麻耶雄嵩のレビュー一覧
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銘探偵メルカトル鮎と、推理小説家美袋三条が巻き込まれる数々の事件。
メルカトルシリーズはデビュー作からの二作目なので、美袋くんとは初対面、メルカトルはこれでやっと彼を知るのだな、という感慨だったのだが、メルは翼のあれで充分メルだった。過不足なかった。
遠くで瑠璃鳥の啼く声が聞こえる
化粧した男の冒険
小人閑居為不善(『閑』は実際はもんがまえに月)
水難
ノスタルジア
彷徨える美袋
シベリア急行西へ
の、七作収録。
メルカトル鮎のゲスぶりとそんなメルによくよく利用される美袋くんの受難がもうひどいのなんの(笑)。メルカトルは決して好きなキャラクタじゃないのに、不思議と情を持ってしまうのは……瑠璃鳥のアレと同じ理由なのだろう。
メルの推理はいろんな意味ですごくて、逆に真実がどうなのか分からなくなる。メルを疑えば、これはすべてリドルストーリーになってしまうのだが。
しかしこんなメルと長く付き合っているのだから、多分美袋くんも相当に歪んだ人間なのだと思う。
いつか殺してやる。
だもの(笑)。
残念だったねぇ、美袋くん。 -
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ネタバレ再読。緻密な論理ってほんと素晴らしい。そして香月君ってやっぱりメルと双子なんだなあと思わせられた。このゲス野郎。
『白幽霊』たぶん最初で最後の香月君視点で読めた話。どうしてそこに気付かないんだ木更津!(笑)と。『禁区』あれが伏線…!驚いた。『交換殺人』(実は)最初からクライマックス。ところでメルならきっと最初の14ページでもう見抜けてるよね、ということはきっと香月君も見抜けてたんだろうなと思うと何というかその出来レース?『時間外返却』その後この二人は上手くやっていけるんだろうか。いけるんだろうな。
全体的に香月君の「名探偵木更津」萌えが迸っててなんかもうすごい。香月さん流石です(色々な意味で)
あと波多野さんの解説が物凄く秀逸。 -
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初麻耶作品。これが例の「メルカトル」か、と思いながら読んだ。いやメルカトルメルカトル聞くと、航海図かそれを作った人か、国土地理院採用の国際横メルカトルもしくは平山さんの「独白するユニバーサル横メルカトル」しか思い浮かばなくて、メルカトルが探偵ってどういうことだ、と思っていたのだが、積年の謎が解明されてすっきり。
大富豪・今鏡一族の住居、曰くつきの「蒼鴉城」に招かれた名探偵木更津と「私」はそこで早々に首切り殺人事件に出くわす。そしてそれは序章に過ぎなかった。
連続する首切り殺人に木更津は立ち向かうが――。そして更なる探偵、メルカトル鮎が披露した驚愕の推理。事件の真相は――?
始めは申し訳ないけれど退屈でページが進まなかったのよ。
でもメルカトル鮎の推理あたりから、徐々に楽しくなり、そして真相に迫るともう…! いややりすぎだろうとかリアリティがないっていう批判はあるだろうけど、いいじゃないエンターテイメントなんだから。あそこまで大きく出てくれるともう楽しくて楽しくて…!! 何気に叙述トリックだし。面白かった。
それとあまりにも前半が頭に入らなかったせいで読み逃してるかもしれないけれど、これ本格としては怪しいよね。でも真相を知ったら伏線がが本当にあるのかチェックしたくなる。思うだけはタダ! -
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ネタバレ前の巻でも好みのメモをしていたので、今回も。
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変わらない熱、変わりゆく在り方。幼なじみ、憧れの先輩。名探偵、吸血鬼。映画の記憶、忘れぬ想い出。愛以外に何がある? ……8人の名手が書き下ろし・オール読み切りでおくる、百合小説アンソロジー。
〈収録作品(全8篇)〉
宮田眞砂「十年経っても」 C
文月悠光「気づかれない私たち」 C
麻耶雄嵩「大行司春香最初の事件」 B
宮田愛萌「檜扇」 C
雛倉さりえ「庭園香」 A
空木春宵「fallin’ XXXX with…」 S
阿部登龍「わたしが愛したファイナルガール」 A
桜庭一樹「来世は春の泥になりますように」 A -
Posted by ブクログ
ネタバレうーん、わからない。
まずキュビズムってなんだっけ?というところからスタートする。
孤島に集まる時点でミステリーとしてのお膳立ては出来上がったも同然。
夏なのに雪が降る。この時点ですでに???である。
そしてその中に首切り死体が見つかるのだけれど、雪の上には足跡がない。雪密室である。
最後の最後にその謎が明かされるんだけれども、その終盤に至るころには、雪密室なんてどうでもいいほどのさまざまなカタストロフである。
というか日本語として書いてもらわないとわからんのです。カタストロフ。
悲劇って言ってくれたらええやないですか…
とにかく、ある過去の一点から、茫然自失の自暴自棄、暗中模索etc.の生活を送っている烏有という人物を主人公に据えてのお話なんだと読んでいたのだけれど、キュビズム的に『展開』されていくこの物語そのものが、展開されている物語であるというふうに理解しましたが合っていますか?わかりません。
正直、睡眠不足のポンコツ頭でチマチマとコツコツとウトウトとしながら、いつもより長い期間かかって読んだせいで理解できないのかなと思ったんだけども、どうやら違うみたい。
最終盤で桐璃が2人になった時は、自分が読み違えたのかと思った。
きっと多くの人が読み終えた後でネットで考察なり解説なりを検索したと思う。私はしました。
そして、やっぱりわからんままでした。なにこの本って。
でもキュビズムというものの考え方が、この小説にも反映されているんだなということはなんとなくわかりました。
これからこの本を読むみなさんは、ミステリーと思って期待するのは難しいかと思います。人は死ぬし、犯人探しもするんだけど、王道って感じではないかなぁ。
もしかしたら芸大生とか美大生ならすんなり理解できるのかもしれないね。
そして賛否両論分かれるのも充分に頷けるけど、きっとその「賛」にしろ「否」にしろ、この作品が理解できた上で自分の意見を持っているんだから、そのどちらかに偏るほどの理解ができなかった私のような人間が、⭐︎3とかのどちらでもない評価をするのではないでしょうか。
「クソつまんねー」とも「最高だぜー」とも言い切れるほど理解できる日はいつかくるのかしら。 -
Posted by ブクログ
ネタバレええ、最後どういうこと??
共犯者はお父さんじゃないの??状況的に見たらお父さん以外ないよね。母親が共犯で小学生女児とえっちなことしてたとか無理あるよ笑
最後は納得いかなかったけど、途中まではハラハラしたし天誅とかグロ要素もあって面白かった。
鈴木くんは本当に神様で全知全能ということでいいのかな?鈴木くんの言うことが本当だとしたら、芳雄はお父さんお母さんと血繋がってないわ親友殺されるわ(好きな子に殺されるわ)好きな子も死ぬわで散々だね。
めっちゃモヤモヤ。神様色々説明して欲しい!
でもこの作品は目次が好き。「死」を中心として対称になってるのすごいおしゃれ。