麻耶雄嵩のレビュー一覧

  • あいにくの雨で

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    麻耶雄嵩の学生シリーズは、世間でいう青春小説とはかけ離れており、非日常ミステリだ。運命であるかのように悲劇は繰り返され、自らの無力さを思い知るのに格好な舞台装置なのである。あいにくの雨の日に読めば、カタストロフィは3割増しだ。

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    2019年07月21日
  • 貴族探偵対女探偵

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    ネタバレ

    貴族探偵シリーズの第二弾。今回は新キャラの女探偵、高徳愛香が登場し、多重解決ものとしての様相を呈している。推理は前作よりも複雑化しているが、女探偵の消去法を駆使した推理のほころびを、貴族探偵の使用人が訂正するという分かりやすいテンプレになっており、毎回貴族探偵を犯人だと誤認するという一種のシチュエーションコメディのような趣もある。それがある種の様式美になっており、その点は前作よりも面白い。

    本格としての練度も高く、特に「幣(ぬさ)もとりあへず」は誤認トリックの仕掛けが絶妙で、地の文では一切嘘をついていないため、簡単に騙されてしまった。認識の違いがそのまま誤認に繋がり、それが後に訂正され真相が

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    2019年05月29日
  • 螢

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    ネタバレ

    麻耶作品の語り手はあてにならない!と警戒して読んでいたはずなのに…
    最初からあからさまにおかしいところもヒントもあったけど、やっぱり言われるまで気づかなかった…

    館の壮大なしかけはわりと好き。だけど、エピローグで全てが無に還る…もう狂気も動機もどうでもよくなってしまう…

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    2024年05月04日
  • メルカトルかく語りき

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    ネタバレ

    これは自分にはハイレベルすぎたかもしれない。
    アンチミステリとわかって読んでいても、一話を読むたびに終わり方に茫然としてしまう。そして、読んでいるうちにそれが癖になって、もっと読みたくなる。
    特に「密室荘」の「固めてポン」にはまってしまった。

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    2019年05月25日
  • メルカトルと美袋のための殺人

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    ネタバレ

    控えめに言ってクソである(褒めてる)。

    「探偵は善人である」というミステリの暗黙の設定を変えてみた、という作品。
    銘探偵メルカトル鮎、これ以上にない極悪人である(褒めてる)。
    『翼ある闇』以降、メルの出てくる作品は読んできてるけど、まぁ確かに個性的だったしヤバさの片鱗は見せてたけど、メルにスポットを当てるとこれほどまでにクソ(褒めてる)が際立つとは。

    ひとつ分からないのは、美袋くんがなんで友人を続けてるのか、ってところ。
    例えば変人探偵・御手洗は、変人だけど根底に優しさがあって、人としての魅力に溢れたキャラクターだけど、メルは全くのクソ(褒めてる)でしかない。
    メリットとしたら、事件に遭い

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    2018年11月27日
  • あぶない叔父さん(新潮文庫)

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    おじさーん!何してくれてんの?って感じだけど、甥とのやりとりの表現がセンスあって好きでした。新鮮な世界観につれていかれた感じです。

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    2022年12月21日
  • メルカトルと美袋のための殺人

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    ブ、ブラックユーモア〜〜〜〜〜〜!お気に入りはシベリア急行かノスタルジア
    シベリア急行は解決のそうきたか!感と最小限の動機の説明が好き
    ノスタルジアはまんまと騙されたしメルの性格を1番美袋と同じ気持ちで味わえてすごくいい……

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    2018年09月19日
  • あぶない叔父さん(新潮文庫)

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    デビュー時から屈折した探偵と助手をテーマに描き続けてきた著者の茶目っ気たっぷりの実験作。随所で苦労の跡がうかがえる。「化石少女」で感じた気味の悪さも、この域までくれば逆に気持ち良く...はやっぱりならないが、癒し系日常ミステリと言ってもバチは当たるまい。

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    2018年03月21日
  • 貴族探偵対女探偵

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    ネタバレ

    貴族探偵シリーズ第二弾となる連作短編集。
    ライトに楽しめる一冊。最初の『貴族探偵』のノリが好きだったので、この作品も楽しめた。

    女探偵・高徳愛香が行く先々で貴族探偵に遭遇する水戸黄門的展開、ベタだけど好き。使用人が貴族探偵を「御前」と呼ぶのも、ちょっと古めかしいのが新鮮でいい。
    話の骨格や文体がしっかりしてるから、チャチにならないんだろう。
    愛香の推理がことごとく貴族探偵犯人説にたどり着くの、笑える。愛香がどこまでも真面目なのが、却って笑いを誘うというか…。

    多重解決モノでもあり、館モノでもあり、たまに叙述トリックがあったりと、何層にも仕掛けが施されていて読者を飽きさせない。ただ、五話中三

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    2018年01月14日
  • 名探偵 木更津悠也

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    このホームズ&ワトソンは「翼ある闇」以来だが、関係が怪しくなっている(というより、明らかになるというべきか)。それと各話に共通する非現実的なモノの介入もあって、正統派本格なのに歪んでいる。「禁区」が好き。「交換殺人」はややこしくて1回で理解できなかった。

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    2018年01月08日
  • 化石少女

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    序盤は面白いけどこの作家さんにしたらちょっと弱いなぁと。でもやっぱり最後でなんかこう、すっきり。
    トリックや仕掛けに、というよりも、今回はこのふたりの関係の落とし所がとても好きだなぁーと思った。

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    2017年11月14日
  • メルカトルと美袋のための殺人

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    どの作品も、いい意味でくせがすごい。どれもいい意味でスッキリさせてくれないのはさすが。
    一話目ももちろんだけれど、個人的には四話目がなんか好きだった。メルのクソっぷり(笑)
    でも美袋も美袋なので、なんだかんだ一緒にいるんだろうなぁ。

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    2017年09月23日
  • あいにくの雨で

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    やっぱりなんか、すごいなぁ…好きだなぁ。
    この人かな、と思いつつも、この作家さんなのだからきっと何かあるのだろう、と。結果、それだけじゃなかった。そんな問題じゃなかった。
    全てが解き明かされない。だから、読後に色々考えてしまう。間違いなく彼は勝ったのだろう。でも、この先ずっと彼の世界はこの日を境に全く別物になるのだろう。負けることより心に刻まれる雨の日。

    読み終わって、登場人物たちのこと、そして今までとこれからを、ぼんやりと考えてる。

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    2017年09月14日
  • 貴族探偵対女探偵

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    ドラマと犯人が違う。
    でも雰囲気はあってる。
    ドラマが面白かったが、こちらの方も面白い。
    両方ワクワクできたのは珍しい。
    続編が出ることを切に願う。

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    2017年07月10日
  • 新装版 翼ある闇 メルカトル鮎最後の事件

    購入済み

    アンチミステリの定番

    麻耶雄嵩のデビュー作でありながら、初めて麻耶作品に触れる人にはお勧めしない。しかし本格ミステリを幾つも読んでそろそろ目新しいものを読みたいと思った方には、是非一読頂きたいと思う。読んで、壁本と思うか面白いと思えるか評価が分かれる作品ではあるだろう。
    館モノ・いわくありげな旧家・テンプレート的な名探偵と助手のコンビと三拍子揃えた、絶対に真犯人を見破れないミステリ。

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    2017年06月22日
  • 貴族探偵対女探偵

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    現在、テレビでドラマ放送されているのに合わせて、購入。
    前作『貴族探偵』から、新たにライバル役として、女探偵が登場。と言っても、貴族探偵こと御前様は女探偵のことを何とも思っていないご様子だが。
    調査も推理も使用人任せでひたすら愛に生きる貴族探偵が、女探偵を小馬鹿にしてからかうさま、気障で嫌味な物言い、神出鬼没な登場の仕方が見所になっている。
    ミステリ―としては、前作の方が真相の意外性のあるものが多く、本短編集は論理的推理を前面に打ち出して、真相自体は地味なものが多い。探偵が示すロジックの過程を追うのが面倒、という人には面白くないだろう。
    女探偵のダミー推理の方も楽しめる。

    「白きを見れば」

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    2017年05月21日
  • 貴族探偵対女探偵

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    前作の『貴族探偵』よりさらに面白くなってると感じた。

    女探偵がいることによって、貴族探偵の特異さや傲慢で嫌味な感じがわかりやすくなってたように思う。

    『弊もとりあへず』と『なほあまりある』が特に好きかなぁ。

    今作も作者特有の最後の最後で「あっ?!」となるオチで良かった!

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    2017年04月19日
  • 貴族探偵対女探偵

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    今回も面白かった。そして今回も騙された!悔しい!悔しいけど、やっぱりこの作家さんが好きだなぁ。
    愛華の頑張りに、まぁまぁ主役は貴族探偵だし、と思いつつ話が進むにつれ、頑張れ!と応援しだしてからの、あのラスト。

    ただただ、楽しい時間だった。

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    2017年03月25日
  • 鴉

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    ネタバレ

    最後の最後で驚かされるパターンだってわかっているのに、毎回その罠に引っかかってしまう。二度読み必至。

    櫻花が弟を殺したシーンで中原中也(弟の死をうたったのが詩作の始まりである詩人)の詩を引用するまーや先生はある意味すごい。
    この時代にちゅーや先生がいたら酒席で絡まれていたことでしょう。

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    2017年02月20日
  • 名探偵 木更津悠也

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    ネタバレ

    地の文が効いてる。
    香月実朝の木更津悠也を理想の名探偵にするぞって気持ちが溢れ出ている。
    木更津かっこいい!

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    2016年10月02日