【感想・ネタバレ】貴族探偵対女探偵のレビュー

あらすじ

新米探偵・愛香は、親友の別荘で発生した殺人事件の現場で「貴族探偵」と遭遇。地道に捜査をする愛香などどこ吹く風で、貴族探偵は執事やメイドら使用人たちに推理を披露させる。愛香は探偵としての誇りをかけて、全てにおいて型破りの貴族探偵に果敢に挑む! 事件を解決できるのは、果たしてどちらか。精緻なトリックとどんでん返しに満ちた5編を収録したディテクティブ・ミステリの傑作。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

前作に引き続き貴族探偵の傲慢さが、鼻に付く!
けど、高徳さんの純朴に探偵業に向き合う姿が愛くるしくて、主役は完全に高徳さんに絞られているおかげで前作よりストーリー性が増し読みやすかった。

多重解決型ということで、ある意味ミスリードからの使用人たちの鮮やかなどんでん返しっていうテッパンが心地よい。最後の『なほあまひある』で遂に貴族探偵が負けるのかって思うハラハラ感と最後の落ちは、平和的で納得はできるけどもっとエッジの効いた形も期待しちゃったなぁ。
ともあれ、浮世絵離れしたふわふわっとして悲壮感のない世界観は読んでいてノンストレスに謎と向き合える、手に取りやすい素敵な作品です。

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2019年12月12日

Posted by ブクログ

シリーズ第2作目と知らずに読み始めたが、第1作目を読んでいなかったことや、解説や裏表紙のあらすじも読まずに本編を読んだことは、貴族探偵の立ち位置を「よく分からないのままでいさせられた」という意味で、ラッキーだった。解説にもあったけれど、探偵とワトソン役の役割について考えさせられる。そここそが本書の特異な点であり、楽しめるところでもある。第4話でちょっと解決の理解にこんがらかったものの、最終話が本書を締めくくるにふさわしい予想外の結末になっていたため、オセロで端を取ると間がひっくり返るかのように第1話までの評価も好印象になった。近いうちに第1作目も読んでみたい。そして第3作以降の続刊も期待したい。

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2018年05月10日

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女探偵・高徳愛香との推理対決が始まる二巻。
対決と言っても女探偵の推理はほぼダミー。一巻より掲げられている「何をもってして探偵と呼ぶのか」という議題をより浮き彫りにさせる。舞台装置としての貴族探偵。真相にたどり着くのであれば、実態がその名を冠したお飾りであっても、「探偵」と呼べてしまうのではないか。「事件を解決できない」女探偵と、「事件を解決する手立てを持っている」貴族探偵の二項対立により、読者に議題を投げかけている。
個人的には「なほあまりある」の結末がお気に入り。

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2017年05月30日

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もう!今年何なの!!!
全然本を読む時間が!ないのですが!!!
いや本当に!ないのですが!!!


という心の声を叫んだところで感想。
前回の貴族探偵の続編、「貴族探偵対女探偵」ですね。
今回は貴族探偵のライバル(?)になる女探偵、高徳愛香の目線で物語が語られます。
相変わらず出てくる人間は個性強めだしお金持ちばかりなんですが、愛香も探偵なんて職業を生業にしている割に羽振りがいいみたいだしまぁ優秀なんでしょう。
実際師匠にお墨付きを貰っていたみたいだし。


しかしまぁ順風満帆だった愛香の探偵ライフは貴族探偵に出会ってしまった時から徐々に雲行きが怪しくなってくるわけです。 
でももうこれ仕方ないよねぇ、だって相手が悪すぎるもん。
貴族探偵なんてもうあれだよ、地球の磁場狂わせるレベルの人間だと思うもん。
今回も探偵自身は全く何にもしないのですが(寧ろすすんで疑われるようなことばかりしている)、前回よりも増えた優秀な使用人達が次から次へと美味しいところを持っていってしまうんですね。
しかも何だろうね、相変わらず謎解きはめちゃくちゃシンプルなんですよね、シンプルなのに思い付かないんだよなぁ。
そして貴族探偵の使用人になるにはいつ如何なる時でも主人に解決しろと言われたら推理を披露することが出来ることが最低条件なんだろうなぁ。
今回割りと「えっそれは無茶振りでは」って思うシーンあったけど平気で謎解きしてたし。


ていうかこのシリーズってこの二冊だけで続きがないのね。
あの最後の事件の後に貴族探偵と愛香の関係性が変わったのか知りたいのに……そしてそれよりももっと愛香の師匠のことが知りたいのに……。
絶対どっかで貴族探偵と出会ってるでしょ師匠。
しかも意外と仲良かったりしたんじゃないだろうかとか勝手に想像してますが果たして真相は如何に。




……そして全くもってこの話と関係ないんですけど、
何かコメント欄の入力のやり方変わった???
全然コメント反映されないの何故?

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2025年06月04日

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ネタバレ

前作も楽しく読ませてもらったが、今作は新たなメンバーを加えて、またまた愉快な思いをさせてもらった。

まずタイトルからして、ふざけてて好きだ。
たとえ使用人に丸投げだろうと、女性と戯れていようと、貴族なんだから仕方がない。
捜査や推理など下賎なことは、使用人に任せておけばよいと、至極真っ当な言い分である。
愛香はその辺りを飲み込めないし、師匠とは対角にいる貴族探偵を認めたくなくて、ひたすらキリキリしてしまうのだろうな。
ラストまで振り回されて、本当にお気の毒だ。
ただ忌々しく思いながらも、師匠亡きあと真面目すぎる愛香には、貴族探偵はほんの少しだけ必要なんじゃないかなとは思った。

前作では、「こうもり」で引っかかったが、今回も「幣もとりあへず」で引っかかってしまった。
なんか納得できず、二度読み返して、やっと理解できた。
文字だからこそのちょっと意地悪な引っかけだと思う。

引き続いてラストもやられた感はあったけど、最後まで貴族を通してくれて、安心の終わり方だったと思う。


2025/02/20 06:26

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2025年02月20日

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ネタバレ

前作からオールドスタイルな女探偵、高徳愛香が加わり、貴族探偵に対するツッコミ役を担っている為、前作よりコメディ色が強めな印象でした。

前半3遍は可もなく不可も無くな感じ。愛香の推理が貴族探偵を犯人とするという縛りを設けていたとしても、ツッコミ所満載のガバガバ推理なことを除けば。

4編目の「弊もとりあへず」は前作の「こうもり」を彷彿とさせる作品。 叙述トリックと逆叙述トリックが合わさり、読者、登場人物、実際に発生した事件、3つの認識すべてにズレが生じて物凄くややこしくなっていて、面白かった。ただ、初めて逆叙述トリックというものを味わった「こうもり」のインパクトを超えられなかったのも事実。

最後の「なほあまりある」は今までの短編に起きた出来事が、手がかりとなっているのが、まさに連作短編集の最後の話として相応しいなと思った。
使用人がいない貴族探偵がどうするのかと思っていたけど、実は愛香が知らず知らずのうちにその役割を担っていたというオチはニヤリとさせられた...w

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2023年11月03日

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ネタバレ

「貴族探偵」という強烈なキャラクターと、駆け出しの女探偵。
対照的な探偵を登場させることで、前作よりも貴族探偵のキャラクターが際立っているように感じる。

1作目〜3作目は、派手さはないがロジックがしっかりしている。ただ、読んでいてあまり新しさがないのは難点。

4作目『弊もとりあへず』は前作の『こうもり』でも用いられていたトリックが使われている。
もちろん驚いたし面白いが、一度味わっちゃってるからな...

と、ここまでは出来としては及第点といった感じだが、5作目でなんと連作短編集のような作りになっていたことがわかる。
1作目〜4作目に散りばめられた伏線を回収し、愛香が学んだ"貴族探偵の習性"を用いて事件を解決。

全体としては、派手さはないもののしっかりしているミステリーといった感じ。第3作、シリーズ初の長編を現在連載中とのことでそちらも楽しみ。


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2021年07月09日

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短編集。貴族探偵第二弾。今作は悲しくも咬ませ犬の役割を割り振られた女探偵・高徳愛香目線で物語が進む。前作「貴族探偵」よりパンチ力は低いもののどの話もどんでん返しに満ちている話だと言える。最後の話である「なほあまりある」での愛香の成長ぶりはついつい登場人物に感情移入してしまう読者には感慨深いものがあるかもしれない。まぁそのオチもやっぱり貴族探偵らしいオチになっているのだけど。

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2020年10月19日

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ネタバレ

貴族探偵シリーズの第二弾。今回は新キャラの女探偵、高徳愛香が登場し、多重解決ものとしての様相を呈している。推理は前作よりも複雑化しているが、女探偵の消去法を駆使した推理のほころびを、貴族探偵の使用人が訂正するという分かりやすいテンプレになっており、毎回貴族探偵を犯人だと誤認するという一種のシチュエーションコメディのような趣もある。それがある種の様式美になっており、その点は前作よりも面白い。

本格としての練度も高く、特に「幣(ぬさ)もとりあへず」は誤認トリックの仕掛けが絶妙で、地の文では一切嘘をついていないため、簡単に騙されてしまった。認識の違いがそのまま誤認に繋がり、それが後に訂正され真相が明らかになるというのは、多重解決ものならではの鮮やかな手腕である。三度貴族探偵を疑い、その都度煮え湯を飲まされてきた女探偵だが、最後の短篇「なほあまりある」でようやく女探偵は真相へと辿り着く。探偵としての責任から逃れ続ける貴族探偵が、事件を隠匿する側に立つというのも面白いが、コッタボスがその看破の鍵となるのも良く、隠匿した理由も「女性の部屋に行ったことが知られれば相手の名誉に関わるから」という紳士故の動機というのがキャラクターに合っていて素晴らしい。またこの短篇は最後にふさわしくいくつかの重大なテーマを内包している。一つは「女探偵は汚名返上できるのか?」と、もう一つは「下僕がいない場合に貴族探偵は推理ができるのか」である。前4作のお約束である貴族探偵を疑うという流れを踏襲しつつ、無能で終わるのかどうなのか読者にギリギリまで悟らせなかったのは上手いと思った。ドラマ版は恐らくこれを最終回にするのではないだろうか。そして一見すると女探偵の勝利に見えたかのようでいて、実は女探偵は貴族探偵に依頼されてここまで来ていたという、貴族探偵のひっくり返しは素晴らしいオチだった。探偵は依頼がないと探偵にはなれず、また探偵が唯一の真相を確定できないという命題を盤外から仕掛けることで嘲笑った至高のオチといえるだろう。

本格ミステリとしても面白く、何もしないのに存在感だけはあるという貴族探偵のキャラクターを生み出しただけでも価値のある作品だと思う。特に最後の短篇の出来は単なる殺人事件だけに留まらず、貴族探偵の思惑も絡んでおり、謎も事件も魅力的でオチも最高だったので☆一つプラス。

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2019年05月29日

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ネタバレ

貴族探偵シリーズ第二弾となる連作短編集。
ライトに楽しめる一冊。最初の『貴族探偵』のノリが好きだったので、この作品も楽しめた。

女探偵・高徳愛香が行く先々で貴族探偵に遭遇する水戸黄門的展開、ベタだけど好き。使用人が貴族探偵を「御前」と呼ぶのも、ちょっと古めかしいのが新鮮でいい。
話の骨格や文体がしっかりしてるから、チャチにならないんだろう。
愛香の推理がことごとく貴族探偵犯人説にたどり着くの、笑える。愛香がどこまでも真面目なのが、却って笑いを誘うというか…。

多重解決モノでもあり、館モノでもあり、たまに叙述トリックがあったりと、何層にも仕掛けが施されていて読者を飽きさせない。ただ、五話中三話の舞台が誰かの別荘なので、読み終わってから思い出そうとすると混ざる。死体の発見されたシチュエーション(犯人とお茶を飲んでたらしい、とか)、死体発見後の展開(天候不良で警察がすぐに来れない)、動機(痴情のもつれとか)なども似てて、余計に混ざる。

・白きをみれば…愛香の親友の別荘の、伝説の古井戸がある地下室で招待客の一人(学生)が死んでる話。

・色に出でにけり…本書にたびたび登場するワガママお嬢様依子の別荘で、招待した恋人の一人が死体で発見される。真相が依子の家をメチャクチャにするものだったけど、大丈夫だったんだろうか…。

・むべ山風を…大学の研究室で院生が殺される。ていうか、愛香の行く先々でヒト殺されすぎ(笑)。

・幣もとりあえず…民間信仰的な「いづな様」を祀る旅館での殺人。これが叙述トリックになっていて、最初読んだときは理解できずに、誤植だと信じて疑わなかった私…。名前が入れ替わってるネタは『貴族探偵』にもあったね。動機にもなってるネット世界でのトラブルは、愛香の語りで読者は初めて知るので、ちょっと行き当たりばったり感があったな…。

・なほあまりある…依子の遠縁の別荘で二人も殺される。これ二人目が殺されたのって間接的に貴族探偵のせいじゃん? 変なところから部屋に入ってくるから…。

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2018年01月14日

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ドラマと犯人が違う。
でも雰囲気はあってる。
ドラマが面白かったが、こちらの方も面白い。
両方ワクワクできたのは珍しい。
続編が出ることを切に願う。

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2017年07月10日

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現在、テレビでドラマ放送されているのに合わせて、購入。
前作『貴族探偵』から、新たにライバル役として、女探偵が登場。と言っても、貴族探偵こと御前様は女探偵のことを何とも思っていないご様子だが。
調査も推理も使用人任せでひたすら愛に生きる貴族探偵が、女探偵を小馬鹿にしてからかうさま、気障で嫌味な物言い、神出鬼没な登場の仕方が見所になっている。
ミステリ―としては、前作の方が真相の意外性のあるものが多く、本短編集は論理的推理を前面に打ち出して、真相自体は地味なものが多い。探偵が示すロジックの過程を追うのが面倒、という人には面白くないだろう。
女探偵のダミー推理の方も楽しめる。

「白きを見れば」
"鬼隠しの井戸"のあるガスコン荘で起こった殺人事件。
梁に残った凶器の跡(犯人の身長)、スリッパで踏みつけられた血の跡、停電の時刻のアリバイ、紗知のボタンを入手できた人物、シャッターを片手で持ち上げた理由などからの消去法による犯人特定の推理。執事山本の推理は逆転の発想によるものだが、○○が自分のスリッパを履いていた理由が説得力に乏しい。

「色に出でにけり」
三人の恋人を家族に会わせるために別荘に招待した"女王様"依子。その内のひとりが自殺を装って、殺害される。
タオルが違う色に入れ替わった謎、臭いと氷の解け具合から推定された犯行時刻、手帳が盗まれた謎。
手帳が盗まれた謎は面白い真相ではあるが、ある方面の専門知識がないと推理できない。
使用人として、料理人の高橋が初登場。

「むべ山風を」
大学の研究室で起こった殺人事件。
シンクに残されていたティーカップの色、ゴミの分別を知らなかったことから熊本組と推定されること、死体発見時の被害者の位置と上座・下座の関係などから紡ぎだされるロジック。矛盾を解決する逆転の発想はなかなかのもの。

「幣もとりあへず」
"いづなさま"に願い事を頼むために、旅館に集まった6人と、その付き添いの貴族探偵と女探偵。6人の内のひとりはネットで話題になった人物。ひとりが浴場で殺される。
女探偵の説明を読んでいると、ある箇所で「あれ?」と混乱。よく考えてみると、「作者は地の文の中で嘘を書いてはいけない」というルールが守られたためであることがわかった。実際に、前に戻って、確認してみると、ちゃんとルールが守られていた。書物で読むよりも、ドラマで見た方がわかりやすい作品の一例。

「なほあまりある」
ウミガメの産卵を見学するために、無人島の別荘に集まった人たち。女探偵は謎の人物に招待される。そこには貴族探偵の姿も。連続殺人が発生するが、使用人不在の中で、いよいよ貴族探偵自らが推理を披露するのだろうか……。
テラスから部屋まで続く濡れた痕跡、バラの花を動かした理由、別荘の管理人が殺された理由などから、女探偵が推理を展開するが……。
ラストのオチが何とも痛烈。

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2017年05月21日

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前作の『貴族探偵』よりさらに面白くなってると感じた。

女探偵がいることによって、貴族探偵の特異さや傲慢で嫌味な感じがわかりやすくなってたように思う。

『弊もとりあへず』と『なほあまりある』が特に好きかなぁ。

今作も作者特有の最後の最後で「あっ?!」となるオチで良かった!

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2017年04月19日

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今回も面白かった。そして今回も騙された!悔しい!悔しいけど、やっぱりこの作家さんが好きだなぁ。
愛華の頑張りに、まぁまぁ主役は貴族探偵だし、と思いつつ話が進むにつれ、頑張れ!と応援しだしてからの、あのラスト。

ただただ、楽しい時間だった。

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2017年03月25日

Posted by ブクログ

連作短編です。
4番目の「幣もとりあへず」5回ほど読んで、ようやく、「えっ!そういうことっ!これってありなのっ‼️」と、叫びました。
人物描写にもちょくちょく引っ掛かりが…。

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2024年09月14日

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ネタバレ

愛香が、"貴族探偵が犯人だ"と指名し、"やれやれ、真犯人を教えてやってくれ"、と執事やメイドの推理で真相がわかるという流れが3回くらい続き、1回目は面白かったが3回は、さすがにくどいなと思った。
最後の最後に、"今回、愛香に探偵依頼したのは自分であり、この島に着いた段階で君は私の所有物だった訳だ。毎回、私の所有物が推理を果たしている。私は根っからの貴族探偵だろう?"という感じで、してやったり、な良い終わり方だった。
結局、貴族探偵の本名も素性も謎のまま2作目が終わったが、もう少しバラして欲しかったな〜

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2023年06月27日

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貴族探偵の2作目。
高徳愛香という女探偵がレギュラーメンバー入りしたことで「謎解きはディナーのあとで」のような、シチュエーションコメディ要素の強いミステリー小説となっています。

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2023年03月31日

Posted by ブクログ

貴族探偵という自分で推理しない新しいタイプの探偵に女探偵という要素が加わりパワーアップした印象。毎回同じパターンかとおもわれたが、ラストで「やられた」。この作者の別の作品も読んでみたくなった。

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2022年09月07日

Posted by ブクログ

最後に収録されている作品が、一番面白いかも。“貴族探偵”とは、安楽椅子探偵とは違って、まさに“貴族の”??探偵なんですが、本書収録の差後の作品は、まさかそういうオチになるとはねぇ。まぁ、作中伏線は張ってあって、初出の時は「?」と思ったんですが、最後に「あぁ、そういう意味だったのね?」と氷解。

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2021年10月10日

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2作目は女性探偵が一見すると正解の可能性がある推理を披露し、最後にお馴染みの使用人たちがひっくり返す、というパターンものかと思いきや、もう1つ意外な仕込みがありました。
貴族という設定自体が既に現実感がないので、事件関係者の素性も事件の舞台も何でもありなところが魅力かな。

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2020年01月26日

Posted by ブクログ

評判もいいし、たしかに面白かったんだけど、途中で飽きて読むのを中断してしまい、読み終わるのに時間がかかった。
自分でトリックを解こうと思って、もっと集中して読めば良かったのかとも思うが、読み返すことはないかも。

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2019年07月29日

Posted by ブクログ

貴族探偵の執事の方が凄い好き笑
愛香ちゃんが師匠の名を汚さないように
頑張っているのに貴族探偵に弄ばれるお話かなぁ

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2019年04月06日

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貴族探偵第2弾。
新進気鋭の女探偵が事件に遭遇し、そこに貴族探偵がいるというところから始まる短編五編。

女探偵をコケにした態度に冷静になれず、功を焦り、状況判断で貴族探偵を犯人と指名して、使用人の推理によって翻され、屈辱に地団駄を踏んで終わるというパターン。

後半は女探偵が貴族探偵のスタンスを理解して、そこも加味して検討したため、最後の推理はバシッと決まって良かった。
けど、自分も貴族探偵の態度にイライラした。

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2019年01月21日

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ネタバレ

短編集 お気に入りは「幣もとりあへず」
女探偵が不憫……!で密かに応援しながら読んだ
解説も好き タイトルにそんなつながりがあったとは

白きを見れば
女探偵の推理に対してメタ推理で犯人が違うということしかわからなかった…
女探偵初登場ということでオーソドックスな殺人事件という感じ
登場人物のギスギスした感じが伝わってきて少し読むのが疲れた
────
色に出でにけり
動機が全然読めなくて推理披露のところで思わず感嘆した
依子のキャラクターが好き
────
むべ山風を
短編なので途中で出てくる容疑者リストを覚えるのに苦労した
パズルものだけどそっちで考えれないタイプなので1番ありそうな動機から推理してあたってしまった
────
幣もとりあへず
人物錯誤と性別誤認にはまんまとしてやられました
舞台設定と雰囲気が好きなんだけどトリックはなほあまりあるのが好み
────
なほあまりある
先が気になって気になって… なぜ二番目の殺人が起きたのかの理由も犯人も意外かつ納得
ついに貴族探偵が推理しない話か…!?と思ったらいい意味で期待を裏切られた

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2018年06月11日

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女探偵・高徳愛香視点による短篇集。師匠を敬愛し忠実に教えを守っているのに実力が伴わず、貴族探偵にやり込められて少々気の毒。「なほあまりある」では一見解決に辿り着いているけれど、扱いが不憫。

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2018年03月18日

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ネタバレ

ドラマにもなった原作でもあるが、麻耶作品にしては探偵が薄味のようにも思える。麻耶作品の探偵と言えば、誰を思い出すだろう?まさかトリビュートの九十九十九ではないだろう。そう、メルカトル鮎や木更津悠也と比べると貴族探偵は若干パンチが弱いとも言える。今の麻耶雄嵩はミステリー及び探偵というカテゴリに於いて当時の自身からナイフのような切れ味が無くなったようにも思えてしまう。丸くなり過ぎたとも言える。そこが少々残念だ。

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2017年09月30日

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貴族探偵シリーズ第2弾。
使用人たちに推理をさせる優雅な高等遊民「貴族探偵」に、新米女探偵高徳愛香が果敢に挑む。
事件を解決できるのは、果たしてどちらか。

推理などという〈雑事〉はすべて使用人任せという斬新な探偵ミステリですが、この続編では女探偵との推理バトルものとなっています。
行く先々で事件に遭遇する女探偵が誤った推理をし、ことごとく貴族探偵(の使用人)に真相を喝破されるという毎度のお約束展開にちょっと冗長を感じつつも、凝った説がいくつも披露される推理合戦は単純に面白かったです。

ものすごいトリッキーな趣向を取り入れたお話もあり、無理矢理な推理と感じてしまうお話もあり、中々アクロバティックなミステリ短編集でした。

論理的な推理をぞんぶんに楽しめるという点では素晴らしい作品です。
推理には影響のない、脇役の妙なキャラ立ちも気になりました。

独特の味を醸し出している作家さんなので、たまに無性に読みたくなります。

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2017年09月25日

Posted by ブクログ

女探偵さん、冴えないなー。最後、推理が成功かと思えばあの展開にずっこけた(笑)これ、まだシリーズ続くのかな。ちょっと楽しみかも。依子お嬢様のキャラ、素敵だし(笑)

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2017年09月08日

Posted by ブクログ

やっぱりこの人の作品は面白い。

前作、貴族探偵もよかったですが
本作では女探偵の高徳愛香という新キャラが登場し、また違ったテイストになっています。

愛香の周りで事件

使命感により操作開始

愛香の推理

貴族探偵の使用人の推理

という決まった流れです。

愛香が健気で、一生懸命で可愛い
今までの麻耶さんのパターンだと
愛香がブラックになりそうですが、
本作ではそんなことはなく、安定した主人公キャラでした。
ドラマ化で武井咲さんが演じるということで、ぴったりなんじゃないかな。

そして、やはりひねりのあるお話が一つ。
詳しくは書きませんが、
あれ?誤植かな?と思ってしまう部分があります。

さすが麻耶さんだと思いました。

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2017年04月07日

Posted by ブクログ

貴族探偵と駆け出しの女探偵の推理合戦。
とは言いつつも、事件を解決するのは貴族探偵の使用人。

決して無能ではないけど、最後の詰めが甘い愛香。いつも最後は、貴族探偵の使用人にしてやられてしまう。

貴族探偵は、相変わらず何が起きてもマイペース。ふたりの関係は謎解きはディナーの後のふたりに似てるとも思いました。立場は逆ですが。

最後の、なほあまりあるの最後の展開は面白かったです。

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2017年03月15日

ネタバレ 購入済み

物足りない

『貴族探偵』が面白かったので買ってみたがいつも推理に失敗する女探偵が出てきたことで、解決後の後味が悪い。

また、女探偵の描写が入るためか犯人の心理描写が薄く物足りない章もあるのが残念。

この作者特有の読者をミスリードするような表現は好みが分かれるかもしれない。

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2017年05月03日

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