【感想・ネタバレ】化石少女のレビュー

あらすじ

学園の一角にそびえる白壁には、日が傾くと部活に励む生徒らの影が映った。そしてある宵、壁は映し出す、禍々しい場面を……。京都の名門高校に続発する怪事件。挑むは化石オタクにして、極めつきの劣等生・神舞(かんぶ)まりあ。哀れ、お供にされた一年生男子と繰り広げる奇天烈推理の数々。いったい事件の解決はどうなってしまうのか? ミステリ界の鬼才がまたまた生み出した、とんでも探偵!

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ネタバレ

春に出た続編を読みたくてまずは前作から読んでみた。いつものごとく癖が強い本格ミステリだった。化石少女のキャラクターの好き嫌いはわかれそうだが、最後の展開もふくめて著者らしい独特の味にあふれていてとてもよかった。続編を読むのが楽しみだ。

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2023年07月17日

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再読。連作短編集。化石大好き少女神舞まりあが探偵役として、幼馴染みで後輩でお守り役の桑島彰を助手にして華麗に事件を解決!と思いきや、あれれー?まりあの推理は毎回頓珍漢の的外れなものとして彰にこき下ろされてしまう。なら犯人はいったい誰なんだー!?しかしそこは麻耶先生の小説である。勿論そう簡単に話は終わらない。最後の最後に明かされる驚愕の真相。彼女は名探偵なのか?それともただの狂人か?真相を知るのはワトスンのみ。

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2021年12月05日

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序盤は面白いけどこの作家さんにしたらちょっと弱いなぁと。でもやっぱり最後でなんかこう、すっきり。
トリックや仕掛けに、というよりも、今回はこのふたりの関係の落とし所がとても好きだなぁーと思った。

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2017年11月14日

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ネタバレ

麻耶雄嵩の短編集なので最後にきっとどんでん返しがあるんだろうなあ、と彰を怪しんで読んでいた。最後の事件だけが彰の仕業ということで、想像したほどの衝撃は無かった。

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2025年12月07日

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連作短編ミステリー
麻耶作品、学園物と来たら当然普通の作品でないだろうと思って読み始める

古生物部の部長、猪突猛進なまりあ(ほぼ涼宮ハルヒ)の推理は全て犯人の決めつけから始まり、そこから「その犯人になるトリック」を披露する
頭の良い主人公はそれを理論で否定する
そしてきちんと犯人が提示されないまま次の短編へと進む

この流れは同じく著者の「神様ゲーム」の逆張りをわざとやっているのだろう

事件の真相を明かされないまま
残り30ページの地点で更に殺人事件が発生
残り20ページの地点で今まで通りまりあの真剣に考えた「間違った推理」が披露される

最後には…

初めての麻耶作品にいい気がします

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2025年10月02日

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ミステリーしすぎているミステリー。

麻耶さんの作品なので一筋縄でいかないことは覚悟はしていた。

謎解きがされてもなかなか真相が明らかにならず
どんどん話がすすんでいく展開は
作者としてもわかっていてやっていることだろうから
特に意見はない。

学園モノでありながら事件がどれも殺人で、
身近なコミュニティで大事件が連発する展開が
普通に精神を削られた。

ミステリーの事件部分をどこまでエンタメと捉えられるかで楽しみの度合いが変わりそうな作品だった。

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2025年09月02日

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本格ミステリの極北を進む麻耶さんの青春?ミステリ。この作品のミソは犯人が予め用意されている状況下における推理の見せ方と解決方法によるのではないだろうか。著者の作品には似た内容の「神様シリーズ」があるがライトな雰囲気と、それとは逆に有り得ない高校生活の二律背反が読む者の心を揺さぶる。この人のやり口が分かっているのならば読んでいてなるほどね、と腑に落ちることが多いのでラストのやり口もいつも通り。続編があるのでどうなっているのか期待したいが。

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2024年10月06日

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ネタバレ

京都の名門高校で続発する怪事件の数々。
事件に挑むのは、廃部寸前の古生物部に所属する化石オタクにして、劣等生の神舞まりあ。お供にされた1年生男子と繰り広げる事件の結末は、いったいどうなるのか?


某ミステリ漫画主人公が通う高校並みに殺人事件が続発する名門高校を舞台にした、学園ミステリ小説です。

古生物部という過疎部に所属するまりあは生徒会と折り合いが悪く、事件が起こると犯人は生徒会の人間であるという結末ありきで推理を進めるので、後輩男子君はいつも角が立たないよう、「その推理は間違っている」「そんなわけはない」と否定し続けます。
作中でもまりあが指摘した犯人が捕まったり自白したりするわけでもないので、真実は一体なんなのかと興味を惹かれるとともに、いまいちすっきりしなさもある。

自由でワガママな先輩女子と、従僕ポジションでそれを宥める後輩男子、というキャラ造形だけ見ると、ちょっとラノベっぽくもあります。軽く読めるけど、でもそれだけではない、麻耶さんぽさもある一歩外した感じのミステリ。こういうのをいわゆるアンチ・ミステリ小説というのでしょうか??
ミステリではあるのに、真相に拘っていない感じというか。

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2024年01月22日

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名門お坊ちゃまお嬢様学園なのに殺人事件起こり過ぎでしょってなりました。
まりあと従僕の彰の関係は好きです。
残りページ数が少なくなってから、あれ?なんかおかしいぞってなりましたwラストの展開はおもしろかったです(ㆁᴗㆁ✿)

たまたま見つけて読んだ本だったので、まさか続編が出るなんて知らなかったです(・д・。) !!

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2023年04月03日

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ネタバレ

ミステリのもしもシリーズだと理解している麻耶さん作品、今回は「もしも探偵役が赤点常習者だったら」ってところかな。
良家の子女が通うペルム学園の、美少女という事実を忘れさせるほどの変人化石オタク神舞まりあは、過疎化した部活を廃部にしようとする生徒会と衝突している。まりあのお守役にして幼馴染の後輩桑島彰は、ムリヤリまりあの所属する古生物部に入っているものの、化石には興味ない。
そんな学園生活で起こる殺人事件。突如冴えた推理を披露するまりあは生徒会役員が犯人だと主張するが、とんでも推理で生徒会との関係が険悪にならないよう彰がなんとかまりあを押さえる。
そんな構図の物語。

読んで感じたことは、解説で千街さんが言い尽くしてくれていて、付け足すことはないんだけど。
もともと赤点頭なので推理を強く否定されると自信をなくすまりあだが、読者目線ではまりあの推理には整合性があり、充分な説得力がある。これを否定するからには凌駕する新説があるのかと期待するが、彰に代替説は無く、事件そのものも解決しないまま時は過ぎ、次の事件が起こるのだ。
大変モヤモヤするのだ。
ひょっとしたら最後まで真相が明らかにされないまま終わるのか(麻耶さんならやりかねない)と思ってしまうくらい、真相は引っ張られる。
んで結局、まりあの推理力はホンモノだ、という想定内の結論なので、物足りなさが残る。
事件起こり過ぎな学園にもモヤるし、解決できない警察にもモヤる。
そんな、スッキリしない作品だったので、☆3つです。

あと、どれも殺害方法については説得力あるんだけど、犯人の動機がすごく弱いので、ホントに犯人合ってる?そんな理由で人殺す?みたいな気分になる。特に生徒会の面々。
最後には彰も殺人を犯してしまう…。なんというか、ひとりで乗り込む以外の消極的方法はいくらでも取れたじゃん…。
生徒会長荒子がだんだんイケメンに思えてくるのがせめてもの救いだった。


以下、未来の自分のためにあらすじを。

どちらかというと旧生徒会派閥のまりあのもとに、やはり旧派の新聞部福井がやってきて、現生徒会の弱みを握ったと豪語する。その翌日に福井は殺される。通報で駆けつけた交番のお巡りさんと入れ替わりで、犯人は古生物部から盗まれたシーラカンスのハリボテを被って現場から逃走。
変装したいなら演劇部の備品が最適なのに何故他の部のものなのか、という疑問から、警官も犯人の変装だったことを導いた推理には唸らされた。
この最初の推理がかなり上質だったので、それを否定されて読者(私)は混乱を始めることになる。

文化祭の準備の始まったある日、生徒会が古生物部の様子を見に来たところで雷雨で停電になる。電気が復旧したとたん、部室棟に面した体育館の壁(通称「真実の壁」)に、殺人現場のようは影が映る。真上の部室で殺人事件?
このエピソードは、上下の部屋の影がキレイに重なるという偶然をどれだけ信じられるかが(読んでる方の)鍵。痴話事で学校でヒトを殺しちゃあいけないよね。

クラスメイトの八瀬に叡電部に勧誘される彰。その八瀬が、文化祭のための叡電模型を製作中に殺害される。凶器の鉄道レール(短く切られたもの)は部室窓の外に落ちていた。目撃されたライバルの嵐電部員らしき人物が犯人だと思われたが、まりあは八瀬本人の変装だと暴く。模型の修正困難な致命的欠陥に気づき、嵐電部が破壊したと見せかけるため嵐電部の制服を着てわざと目撃させ、破壊後に制服を屋上の協力者に吊し上げてもらう際に、屋上の人物が八瀬の頭にレールを落とした、との推理は辻褄も合うし合理的だ。ただ、ここからがちょっと飛躍気味なんだけど、きっと福井殺害の真相に気づいた八瀬が生徒会メンバーに協力を要請した(脅した?)、ってのが根拠に欠ける。

(編集中)

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2022年02月06日

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別の本を読んでいる途中に気分転換で手を出しちゃった本。そのくらいの気軽さで大丈夫な本。麻耶さんだからなぁと身構えてると麻耶さんらしくハズしてくる本。

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2021年06月04日

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主人公にイライラし、事件が解決しないことにスッキリしませんが、最後にそんな気持ちも少しだけ解消されました。でも、なんかモヤモヤします。

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2021年01月22日

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『さよなら神様』に続き、麻耶作品七作目。途中まで青崎作品の「裏染天馬」シリーズに似ている印象を受けた。学園ミステリィだと多少、仕方ないのかなぁ…。オチはとても麻耶さんらしいとは思いました^^ まあまあ楽しめましたので、星三つ半。

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2019年01月03日

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連作短編。麻耶雄嵩作品なので毎度解決篇の部分で漂う不穏な気配にワクワクしながら(麻耶作品に慣れた読者ならばこういう展開が来なきゃ落ち着かない、という気分にさせるアレ……)、最後の展開まで含めて期待通りでした。
最終章のタイトルが「赤と黒」なの、スタンダールの作品からですかね。なるほど。

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2018年01月21日

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ネタバレ

学園探偵ラノベ系ミステリかな~。一言でサクッと言うなら。
お嬢様と幼なじみの一般人男子。
よくあるパターンかと思いきや、下僕扱いに意外とちゃんと悩んでるところが他に無さそう(笑。

読んでる最中あっさり人死にが出て、もやもや・そわそわする感じがしてならないのだけど、最後収束するところがすごい。
赤と黒のタイトルに、ふふっとする。

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2018年01月12日

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ネタバレ

化石マニアの女子高生・神舞まりあ(探偵)、幼馴染で1つ年下の桑島彰(ワトソン)の物語。
連作短編集。

<あらすじ>
マリアは赤点ばかり取ってるバカで、化石好きで、古生物部の部長。
桑島はマリアの下僕というかツッコミ担当で、いやいや古生物部に入部させられてる。
古生物部の部員はその2人のみ。
そこで生徒会は、部室の不足を理由に古生物部の廃部を迫ってくる。
それに反抗するマリア。

そんな中、周囲で殺人事件が次々と発生。
(全6章で各章に1事件)
マリアは事件の度に推理。
その推理で導き出す犯人は必ず生徒会の人間。
何故ならマリアは生徒会の面々がキライだから。
そんな推理に桑島はツッコミまくりのダメ出し。そもそも探偵は頭が良い人がやるもんだ、とけなし、マリアは渋々引き下がる。。。
どの事件も警察が介入するが結局犯人はわからず。

そんなやりとりを6回繰り返した後、真実が明かされる。


<オチ>
最後は古生物部に新入部員として入ってきた生徒が殺害される事件だった。
マリアは相変わらず生徒会の人間を犯人とした推理を桑島に披露したが、桑島はその推理がほぼ正解だったことに驚いた。

何故推理がオシイことがわかったのか。
それはその事件の犯人は桑島だから。

新入部員がマリア殺害を計画してて、桑島はそれを止めようとして殺害してしまったのだ。

これまでのマリアの推理はズサンだったからツッコミを入れて推理を否定していたが、その推理が実はすべて当っていたのでは?と思う桑島。

そして桑島はマリアのワトソン役として、マリアの推理は今後も否定し続けようと心に決めた。
そうしないといずれマリアが真相にたどり着き、桑島が犯人だと推理してしまうから。。。

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2017年12月26日

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