症

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    芥川龍之介が、いかに優れた小説家であったとはいえ
    残されたのは基本的に小粒な作品ばかりだった
    だから、そのスキャンダラスな死への憧憬を抜きにしては
    こうも長年読み継がれる存在となりえたものか
    少々疑わしいと思われる向きも、けっこう多いと思う
    半ばは真だ
    しかし、芥川の凄まじさは
    その死に至る準備段階からの副産物として
    「歯車」などの壮絶な晩作を次々と生み出してきたところにあるのだ
    自らの意志により死を捉えた人の明晰さ、というある種のロマンを
    芥川は、いちはやく体現してみせたのだ
    …とはいえ、むしろ本人としては
    「阿呆」と呼ばれて笑われることを望んだのかもしれないけれど

    久坂部羊の「芥川症」は、作者の専門である医療をテーマとしつつ
    芥川龍之介の代表作をオマージュした短編集
    死におびえる人々、それに死を相対化して安心する人々の
    罪のない(こともない)平凡さから
    生きることのありがたみを抽出しようとする一方
    死への抗いを不自然なこととしても描いている

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    2018年06月22日
  • 破裂(下)

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    枝利子の裁判は、病院内外の圧力で難航する。その裏で厚労省の佐久間が香村助教授に接触を始めた。それが国家権力による高齢者抹殺計画=「プロジェクト天寿」だと見抜いたジャーナリストの松野は、発表する矢先、何者かに殺される…。裁判の結末は?権力に翻弄される江崎の運命は?そしてプロジェクトの行方は?

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    2018年06月13日
  • 嗤う名医

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    脊柱管狭窄症で尿道に管を入れられ自宅で寝たきりの状態を強いられている男性は、嫁に浣腸を頼むのが憂鬱だ。あげくに嫁は看護婦や医師にわたしが痴呆だと嘘をついて嫌がらせをしている。きっと施設送りにしようと企んでいるに違いない。そんなことはさせないと叫ぶがー「寝たきりの殺意」。豊胸手術に失敗した運の悪い女を描いた「シリコン」他。

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    2018年05月27日
  • 虚栄 下

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    外科医・雪野は手術支援ロボットHALの医療訴訟で真実を明らかにしようとし、窮地に立つ。その最中、凶悪がん治療国家プロジェクト・G4の主軸となるがん治療の権威が、次々がんに罹患。患者となった途端、自らの提唱する治療法に逆行する言動を見せ始める。一方、雪野の同級生で内科医の赤崎は、凶悪がんの原因を電磁波とする論文を発表し、大波乱を呼び起こすー。国家プロジェクトの行方は?

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    2018年05月26日
  • カラダはすごい! モーツァルトとレクター博士の医学講座

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    医学というと難しい印象を持つが、医師兼作家の著者が身体の仕組みを解説。巷で流行っている健康に関する話題が、実はそういうことでもないんだよ、ということも解説。
    幸い今のところ自分は健康体でかつ健康オタクでもないので本書にお世話になる内容は少ない。一番勉強になったのはアルコールを飲むとトイレに行きたくなるわけ。アルコールには利尿作用があるのではなくて、抗利尿ホルモンの動きを抑える働きがあるということ。言い方を変えれば、本来身体には脱水になるのを防ぐために抗利尿ホルモンがあるが、アルコールを摂取すると身体が「アルコールはよくない」と反応して抗利尿ホルモンにブレーキをかけて、ア利尿を促すもの。
    最近自分がトイレが早くなっているのはアルコール耐性が弱くなっているのと身体がまだ正常に機能してると言ってよい(のかも)。

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    2018年04月22日
  • 虚栄 上

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    専門的な部分の話は‥‥うう 難しい‥‥
    内科でも外科でも何でもいいから病気を治して欲しい、医者にかかる時の思いはそれだけなのに。国家プロジェクトともなるとイニシアチブを取るのに汲々とし始めるのが普通とは思いたくない。

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    2017年11月11日
  • 第五番 無痛II

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    ネタバレ

    主人公が空気だったなあ。
    医学界に潜む陰謀と疫病の発生と、それを巡る人々の話は良かったが、わざわざ『無痛』の2巻にする必然性は無かった感じです。

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    2017年05月28日
  • 芥川症

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    著者のデビュー作『廃用身』に度肝を抜かれ、その後のいずれの作品にも衝撃を受けました。いちばん最近読んだ『嗤う名医』で初めて短編を読み、その腕にも唸りました。本作はそんな著者による芥川龍之介作品のパロディ。登場順に(括弧内が芥川の元ネタ)、『病院の中』(『藪の中』)、『他生門』(『羅生門』)、『耳』(『鼻』)、『クモの意図』(『蜘蛛の糸』)、『極楽変』(『地獄変』)、『バナナ粥』(『芋粥』)、『或利口の一生』(『或阿呆の一生』)。最終話の『或利口の一生』に「パクリ」という項があり、そこに著者の本音がそのまま記されているようです。「小説というものは自分で筋を考えなければならないものだと思っていたのに、芥川の短編に『今昔物語集』に想を得たものが多いと知り、ならば芥川が『今昔物語集』からパクッた小説から、さらに自分がパクッて書いてやろうと思ったのだ」と。パクるといえば聞こえが悪いけれど、想を得たのだといえばいいんでしょと。その言葉からもわかるように、かなり人を喰ったような話で、かつグロテスク。この著者のことですから、相変わらず上手いし飽きずに最後まで読ませることは確かですが、どれもこれもバッドエンドで、パロディのわりに読後感が重い。しかも医者としての知識を存分に使っているからグロいのなんのって。同じ重さならばいつもの医療系の小説を読みたいなぁ。

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    2017年05月15日
  • 第五番 無痛II

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    死に至る新型ウィルスが日本で発生する。
    同時期、遠く離れた外国で医師たちが連続して殺害されるという事件が発生。
    為頼はかつて日本で起きた一家四人惨殺事件で知り合った少女と再会を果たし、彼女の治療に手を貸すことになる。
    医学界の暗部とも思える謀略と、それらの事柄がひとつに繋がったときに見えてくるものは為頼にとっては到底受け入れられるものではなかった。
    前作を上回る壮大なスケール・・・と言ってしまえればいいのだろうが。
    大風呂敷を広げすぎて、結果的にきちんと終われていない物語のように感じてしまった。
    為頼のキャラクターも変わってしまっている。
    確かに登場人物の一部は前作と繋がっているけれど、主人公である為頼への違和感は最後まで拭いきれなかった。
    とは言っても、終盤まではどんなふうに物語を終わらせてくれるのだろうという期待で楽しみながら読むことができた。
    だからこそ余計に、登場人物たちが迎えた結末がとても残念に思えた。

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    2017年03月29日
  • 芥川症

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    芥川龍之介の名作をパロディちっくに模しているが、内容は結構真剣。医者との距離が近づく。2017.3.27

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    2017年03月27日