久坂部羊のレビュー一覧

  • 芥川症

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    ネタバレ

    芥川龍之介の作品をもじったタイトルの短編集。どれも皮肉っぽい内容で「病院の中」「或利口の一生」あたりを読むと、病院で医療を受けることが怖くなってきました。

    ただ、内容に分かりづらいところがあって、結末を読んでも「?」となった話がいくつかありました。まぁこれは自分の読解力に問題があるのでしょうが…

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    2017年03月13日
  • 嗤う名医

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    6篇からなる短編集。
    この作品も読みやすくスラスラ進む。
    短編なので、やや物足りない感もあるが、軽く読みたいときには手頃だろう。

    寝たきりの殺意
    寝たきり状態となった男が、世話をする嫁に対する不満を募らせる。嫁は男のことを痴呆だと嘘をついて嫌がらせをしていると、往診の医師に訴える。

    シリコン
    豊胸手術を受け、胸部にシリコンを注入された女。はじめはうっとりする程美しく膨らんだ胸が、次第にボコボコとし腫瘤のようなものが触れるようになった。癌ではないかと不安になり、女は病院へ行く。

    至高の名医
    腕が良く、ゴッドハンドともてはやされる外科医の男は、常に仕事に対し厳しく向き合っていた。あるとき、担当患者が亡くなり、カルテなどを見直していると、男は見落としていた癌の転移があったことに気づく。

    三作品のあらすじを書いたが、現代によくありそうなことだと感じた。
    介護に関する問題、コンプレックス克服のための美容整形の問題、テレビでよくあるゴッドハンドドクター。
    いつものように久坂部さんらしく医療問題に切り込んでいるが、切り込みは軽めだ。

    「白い巨塔」を彷彿させる教授選だったり、これって実体験なのかくらいにリアルなSMプレイの様子など、久坂部羊さんの時として嫌悪感を伴う描写もあって面白い。

    最後に久坂部羊さんの友人である仲野徹さんの解説がある。
    友人である仲野さんの目に映る、作家久坂部羊の人となりも窺え興味深く読める。

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    2017年03月02日
  • 芥川症

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    芥川龍之介の作品題名を捻って、医療ミステリーに仕上げた現役医師ならではの、ブラックユーモア的な医療ミステリー。
    『藪の中』をもじった『病院の中』は、医療現場で如何にもありそうな・・・
    『芋粥』をもじった『バナナ粥』は、切実な介護問題を描きながら、最後は落語的なオチが。
    『地獄変』をもじった『極楽変』は、シュール気味で、ちょっと敬遠。
    その他4編も、それなりに楽しめた。

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    2017年02月15日
  • 芥川症

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    ネタバレ

    芥川作品になぞらえた短編集。芥川作品を読んでからのほうがいいかも。
    久坂部作品はフィクションなのかノンフィクションなのかわからなくなる。「病院の中」の最後、DNAで寿命が分かるっていうのはホント?
    ブラックユーモアというかひねくれてるというか、読んでて気持ちの良いものは少ない。

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    2017年02月06日
  • 芥川症

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    【収録作品】病院の中/他生門/耳/クモの意図/極楽変/バナナ粥/或利口の一生
     ブラックユーモア。現場を知る医師が書いただけに、笑えない。

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    2017年01月25日
  • 嗤う名医

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    6作品からなる短編集。
    色々な味?が楽しめた。
    だが…嘘はキライは難しかった。
    '16.12.23読書完了

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    2016年12月23日
  • 嗤う名医

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    介護、整形、医師のストレスなど、医療現場を舞台にした短編集。とても読みやすい文章で、描かれる世界にすんなり入っていける。

    最初の3編は展開に目新しさが無いものの楽しく読めた。特に「寝たきりの殺意」のクソジジイっぷりときたら!次の2編は異常な趣味嗜好を持った医療関係者の話が続いて気分が悪くなったけれど、最後の1編、白い巨塔の派閥争いに巻き込まれる男の話「嘘はキライ」は面白かった。

    他の作品を読んでみたくなる程の魅力は感じなかったが、短編集ということもあり気軽に一気読みできた。

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    2016年10月05日
  • 嗤う名医

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    ネタバレ

    うーん。☆3.5くらいかなあ。
    作者の短編は初めて。でも内容的には長編でなくて良かったと思うような、皮肉な話ばかり。

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    2016年09月28日
  • 思い通りの死に方

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    (たぶん)本音ベースが身上のお医者さんお二人の対談形式の本です。「思い通りの死に方」、2012.9発行です。内容的には、中村仁一先生の「自然死のすすめ(大往生したけりゃ医療とかかわるな)」と久坂部羊先生の「日本人の死に時(そんなに長生きしたいですか?)」を足した感じでしょうか。確かに長生きすればいいわけではなく、長生きの中身が大切ですね!そして「老い」と「病気」の違いは、本人が(きっとわかるはずと思います)しっかり自覚して、薬で治るとの錯覚を持たないことがいいと、私は思ってます。

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    2016年09月11日
  • 神の手(下)

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    ネタバレ

    安楽死について考えさせられる。確かにあってもなくても困る。でもいくら考えても答えなんか出てこないのでは。
    なかなか新薬も認可されない日本では難しそう。合法化されているオランダなどではケルビムみたいな薬があるのかな。

    ちょっと長い。途中でななめ読みしてしまった。。

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    2016年03月31日
  • いつか、あなたも

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    9割ほど実体験を元にした在宅医療の話。痴呆や末期ガンやALS、精神疾患の若い女性の話だけフィクションとの事だが患者だけじゃなく、その家族との関わりも含めた在宅での死を待つ日々。死を看取る家族、死後直後に行う湯灌作業など医師や看護師の大変さをしみじみとの思う。病気はいつ発病するか分からなし誰もが他人事ではない話ではあった。

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    2016年01月21日
  • いつか、あなたも

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    在宅医療に関する短編6編。
    最期を自宅で迎えたいと誰しもが考えるのではないだろうか。
    住み慣れた家で家族が側にいてくれればかなり落ち着けそうだもの。
    自分の最期もそうありたいなぁ。
    それに付き合ってくれる医師、看護師さんの苦労は大変なものだろうな。それでも、在宅医療を望む患者がいるならばぜひにも協力して欲しいわ〜。
    それにしても、最期まで痛みに苦しむのはちょっとキツイ。
    なんとかならないものだろうか。

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    2015年12月27日
  • 神の手(下)

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    下巻に入り、当初の安楽死の問題よりも医師会問題に重点が置かれたようになる。
    そのため、興味を持ちきれない。
    途中にはさまれる白川とは別の安楽死反対派の医師が、苦しむ患者を前に安楽死を決断出来ない状況の描写は、医師ならではの生々しい残酷さで読者を引き込む。

    この作品では、多くのひとが死んでいく。殺されたり自殺したり。
    安楽死と医師会の問題に巻き込まれ、ひとが実際に死んでしまうことはあるのだろうけれど、警察も余り捜査をしていなかったり、犯人がどういう手口で犯行を行ったのかが重視されていない。
    ひとが死んでいるのに、あっさり過ぎてしまうということに、ひとの命を雑に扱っている印象を受け、読んでいて気分が良くない。作者が医師であるから尚更不快になる。

    本書における謎の『センセイ』が、結構早い段階で予想がついてしまっていたことも残念な点。
    安楽死によって利益を得る人物と考えれば、簡単にある人物に辿り着く。
    もうひとひねりあっても良かったのではないかと思う。

    誤植なのか文章自体がおかしいのかわからないが、読んでいて首を捻ることが数回あったことも残念。

    今まで読んできた久坂部羊さんの作品の中では、最も出来が悪いと言わざるを得ない。
    この作品に上下巻というのは、無駄にページを使いすぎ。

    それでも、安楽死について考えさせられた。
    わたしたちは、いかに生きるかにばかり気が行きがちだが、いかに死ぬかにもっと思いを向けても良いのではないかということを考えさせる一冊だった。
    医学が進歩したため、こういった安楽死をはじめ脳死など、ひとの命の終わりが曖昧に複雑になってしまった。
    単純でなくなってしまった以上は、それぞれが自分の意見を持ち、家族に伝えておくくらいはしておきたいものだと感じた。
    ひとの生き死にを、理由はあっても人間が決めることがそもそも良いことには思えないので、可能なら、安楽死など不要となることが望ましいとは思う。

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    2015年12月09日
  • 神の手(上)

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    安楽死と医師会に焦点を絞った、久坂部羊さんらしい医療への問題を掲げた作品。

    21歳の末期癌患者である若者の除ききれない激痛と向き合う主治医白川。
    付き添いをしている伯母の頼みもあり、患者自身の意思を確認したため、安楽死を決断する。
    しかし、殆ど見舞いにも訪れなかった母親によって告発される。

    安楽死の四要件(P46)
    患者が耐えがたい肉体的苦痛に苦しんでいること。
    苦痛を除去する方法を尽くし、ほかに代替手段がないこと。
    生命の短縮を承諾する本人の、明示的な意思表示があること。
    死が避けられず、死期が迫っていること。

    白川も感じているが、この要件って少しおかしい。
    痛みがあって苦しんでいて、死期が迫っているのなら死ぬのを待てるはず。
    痛みがあって苦しんでいて、すぐに死ねないからこそ何とかして欲しい何とかしたいと思うものだ。
    どんな患者でもこの要件を満たすことなど出来ないのではないだろうか。

    安楽死の問題は高齢者の問題と考えられがちだが実際は違う。
    高齢者なら、心臓その他の臓器の衰えがあるため、じきに死ねる。
    若い癌患者だからこそ、心臓がいつまでも止まらない。いつまでも苦しまなければならない。
    このことに気づくのは、やはり医療の現場にいる医師や看護師だからこそと感じる。
    頭で考えるだけで現場の実態を知らない裁判所だから、こういった実態に見合わないトンチンカンな規定を平気で揚げてくる。畑の違う問題を深く知らない人間が判断するということは、随分と恐ろしいことだと感じた。

    久坂部羊さんの作品は全体として長めのものが多いが、テーマが明らかで読みやすく書かれているものが多い。その中では本作はやや纏まりが悪いというか盛り込みすぎてしまったかもしれない。
    安楽死の問題に始まり、医師会の問題へと展開していくのだが、引き込まれにくい。安楽死に比べて医師会の問題をすぐに想像出来ないからだろう。
    医師会が正しいものでないと患者に影響があることはわかるが、そもそも医師会がよくわからない。作品を読んでいけばわかるのだが、やはり直接の問題ではないし、患者がどうにか出来る問題ではないため伝わりが悪いのだと思う。

    残念だと感じたことは、上巻の最後のほう食事の場面での描写。
    冬らしい冬瓜って、冬瓜は夏野菜ですとツッコミを入れつつ下巻へ。

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    2015年12月07日
  • いつか、あなたも

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    ネタバレ

    最初のと最後のが良かった。
    フィクション分があるとはいえ
    現場ではこういうことが起きてるんだな。

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    2015年12月05日
  • 第五番 無痛II

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    前作の無痛より、こちらの作品の方が読みやすい。
    ストーリーの面白さに欠けたが、日本の医療や日本人の医療に対する考え方について、作者の思いが強く感じる。恥ずかしながら、人間ドックが日本人独特の考えから成り立っており、欧米には存在しないこと、そのような考え方がないことを知らなかった。
    病気はどうしようもない事が多く、医者は万能ではない事は、心に刻みたい。

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    2015年11月10日
  • 破裂(上)

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    ある過激な高齢化社会対策と医療裁判の話。現代社会に警鐘を鳴らす超意欲作だが話が冗長すぎるのが気になる。ドラマでは主人公を削っても話が成り立つのが無駄なエピソードが多い証。だが好きな作品。

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    2015年10月02日
  • いつか、あなたも

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    *在宅医療専門クリニック看護師の“わたし”と新米医師、院長らが、患者本人と家族、病とその終焉に向き合う。終末医療、看取り、安楽死、死後処置…カルテに書かれない六つの物語*

    これは小説ではなく、ほぼ実話とのこと。重く哀しくやるせないが、綺麗ごとではない、これが現実。

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    2015年05月12日
  • 破裂(上)

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    医療過誤は、ニンゲンであるからこそ、起こる。
    それを どう防ぐかが 課題なのだが。

    松野という ジャーナリスト。
    正義 という言葉を振り回すいやな記者。
    そのオトコが、医療過誤を 追求する。
    設定の角度が イマイチ だね。
    自分が ガンだと診断されたが、それが誤診だった。
    その体験が 医療に不信をもち、追求しようとする。

    江崎は 麻酔医。
    痛恨のミスを 事例として集める。
    なぜなのか?
    どうも、その動機が よく見えない。
    医療を どのように 変えていくのかが
    見えていないような気がするから、物足りないのか?

    香村は 心臓外科の助教授。
    エリート中のエリート。
    研究の水準が高いが、手術は 雑だった。
    教授選が まもなく、おこなわれる時に
    医療ミスを 起こして、隠蔽しようとしている。

    告発文が医療過誤で死んだ父親の娘の
    中山枝利子にとどき、裁判を始めることに。
    江崎は それを 助けようとする。
    それで、暴漢に襲われ、左遷される。

    佐久間和尚という 厚生労働省の 主任企画官。
    『寝たきり老人』が 日本の課題という。
    心臓が強くて、アタマの血管が弱いという。
    若肉老食 の時代。

    さて、どんな展開となるのか。

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    2015年04月29日
  • いつか、あなたも

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    在宅医療に興味のある私にとっては、とても興味深い
    この超高齢化社会では、需要はどんどん増える

    素人なんだから、しょうがないだろう

    でも、自分にとって大切な人の介護なのだから
    無関心でいる訳には行かない
    もう少し基礎的な知識があると良いのに

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    2015年01月28日