久坂部羊のレビュー一覧

  • カネと共に去りぬ(新潮文庫)

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    ブラックユーモアの短編集だが、有りそうに話にちょっと笑えない。医者も患者も同じ人間でお互いの誠実さ、優しさには過度の期待はないなぁと感じる内容。

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    2021年08月22日
  • 神の手(下)

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    安楽死という取り上げたテーマは興味深く、特に作者が医師なのでリアリティーもあり、考えさせられる内容だった。がただ、非現実的な事もあり(カリスマ指導者のような人が出て来たり)それが水を差したような。

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    2021年06月10日
  • 祝葬

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    信州にある大病院経営の土岐一族は、代々医者の家系であるが、その大半が早死にしている。この一族の4代に渡る物語。正直最終章までは、もう投げ出そうかと思っておりましたが、最終章はだいぶ未来の話になり、超高齢化社会を映し出す。それまでの章はこの最終章への前振りにも思える。
    一貫として「長生きすることは幸福なのか」というテーマで一冊の本を書き上げているところも素晴らしい。

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    2021年05月28日
  • 介護士K

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    自分自身の介護問題は避けて通れんし、社会問題としても論議すべき点が多いなあ。
    確かに財源や人材を投与しても、高齢者を喜ばすだけで、社会の生産性が上がる訳でもない。医療とも関連するけど、点滴や胃瘻による栄養補給までして、延命させる必要性が本当に有るんかいね?
    小説としては、話を回している美和さんが最後に犯人である事が判明するなどのどんでん返しが有るんかと期待したが、そんなんやったら「五十嵐貴久」になっちゃうし。さすがにそれは無かったわ。

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    2021年04月21日
  • いつか、あなたも

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    在宅医療専門の「あすなろクリニック」の看護師や医師が、より良い最期を患者さんが迎えられるように力を尽くす日々を、短編集のような形で描いている。
    綺麗事ではない在宅介護の現実が、ほぼ実話に基づいて書かれており、本当に考えさせられる。
    辛い話でもあるのだが、病と戦う患者さんと家族の姿に、他人事ではない人間の最期に自分自身新たな思いが生まれてくるような気がしました。

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    2021年04月06日
  • 黒医

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    ネタバレ

    久坂部羊さんの短編集好きですが、
    BLACK 2 × HUMOR
    ブラック感半端ないです。
    登場人物が心の闇にのまれていく描写を読んでいると疲れてしまう。
    だいたいラストにどんでん返しが出てきますが「不義の子」は最後2ページ驚きました。まさかね〜と。

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    2021年03月25日
  • 院長選挙 (1)

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    久坂部羊氏の原作を元にマンガ化。

    天大病院医学部のトップが、自宅で急死した。
    後釜を狙う副院長(教授)は4人。

    どれもこれも、個性的な人物ばかり。
    そして、院長の急死(不整脈)にも、不審な点が...

    出版社のルポライター・吉沢アスカ。
    『医療崩壊』をテーマに、4人に取材を申し込むものの、想像を絶するとんでもないことが...

    実際の医療現場が、こんなことになっていない事を祈るばかりです。

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    2021年03月17日
  • 神の手(上)

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    【安楽死】

    大切な人が助かる見込みもなく、痛み苦しむ姿を見てもそれでも生きて欲しいと願うのはエゴなのだろか。

    楽にしてあげたいと思うのだろか。

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    2021年01月24日
  • 神の手(下)

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    安楽死をめぐって

    医者

    患者

    政治家

    が絡み合い、縺れ合う。
    ・
    ・
    聞き慣れない専門用語などが出て来るから難しい。

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    2021年01月24日
  • 院長選挙

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    急死した大学病院の地位を巡って、各科の副院長がお互いを罵りながら院長を目指す笑える話。
    おそらく、本当の病院の偉い人達もこのレベルなんだろうなと思いながら読んだ。
    現場はたいへんなのに何をやってるんだか、と呆れながら笑いたい人には向いている本。

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    2021年01月13日
  • カネと共に去りぬ(新潮文庫)

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    ネタバレ

    医療と人生の最後についての、アイロニー含む逸話集。
    医療人の黒い側面と、人生の最後の迎え方について、はばかりなく語っているが、一般の方にも心響くでしょうか。

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    2020年12月26日
  • 祝葬

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    ネタバレ

    いわゆるクオリティ・オブ・ライフがテーマでしょうか。同作者の「神の手」「廃用身」も似たようなテーマだったように記憶していますが、病気との向き合い方を他人に決められてしまうことの嫌悪感を「希望の御旗」にて同じように感じました。

    対して「ミンナ死ヌノダ」の覚馬は、検査も治療もしないことを自ら選んで死んでいったわけですが、その様子はとても満足そうに映ります。

    本書はこうした終末期医療に対する問題定義がメインかと思いますが、ラスト直前に出てきた誤診と医師の労働環境に関する問題についても作者は訴えたかったのかな、という気がしました。どちらの点についても、いろいろ考えさせられたり興味を持って調べたりするきっかけになったことは、良かったと思っています。

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    2020年12月20日
  • 黒医

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    後味の悪さは一級品!
    随分と意地悪な目線で書かれてる気がするけども、優しさという名前の無関心の薄皮を剥ぎ取れば、ぎゅうぎゅうにこんな感情が詰まってるんだよね、人間。

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    2020年11月15日
  • 神の手(上)

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    医療訴訟の話ですかね。
    まだ途中なのですが、、けっこう強引な描き方をしている部分もあるのかなとは思いますが、趣旨はわかります。
    ただ、読んでてしんどい(笑)
    少しずつ読み進めています。
    人権・尊厳死、、、ホスピスなど、、、医療の現場にまつわることについてはいろいろ整えられてきているのかもしれませんが、実際に病気や死を目前にした本人や家族が、その選択肢について、知らなすぎる気がします。
    現在、上巻の半分手前くらいですが、ゆっくり読み進めていきます~

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    2020年09月30日
  • 嗤う名医

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    6つの短編の中では【シリコン】が1番面白かった。
    【至高の名医】もよかった。
    【名医の微笑】はちょっと苦手。

    いずれも、お医者さんって、色んな人(患者)を相手にして、ストレスの溜まる職業なんだなぁと思う。

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    2020年09月29日
  • カネと共に去りぬ(新潮文庫)

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    芥川の小説を再構成した医療エンターテイメントに続く、名作のパロディー医療エンタメ(解説者によると正確にはパスティーシュというそうだ)。
    名作をちょっとひねった題名にシニカルさを、その内容にブラックさを味わうことができる。原作をしっかり読み込んで理解したうえでないと、このような作品は書けないのでは。
    その一編『アルジャーノンにギロチンを』は、日記形式で構成されている。高慢な医者すぁる主人公は、認知症を恐れ、日記をつけているが、その進行と共に徐々に文章が乱れてくる。
    既視感があると思ったら、著者の『老乱』でも、主人公にあたる老人の日記で、認知症の進行具合が迫力満点に描かれていた。
    いずれも、現役の医師である著者にしか書きえない、力作だろう。

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    2020年09月07日
  • カネと共に去りぬ(新潮文庫)

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    医呆人/地下室のカルテ/予告された安楽死の記録/アルジャーノンにギロチンを/吾輩はイヌである/変心/カネと共に去りぬ

    どこかで聞いたような題名ばかり。こうもブラックな話に利用できるとは、きっと凄いんだろう。心身の健康への気になり具合が大きい時に読むのはちょっと辛かった。元気でないと読めないかも

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    2020年08月09日
  • カネと共に去りぬ(新潮文庫)

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    久坂部羊『カネと共に去りぬ』新潮文庫。

    世界文学のパスティーシュ医療ブラックユーモア短編集。世界の名作小説を連想させるようなタイトルの『医呆人』『地下室のカルテ』『予告された安楽死の記録』『アルジャーノンにギロチンを』『吾輩はイヌである』『変心』『カネと共に去りぬ』の7編を収録。

    最近の久坂部羊の作品はシリアス路線ではなく、ブラックユーモア路線の作品が目立つ。本作に収録されたいずれの短編もブラックでユーモラスな一面を持つのだが、シリアス路線の方が好きだな。

    『医呆人』。アルベール・カミュの『異邦人』のパスティーシュ。村壮はムルソーのパロディだし、基本的なプロットも元ネタのパロディだ。主人公の村壮は社会の望む医師像であることを拒否し続けている変わり者の若手医師だった。病院の中で医療に幻想を抱かぬ唯一の医師である村壮は担当したがん患者の死に際して、不穏な発言をしたことから糾弾される。一種のサイコパスのような村壮の抱える秘密とは……

    『地下室のカルテ』。元ネタは、フョードル・ドストエフスキーの『地下室の手記』。得をするのは世渡り上手というのは医療の世界も一般企業も同じようだ。そんなことは解り切っているので、一時の損得に一喜一憂する必要も無いのだが。がん患者の手術と抗がん剤治療の選択に失敗した主人公の割崎英男は抑うつ状態に陥り、院内を徘徊する……

    『予告された安楽死の記録』。元ネタはガルシア・マルケスの『予告された殺人の記録』。治癒の見込みの無い白血病により安楽死を選択した櫻子と夫の真一を巡る物語。櫻子が死に際に母親の政子に託した遺言とは……

    『アルジャーノンにギロチンを』。元ネタはダニエル・キイスの『アルジャーノンに花束を』。68歳の郷田智有の書く日記でストーリーが展開する。知らぬ間に認知症となった郷田は……ブラック。

    『吾輩はイヌである』。元ネタは言わずと知れた夏目漱石の『吾輩は猫である』。実験動物として大学病院に送り込まれたビーグル犬の吾輩。名前は『マダナイ』という。憐れ、実験動物の最後……

    『変心』。元ネタはフランツ・カフカの『変身』。主人公の名前は寒座久礼子。グレゴール・ザムザのパロディだ。大昔読んだ本に『水凍る寒さ』というのがあったが、あれは何というタイトルだったろう。サイコ気味の寒座は研修医からSMの女王に転身……

    『カネと共に去りぬ』。元ネタはマーガレット・ミッシェルの『風と共に去りぬ』。物語の舞台は富裕層向け介護付有料老人ホーム『アトランティス奥多摩』。そして登場人物が列戸馬虎と小原紅子、入楠明日礼というから笑える。

    本体価格670円
    ★★★

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    2020年08月05日
  • 嗤う名医

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    久坂部さんの作品は、医者も人間なんだなーと感じさせられる。そして病気と患者と医者同士の確執とかストレス多そう。

    個人的に好きなのは「シリコン」。美容整形に失敗した運のない女子が、これからの人生に希望を見出す、光のある感じが良かった。

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    2019年10月12日
  • 院長選挙

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    国立大学の最高峰、天都大医学部の病院長・宇津々が謎の死を遂げた。自殺・謀殺説が囁かれる中、近く病院内で行われる新院長選挙。候補者は4教授。心臓至上主義の内科・徳富、内科嫌いの外科・大小路、収益の4割を稼ぐ眼科・百目鬼、改革派の整形外科・鴨下。誰が院長の座に?選挙運動真っ盛り、院長の死に疑問を持った警察が動き出した…。超エリート大学病院の医師たちの、序列と差別、傲慢と卑屈だけを描いた抱腹絶倒の医療小説!

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    2022年03月15日